サイコろまんちか(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ
『サイコろまんちか』とは、小出もと貴(こいで もとき)による心理学と高校生の日常を掛け合わせた日本のギャグ漫画。『月刊少年ライバル』で2014年から連載された。
主人公の伊東は幼馴染の阿部に片思いをする女子高校生。心理学に魅せられ、「心理学研究部」を立ち上げようと決意する。部活として認められるには、部員を5人集めなければならない。そこで伊東は心理学を用いて、落ちこぼれから不良まで、様々な生徒と出会い勧誘していく。高校生たちのドタバタ日常と、明日から使える心理学が詰まった物語。
クラス三指のルックスを持つ女子。いつも八神と日々野、部谷とつるんでいる。
部谷 結衣(へや ゆい)
クラス三指のルックス。いつも八神や日々野、不破とつるんでいる。
クッキーを作った際、八神から「こんな美味いもの作れるなら、結衣と結婚してもいいな」と言われたことから八神のことを意識している。
幾島(いくしま)
メガネをかけた小太りの男子高校生。スクールカーストの下位に属している。
小さい頃、クラスメイトの二村(にむら)という男児がテンガロンハットを被っていた。それがかっこいいと感じた幾島もテンガロンハットを被ったが、クラスメイトから「二村の真似かよダッサ!」と馬鹿にされ、二村からも「お前が被るとダサいからやめろ」と否定される。その後も部活、勉強、人付き合いが上手くいかず消極的な性格になる。
「自分はブサイクでどうしようもない」と思っているため、努力することも怖くなってしまった。
心理学研究部にはそんな自分の現状を相談しにきただけだったが、伊東の「リア充と付き合えばみんなから一目置かれるようになるだろう」という提案のもと、千条と一日付き合うことになる。
翌日、千条が幾島に「おはよう」と声をかけると、千条と仮でも付き合えていることにすっかり調子に乗った幾島は「ば〜か!オメェ俺のところ来るの遅えよ!」とデカい態度をとってしまう。その様子を友人に見られ、「幾島くんどうしたの?いつの間にそんな千条さんと仲良くなったの?」と聞いてきたが、幾島は「俺はお前と違う、もう話しかけてくんじゃねぇよ」と友人を突き放してしまう。
千条が「さっきの子、友達ならネタバラシして一緒にお昼でも食べようよ」と幾島に話しかけるが、幾島は「そんなことしたら俺が笑い者になるだろ」と断る。千条が「そうやって幾島くんもみんなに笑われてきたから、友人の気持ちが分かるんじゃないの?」と再度説得を試みるが、幾島は「俺は今まで16年間馬鹿にされ続けてきたんだぞ!俺だって人の尊厳をぐちゃぐちゃにしていい権利があるだろ!」と逆ギレ。これに呆れた千条は幾島の元を去る。
反省した幾島は伊東に「なんとか千条ともう一日付き合えないか」と泣きつく。伊東は「ゲロを吐くほど謝ったら許してもらえるかもしれない」とアドバイスするが、幾島は「そんなことできるか!」となけなしのプライドで反論した。伊東は「現状を変えたいなら必死に足掻け」と幾島を叱咤する。
幾島は本当に心から後悔し、友人の元へ謝りに行く。幾島は友人へ「本当は千条に一日だけ付き合ってもらっていた。本当に大切にするべきは友人だった」と泣きながら詫びる。千条もそんな幾島を見直し、友人と幾島と3人でお昼を食べることにした。
久宝(くほう)
スポーツマンで爽やかなクラスの男子生徒。スクールカーストの上位に属している。
介山 幸子(かいやま さちこ)
地味なクラスの女子。「モテたい」や「おしゃれになりたい」という相談で度々心理学研究部を訪れている。
しかし、その根底には「モテてチヤホヤされたい」や「おしゃれになって八神くんのいるグループに入りたい」などという下心がある。
「モテたい」と相談した時には、「チヤホヤされたい」という気持ちの他にクラスメイトの日々野に告白したけどフラれたから、という気持ちもあった。そのことから伊東から「モテたいと思うのではなく、たった一人の好きな人に振り向いてもらえるよう頑張れ」とアドバイスをする。その結果、日々野に執着しストーカーと化したため謹慎処分を3日受けている。
また「おしゃれになりたい」という相談の時には、伊東から「今までにない格好をすればおしゃれのパイオニアになれる」とアドバイスをもらい、スカートを異常に短くしたことから「卑猥な服装で校内をうろついた」としてこれも謹慎処分を受けている。
於田(おだ)
いつもハットをかぶっているクラスメイトの男子高校生。
占いで一躍クラスの女子からモテていたが、伊東に「当てずっぽうな占いで女子生徒と接点を持とうとしているだけ」と見抜かれる。於田は「占いも心理学も相手の心を読むもだから仲良くしようよ」と伊東に持ちかけたが、伊東は「心理学はれっきとした学問だ」と拒否。出鱈目な占いばかりを披露する於田を心理学で負かしていた伊東だったが、於田から「君も心理学を学んで阿部くんを好き勝手したいだけだろ」と反撃されている。
女滝(めだき)
演劇部の部長。
文化祭で催し物が出来るスペースが残り一つという時、心理学研究部はどうせ部員が集まらないしすることもないと思った曽我が、同時期に出来ていた演劇部に譲った。それを知った伊東は演劇部へ直談判しに行く。最初は演劇部も「誰も心理学なんて興味ない。演劇の方がよっぽど有意義」と対立していたが、来年の演劇部に千条が協力すると約束すると、演劇部が注目されるチャンスとすぐに譲った。
奈月(なつき)
