
The Birthday(ザ・バースデイ)は、2005年に結成されたロックバンド。結成翌年の2006年、シングル「Stupid」でデビュー。2022年にはアニメ映画『THE FIRST SLAM DUNK』のタイアップでも話題になった。ブルース・ロックやガレージにルーツを持つ、荒々しく本格的なロックンロールと、精力的なライブ活動で多くの音楽ファンの心を掴み、2023年にギターボーカルのチバユウスケが逝去した後も、日本のロックの象徴として君臨し続けている。
The Birthday(ザ・バースデイ)の概要

The Birthday(ザ・バースデイ)は、2005年に結成されたロックバンド。THEE MICHELLE GUN ELEPHANTやROSSOの活動で知られるチバユウスケ(ギターボーカル)と、元フリクションのイマイアキノブ(ギター)を中心とし、元THEE MICHELLE GUN ELEPHANTのクハラカズユキ(ドラム)、元てるる...のヒライハルキ(ベース)を迎え結成。
結成翌年の2006年8月に1stシングル「stupid」でデビュー。同年秋には、1stアルバム『Rollers Romantics』をリリースした。ライブを中心とし、楽曲制作、リリースと精力的に活動し、2008年には初の日本武道館公演を開催する。2010年、オリジナルメンバーであるイマイアキノブが脱退を表明。2011年1月に元My Little Loverのフジイケンジが新たにギタリストとして加入した。
2022年12月にリリースされた楽曲「LOVE ROCKETS」が、同年公開されたアニメ映画『THE FIRST SLAM DUNK』のオープニング主題歌として使用されたことでも大きな話題を呼んだ。
2023年4月、食道がんと診断されたチバユウスケが、治療に専念するため休養に入ることを発表したものの、懸命な闘病の甲斐なく同年11月26日に55歳で逝去。チバの遺志を受けたメンバーたちは3人体制での活動を続け、2024年4月、チバの休養前に録音した新曲3曲をEP『April』としてリリースした。
硬派ながら洗練された、テクニック溢れるガレージサウンドと、チバユウスケの魂の乗った唯一無二の歌声、そして彼の手掛けるどこか文学的な歌詞や渋いビジュアルは、結成直後から多くの音楽ファンの心を掴んだ。チバユウスケ逝去後も、日本のロックバンド史上に残る伝説的な存在としての地位を不動のものにしている。
The Birthday(ザ・バースデイ)の活動経歴

結成からイマイアキノブの脱退まで
2005年9月、ROSSOのメンバーであったチバユウスケとイマイアキノブを中心とし、元THEE MICHELLE GUN ELEPHANTのクハラカズユキ、元てるる...のヒライハルキを迎え結成。
結成翌年の2006年8月に1stシングル「stupid」でデビューし、チバユウスケ節が炸裂したストレートかつ文学的な歌詞と、60年代を彷彿とさせるような力強さと洗練された新しさが同居するサウンドを武器に、結成直後から次々と音楽ファンの心を掴んでいった。
同年、1stアルバム『Rollers Romantics』をリリース。
2008年1月に自身初となる日本武道館公演を行う。同年、ミニアルバム『MOTEL RADIO SiXTY SiX』をリリースし、FUJI ROCK FESTIVALに2日目のWHITE STAGE、3日目のGREEN STAGEと2ステージに出演を果たす。また、その年のライジング・サン・ロックフェスティバルではイベント史上初の2時間に渡るステージを務め、国内主要ロックフェスでも欠かせない存在としての地位を築いていく。
2010年2月には4枚目のアルバムとなる『STAR BLOWS』をリリースし、順調な活動を続けるものの、同年9月にイマイアキノブが脱退を発表。8月6日に出演したROCK IN JAPAN FESTIVAL 2010が、オリジナルメンバーとしては最後の演奏になった。
フジイケンジの加入とチバユウスケの死去
2011年1月、事務所の社長からの紹介がきっかけとなり、My Little Loverのフジイケンジが新たにギター担当として加入することになった。同年4月、新体制としては初となるシングル「なぜか今日は」を、6月には5thアルバム『I'M JUST A DOG』をリリースする。
2012年7月、6thアルバム『VISION』をリリースし、12月には2度目となる日本武道館公演を開催、大成功を収める。2013年5月にはその武道館公演を収録した、DVD&Blu-rayを発売した。
結成10周年の節目となる2015年には、5月と6月にシングル「I KNOW」、「MOTHER」を連続リリースし、9月には自身初のベストアルバム『GOLD TRASH』も世に送り出した。この月には3度目の日本武道館公演も行っている。
その後も年に数回のペースでリリースと精力的なライブ活動を行い、2022年12月にリリースされたEP『月夜の残響 ep.』をリリース。収録曲の「LOVE ROCKETS」が、同年公開のアニメ映画『THE FIRST SLAM DUNK』のオープニング主題歌として使用されたことでも大きな話題となった。
2023年4月、食道がんと診断されたチバユウスケが治療に専念するため休養に入るが、同年11月26日に55歳で死去。55歳没。奇しくも忌日は、同年秋に予定されていたツアーのファイナルとなる、Zepp DiverCityでの公演予定日だった。この訃報に際し、The Birthdayは「解散する事なく活動を終了」することを発表した。
3人体制での活動
2024年1月、Zepp DiverCityにてチバユウスケへの献花の会「Thanks !」が執り行われ、多くのファンがチバとの別れのために駆け付けた。また、同年4月には、チバの遺志を受け、休養前に録音した新曲3曲がEP『April』としてリリースされている。
さらに音楽フェスイベント、ARABAKI ROCK FEST2024の「BIG BEAT CARNIVAL 〜ロックンロールの夢〜」にクハラカズユキ、ヒライハルキ、フジイケンジが3人でThe Birthdayとして出演し、待ち望んでいたファンの前に姿を現した。この時、ELLEGARDENの細美武士をゲストボーカルに迎え、人気曲「涙がこぼれそう」を披露している。
同年、チバの誕生日である7月10日には、2022年に行われたラストツアーの中野サンプラザ公演を収録したBlu-rayとLiveレコード盤がリリースされた。
この年の夏には、チバと中村達也を主宰として2002年に始まったジョイントライブ 『WEEKEND LOVERS』が復活し、FUJI ROCK FESTIVALには初、RISING SUN ROCK FESTIVALには2002年以来、22年ぶりに登場。多くの ゲストミュージシャンを迎えてチバが残してきた楽曲を演奏し、多くのファンと共に彼を偲ぶ一夜を過ごした。
The Birthday(ザ・バースデイ)のメンバー
現メンバー
クハラカズユキ
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ドラム。1969年4月3日生まれ、北海道北見市出身。愛称は「キュウ」「キュウちゃん」。
小学生の頃、RCサクセションなどに影響を受けたことからドラムを始める。エレクトーンを習っていた経験があり、ドラムは比較的スムーズに習得した。
1991年から2003年までチバユウスケらと共にTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTのドラマーとして活動し、同バンド解散後は、様々なバンドやセッションでサポートドラマーとしての活動も行っていた。
バンドの活動が軌道に乗る前は市役所の職員だったという意外な経歴を持つ。デビュー当時は普通の髪型で黒縁メガネを着用しており、現在最大の特徴となっているモヒカン刈りの風貌とは程遠い姿をしていた。ツアーで実家がある北海道に行く際は、クハラの父がメンバーが「見るのも嫌」と語るほどカニをふるまうという。
ヒライハルキ

