『ミイラの飼い方』とは、「comico」にて連載を開始した空木かけるによるファンタジー漫画である。主人公の柏木空は、父親から送られてきた小さくて可愛いミイラに「ミーくん」と名づけ、一緒に暮らすことになる。その他にも様々な不思議な生き物たちと出会い、時には事件に巻き込まれていく。個性豊かな仲間たちや、可愛くて癒される不思議な生き物たちとの生活や絆を描いた物語は、女性を中心に人気を博している。また、「サンリオ」の有名キャラクター・ポムポムプリンともコラボし、グッズも販売された。
『ミイラの飼い方』の概要
『ミイラの飼い方』とは、空木かけるによるファンタジー漫画、およびそれを原作としたアニメ作品である。原作は2014年11月から「comico」にて連載を開始した。
2018年1月から3月にかけて、全12話のテレビアニメが放送された。
主人公の男子高校生・柏木空(かしわぎ そら)の元に、自称冒険家の父・モクレンから大きな棺が届く。棺の中から出てきたのは、小さくてとても可愛らしいミイラだった。空はミイラに「ミーくん」と名づけ、一緒に暮らすことになる。また、空の周囲の者たちも小鬼やドラゴン、バクと出会い、不思議な生き物たちとの生活が始まる。さらに、不思議な生き物たちを狙う者も現れ、空たちは事件に巻き込まれていく。
個性豊かな仲間たちとの絆を描くファンタジー漫画である。かわいくて不思議な生き物たちと送る生活を描いた本作は、「癒される」と女性ファンを中心に人気を博している。
また、「サンリオ」の有名キャラクター・ポムポムプリンともコラボし、グッズも販売された。
『ミイラの飼い方』のあらすじ・ストーリー
不思議な生き物たちとの出会い
主人公の柏木空(かしわぎ そら)の元に、自称冒険家の父・モクレンから荷物が送られてくる。中身は棺桶で、中から出てきたのは手のひらサイズの可愛らしいミイラ。過去に父から送られた危険な品々のせいでミイラを警戒する空だったが、ミイラがエジプトへ帰ることをひどく嫌がったため、危険はないと判断し「ミーくん」と名付けて一緒に暮らすことになる。
翌日、幼馴染で親友の神谷他月(かみや たづき)が空の家を訪れる。他月は、保育園時代から空の周りにいた不思議な生き物の存在を知っており、人間から隠れて暮らす彼らの情報を共有していた。ミーくんと交流し、空と別れた帰り道、他月の後を小さな小鬼が追ってくる。他月は小鬼に宿を提供し、いつしかその小鬼は家に居着くようになり「コニー」と名付けられた。
ミーくんが来て3ヶ月後、空のクラスメイト・茂木朝(もてぎ あさ)は自宅でトカゲによく似た大きな生き物を見つけパニックになる。空が駆けつけると、それはトカゲではなくドラゴンだった。
朝は、転落した自分を心配するドラゴンの優しさに触れ、「いさお」と名付けて飼い始める。朝はいさおを連れて空の家を訪れ、ミーくんやコニーと交流するようになるのだった。
他月の決意とコニー
空の家に呼ばれた他月は、いさおを見て動揺した。彼は小学生時代、傷ついたドラゴンと出会ったことがあった。そのドラゴンは、不思議な生き物を私欲のために狩る人間「コレクター」に狙われており、他月はその助けを求めるドラゴンを庇った結果、右腕に深い傷を負った。以来、他月は不思議な生き物に積極的に関わることを避けていた。いさおに新しい傷があるのを見て、他月はコレクターが近くにいると警戒し、朝にいさおを外で人目につかせないよう注意を促す。空にはコレクターの存在を隠し通すことを決めた。
食いしん坊のコニーが他月の妹である月夜(つきよ)のおやつを食べてしまうため、ある時、他月はコニーに「出ていけ」と言ってしまう。翌朝、コニーはいなくなっていた。他月はコニーを探しに行きたかったが、コレクターに狙われる危険を恐れ、コニーがいなくなった現状を歓迎すべきだと自分に言い聞かせた。
話を聞いた空と朝は、放課後、コニーを探しに行った。他月は止めようと追いかけるうちに、自分がコニーを必死に探していることに気づく。空き地で塀の隙間に挟まって動けなくなったコニーを見つけた他月は、居候はもうやめて本当の家族になろうと告げる。この言葉にコニーは涙を流して頷き、その後、コニーはいたずらをやめ、他月の言うことを聞くようになった。
大地とムクムクの出会い
