アルフ(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『アルフ(ALF)』とは、アメリカNBCで放送されたテレビドラマ、及び主人公の愛称である。アメリカでは1986年から1990年まで放送され、日本でも1989年からNHKにて不定期で放送された。ロサンゼルスのとある家に宇宙船もろとも落下し、そのまま居候することとなったエイリアンのアルフ(本名ゴードン・シャムウェイ)が巻き起こす騒動がメインのシチュエーション・コメディ。軽妙かつ時にブラックなアメリカンジョークが特徴的で、根強いファン人気を誇る。

スキップ

CV:及川ヒロオ(吹き替え版)

アルフの友人。回想ではアルフ、別の友人リックとともにアルフとレストランで食事をしていた。メルマック星の爆発を生き残る。ウィリーたちの無線を傍受し、アルフと会話。翌日地球の傍を通るから、その時に拾うと言った。

リック

CV:三ツ矢雄二(吹き替え版)

アルフの友人。スキップ曰く、レストランのウェイトレスのステラと結婚し、水星でイグアナの皮の店をやっているとのこと。回想では、「核ミサイルがメルマックに向かっている」とのアナウンスを聞きながらもスキップとのんきに食事を続けていた。

ブリンキー

アルフのいとこで、電球の早食いチャンピオン。ゴシップ記事にブリンキーと思しき宇宙人のことが書かれていた。アルフは記事に書かれていた住所に向かうもブリンキーはおらず、アルフ自身が売られそうになる。ウィリーとの帰りの車の中、アルフがブリンキーの乗った車とすれ違うが、幻覚の可能性が高い。

『アルフ(ALF)』の用語

メルマック星人

アルフ(一番左)とメルマック星人。

メルマック星に住んでいた種族。外見的な特徴は、男女共にアルフと大差ない。性質もアルフ同様に享楽的で大食漢。アルフ曰く「目標は持たない」らしく、しいて言えば「次に何を食べるか」を大事にする。雑食性で地球人と同じものの他、トカゲ、蛇の他、猫や虫などを好んで食べる。特に猫は大好物らしく、クリスマスには猫料理の歌を歌い、結婚式では新郎新婦がウェディングキャットを食べる模様。アルフが言うには「牛肉を100%使ったのがバレて営業停止になったバーガーショップがある」ようで、牛肉はあまり好まれていないらしい。
ほうれん草は「言っただけでムカムカする」ほど食欲が減退する。主要な器官は10個ありそのうちの8個が胃。歯は4本しかなく、アルフは「簡単そうだから」と一度歯科医を目指したことがある。
いくら食べても見た目は変わらないが、摂取したものは体内に蓄積される。それでもなお過剰に摂取を続けるといきなり体が破裂する「急性カラダ爆発」という症状があるらしい。

寿命は長いが650歳と決まっており、死の1年前にはクレジットカードが使えなくなり、1週間前に形見分けをする。尚、「死とはあらゆる苦しみからの解放」との考えから、死者が出た場合は家じゅうを飾り立てて祝う。タナー家の親類アルバートが死んだ際アルフが「パーティーをしよう」と言ったのは、こうした死生観が基になっている。リンから「いつ死ぬか分かっているのは怖いでしょうね」と言われたアルフは、「いつ死ぬか分からない方が怖いよ。大事な人にさようならも言えないんだから」と返した。ちなみに、葬式の際は仮装をする。
学校の教師はロボットらしく、アルフの恩師は掃除機に似た外見をしている模様(アルフ曰く「ぶら下がって数学を教えるのが得意」)。

