ハコヅメ〜交番女子の逆襲〜(漫画・ドラマ・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ハコヅメ〜交番女子の逆襲〜』とは、泰三子原作の警察日常漫画である。モーニング(講談社)にて2017年52号から2022年29号まで連載された。新米女性警察官・川合が勤務する交番に刑事課から超美人の藤部長がペアとして配属された。藤部長と共に日々警察官として成長していく姿を警察の内情と共に描いた警察日常漫画である。全22巻の単行本の他、アニメ化やドラマ化などもされている人気作品である。

『ハコヅメ〜交番女子の逆襲〜』の用語

公妨

公務執行妨害。公務執行妨害の事案に通常逮捕をすると警察官の中では「何してんだ」と陰口をたたかれることもある。「公務執行妨害は恥」と、怪我をしても隠す人もいるくらいである。「警察は舐められると商売にならない」と言われており、公務執行妨害はその場で逮捕すべき事案となる。

くノ一捜査官

カナが町山署生活安全課に異動してきた際に課長から任命された秘匿捜査官のことをいう。カナは生安係で未成年に強引に有害業務を斡旋するような組織に対して潜入や尾行・張り込みを行うよう命じられた。

監察

警察の警察とも呼ばれ、警察職員に規律を保持させる任務を担っている。そのため多くの警察官に恐れられている。

『ハコヅメ〜交番女子の逆襲〜』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

川合「それなら私はその後悔の何倍も『ペアを組んで良かった』って藤部長に思ってもらえるような警察官になってみせます」

3年前、桜ひき逃げ事件の犯人を突き止めるため、すぐに藤は町山署に異動した。「守護天使」と呼ばれる犯人かもしれない人物の情報を集め、わずかな可能性を探していた。初めて川合を見て桜に雰囲気が似ていることから、守護天使がまた現れるかもしれないかすかな希望に賭けてうまくペアになった。
しかし、川合との日々を重ねる内に、守護天使が川合の前に現れないように願うようになった。「自分のことばかりを考えて川合を利用したことや、こんな形で出会ったことをこれからも何度も後悔すると思う」、と藤は川合に語った。
その言葉を聞いて、川合は力強く「それなら私はその後悔の何倍も『ペアを組んで良かった』って藤部長に思ってもらえるような警察官になってみせます」と伝えた。

桜ひき逃げ事件被疑者を現場担当だった宮原が確保する場面

桜ひき逃げ事件の被疑者・木村が自殺をほのめかす書置きをして逃走した。現場には続々と町山警察署員がパトカーで集まってきた。町山署では刑事課の北条係長と副署長が無線で指示を出す。特に危険な追跡をする藤と源を必死に止めても二人は止まる様子がない。副署長は桜が事故に遭ったその日、妊娠中の妻が現場から応援を求める声をこうして何もできずに無線で聞いていたことを思い出した。こうして二人目を流産した副署長家族だったが、そんな話をしている北条と副署長に無線が入る。宮原から副署長へ「貴局の健闘を祈る」と一言言うと、宮原は逃走していた木村を確保した名シーン。

源の父親の息子への深い愛情が分かる場面

20年前、岡島県警史上最も大量の覚せい剤を摘発した奥岡島事件で幹部だった前村孝三が、再び覚せい剤の密売に関わっていることが分かり逮捕された。捜査のために特捜本部が立ち上がり、その時内偵捜査班にいた副署長の妻・鬼瓦に当時の話を聞くために源と川合が取り調べの担当となった。鬼瓦は当時のことを順を追って話す。
事件解決後も組織壊滅のため突き上げ捜査は続いていた。鬼瓦と源の父が捜査中に対象者である虎松譲二に声をかけられ、源の父は息子をネタに脅された。このことを理由に情報収集班は解散を告げられたが、源は顔に傷を作っている。息子を実の父親であるマコの両親に養子として預けてでも捜査を続けると言ったことで息子を手放したくない妻に引っかかれた痕だった。
源の父は実の父親が殉職後、息子を引き取ってから「寝返りをうった、初めて立ち上がった、嫁からそんな報告を聞くたびに世界がひっくり返るほど嬉しくて」「すべて公務に殉じたマコが手に入れるはずの幸せだったんです」と語る。自分だけがのうのうとこの生活に甘んじるわけにはいかないと息子を手放して捜査班に残ると言い張る源にせめてもの恩賞に息子との生活を甘んじて享受するよう命令が下されたという名シーン。

『ハコヅメ〜交番女子の逆襲〜』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

作者が漫画を描き始めたのは「警察のことを知ってほしいから」

作者の泰三子は元警察官で、警察官時代は似顔絵捜査官をしていた。そのため、人の顔を描くことには慣れていて、漫画を描き始めたのは「漫画家になりたいから」ではなく、「警察のことを知ってほしいから」だという。

伏線が多く張り巡らされている作品

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