ベース。1983年6月20日生まれ。本名は平井 遥樹(ひらい はるき)。東京都東久留米市出身。中学生の頃にギターを弾き始め、高校在学中にバンド、てるる...を結成したことを機にベースに転向した。てるる…を脱退後、自分の音楽センスがどこまで通用するのかを確かめるためにあらゆる場所でベーシストとしての腕を磨く修行のような日々を送っていた。
スタジオミュージシャンのような仕事の一環として、アイドルユニットのバックバンドも経験している。チバユウスケがベーシストを探しているということで知人からヒライに直々に連絡が入り、ヒライはキャリアも年齢も大きく離れているチバ、クハラカズユキ、イマイアキノブとの何度かのセッションを経て、The Birthdayの正式メンバーとして加入することになった。
フジイケンジ

ギター。1969年3月8日生まれ、広島県福山市出身。本名は藤井謙二。血液型A型。イマイアキノブの脱退を受け、2011年1月1日に後任のギタリストとしてThe Birthdayに加入した。The Birthdayに加入してからは、それまで比較的長めだったバンドの曲を短く削る役割を担うようになったことから、バンド内では、事業仕分けを行った議員にかけて「蓮舫」というあだ名がついたという。
1990年にTHE BARRETTでデビュー。作曲家としても優れた手腕を発揮しており、CM曲などを多数手掛けている。1995年5月にMY LITTLE LOVERにメンバーとして加入し、小林武史とともに、大ヒットシングル「Hello, Again 〜昔からある場所〜」の作曲を手掛けたことでも知られる。
旧メンバー
チバユウスケ
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目次 - Contents
- The Birthday(ザ・バースデイ)の概要
- The Birthday(ザ・バースデイ)の活動経歴
- 結成からイマイアキノブの脱退まで
- フジイケンジの加入とチバユウスケの死去
- 3人体制での活動
- The Birthday(ザ・バースデイ)のメンバー
- 現メンバー
- クハラカズユキ
- ヒライハルキ
- フジイケンジ
- 旧メンバー
- チバユウスケ
- イマイアキノブ
- The Birthday(ザ・バースデイ)のディスコグラフィー
- Rollers Romantics
- TEARDROP
- MOTEL RADIO SiXTY SiX
- NIGHT ON FOOL
- STAR BLOWS
- I'M JUST A DOG
- VISION
- COME TOGETHER
- BLOOD AND LOVE CIRCUS
- NOMAD
- VIVIAN KILLERS
- サンバースト
- The Birthday(ザ・バースデイ)の代表曲とミュージックビデオ(MV/PV)
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- 涙がこぼれそう
- さよなら最終兵器
- くそったれの世界
- 青空
- LOVE ROCKETS
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