ブラック企業の社員が猫になって人生が変わった話(漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ブラック企業の社員が猫になって人生が変わった話』とは清水めりぃによる漫画。2018年にTwitterにて発表されると話題となった。ブラック企業に勤める主人公・モフ田はある日突然猫になってしまった。猫の姿のまま出社すると、あまりの可愛さに社のマスコットとして広報されることになり、モフ田の人生は変わっていく。猫とブラック企業を題材としているため、猫や社畜のあるあるをコミカルに描いている。作者が猫好きなので猫の描写に力が入っており、猫好きにはたまらない癒し描写が魅力となっている。

『ブラック企業の社員が猫になって人生が変わった話』の概要

『ブラック企業の社員が猫になって人生が変わった話』とは清水めりぃによる漫画。猫とブラック企業を題材にしており、毛づくろいしていて舌をしまい忘れた猫や、定時帰宅は許されないなどのブラック企業のあるあるをコミカルに描いた新感覚癒し系猫漫画となっている。作者のTwitterにて2018年7月に発表されると瞬く間に拡散されて話題となった。その後、Twitterにて続きの話を発表していき、2019年2月に発表された分と描きおろし40ページを追加されたコミックがKADOKAWAより発売された。その後も好評を博したため3巻4巻ではモフ田以外を主人公に据えた話も展開されている。清水めりぃのブログとpixivにはTwitterに掲載された話が紹介されている。

ストーリーは、ブラック企業に勤めている主人公・モフ田がある日突然猫になってしまったところから始まる。猫のまま出社すると周りの反応は良く、モフ田を触ったり見ることで癒される社員が続出。モフ田用のソファが用意されたり、モフ田の昼寝姿が会社の広報用SNSに載せられると人気に火が付いた。これらをきっかけに会社はブラック企業からホワイト企業へと改革されていき、さらにはモフ田は社長の娘との結婚が決まったりしていく。モフ田の人生がどんどん良い方向に変わっていく様がコミカルに描かれていく。
3巻では主人公がモフ田から変わり、ブラック企業に勤めていて猫になりたいという願望を持つハチ谷が、猫になって周りの人に支えられながら転職活動をする内容となっている。また、4巻でもさらに主人公が変わり、ブラック企業に毒されたために家庭を顧みれなかった父親・トラ雄が猫になったことで家族と向き合い、やり直していく内容となっている。

『ブラック企業の社員が猫になって人生が変わった話』のあらすじ・ストーリー

ホワイト企業に変えていくモフ田くん

ブラック企業に勤める疲れ果てていたモフ田は、ある日目が覚めると人間から猫へと姿が変わっていた。そのことを上司の大川に報告したが猫になったことを信じてもらえず、出社することに。出社すると大川も先輩のシバ山も動揺していた。大川に病院へ行くように指示されたモフ田は、シバ山に連れられて病院へ行ったが特に異常もなく予防注射をされて帰ってきた。その後、猫の姿となったことで社内広報のマキ瀬がモフ田の写真を撮りSNSに載せたことで有名となり、社長もその姿を見たことでモフ田は会社のマスコットとなった。

ある時、モフ田とシバ山が社内プレゼンをすることとなり重役たちの前へと出た。緊張しながらシバ山が説明をするなか、シバ山の使うポインターに本能を刺激されてモフ田がポインターで遊び始めてしまう。シバ山が慌てて止めに入るが、万田(まんだ)常務などの重役たちはモフ田のダイナミックな動きに魅了されてしまい、そのままモフ田はポインターで遊び続けた。その後、モフ田はモフ田たちの前にプレゼンして怒られていた社員が落ち込んでいる姿を見つける。モフ田が社員を慰めると、感極まった社員が抱き着いてきて癒されたことで社員は元気になった。そして、その天国のようなモフ田の抱き心地は社員によって広められていく。これをきっかけに社内でモフ田の癒し効果が評判となり行列ができるようになった。しかし、連日の癒しを求めた行列の対応にモフ田は疲れ果ててしまう。それを知った上層部は社員の負担をなくすために会社の福利厚生を見直していき、ブラック企業であった会社はホワイト企業へと変わっていく。

