湘南純愛組！（藤沢とおる）のネタバレ解説・考察まとめ
『湘南純愛組!』（しょうなんじゅんあいぐみ!）は藤沢とおるによる日本の漫画であり、「週刊少年マガジン」にて連載された。2013年1月時点で累計発行部数は4500万部を記録している
「鬼爆コンビ」とよばれる鬼塚英吉・弾間龍二を主人公とした不良の物語であり、バトルのみではなくコメディーやラブストーリーも盛り込まれた作品である。不良高校生が必死に喧嘩、友情、恋愛に向き合い男とは何かをテーマにしている。
最終戦争編
仲条と英吉のタイマンということで神奈川一帯の不良達がここぞと集っていく
季節は春となり英吉と龍二は留年を防ぐため、補修を受けに休日に登校していた。すると校門前には新入生であろう不良たちが集団でたむろしていた。二人は無視して通り過ぎようとしたが新入生たちに取り囲まれる。喧嘩を売られるのかと思いきや、彼らは英吉の武勇伝に心酔しきっており親衛隊になるべく入学したという。気合の入った20人の不良達がぞろぞろついてくるようになってしまったので、英吉は後輩の指導は津本に指導させることにした。津本が早速指導しようとするが、なんと親衛隊隊長の森國光は津本の後輩だった。津本は自分の後輩ということで且つ英吉に心酔していることから意気投合し、親衛隊はさらに進化し「GOBLINS」というチームを結成した。英吉の全国制覇を成功するためという目標の下に動く過激な組織が完成してしまった。
「GOBLINS」をぞろぞろ引き連れて街を歩いていると、江の島商業の仲条と田村に出くわしてしまう。英吉が大人数の不良を引き連れてる姿をみて思わず声をかける。津本は仲条が英吉を茶化したため早速いきり立つ。そこで事情を英吉が説明しようとすると津本は「英吉が神奈川のトップなんだ」と明言してしまう。一気に場の雰囲気が悪くなったことを察知した英吉は、仲条をファミレスに誘い宥める。なんとか仲条に納得してもらい事なきを得たと思った。すると田村が慌てて店内に飛び込み、仲条に駐車場に来るように告げる。駐車場に行くとなんと仲条の車のフロントガラスにバットをが突き刺さっていたのだった。
仲条は先ほどの発言から津本がやったと思い込み部下を集めて津本を潰しに向かう。このままだと江の島商業と辻堂高校の全面戦争になってしまうので、英吉と龍二も津本を探し回る。すると津本達のたまり場に行くと既に武装しバイクに乗り臨戦態勢に入っていた。英吉はすぐ仲条に謝るように言うが「全国制覇の手始めなのに仲条にビビってるんですか？」と煽られる。ビビってないと訂正すると、津本は「英吉が仲条なんか恐くないといったから気合を入れろ」とメンバーに活を入れる。そうこうしているうちに怒り狂った仲条が仲間を連れて襲い掛かってきた。人数がかなり多く英吉は止めに入るが、激昂した仲条は聞く耳を持たない。そして津本は乱戦になると踏んでいて「韋駄天」に依頼していた応援の暴走族が大勢やってきた。
大乱戦となったため英吉は何とか止めようと適当に止めてあった単車の給油口のふたを取り、そのまま走らせ別の止まっていたバイクに激突させて爆発を起こす。するとその衝撃で廃車になったバイクが仲条の車の上にまた落下し車は大破してしまう。これにより仲条は英吉が本気で全国制覇を狙っていると確信し、江の島商業は辻堂高校を敵とみなし戦争状態になってしまった。
そして仲条の宣言通り、街中で辻堂高校生と江の島商業生との乱闘事件が多発していた。英吉と龍二はこの事態をどうにかするために相談していたが、昔に比べ自由がなくなったことに気づく。悩みぬいた二人はついに一つの答えにたどり着く。それはもう二度と関係に戻れなくなる重い決断だった。