少しずつしゃっくりの音と衝撃波が大きくなる「恐怖のメルマックしゃっくり」の他、綿を食べると麻薬を摂取したようになる綿中毒など独特の体質や病気も存在する。メルマックしゃっくりは止めない限り際限なく音、衝撃波が大きくなっていき、地下にいても家じゅうに声が響くほどになる。アルフの叔父の一人は50年間しゃっくりが止まらなかった。止めるには猫ジュースを飲むかほうれん草を生で食べるしかない。アルフ曰く猫ジュースの猫は「若い方が効く」とのこと。
アルフは度々悪意なく物を壊すが、これは彼に限ったことではないようでアルフの母は500歳を過ぎても物を壊し、曽祖父のサッチェルは「振り向くな。きっと何かが壊れてる」と格言めいたことを言った。

75年に1度悪魔的に人格が変化することがあり、その時は頑丈な檻に閉じ込めてもらう。色々と地球人と異なるところはあるが情緒面で大きく剥離していることはないようで、地球の心理学に基づいたカウンセリングで悩みや奇行の解決が可能。

人前でゲップをするのが正しいマナー、両親の結婚後に生まれるのは恥ずべきことなど、地球とは異なる文化を複数持つ。金や銀は至る所にある為誰も見向きはせず、アルフの宇宙船の配線にも高級車が買えるほどの金が使用されている。一番価値があるのは鉛で、その他砂利や糸くずに価値を見出す。アルフの叔父は、鉛の山を見つけて一山当てようと目論んでいた。また「泡本位制」らしく、泡の鉱脈を掘り当てたアルフの叔父ルイルイは「おばかさん(メルマック星で「金持ち」という意味)」になった。

「歴史の本を焼くことは、歴史そのものを焼く」罪深い行為らしく、「緑の満月の夜、5人の証人と共に肉を身に着け、焼いた本人が本に謝る」という厄除けの儀式をしない限り本を焼いた者に災難が降りかかる。アルフが言うには不幸は伝染するらしい。尚、地球に緑の月はないため緑のサングラスを使ったが、問題はなかった。
233歳になったら牧師になり、「バリ様」という神に2週間仕えなくてはならない。牧師に就任すると10日以内に何らかの儀式を執り行う義務があり、それをしないと家族に災いが降りかかる。そこで、アルフが取り仕切りウィリーとケートが2度目の結婚式をすることとなった。

『アルフ(ALF)』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

アルフ「今日もノッてるぜ!(I kill me!)」

アルフは冗談を言った後で「今日もノッてるぜ!(I kill me!)」と言う。アルフの決めゼリフである。

アルフ「地球は一個しかないんだよ?」

核兵器を使わせまいと、アルフは大統領の専用機に無線を掛ける。「これから使うかもしれない弾の話をしたい」と言ってしまったこともあり、逆探知によってウィリーが逮捕されてしまう。事態の収束を図ろうとしたアルフは再び無線を掛け、大統領との会話に成功。「地球は一個しかないんだよ?」と、核兵器を使用しないでほしいと頼み込んだ。
自身の故郷を核戦争で失ったアルフは、たった一発の兵器によって起きる悲劇をよく知っている。平易な言葉だが、メルマックのようになってほしくないとのアルフの願いがよく分かる。

ウィリー・タナー「…一度も」

ウィリー(左)とアルフ(右)。

アルフと共に夜汽車に飛び乗り、図らずも冒険をする羽目になったウィリー。元より自身も若い頃は無謀な冒険をしていたため、在りし日を思い出して楽しんだ。アルフと共にたき火をし、冒険の思い出話をする中、ウィリーは就職や結婚、子供たちが生まれたこともある意味では冒険だったと人生を振り返る。アルフがガレージに落ちてきたのも冒険の1つだとウィリーは言った。
「俺が来なきゃよかったって思ったことはある?」とのアルフの問いに、ウィリーは「…一度も(ない)」と答えた。
文化や食性の違いからくる騒動により、ウィリーは何度もアルフに困らされてきた。そのことはアルフ自身も自覚しており、ウィリーに対する申し訳なさも抱いている。そんなアルフとウィリーがわずかな言葉で互いの本音を口にした場面で、それぞれの思いが伝わる言葉である。

アルフ「いいんだよ。怖いのは当たり前だ」

アルフが涙を見せた唯一の場面。

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