会社のホワイト化が進む中、モフ田はある時2人組の不良にカツアゲされている女性・遠野(とおの)と遭遇。モフ田が助けに入ることで遠野は逃げることに成功した。実は遠野はSNSで有名なモフ田のファンであり、助けられたことで恋愛感情を抱くようになった。さらに、遠野はモフ田のいる会社の社長の娘であった。しかし、経験を積むために父親の会社とは別の会社で勤務していた。遠野はモフ田に会いたいがために父親の会社に転職して、モフ田と距離を縮めていった。その後、モフ田から告白する形で2人は恋人となった。その後、2人がデート中に親が行方不明となってしまった子猫のコマを拾い、とんとん拍子で結婚した。

順調な日々を過ごす中、年度が変わりモフ田のいる会社に新入社員が入ってきた。その中には遠野にカツアゲをしていた不良もいた。その不良・タツオはモフ田のもふもふに魅了されてしまい、モフ田のいる会社に就職してきたという。タツオはモフ田のためになる仕事をしたいと豪語して、その言葉通りに毛玉を吐いてしまうモフ田のために社内で猫草を育てたりしていた。モフ田はできることから頑張っていくタツオと仲を深めていった。しかし、タツオの同期である橋本からは苦手意識を持たれていた。モフ田は疲れている様子の橋本を励まそうと近づくが、猫の細い瞳孔が苦手であると橋本から打ち明けられる。モフ田は苦手ならば仕方ないと、橋本のために瞳孔が細くならないように手で目の上に陰を作るなどの対策をしてみた。橋本は苦手は消えないが、それでも歩み寄ってくれるモフ田の優しさを感じて、苦手を克服してみようと頑張ることにした。

新入社員との親睦を深めている中、同じくある日突然猫になってしまいモフ田の会社に出向に来ていた須古(すこ)が倒れてしまったという情報がはいる。ブラック企業からホワイト企業へと変わっていくのが、ブラック企業に慣れ切ってしまった須古の体に負担をかけてしまったのだ。モフ田が須古を心配して万田常務に須古の体について相談する。すると、万田常務は須古の気分転換のために会社の福利厚生を利用して、海外旅行を勧めた。そして、アメリカへと旅立った須古はハリウッド女優のジェニファーと出会い、恋仲となり、さらにはハリウッド映画出演が決まった。しかし、一時的に帰国してきた須古は順風満帆なこの時に、突然人間に戻ってしまったらどうしようと不安をモフ田に語る。モフ田は須古を励ましつつ、自身のことも気になってしまった。そこで、モフ田は意を決して、妻の遠野に自身が人間に戻ってしまっても好きでいてくれるか確認をした。遠野はそれを肯定した。モフ田は猫になって人生が変わり、大事な人も見つけたのだった。

転職活動で成長していくハチ谷くん

モフ田のファンであるハチ谷光(はちやてる)は、深夜残業は当たり前、週に3日帰宅できればいい方というブラック企業に勤めていた。そんな日々に精神をすり減らされながら思うのは、モフ田のようにいつか突然猫になってしまうことだった。しかし、簡単に猫になることもできず、朝目が覚めると落胆していた。そんなある日、モフ田がハチ谷の会社に取引のためにやってきた。その情報を先輩である岡崎から貰ったハチ谷はモフ田に会いに行く。ハチ谷は念願のモフ田に出会うと、自身も猫になりたいこと、ブラック企業でやっていくためにはどうしたらいいのかという自身の心情を吐露する。モフ田は精神的に摩耗しているハチ谷に、会社は他にもたくさんあること、自身の体を労われるのは自身だけであることを諭す。そして、猫になる前に生きやすいところを見つけるようにアドバイスをした。モフ田の言葉にハチ谷は転職を決意して、勤めていた会社を辞めた。そして、転職活動を始めた日の朝に目が覚めると、ハチ谷は猫になっていた。

突然猫になってしまったことに動揺しつつも転職エージェントとの約束があったため、面談に向かう。ハチ谷担当の転職エージェント・桜新町(さくらしんまち)と転職についての相談を無事に終わらせて帰宅すると、同居人で親友の鴨(かも)が先に帰宅していた。ハチ谷が猫になってしまったことに驚きつつも、猫好きであった鴨はハチ谷を受け入れて、自分の仕事や夢への努力の傍らサポートしてくれた。猫になってから数週間の間、ハチ谷は転職活動に勤しんでいたが、なかなか決まらなかった。そんなある時、外を歩いていると動物病院の前で猫がキャリーに入らないと困っている人を見つけた。ハチ谷は猫になったことで猫語を理解していたことから、キャリーの中に引いてあるペットシーツが汚れているのが嫌だという猫の気持ちを飼い主に伝える。飼い主に感謝されたハチ谷は、猫語が理解できることを活かしてネットにて猫語通訳のバイトを始めた。これにより、現在無職のハチ谷でも実績が残せるため、就職にも有利になる可能性が増えた。また、海外からの依頼が増えたことで英語を勉強したり、カウンセリングの勉強をしたりと着実にスキルを増やしていった。