ついに江の島商業と辻堂高校の全面戦争の時が来た。決戦の場所は川沿いに立つ廃ビルの屋上だった。湘南の鬼塚と江の島商業の仲条の大物同士の決戦ということで神奈川の不良達が集まっていた。中には阿久津や神堂寺郁也等の大物も足を運んでいた。神奈川を治めるのは英吉か仲条なのかタイマンで決めることになり、二人は多くのギャラリーに見守られ対峙する。そしてついに仲条が英吉に殴りかかるがそこでなんと龍二が止めに入る。そして誰よりも因縁のある英吉と決着をつけるためにここに来たと宣言する。そしてお互いに武器を構えると、その場にいた鬼爆コンビ以外全員予想だにしていない決戦が始まった。親友同士と思われていた二人の喧嘩は凄まじくお互い凶器はフルスイングで、遠慮は微塵も感じられない鬼気迫るものだった。そしてついに龍二の持っていたナイフが英吉の腹部を貫く。刺された英吉はナイフを奪い取り龍二の腹部にナイフを突き立てる。お互いに既にボロボロで立ち上がるのがやっとの状態だった。そして二人はお互いに支えあい、ギャラリー全員に「誰がトップとかくだらないことから自分たちはもう引退する」と告げてビルから飛び降りてしまう。二人はこの抗争を終わらせるために自分たちを犠牲にしたのだった。
その後仲間たちは悲しみに暮れながらも彼らの死を受け入れた。そしてビルの屋上から英吉と龍二を追悼する。しかしそこで阿久津は突然神堂寺をナイフで刺す。だが刺された神堂寺は傷を負っておらず無傷だった。阿久津は英吉と龍二が飛び降りた後二人が使っていたナイフを拾っていた。そのナイフは押せば引っ込み赤い液体が出るただのおもちゃだった。この一件は自分たちを死んだことにして抗争を止め、また自由に好き勝手やるための作戦だったのだ。神奈川中を騙した鬼爆コンビは自分たちの知らない新しい居場所を探しに、バイクであてもなく走り去っていくのだった。
『湘南純愛組の』の登場人物・キャラクター
湘南辻堂高校（辻高）
鬼塚英吉（ 演 :宮下直紀／寛一郎）
CV：二又一成
本作の主人公。金髪のリーゼントと鬼の角のようなそり込みが特徴で童貞。親友の弾間龍二と共に暴走族「暴走天使」をつぶしたり、通っていた極東高校を支配し、神奈川県の不良界隈ではかなりの有名人。通称「鬼の英吉」と恐れられている。しかし素行の悪さや暴力事件よって極東高校から退学を命じられた。しかしこのことををきっかけに女にモテるため不良だった過去を隠して辻堂高校へ普通の高校生として転校することを目論む。しかし辻高でも数々の激戦を繰り広げ、その名を湘南に轟かせる。しかし最後は龍二と壮大なタイマンを行いビルから二人で飛び降り湘南から去る。女好きではあるが基本的に根は真面目で奥手なのでいざそういった雰囲気になったとしても直前になって手を出さなかったり、情やその場の雰囲気に流されない硬派な一面もある。また喧嘩のセンスも一級品であるがバイクの運転スキルもピカイチである。暴走天使の初代総長である真樹京介が乗っていた紅蓮のZIIを受け継ぎバイクレースに勝つ腕前も持つ。
弾間龍二（演:山口祥行／金子大地）
CV：堀秀行
本作のもう一人の主人公であり英吉の相棒。英吉と同じく腕っぷしは強いが女性の扱いが不慣れなため英吉と共に女性経験はない。しかし鮎美や渚などと付き合うことによりついに英吉より早く童貞を卒業することに成功する。湘南では「辻堂の爆弾」と恐れられている。
神堂寺の一件により鮎美と恋仲になる。しかし教師と生徒としての立場、龍二の将来など様々な理由から別れてしまう。最愛の人に振られてしまい大泣きするが恋には真面目で純粋で真剣な一面もある。