ある日、空は廊下で男子生徒・立秋大地(たちあき だいち)とぶつかる。大地は毎日悪夢に苦しんでいた。大地を心配した空は彼の家を訪れ、窓に貼られたお札を剥がし、悪夢を食べてくれるバクの絵をプレゼントする。
その夜、謎の生き物(バク)が大地の悪夢を吸い取って食べたため、大地は悪夢を見ずに眠ることができた。
バクは警戒心が強いため、人の前に姿を見せるのは珍しい。大地は3日間眠り続け、寝不足が解消されて別人のように明るくなった。このバクは「ムクムク」と名付けられ、大地と暮らすことになった。
その後、空たちは、学校へ行く間ミーくんたちを預ける場所として、近所の凹十津神社の地蔵様と神様を頼るようになる。
バアちゃんとの再会
夏休み、空たち4人は山へキャンプへ行った。森の奥では幽霊が出ると警告を受け、空は幽霊が「会ってはいけない3種族」(悪魔、山姥、幽霊)の一つだと皆に注意する。
夜中、大地が火の玉と少女を目撃し、悲鳴を上げて森へ逃げ込む。空が助けに入ると、人魂の正体は狐火、お化けの正体は、昔から人間を化かして遊んでいた狐たちの変身だった。
しかしテントへ戻る途中、森の動物たちが一斉に逃げ出し、山姥が襲いかかってくる。空は山姥が、口減らしのために捨てられた老人の憎しみから生まれた化け物であり、心の悲しみを埋めるために人を食べると、かつて「バアちゃん」から聞いた話を思い出す。
山姥に襲われた他月を庇った空が腕を負傷した瞬間、もう一人の山姥が現れ、襲いかかった山姥を怒鳴りつけた。その山姥こそ、空が幼い頃に世話を焼いてくれた「バアちゃん」だった。
バアちゃんは元々、人間に迫害された山姥だったが、空と出会い、その笑顔に心が満たされた。しかし、空の父が不思議な生き物を殺す噂のある「保護官」だと知り、会うのをやめていた。
空はバアちゃんと再会を約束し、交流を再開する。バアちゃんの話から、大地が幼い頃に飼っていた「パック」というペットが悪魔であり、その呪いを受けていたことが判明する。
悪魔のパックと予言騒動
空は神社の神様から「15日に背後に気をつけ工場跡地へ行け」というお告げを受ける。その夜、空はムクムクが見せたパックの夢を通じて、パックとムクムクが友達であったこと、悪魔のパックがコレクターに何度も殺されて転生を繰り返していたことを知る。
パックは、幼い頃に大地を恨み呪ってしまったが、転生後に誤解だったと気づき、ムクムクに助けを求めていた。パックは毎日コレクターに見つかる危険を冒して大地を見守っており、ムクムクは空にパックを助けて欲しいと訴えていたのだ。
予言の15日、大地はパックがコレクターに襲われるのを目撃し、工場跡地へ急ぐ。空も合流し、コレクターを倒すが、パックは瀕死の状態だった。大地が「次は絶対一緒に暮らそう」と約束すると、パックは笑って消えてしまった。
帰ろうとする空の背後に、拳銃を持ったコレクターが現れる。それは鶏頭の男・柳(やなぎ)に取り押さえられる。柳は空の父モクレンと同じ保護官であり、モクレンの頼みで空たちを護衛していた。空と大地は危機を脱し、この出来事は4人にとって心に傷跡と小さな変化を残した。
ミーくんの過去
ある夜、空の家にコレクターハンターのマスター、ネリ、トラの3人が押し入る。マスターは空をコレクターだと疑い、ミーくんを見てミイラは絶滅したはずだと呟く。この言葉にショックを受けたミーくんは泣き出してしまい、砂の中に潜って反応しなくなってしまった。
砂の中でミーくんは過去を思い出す。生まれた頃、ミイラたちはコレクターに襲われ、逃亡生活を送った。仲間たちは次々とコレクターに捕まるか、悲しみの涙を流しすぎたことで「蒸発」して消えていった。最後に残ったのはミーくん一人だった。
その後、保護官に保護されたミーくんだが、悲しみは癒えなかった。モクレンと出会っても涙は止まらなかった。モクレンは、ミイラを助けるにはミイラになる前の「元」の種族と共にいる必要があるという助言を受け、息子・空に託すことを決意する。そして棺桶から出て空を見たミーくんは、安心感で心が満たされ、空と共にいたいと願ったのだった。
心が落ち着いたミーくんは砂の中から出てくる。仲間を失ったミーくんだが、日本で空たちという新しい仲間ができたことで悲しみを乗り越えることができたのだった。
