カスミン(アニメ・漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『カスミン』とは、2001年から2003年までNHK教育テレビで放送されていたアニメ、及びこれを原作とする漫画作品である。小学4年生の春野カスミが、「ヘナモン」と呼ばれる八百万の妖怪たちと交流するホームドラマ&ファンタジー。初めはヘナモンに戸惑っていたカスミだがすぐに彼らと打ち解け、長らく断絶状態だった人間とヘナモンの懸け橋になりたいと望むようになる。監督は本郷みつる。キャラクター原案は伊藤有壱、キャラクターデザインは馬越嘉彦が担当している。あもい潤、八神千歳によりコミカライズされた。

ひらくもの

鍵のような形状をしたアイテム。カスミが初めて霞家に来た時、森で拾った。鏡や窓など、特に鍵穴がない場所での使用ができるが、使う度に形状が変わり、2度と同じ場所での使用ができない。鍵ではなくゼンマイに変形したこともあれば、第3期の最終話では巨大な鍵となり、扉に変形した霞家の扉を閉めることとなった。意思を持っているのか、自らカスミを選んだと目されている。

『カスミン』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

春野カスミ「こんじょだ、こんじょ!」

カスミは、無茶としか思えない困難にぶつかると「こんじょだ、こんじょ!」と自分を鼓舞する。第1話では、両親が忘れていったパスポートを空港に届けに行く時に使用。カスミの決めゼリフである。

土御門シカオ「陰に潜み、闇に咲く。ヘナモン見たモン変なモン」

ヘナモンに興味を持つ土御門シカオは、霞家に関することやカスミの奇行などヘナモンに関係があると思われる事物を察知すると「陰に潜み、闇に咲く。ヘナモン見たモン変なモン」と呟く。シカオの代名詞的なセリフである。

あらいさん「いろんなことを知ってるんじゃなくて、いろんなことが知りたいの」

霞家の家事を行い勉強をする暇がないため、成績が下がってしまったカスミは算数の試験で追試を受けることとなる。学問好きのあらいさんはカスミの家庭教師を買って出て勉強の楽しさを語るが、勉強に対しやる気が出せないカスミは彼と衝突してしまう。
あらいさんはカスミに「空は青く見えるだけで、本当は灰色」だと話をした。感心したカスミに「いろんなことを知ってるんだね」と言われたあらいさんは「いろんなことを知ってるんじゃなくて、いろんなことが知りたいの」と返した。好奇心が知識を得る元で、その過程が楽しいものだと聞いたカスミはようやくやる気を出した。
あらいさんの人生観、やみくもに勉強をしろと言うのではなく学ぶ楽しさを教えるという教育論が分かる。

龍之介「そんな気がしてた」

第3期にて、龍王となる為の試練を受けた龍之介。「1人でゴールすれば、両親に会える」と聞いて意欲的に試練を受ける。この時、「ゴールすればお宝がもらえる」と勘違いしたルナとナルが強引に試練についてきた。
緊急時に助けを呼ぶ救命弾を渡されていた龍之介は、2人を危険な試練から守ろうと救命弾を使うことを提案するが、「助けが入れば、龍之介が両親と会えなくなる」と知ったルナに奪われてしまう。3人で協力してゴール地点に着いたものの、他者の助けを借りた龍之介は失格扱いになる。
ナルとルナは自分たちが勝手に割り込んだと龍之介を庇うが、龍之介は「そんな気がしてた」と結果を受け入れる。次いで龍之介は自分だけではここまで来られなかったこと、ゴール地点から見える美しい景色も見られなかったことを口にした。龍之介の成長を示すセリフで、それを認めた龍王夫妻は姿を現した。

『カスミン』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

カスミ役の水橋かおりの初主演作

カスミ役の水橋かおりは、『カスミン』が初主演作である。名前のある役は2000年のテレビアニメ作品『機巧奇傳ヒヲウ戦記』のマチ役が初で、純粋な主人公を始めて演じたのが『カスミン』ということになる。
その他、『ちっちゃな雪使いシュガー』のペッパー、『犬夜叉』の紫織、『キディ・ガーランド』のイヴェールなどを演じた。

カスミに霞家を紹介したのは「アラマタ先生」

カスミが霞家に住むことが決まったのは、「アラマタ先生」と呼ばれる人物の紹介だった。このアラマタ先生のモデルは、小説家にして妖怪評論家の荒俣宏である。荒俣は『カスミン』においてヘナモン指南を担当している。

NHKのキャラクター「ニャッキ」が登場

仙太郎(右)が作るニャッキのオブジェ。

芋虫をモチーフにしたキャラクターの「ニャッキ」が『カスミン』に度々登場している。ニャッキは元々NHKで放送されていたクレイアニメ『ニャッキ!』のキャラクターで、同じくNHK放送ということで『カスミン』で仙太郎の作るオブジェの他、蝶子が生み出した芋虫として登場した。

『カスミン』の主題歌・挿入歌

OP(オープニング):由紀さおり、安田祥子「虹色の砂時計」

ED(エンディング):由紀さおり、安田祥子「星が歌った物語~ポロ兄ちゃんとタンちん君~」

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