家は金持ちだが、姉以外の父、母、兄から厄介者扱いされていて、阿久津の事件を終えた後についに家を追い出されることになってしまった。同じく龍二を認めない両親に嫌気がさし、家庭環境に疲れ家出した渚と公園の廃バスの中で同棲し始める。しかし渚の両親が通報してしまったことから廃バスも警察により撤去されてしまうのであった。
英吉と共に数々の死闘をくぐり抜けてきたが、自分たちのやってきたことが神格化されすぎてしまう。それによりまわりから過大評価をされるようになってしまい自分たちのやってきたことに疑問を持つ。昔のように自由に自分らしく生きるために英吉と一緒にギャラリーの前で自殺のふりをして自ら伝説に幕を下ろす。
走真（演／前原瑞樹）
CV：林延年
塚井と共に英吉と龍二の傘下に入った辻高の不良。タラコ唇と調子のいい性格が特徴であり中学時代からイジメられていた。冴島の停学が解けた際に英吉を裏切るように命じられてしまう。彼に逆らえず、英吉に仕掛けてしまうことになるが、勇気を振り絞って反抗し英吉の危機を救う。
喧嘩は弱いが、女性にはモテる。だがその代わりかなり女癖が悪く、何股もしている上に別れるという最低な行為を繰り返していた。そしてそれらの所業が身から出た錆となり、彼女の一人である真美が妊娠騒ぎを起こしたときには家の電話が鳴り止まなかった。
冴島俊行 （演:澤山雄次／奥野瑛太）
CV：成田剣
鬼爆コンビが転校する前から辻高で名を馳せていた『鎌倉の狂犬』の一人。停学が解けてからは英吉と龍二を潰すために鬼爆狩りを実行するが英吉にボコボコにされてしまう。鬼爆コンビの強さを認めその後行動を共にするようになった。また、中学時代に同級生だった走をパシリに使ったりいじめたりなどもしていた過去を持つ。
中学時代から残忍な性格で相手の鼻にとがった鉛筆を突き刺すなどの残酷な行動も平気でこなす。ちなみに神堂寺との戦いでは逆に自分が鼻に鉛筆を突っ込まれてしまう。鎌田とともに辻堂高校で鎌倉の狂犬と恐れられており喧嘩もなかなか強い。集団で襲われても一人である程度の人数なら返り討ちにしてしまうほどの腕っぷしを持つ。
鎌田純（演／伊島空）
CV：檜山修之
冴島と共に『鎌倉の狂犬』と恐れられていた不良。日米のハーフであり整った顔立ちで辻校内ではファンクラブも存在している。だがしかし強面の冴島が常に一緒にいたため彼に告白する女性とは一人もいなかった。冴島と共に英吉と龍二を襲うが逆に完膚なきまでに叩きのめされた。しかしそこから鬼爆コンビの強さを認めつるむようになる。横浜騎兵との一件の後ナツの遺志を継ぐために渡米する。
阿部寛 （演:小栗雅弘／高木勝也）
CV：相沢正輝
北海道の三笠市から転校してきた男。女性を口説くテクニックはかなりのものでありかなり女性にモテる。ブランド品のアクセサリーを体中に身に着けており自分のイチモツには真珠を埋め込むという高校生らしからぬ面もある。女性にモテるために英吉と龍二に余裕を持つことが大切であると説く。だが実際の意味合いでいうとその余裕を持つために朝早くから新聞配達のバイトをこなす等、我慢と努力を積み重ねるということであった。その光景を見た鬼爆コンビは自分たちには真似できないと悟っていた。神堂寺との抗争ではバイクを壊してしまった龍二の為に自分のバイクを貸したり、龍二を警察に逮捕させないために自分が暴れて囮になる等と友達思いな性格。
藤崎志乃美（演:佐藤忍／森田望智）
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目次 - Contents
- 『湘南純愛組！』の概要
- 『湘南純愛組!』のあらすじ・ストーリー
- 辻高入学編
- 鬼爆狩り編
- 神堂寺 郁也編
- 大久保光明編
- 韋駄天編
- 暴走天使編
