波よ聞いてくれ(漫画・アニメ・ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ
『波よ聞いてくれ』とは漫画家沙村広明によるヒューマン・コメディ漫画である。2020年4月にアニメ化され、2023年4月には小芝風花主演でテレビドラマ化された。原作漫画は講談社の青年漫画雑誌である『アフタヌーン』にて2014年9月から連載。物語は北海道札幌市にあるとされる架空のラジオ局、藻岩山ラジオ局(MRS)を舞台に、偶然ラジオパーソナリティになってしまった主人公鼓田ミナレが、周囲を巻き込んで奮闘する姿が描かれている。
VOYAGER(ボイジャー)
ミナレがアルバイトをしているスープカレー店。
店名は店長の宝田が修行していた店が「ががーりん」だったからという説と、宝田が松任谷由実のファンだったからという説がある。
琴欧洲のブログ
ミナレのラジオ番組『波よ聞いてくれ』でリスナーからの悩み相談に答えるミナレが最終的にアドバイスするのが「琴欧洲のブログを読んで癒やされてください」というもの。ブルガリア出身の大関、琴欧洲のブログはひらがなが多く、その人柄が伝わる優しい内容である。
漫画で取り上げられたことにより、琴欧洲のブログのアクセス数が伸びたことも話題となった。
鳴戸勝紀(元大関琴欧洲)オフィシャルブログ Powered by Ameba
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鳴戸勝紀(元大関琴欧洲)さんのブログです。最近の記事は「ありがとう ございました(画像あり)」です。
波の智慧派
トリミュキア花輪を教祖とする宗教団体。
素人が横行する日本の放送に憤りを持ち、自分たちが作成した番組を放送させることを要求する。
北海道胆振東部地震
2018年9月6日に北海道胆振東部を震源地として起こった最大震度7を記録した大地震。
作中で描かれる地震も規模や液状化による道路の隆起や、北海道全域の停電などの被害もほとんど同じように描かれている。
『波よ聞いてくれ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
鼓田ミナレ「光雄!お前は地の果てまでも追い詰めて殺す!!」
ラジオから流れてきた自分の声に驚いたミナレは放送を止めさせようとラジオブースに乱入する。
それまで流れていた自らの「博多の男性は全員亭主関白だ」というネガティブキャンペーンを取り消すために、ミナレは必死でフォローを喋り続ける。
しかしその話の最後、光雄本人へのメッセージとしてミナレは「光雄、お前は地の果てまでも追い詰めて殺す!!」と怒りをあらわにするのだった。
最初は放送を止めにラジオブースに入ったミナレだったが最後は放送を私物化し、自らのメッセージを電波に乗せてしまう。ミナレの天性のエンターティナーぶりがよく分かる名ゼリフである。
鼓田ミナレ「私は死ぬまで!さまよえる日本人、鼓田ミナレだ!!」
光雄を埋葬するラジオドラマのラストのセリフ。
富士の樹海の地下にいる先生と呼ばれる神様により、ミナレはスウェーデンに転生されそうになる。しかしミナレは、「罪を犯したら服役するのが当然。私は逃げも隠れもしない。私は死ぬまでさまよえる日本人、鼓田ミナレだ!!」とラジオで絶叫する。
ラジオで自分の名前を絶叫することで、ラジオパーソナリティとしてやっていく覚悟を示したミナレの名ゼリフであった。
ミナレの理不尽さと中原の人の良さがわかるシーン
なし崩し的に始めたラジオパーソナリティの仕事を続けていっていいのかと思いに耽るミナレに、中原は「ミナレさんがやりたくてやってる仕事じゃないからじゃないですか?」と批判する。「ミナレさんには夢とか人生の目的とかないですもんね」と直球の正論を中原に言われたミナレはなぜかラグビーウェアに着替え「中原、私は今から貴様を殴る。無言で殴り続ける。なぜなら腹は立ったが返す言葉がないからだ」と滅茶苦茶なことを言い出す。
ミナレの破天荒ぶりと中原の生真面目さがよく分かるシーンである。
『波よ聞いてくれ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
古代中国に関わるネタが多い
『波よ聞いてくれ』には古代中国に関わるネタが多く登場する。
「加工豚と加工猿」の名前は三国志に登場する魏の武将夏侯淵(かこうえん)とその従兄弟、夏侯惇(かこうとん)に由来するものであり、瑞穂が飼っている亀の名前「ふらかん、ほどこん、おきゅうほん」は紀元前3世紀頃に中国北部にあった鮮卑一族の長の名前である。それぞれを漢字表記すると、扶羅韓(ふらかん)、歩度根(ほどこん)、於仇賁(おきゅうほん)である。