『ミイラの飼い方』の登場人物・キャラクター
主要人物とパートナー
柏木 空(かしわぎ そら)
CV:田村 睦心、津田 美波(幼少期)
本作の主人公。高校2年生の男の子。家庭科と体育が得意。
自称冒険家の父親・モクレンが滅多に家に帰ってこないため、叔母・カエデと同居している。
ある日突然、モクレンからミイラが送られてくる。そして、ミイラにミーくんと名付けて一緒に暮らすことになる。
幼い頃に母親を亡くしており、家事や不思議な生き物についての知識は、山姥のバアちゃんから教わった。
社交的で明るい性格のため、クラスメイトからも慕われている。滅多に怒ることはないが、ミーくんに関することなどで本気で怒ると、親友の他月でも手がつけられなくなる。
ミーくん
CV:茅野 愛衣
主人公の父、自称冒険家の柏木モクレンによって、エジプトから空のもとに送られてきたミイラ。体の構成不明、包帯の巻き終わり部分不明。その生態は謎に包まれている。
大きさは、人間の手のひらサイズ。お風呂に入ってふやけると、大きくなる。
性格は、とても寂しがり屋で泣き虫。水を補給しないとシオシオになってしまう。空と一緒に暮らし始めた頃は、空が学校に行っている間に寂しくて泣いてしまい、萎れていた。
好物は、白滝、りんご、ドッグフード。人間の言葉は喋りませんが、理解は出来る模様。空のペットの犬のマネをして「わんっ」と鳴く。
包帯の中身は不明。モクレンが仲間達と包帯の中身を見た時には、気を失ってしまった。
神谷 他月(かみや たづき)
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目次 - Contents
- 『ミイラの飼い方』の概要
- 『ミイラの飼い方』のあらすじ・ストーリー
- 不思議な生き物たちとの出会い
- 他月の決意とコニー
- 大地とムクムクの出会い
- バアちゃんとの再会
- 悪魔のパックと予言騒動
- ミーくんの過去
- 『ミイラの飼い方』の登場人物・キャラクター
- 主要人物とパートナー
- 柏木 空(かしわぎ そら)
- ミーくん
- 神谷 他月(かみや たづき)
- コニー
- 茂木 朝(もてぎ あさ)
- いさお
- 立秋 大地(たちあき だいち)
- ムクムク
- 不思議な生き物
- 山田(やまだ)さん
- ジイちゃん
- 神様
- パック
- バアちゃん
- アーやん
- ポチ
- 人間
- 柏木 モクレン(かしわぎ もくれん)
- 柏木 カエデ(かしわぎ かえで)
- 柳 サトリ(やなぎ さとり)
- 七星 一晴(ななほし いっせい)
- マスター
- 神谷 月夜(かみや つきよ)
- 鈴木(すずき)
- 田中(たなか)
- 『ミイラの飼い方』の用語
- 不思議な生き物・種族
- ミイラ
- 小鬼
- ドラゴン
- バク
- 悪魔
- 山姥
- 幽霊
- コレクター
- 保護官
- 『ミイラの飼い方』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 他月「確かにあれは言い過ぎたかもしれない。酷い言い方もしたと思う。だからって…本気で『出ていけ』なんて、言うわけないだろうが!」
- 大地「待ってるから!お前になら何回呪われてもいいし、次はっ…次は絶対一緒に暮らそうな。また会えるの楽しみにしてるから。パック、大好きだぞ、お前のこと」
- 次々と蒸発してしまうミイラたち
- 『ミイラの飼い方』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 「サンリオ」のポムポムプリンとコラボ
- 『ミイラの飼い方』の意味は「ミイラを生き永らえさせる方法」
- パズルゲーム『ミイラの飼い方 パズルで育てる不思議な生き物』が10万ダウンロード突破
- 書き下ろし番外編やカバー下のおまけ漫画が単行本に掲載
- 『ミイラの飼い方』の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):つりビット「不思議な旅はつづくのさ」
- ED(エンディング):イケてるハーツ「ロゼッタ・ストーン」
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