クラスメイトの女子。所属しているプロダクションのレッスン生で、将来は芸能系の仕事をしたいと思っている。
事務所の意向でグラビアを撮ることになり、それが雑誌に載った。グラビアを見た加野は、奈月のことを可愛いと思っていただけに「清純そうでいいと思ってたのに、グラビアなんか撮るのか」と奈月に対して勝手に失望していた。そして「グラビアを撮る女性の心理が知りたい」と心理学研究部へ相談に訪れる。
そこで伊東から「仕事でグラビアをしただけで、それだけで淫乱だと思うのか」「仕事でしたことと本人の性格は別だ」と言われる。まだ納得出来ない加野は奈月に直接「水着の仕事なんかやりたかったのか」と聞く。奈月も「普通の服がよかったと言えばよかったけど、私のことを元気なキャラだって思って見てくれてる人に、水着は嫌だなんて言って裏側を見せてガッカリさせたくないから」とプロ根性を見せた。
教員
曽我(そが)
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目次 - Contents
- 『サイコろまんちか』の概要
- 『サイコろまんちか』のあらすじ・ストーリー
- 「心理学研究部」を立ち上げる伊東
- 5人目の部員である千条の登場
- 伊東と阿部の恋の行方
- 『サイコろまんちか』の登場人物・キャラクター
- 心理学研究部
- 伊東(いとう)
- 阿部(あべ)
- 江崎(えざき)
- 宇堂 恭一(うどう きょういち)
- 千条 ナルコ(せんじょう ナルコ)
- 友人
- 己斐(こい)
- 三島(みしま)
- 多胡(たご)
- その他生徒
- 加野(かの)
- 八神(やがみ)
- 日々野(ひびの)
- 不破(ふわ)
- 部谷 結衣(へや ゆい)
- 幾島(いくしま)
- 久宝(くほう)
- 介山 幸子(かいやま さちこ)
- 於田(おだ)
- 女滝(めだき)
- 奈月(なつき)
- 教員
- 曽我(そが)
- 世良 桜子(せら さくらこ)
- その他
- 購買屋のおっさん
- 『サイコろまんちか』の用語
- 作中に登場した心理学
- 主観的輪郭(しゅかんてきりんかく)
- ハロー効果(ハローこうか)
- マジカルナンバー7
- プライミング効果
- ラベリングの自己成就予言(ラベリングのじこじょうじゅよげん)
- アッシュの同調実験(アッシュのどうちょうじっけん)
- サイコドラマ
- 空白補完効果(くうはくほかんこうか)
- メラビアンの法則(メラビアンのほうそく)
- 機能的固着(きのうてきこちゃく)
- 確証バイアス(かくしょうバイアス)
- 正の転移(せいのてんい)
- 自己不一致(じこふいっち)
- ツァイガルニク効果
- 感覚遮断の実験(かんかくしゃだんのじっけん)
- 傍観者効果(ぼうかんしゃこうか)
- アンカリング効果
- フット・イン・ザ・ドア
- ドア・イン・ザ・フェイス
- バーナム効果
- カラーバス効果
- トップダウン効果
- スタンフォード監獄実験(スタンフォードかんごくじっけん)
- 動機付け(どうきづけ)
- スモールステップの原理(スモールステップのげんり)
- 認知的不協和(にんちてきふきょうわ)
- ハイダーのバランス理論(ハイダーのバランスりろん)
- 栄光浴(えいこうよく)
- モデリング
- リンゲルマン効果
- 自己開示の返報性(じこかいじのへんぽうせい)
- 心理的リアクタンス(しんりてきリアクタンス)
- 顔面フィードバッグ仮説(がんめんフィードバッグかせつ)
- バンドワゴン効果
- スノッブ効果
- ヴェブレン効果
- ジンクピリチオン効果
- 現状維持バイアス(げんじょういじバイアス)
- 学習性無力感(がくしゅうせいむりょくかん)
- アンダードッグ効果
- セルフ・ハンディ・キャッピング
- パブロフの犬(パブロフのいぬ)
- サンクコスト効果
- 基本的帰属の錯誤(きほんてききぞくのさくご)
- 保有効果(ほゆうこうか)
- 単純接触効果(たんじゅんせっしょくこうか)
- リフレーミング効果
- ブロークン・ウィンドウ理論
- 学校関係
- 心理学研究部(しんりがくけんきゅうぶ)
- オカルト研究部(オカルトけんきゅうぶ)
- 演劇部(えんげきぶ)
- その他
- ゴールデンバインド
- 奇蟲カードゲーム(きちゅうカードゲーム)
- 『サイコろまんちか』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 江崎 「私は己斐ちゃんとお弁当食べるよ」
- 伊東「ライオンに生まれなかったからって絶望してんじゃねーぞ、ハイエナに生まれたならハイエナとして戦え!」
- 宇堂「惨めで悔しかったんだよ、それで素直にパスを出せなかった。ごめんな」
- 伊東「たった一人『この人!』と思える人間にだけそっと『可愛いね』って言ってもらえりゃ、今世は愚か来世まで生き抜けるパワーなくして語れないんじゃ!」
- 伊東「もしかしたら今なら何か状況が変わってるかもしれないと今一度足掻きさえすれば…そん時は行き詰まった状況を脱却できた筈なんだ!」
- 阿部「…オレは…心理学研究部を解散するのは嫌だな」
- 『サイコろまんちか』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- LASTというタイトルをつけなかった最終話
- 長期休載と突然の打ち切り
- 作者の他作品『アイリウム』が『世にも奇妙な物語』でドラマ化