また麻藤がテレビからラジオ局に映るきっかけとなった芸人であり、謎が多い存在として描かれている「シセル光明」の芸名は「死せる孔明生ける仲達を走らす」という三国志の故事から取られている。
三国志が大好きな南波瑞穂
久連木とミナレと瑞穂が会話をするシーンで「泣きながら何かを切っているんだよその女」「泣きながら切ってる?何を」「馬謖をですか」というセリフがある。
この瑞穂のセリフも三国志からの故事、「泣いて馬謖を斬る」のパロディである。
瑞穂は他にも監禁された小屋の中にあった三国志の小説を、立場を忘れて読みふけってしまうという描写もあった。
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目次 - Contents
- 『波よ聞いてくれ』の概要
- 『波よ聞いてくれ』のあらすじ・ストーリー
- ラジオパーソナリティとしてのデビュー
- 光雄の殺害と埋葬
- 呪われた部屋
- 宗教団体「波の智慧派」との対決
- 引きこもりを解決せよ
- 大地震発生
- 「波の智慧派」再び
- 『波よ聞いてくれ』の登場人物・キャラクター
- 主人公
- 鼓田ミナレ(こだミナレ/演:小芝風花)
- 藻岩山ラジオ局スタッフ
- 麻藤兼嗣(まとうかねつぐ/演:北村一輝)
- 南波瑞穂(なんばみずほ/演:原菜乃華)
- 茅代まどか(ちしろまどか/ 演:平野綾)
- 久連木克三(くれこかつみ/演:小市慢太郎)
- 甲本龍丞(こうもとりゅうすけ)
- 箱坂富美(はこざかふみ/演:井頭愛海)
- 加工猿(かこうえん)
- 加工豚(かこうとん)
- 先生(せんせい/演:愛(ヨネダ2000))
- 大祝香(おおほうりかおり/演:黒谷友香)
- シセル光明(シセルこうめい/演:小芝風花)
- スープカレー店VOYAGER(ボイジャー)の関係者
- 中原忠也(なかはらちゅうや/演: 片寄涼太)
- 宝田嘉樹(たからだよしき/演: 西村瑞樹(バイきんぐ))
- 城華マキエ(たちばなマキエ/演:中村ゆりか)
- 柳川国男(やながわくにお)
- 井出(いで)
- 波の智慧派の関係者
- トリキュミア花輪(トリキュミアはなわ/演: 飯田基祐)
- 穂隠愛理(ほかくしあいり/演:片山萌美)
- 妻木ヒロミ(さいきヒロミ)
- ヒロミの母
- ロティオン
- 板倉汐満(いたくらしおみつ)
- 大滝(おおたき)
- その他の人々
- 須賀光雄(すがみつお/演:内藤秀一郎)
- 沖進次(おきしんじ/演:稲葉友)
- 阿曽原律子(あぞはらりつこ/演: 二宮芽生)
- 中原芽衣子(なかはらめいこ/演:藤原ひとみ)
- 太宰花(だざいはな/演:磯村アメリ)
- 城華亨(たちばなとおる/演: 庄野崎謙)
- 多野潤一(おおのじゅんいち/演:橋本淳)
- 多野衿子(おおのえりこ/演:菊地姫奈)
- 多野深雪(おおのみゆき/演:遊井亮子)
- 鼓田マコト(こだまこと/演:立川談春)
- ミナレの母(演:高島礼子)
- アナグマ泰三(あなぐまたいぞう/演:ちゅうえい(流れ星))
- アナグマ治郎(あなぐまじろう/演:たきうえ(流れ星))
- 大神みんと(おおがみみんと/演:玉田志織)
- 久古蘭(きゅうこらん/演:中川知香)
- 鶴田竜也(かくたたつや/演:青柳翔)
- 澤木廣貴(さわきひろたか/演:カルマ)
- 西堀菜樹(にしほりなつき/演:花音)
- 前下友亮(まえしたともあき/演:小多田直樹)
- 『波よ聞いてくれ』の用語
- 『波よ聞いてくれ』
- MRS(藻岩山ラジオステーション)
- VOYAGER(ボイジャー)
- 琴欧洲のブログ
- 波の智慧派
- 北海道胆振東部地震
- 『波よ聞いてくれ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 鼓田ミナレ「光雄!お前は地の果てまでも追い詰めて殺す!!」
- 鼓田ミナレ「私は死ぬまで!さまよえる日本人、鼓田ミナレだ!!」
- ミナレの理不尽さと中原の人の良さがわかるシーン
- 『波よ聞いてくれ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 古代中国に関わるネタが多い
- 三国志が大好きな南波瑞穂
- TVドラマ『波よ聞いてくれ』のスピンオフ番組
- 『波よ聞いてくれ』の主題歌・挿入歌
- アニメ版
- OP(オープニング):tacica「aranami」
- ED(エンディング):遥海「Pride」(第1話〜第3話、第5話〜第12話)
- ED(エンディング):遥海「 Believe In Myself」(第4話)
- 挿入歌:坂本九「見上げてごらん夜の星を」(12話)
- ドラマ版
- OP(オープニング):マカロニえんぴつ「愛の波」