ある時、ハチ谷は面接の帰りに駅のホームで前の会社の先輩・岡崎と再会する。猫になりたいという夢を語っていたハチ谷が本当に猫になったことを驚きつつ、ハチ谷に会社に戻ってこないかと声をかける。戸惑うハチ谷にモフ田のようにハチ谷が会社をホワイトにしてくれないかという淡い希望を語る岡崎。精神的に辛そうな岡崎の姿にハチ谷は会社を辞めたらどうかと提案する。岡崎は自身の現状を変えるには退職するほかないことは理解しつつも行動に移せずにいた。岡崎は「やっぱり会社に戻ってくるな」とハチ谷に言い、さらに「ブラック企業を耐えて猫になる夢を叶えたならどこでもやっていける。自信を持て」と言って、会社へ向かって行った。
一方、モフ田の務める会社では、須古がハリウッドで映画撮影することになったため人員が不足していた。そのためモフ田も業務に追われることになり、他社員へのもふもふ貸しが止まってしまった。これをきっかけに求人を出すことが決定した。そして、その情報は桜新町にも入り、なかなか求人を出さない会社からの募集かつ、ハチ谷の希望通りの職種であったことからすぐにハチ谷に連絡が入った。そして、ハチ谷は念願であったモフ田の会社の面接へと行くことが決まった。

ハチ谷が面接を控えた日の夜、鴨はハチ谷に自身の夢であった漫画家を「諦めようかな」と言う。鴨は連載を取るために日々ネーム制作に勤しんでいたがうまくいかないこと、ハチ谷の転職活動を見て焦りを感じてしまったこと、もう夢を見る年ではないのではないかという気持ちを明かす。それに対して鴨をずっと見てきたハチ谷は鴨のやりたいようにすればいいと前置きをして、やりたいことはやりきったのかと問う。最後に一番好きなものを描いて、それでもだめだったならば自身と一緒に転職活動をしようとハチ谷は鴨を励ます。鴨はその日の深夜にハチ谷の言葉のとおりに、自身の1番好きなものを描こうとネームに取り掛かった。そして、朝になりハチは面接へ、鴨はネームを持って出版社へと向かった。

面接のために部屋で待機しているハチ谷は本命であるモフ田のいる会社を落ちたくない一心で緊張と不安に襲われていた。しかしそこで、岡崎に言われた自信を持てという言葉と、鴨や桜新町など自分を支えてくれた人たちを思い出して堂々と面接に臨んだ。そして、後日ハチ谷は無事に内定をもらったのだった。一方、鴨は泣いても笑っても最後と決めた漫画『ブラック企業の社員が猫になって人生が変わった話』のネームを持って出版社を訪れた。その漫画は好評を博して連載が決まった。ハチ谷と鴨は少しだけ遠回りしつつも無事に夢を叶えたのだった。

家族との時間を取り戻していくトラ雄パパ

自宅でくつろいでいる茶畑(ちゃばたけ)ヒロは、別居中の母と電話で父・トラ雄に関する話をしていた。ブラック企業に勤めているトラ雄の顔を1か月は見ていないと喋っていると、トラ雄を名乗る声が家のドアを開けてほしいと外から懇願してくる。人からは到底出ないような不気味な音を立てて扉をひっかく音を立てるトラ雄に不審さを感じながら迎え入れると、そこには茶色のトラ柄猫がいた。トラ雄曰く会社で昼寝をしていたら猫になっていたとのこと。トラ雄の会社は最近ホワイト企業に吸収合併されたために社長が猫好きに変わっており、トラ雄が猫に変わってしまった話を聞くと「しばらく休んでも良い」と言った。そのため、トラ雄は仕事にかまけてヒロに寂しい思いをさせたことを気にかけて、これからは家猫になりヒロとの時間を作りつつ家事をすると宣言した。ヒロは突然の父の変わりように驚いたが、宣言通りに家事をしようと猫の体で努力するトラ雄をサポートすることとなった。

