ブラック企業の社員が猫になって人生が変わった話(漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ブラック企業の社員が猫になって人生が変わった話』とは清水めりぃによる漫画。2018年にTwitterにて発表されると話題となった。ブラック企業に勤める主人公・モフ田はある日突然猫になってしまった。猫の姿のまま出社すると、あまりの可愛さに社のマスコットとして広報されることになり、モフ田の人生は変わっていく。猫とブラック企業を題材としているため、猫や社畜のあるあるをコミカルに描いている。作者が猫好きなので猫の描写に力が入っており、猫好きにはたまらない癒し描写が魅力となっている。

ヒロの通う学校に勤めている教師の男性。担当教化は数学で、ヒロの担任。自身の顔が強面であることにコンプレックスを感じている。ヒロからはまっつんというあだ名で呼ばれていることから生徒との仲は良好の模様。昔茶ジローというトラ雄に似ている猫を飼っていたことがある。そのため、三者面談でトラ雄と対面すると、茶ジローにもう1度会えたと思い感動して泣いてしまった。面談後にトラ雄とメアド交換をして、メル友となった。

『ブラック企業の社員が猫になって人生が変わった話』の用語

(株)クリエイト

モフ田が勤める会社。ブラック企業であり、残業は当たり前で残業代はなし。さらに、万年人手不足なのか社員1人当たりの仕事量が多く、社員は全員疲れ果てている。しかし、モフ田が猫になって以降は、社長ら上層部の意識が変わり、ホワイト企業へと化していった。

フラワーマン

モフ田たちの住む町に存在する都市伝説に登場する怪物。白い巨体で夜道にふらふらと現れて体にある長い触手で人を襲い、頭部の花の養分とする。握力は1tあり、空を飛ぶことも可能。時速400kmで追いかけてくる。
実は、額に傷を負ったために傷を弄らないようにエリザベスカラーをつけたモフ田である。会社帰りにその姿を目撃した人によって広められてしまった。

『ブラック企業の社員が猫になって人生が変わった話』

漫画家志望の鴨が描いた漫画。なかなか連載が取れないことや、ハチ谷の転職活動を見て焦りを感じていた鴨がハチ谷に励まされたことをきっかけに描いたもの。好きなものを描こうと決めて、自身の好きな猫と親友のハチ谷をモデルにしたストーリーになっている。好評を博して、念願の雑誌連載を勝ち取った作品。連載版の作品名は『HATCHI!』。

かぎしっぽ

かぎしっぽとは折れ曲がっている猫のしっぽのことをいう。かぎしっぽは遺伝性であり、かぎしっぽの因子を持つ猫のしっぽには半椎骨というクサビ方の小さな骨をしっぽに持っており、これがかぎしっぽの原因である。多くのかぎしっぽは先天性であり、稀に事故などの怪我が原因のかぎしっぽもある。かぎしっぽには途中で折れ曲がっているキンク、折れて丸まっているカール、骨同士が癒着しているボブテイルの3種類がある。ハチ谷はキンク、トラ雄がボブテイルと呼ばれるかぎしっぽである。

かぎしっぽを持つ猫は幸運を呼び寄せるという言い伝えがある。これは、鉤状のしっぽで幸福をひっかける、または鍵状のしっぽで幸福の扉を開けるなどいわれているためである。さらに、日本や中国などではかぎしっぽの猫は蔵の錠前を守るといわれていることことから、商売繁盛の象徴としても愛された。

『ブラック企業の社員が猫になって人生が変わった話』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

モフ田「早退…!?休み…!?幻聴ですよね!?」

ある時、鼻水が止まらず風邪を引いたモフ田は、大川に声をかけられた際に「風邪を引いて会社に迷惑をかけるな」と怒られるかもしれないと不安に感じてしまう。しかし、モフ田の不安とは反対に大川からは「病院へ行って来い」と言われて、さらには早退と翌日の休みの許可までもらえたモフ田は「早退…!?休み…!?幻聴ですよね!?」と言った。

これまで、過酷なブラック労働に身を費やしていたモフ田にとって、病気になることは上司に叱責されるダメなことという認識が強くあった。しかし、ホワイト企業へと変わった会社は社員の健康状態に気を使えるようになっていった。それでも、ブラックに毒された社畜のモフ田には現実として受け入れられないという社畜の現実が描かれたシーンとなっている。

ハチ谷「俺には猫になったことで得た経験がある。励ましてくれる人もいる。辛かったことも楽しかったことも。普通の人だったら起こらなかったことを糧にするんだ」

モフ田のいる会社への面接が決まったハチ谷は、モフ田と共に働きたいという夢を持つが故に、酷い緊張を感じていた。そんな時に鴨などの様々な人に支えられたことを思い出して「俺には猫になったことで得た経験がある。励ましてくれる人もいる。辛かったことも楽しかったことも。普通の人だったら起こらなかったことを糧にするんだ」と思って面接に挑んだ。

ブラック企業に勤めていたハチ谷は、ブラックに毒されてネガティブな性格になっていた。そのため、自己肯定感が低くなっていて、面接を前にして泣いてしまうほど追い詰められていた。しかし、岡崎に言われた「自身を持てよ」という言葉を思い出したことで、支えてくれた人たちの気持ちや猫になったことで得た特別な経験を自身の糧にするんだと気持ちを強く持った。ネガティブだったハチ谷が大きく成長したのがわかるシーンとなっている。

トラ雄「ありがとうヒロ。こんな優しい子に育ってくれてお父さん嬉しいよ…」

エリにトラ雄が猫になってしまったことがバレてしまい、ヒロはトラ雄が気持ちを書き溜めていたノートをエリに渡す。そのことを知ったトラ雄は、ヒロに自身にどうしてほしいかを尋ねる。ヒロはまた家族で過ごしたいと涙を流して本音を話す。今まで、ヒロが抱えていた色々なものを汲み取ったトラ雄はヒロの成長ぶりと、苦労をかけてしまったことを感じて「ありがとうヒロ。こんな優しい子に育ってくれてお父さん嬉しいよ…」と言った。

トラ雄は家庭のためと思いながら、仕事に身を費やしてきた。しかし、結果は妻に別居を言い渡されて、家庭崩壊の寸前まできてしまった。そんな、トラ雄とエリの関係がこじれていく様を見ていたヒロは、年不相応のしっかりとした性格にならざるを得ない状態になってしまった。猫になったことで、ようやく家族のことを知ったトラ雄が父親として喜びつつ、これをきっかけにエリと向き合う覚悟を決める家族の大事なシーンとなっている。

『ブラック企業の社員が猫になって人生が変わった話』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

キャラクターに名前を付ける予定がなかった作者

本作はシリーズ化の予定のなかった作品で、そのため大半のキャラの名前が最初は決まっていなかった。また決めていなかった理由として作者はメインで目にする層が社会人であることを考えて、仕事などで疲れているところにキャラ名を覚えながら読むのはしんどいだろうとブログにて語った。後に、ストーリーの展開のために必要になったことでキャラたちに名前が決められていった。

ハチ谷が就職活動中のブラックな面接内容

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