- 横浜騎兵編
- 最終戦争編
- 『湘南純愛組の』の登場人物・キャラクター
- 湘南辻堂高校（辻高）
- 鬼塚英吉（ 演 :宮下直紀／寛一郎）
- 弾間龍二（演:山口祥行／金子大地）
- 走真（演／前原瑞樹）
- 冴島俊行 （演:澤山雄次／奥野瑛太）
- 鎌田純（演／伊島空）
- 阿部寛 （演:小栗雅弘／高木勝也）
- 藤崎志乃美（演:佐藤忍／森田望智）
- 伊藤唯（演／小野花梨）
- 津本克幸（演:岡田秀樹／高尾悠希）
- ヤスオ
- 三草
- 北村
- 三田村春樹
- 榊阿修羅
- 田丸善男（演／西嶋大明）
- 蒼樹真冬
- 清間
- 毛呂尾拓
- 森國光
- 冴島の部下
- 村越鮎美（演:中山忍／柳ゆり菜）
- 出雲真理子（演:森山祐子／吉田志織）
- 南野用高（演:神威杏次 ／真壁刀義）
- 嘉手納南風 (演／立河宜子）
- 毒大時有恒（演／中尾彬）
- 湘南極東高校
- 神堂寺 郁也（演:松下一矢 ）
- 大坪
- 朝倉良明
- 大久保光明
- 今井浜吉蔵
- 丸山（演:木田佳介 ）
- 江ノ島商業高校
- 仲条國士（演:近松仁）
- 田村亜希光（演:松井薫平）
- 神島俊生（演:戸井勝海 / 東啓介）
- 暴走天使
- 真樹京介 （演:竹内力 / 大東駿介）
- 阿久津淳也（演:金田浩樹 / 吉村界人）
- 魅堂寺学（演:的場浩司）
- 佐藤昌美（演:正村三郎 / 山崎裕太）
- 高田（演: 木村圭作）
- 山岸アキラ
- 神奈川県警
- 江夏（演/岡田義徳）
- 毛利
- 島村
- 暴力団関係者
- 横川たかし
- 栗田
- 松岡（演:水島新太郎/松山鷹志）
- その他
- 長瀬渚（演 :桂木亜沙美/山谷花純）
- 武沢明（演:三橋貴志）
- 鎌田薫（演:ゆうたろう）
- 水樹・スミス・夏希（演:岡田真善）
- 水樹・スミス・フユカ
- 中垣（演:成田浬）
- 真内三月（演:田島好人）
- 菊丸
- 服部
- 丸口
- 向上
- 極沢うさぎ
- 火野剣吉
- ジョーイ
- 柏屋ジュンジ（演:林茂憲）
- ジョーイの兄
- 水無月沙也（演:神崎恵）
- 葉月ミサト
- 槍田想奈（演:黒木ひかり）
- 白百合桃子
- 町田
- みよちゃん
- 西條あきら
- 高杉
- 鮫原
- BJ
- 英吉の母
- 弾間陽子（演：松木美奈）
- 弾間義孝
- 『湘南純愛組』の用語
- 湘南辻堂高校
- 江ノ島商業高校
- 湘南極東高校
- 暴走天使
- 韋駄天
- 悪鬼夜行
- 横浜騎兵
- 『湘南純愛組』の名言・名セリフ／名シーン・名場面
- 鬼塚英吉と弾間龍二「喧嘩上等、天下無敵、鬼爆参上だ！！！」
- 鬼塚英吉「二度と暴走天使を暴走らせるな、だ」
- 水樹・スミス・夏希「行きたかったなお前と…、あの海の向こうに」
- 英吉と龍二「あばよ」
- 『湘南純愛組』のトリビア・小ネタ/逸話・エピソード
- 辻高の不良達の一物の大きさ
- 龍二と英吉のその後
- 冴島俊之のその後
- 『湘南純愛組』の主題歌・挿入歌
- OP（オープニング）：T-BORN「俺たちのストーリー」
- 主題歌：T-BORN「My life is My way 2020」
- 挿入歌：T-BOLAN「離したくはない」
- 挿入歌：T-BORN「じれったい愛」
- 挿入歌：T-BORN「おさえきれないこの気持ち」
- 挿入歌：T-BORN「すれ違いの純情」
- 挿入歌：T-BORN「刹那さを消せやしない」
- 挿入歌：T-BORN「傷だらけを抱きしめて」
- 挿入歌：T-BORN「わがままに抱き合えたなら」
- 挿入歌：反町隆史「POISON 〜言いたい事も言えないこんな世の中は〜」