猫の本能が故の抑えられない行動や、細かい作業が苦手であるなどトラ雄は苦労しつつも、ヒロのサポートを受けながら家事を頑張っていた。そんなある時、別居中の妻・エリと小学生の息子・ミチルが訪ねてきた。実は、茶畑家は仕事にかまけて家庭を顧みなかったトラ雄に愛想を尽かしたエリがミチルを連れて出て行っていたのだ。突然の来訪に慌てるトラ雄とヒロは、離婚寸前の現状でふざけていると思われたら本当に離婚されてしまうと思い、トラ雄が猫になったことは隠してシッター猫を住み込みで雇っていると嘘をつくことにした。なんとか誤魔化していると、ミチルは自身も一緒に住みたいと言い出した。エリは困惑しながらも自身が働いている間だけ預けることにした。そして、預けられる日にミチルが学校終わりに意気揚々と家に行くと、そこでヒロがトラ雄をお父さんと呼んでいるところに遭遇してしまう。速攻で正体がバレてしまったことで、ミチルにエリに黙っていて欲しいと懇願する。ミチルは好きな時にもふらせてくれることを条件に、秘密にしてくれることを約束した。

ヒロとミチルとうまく生活できていたある時、ヒロからエリとは会わないのかと聞かれる。トラ雄はエリへの愛はあるが、自身の行動で傷つけてしまったことへの謝罪の仕方がわからないと悩んでいた。そんなトラ雄を見かねてヒロは1冊のノートを渡した。そのノートに脳内で散らかっている沢山の言葉や日々の何気ない行動などを書き出して整理してみてと助言を受けたトラ雄は、その通りにノートに色々綴っていく。そして、そのまま何気ない日常を過ごしていく。ヒロの三者面談に行ったり、ゴミ捨て場を荒らすカラスを追い払ってご近所さんと仲を深めたり、近所の火事にいち早く気づいて感謝されたり、ヒロとミチルとの家族の時間を楽しんでいた。しかしある時、ひょんなことからエリにトラ雄が猫になったことがバレてしまった。エリはなぜトラ雄が猫になっていたことを嘘を吐いてまで黙っていたのかと問い詰める。そこで、ヒロはトラ雄がエリへの謝罪や言い訳を書いたノートをエリに渡した。ヒロはそのノートの中身を見て離婚するかどうかを決めてほしいとエリに任せた。その後、エリが帰った後に買い物に出かけていたトラ雄が帰ってくると、ヒロがエリにバレたことを報告してきた。トラ雄はヒロに自身とエリにどうしてほしいかと質問をする。ヒロは「両親には仲直りをして、また家族みんなで暮らしたい」と言う。しかし、そうなるためにヒロ自身が両親を取りなすためにできることがあったのではないのかとヒロは後悔して涙を流す。そんなヒロを父親としてのふがいなさを感じつつヒロを慰めて、トラ雄は改めて家族と向き合うことを決めた。

エリと話し合いの日になり、トラ雄は自身が夫として、父親として最低であったことをエリに謝罪した。トラ雄の描いたノートを見たエリは以前のトラ雄から変わったことを知り、そして自身が抱えていた育児についての悩み事やトラ雄が過労で倒れてしまうのではないかと思っていたという本心を打ち明けた。お互いの気持ちを話し合った2人は家庭を再構築することを選んだ。トラ雄は家族の関係や時間を守りきれたことの幸せを噛み締めた。

『ブラック企業の社員が猫になって人生が変わった話』の登場人物・キャラクター

主人公

モフ田

1巻・2巻の主人公。ある日突然猫になってしまった男性。白地に灰トラの柄の入った姿をしている。人の身の丈より大きいサイズの猫であり、二足歩行をする。カツアゲされていた遠野を助けるという行動力と勇気のある性格をしている。猫の細い瞳孔が苦手であるという後輩のために、瞳孔が丸くなるように対策したりなど周囲への配慮もできる。しかし、自身が困ったときなどに周りへ助けを求めることができないという欠点がある。また、遠野からの明らかな好意も気づかず誘いを断ったりするなど、女性関係に鈍感な一面がある。遠野が社長の娘であると最初は気づいていなかった。

猫になってから嗅覚が鋭くなってしまい煙草の臭いが苦手になってしまった。また、猫の言葉がわかるようになった。猫の姿では人の時の保険証が使えなくなってしまい、金欠に陥ってしまったときは猫カフェでバイトしていた。会社の広報SNSに猫の姿の写真をアップされたことで人気になり、以降は会社のマスコットになった。グッズ展開に伴いキャットフード部門の協力をするようになり、試食をしている。この、試食の際に原料を当てるなどグルメであることが発覚した。聴力もよくなっており、足音だけで誰なのかを当てることができる。

