日出処の天子(馬屋古女王)のネタバレ解説・考察まとめ

『日出処の天子』とは山岸涼子により描かれた漫画。舞台は仏教が渡来した頃の日本。のちに聖徳太子と呼ばれるようになる厩戸王子と蘇我毛人の関係を中心として、厩戸皇子の少年時代から摂政になるまでを描く。厩戸王子は聖人ではなく、不思議な力を持つ超人として描かれている。『馬屋古女王』は『日出処の天子』の後日談となる、山岸涼子による漫画。厩戸王子の死後、末娘の馬屋古女王により、厩戸王子の一族が滅亡へ導かれていく様を描く。2作とも、それまでの聖徳太子像を一新する意欲作である。

『日出処の天子』の登場人物。百済からの渡来人。厩戸王子の舎人となる。
善信尼(ぜんしんに)を暴漢から助けたことで、彼女と惹かれ合うようになる。

布都姫(ふつひめ)

『日出処の天子』の登場人物。物部氏出身。石上神宮の斎宮。
偶然出会った蘇我毛人とひかれあう。嫉妬した厩戸王子の策略により、崇峻天皇に入内するが、天皇が殺された後、毛人の妻となり蘇我入鹿を生む。

白髪女(しらかみめ)

『日出処の天子』の登場人物。布都姫の侍女。
最後は布都姫をかばって厩戸王子に刺される。

菩岐岐美郎女(ほききのみのいらつめ)/膳美郎女(かしわでのみのいらつめ)

『日出処の天子』の登場人物。厩戸王子の妃。
知的障碍者として描かれており、穴穂部間人媛とまなざしが似ている。

日羅(にちら)

『日出処の天子』の登場人物。百済の僧。敏達天皇によって日本に招かれる。
厩戸王子のことを「人にあらず」と指摘したため、厩戸王子の意を受けた淡水によって殺害される。

上宮王家・厩戸王子の子どもたち

馬屋古女王(うまうやこのひめみこ)

『馬屋古女王』の登場人物。厩戸王子の末娘。
生まれつき身体が不自由で、耳も聞こえず目も見えない。父から美貌と不思議な力を受け継ぐが、自分の都合のいいようにしか使わない。
やがては上宮王家を滅亡に導く。

山背大兄王子(やましろのおおえのおうじ)

『馬屋古女王』の登場人物。厩戸王子の長子。母は刀自古郎女。実の父は蘇我毛人。
自分の血を呪い、必要以上に上宮王家の長ということを主張する。
幽閉されていた馬屋古女王を引き取り、やがてその魅力の虜になってしまう。

舂米女王(つきしねのひめみこ)

『馬屋古女王』の登場人物。山背大兄王子の妻。厩戸王子と膳美郎女の娘。
馬屋古女王の正体に気づいており、山背の大兄王子に忠告するが、聞く耳を持ってもらえない。

長部王(はつせべのおうじ)

『馬屋古女王』の登場人物。厩戸王子と膳美郎女の娘。
馬屋古女王への想いに悩み、佐富女王に相談する。

財王(たからのおうじ)

『馬屋古女王』の登場人物。厩戸王子と刀自古郎女の息子とされているが、実は刀自古郎女の不義の息子。
馬屋古女王に誘惑され、彼女のもとに通っている現場を見つかり、山背大兄王子に叱責される。

日置王(へきのおうじ)

『馬屋古女王』の登場人物。厩戸王子と刀自古郎女の息子とされているが、実は刀自古郎女の不義の息子。
馬屋古女王に想いを寄せ、妻にするための力添えを蘇我入鹿に頼む。

上宮王家・厩戸王子の子ども以外

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