クイーンズ・ギャンビット(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『クイーンズ・ギャンビット』とは、2020年10月23日にNetflixで配信が始まったドラマである。原作はウォルター・テヴィスが書いた小説『クイーンズ・ギャンビット』だ。第73回プライムタイム・エミー賞では、作品賞リミテッドシリーズ/アンソロジーシリーズ/テレビ映画部門を受賞。事故により唯一の身寄りだった母を亡くし、9歳で孤児になった主人公ベス・ハーモン。養護施設でチェスと出会い、才能を開花させる。アルコール・薬物依存と戦いながら、男性社会のチェスの世界でトップにのぼり詰めるまでの物語。

メスーエン養護施設

ウィリアム・シャイベル(演:ビル・キャンプ)

日本語吹き替え:手塚秀彰
口数の少ないメスーエン養護施設の用務員。ベスの初めての理解者になる。空き時間に施設の地下で一人でチェスをしていた。チェスに興味を持ったベスに話しかけられるが、最初は相手にしていなかった。しかし、教えてもいない駒の動きを見ただけで覚えたベスに、少しずつチェスを教えるようになる。ベスがチェスの才能を開花させると、高校でチェスを教えているガンツにベスを紹介してくれる。ベスが引き取られた後もベスのことを気にしていた。ベスからチェスの大会に出るために5ドルを貸して欲しいと手紙が届くと快く応じる。数年後、シャイベルは亡くなった。葬式に参列したベスによって、施設の地下室に貼られていたベスのこれまでの活躍の記事、お金を貸して欲しいという手紙、ガンツが撮影したシャイベルとベスの写真が見つかる。ベスのことをずっと気にかけ、誇りに思っていた。

ジョリーン(演:モージス・イングラム)

日本語吹き替え:和優希
主人公ベスの家族のような存在。ベスよりも前からメスーエン養護施設に在籍していた。黒人であることにコンプレックスを抱え、施設では素行や口の悪さが目立っていた。施設暮らしが長くなったベスとは相棒のようになっていたが、白人のベスの引き取り手が見つかってしまい、複雑な思いを抱く。ベスが施設から出る日、嫌がらせにベスが大切にしていた『モダンチェスオープニング』という本を隠した。シャイベルの死をきっかけにベスの元を訪れる。ジョリーンはすっかり大人になっていた。体育の奨学金でケンタッキー州立大学へ行き、法律事務所で働いている。依存症で荒れ果てたベスの様子を見て、ジョリーンなりに寄り添う。ジョリーンはベスが施設を出る時に隠した本を返す。ベスと一緒にシャイベルの葬式に参加。ベスと再会後、一緒に遊ぶ時間が増えていく。ベスがチェスの世界大会が行われるモスクワまでの旅費が工面出来ず困っていると、自分が出すといい、ロースクールに通うために貯めていたお金を貸した。ベスが世界チャンピオンになった時、嫉妬などの複雑な思いを乗り越え、心から喜んだ。

ヘレン・ティアドーフ先生(演:クリスティアン・サイデル)

日本語吹き替え:恒松あゆみ
メスーエン養護施設の施設長。こだわりの強いところがあり、ベスを施設に入れた際、ベスが来ていたワンピースをベスの意思を確認せず捨てるような一面もある。品があり、威厳のある施設長だったが、のちの交通事故で足が不自由になり、シャイベルの葬式で施設に戻ったベスが再会した時は、すっかりやつれた姿だった。

ロンズデール先生(演:レベッカ・ルート)

日本語吹き替え:斎賀みつき
メスーエン養護施設の先生。牧師をしていて、合唱や礼儀作法を教えている。

ファーガソン先生(演:アケムンジ・ンディフォーンイェン)

メスーエン養護施設の看護助手。施設で配られていた薬の管理を行なっていた。

ガンツ氏(演:ジョンジョ・オニール)

ケンタッキー州のダンカン高校でチェスを教えている。シャイベルの知り合いで、シャイベルからベスを紹介される。ベスの強さを知ったガンツはダンカン高校にベスを招待する。

学校

マーガレット(演:ドロレス・カルボナリ)

日本語吹き替え:三重野帆貴
主人公ベスが通う高校のクラスのマドンナ的存在。クラスの女子を招き、ホームパーティーを開くお金持ち。成長したベスが再会した時には、結婚して子育てに奮闘していた。

モデル

osu16g8
osu16g8
@osu16g8

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