遠野と結婚しており、一緒に拾って保護した子猫のコマちゃんと暮らしている。他者を叱るときは自身の体で相手を包み、相手をふかふかの毛で魅了する。それから「二度とやらない」などの約束を取り付け、約束を破ったら二度と包まないと脅すように言う。

ハチ谷光(はちやてる)

3巻の主人公。ある日突然猫になってしまったモフ田と同じようになりたいと願っていた男性。深夜残業からの早朝帰宅が当たり前、さらに週に3日帰れればいい方というブラック企業に勤めている。社内で仮眠するときはデスクの下に入る。モフ田のファンであり、スマホの待ち受けもモフ田にしている。日々の業務の疲れからモフ田のように猫になりたいと願っているが、なかなか猫になれないことに絶望していた。しかし、ある時偶然モフ田に会い、そこでかけられた言葉をきっかけに勤めていた会社を退職。退職した次の日に猫になってしまった。猫としての姿は黒いハチワレ柄で、かぎしっぽの姿をしている。
新卒なら3年耐えろの言葉を信じてずるずるとブラック企業で働いていたことが原因で、根っこから社畜になってしまったためネガティブ気質。しかし、猫語通訳のバイトを始めて英語やカウンセリングを独学で学ぼうとするなど向上心があり、努力家でもある。また、自身のかぎしっぽが変だと怖がっていたが、縁起の良いものだと知ると自慢のしっぽにするなど少しお調子者な面も見える。

同居人の鴨とは大親友で、鴨のことをよく理解している。しかし、腹毛に顔をうずめて泣かれると、毛づくろいがしたくてたまらなくなるので困っている。鴨が夢を諦めてしまおうかなと言った際には、それを受け入れつつ最後にがんばってみようと励ますなど、友達思い。
夢は憧れのモフ田と一緒の会社で共に働くこと。そのため、内定が決まった際には涙を流して喜んだ。初出社する前の晩は緊張しすぎて眠れないなど、精神的影響を受けやすい。入社後はマキ瀬と組んで猫語通訳の企画をしている。

茶畑トラ雄(ちゃばたけとらお)

4巻の主人公。2人の子供を持つ父親で、ある日突然猫になってしまった。ブラック企業務めで家になかなか帰らない生活を送っていたために、妻と仲たがいしてしまい妻と息子と別居している。勤めていた会社はホワイト企業に合併されたことで労働環境が改善された。また、社内で猫になったことで社長に見つかり、猫好きの社長の計らいでしばらく会社を休めることになったため家で過ごすことを決めた。仕事のせいで家族を顧みれなかったことを後悔しており、猫になったことをきっかけに改めて家族と向き合うための努力をするなど家族思い。家事を頑張ろうとするが、猫の本能に邪魔されてうまくいかないことが多いが、めげずに工夫する努力家。別居後も妻と仲直りがしたいが、下手なことをして離婚されてしまうのを恐れてコミュニケーションを取るのを恐れている。しかし、ヒロに背中を押されたことで勇気を出して妻と向き合い無事に仲直りをした。

町内会の当番で火の用心を呼び掛けている中でいち早くボヤに気づくなど、猫の能力で近所の人を助けたことで近所仲は良好。

モフ田の家族

遠野(とおの)

モフ田の妻。モフ田が困っているかもしれないと、雪が降る中コタツを自宅から持ってきてあげるなど優しい性格をしている。一方で、モフ田を困らせている万田と取引をして万田の行動を制限させるなど強かな面もある。モフ田の会社の社長令嬢であるが、経験を積むためにと他の会社にいた。しかし、その会社がブラック企業であるのと、モフ田のファンであることから父親の会社に転職。転職前に不良に絡まれているところをモフ田に助けられて以降はファン以上の気持ちを抱いてアプローチしていた。またたびで酔っぱらったモフ田がマキ瀬を毛づくろいしている姿にうらやましくなり、自身にもしてほしいと頼むも玉砕して泣いてしまうこともあった。しかし、無事に関係が進展して結婚するまで至り、結婚後もモフ田と同じ会社で働いている。

耳にピアスをつけており、髪型も就業時はロングヘア―を降ろしているが、プライベートでは様々なアレンジをしているなどオシャレ。また、モフ田のためにねこのご飯レシピを参考にしてアレンジ料理を作るなど料理上手である。下の名前はあきらかになっておらず、モフ田からは嫁ちゃんと呼ばれている。

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