EGO-WRAPPIN'(エゴラッピン)の徹底解説まとめ

EGO-WRAPPIN'(エゴラッピン)とは、1996年に大阪で結成された音楽ユニット。1998年、1stアルバム『BLUE SPEAKER』でデビューを果たす。2002年7月、ドラマ『私立探偵 濱マイク』の主題歌に抜擢された「くちばしにチェリー」がヒットしたことで音楽シーンを席巻する。ジャズのスウィングと歌謡曲のメロディのハイブリッドサウンドで独自の世界観を築き上げており、世界中の音楽フェスイベントでも引っ張りだことなっている。

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EGO-WRAPPIN'(エゴラッピン)の概要

EGO-WRAPPIN'(エゴラッピン)とは、1996年に大阪で結成された音楽ユニット。長らく大阪のクラブやライブハウスを中心に活動していたが、のちに拠点を東京に移している。1998年、1stアルバム『BLUE SPEAKER』でデビューを果たし、2002年にテレビドラマ『私立探偵 濱マイク』の主題歌となったヒット曲「くちばしにチェリー」をはじめとした、ジャズのスウィングと歌謡曲を織り交ぜた楽曲で音楽ファンの人気を掴んだ。2006年10月にはデンマーク、スウェーデンで行われた音楽イベント「Tokyo Sound Revolution」に参加し、初のヨーロッパ公演を行う。同年12月、結成10年という大きな節目として、NHKホールでライブ「"Midnight Dejavu" SPECIAL」を敢行。このライブの模様を収めたLIVE DVDが2007年12月にリリースされた。
多様な音楽ジャンルをクロスオーバーしたサウンドで独自の世界観溢れる音楽を築き上げており、日本のみならず世界中の音楽フェスイベントで待ち望まれる存在となっている。
ユニット名の「EGO-WRAPPIN'」という言葉は、アメリカのヒップホップアーティスト、デ・ラ・ソウルが、インタビューの中で「最近の若者はEGO-WRAPPIN'が多い」と言っていたことを由来としてつけられた。デ・ラ・ソウルは「自分を出さない」という例えで使っていたようだが、「エゴを包む」という意味にも取れるこの言葉を気に入ってユニット名にしている。

EGO-WRAPPIN'(エゴラッピン)の活動経歴

ストリートから生まれた「異形」のムード

1996年にヴォーカルの中納良恵とギターの森雅樹が大阪で出会い、EGO-WRAPPIN'を結成。結成後はすぐにジャズや昭和歌謡、ロックンロールなどの幅広いジャンルを雑多に混ぜ合わせたジャンルレスな音楽性で、独自の退廃的かつ妖艶なムードを醸し出す楽曲を産み出して注目を集め始める。当初は大阪のストリートやクラブでのライヴ活動を中心とし、自主制作盤をリリースしながら、その奇抜なスタイルと圧倒的なライヴパフォーマンスでファンベースを築いていく。
2002年リリースの3rdアルバム『Night Food』に収録された「くちばしにチェリー」がテレビドラマ『私立探偵 濱マイク』の主題歌となったことで、全国的な大ヒットを記録する。一躍その名を広く知らしめることになった彼らは、「キャバレー・ジャズ」とも呼ばれるサウンドで、日本の音楽シーンに新たな風を吹き込んだ。

ビッグバンド結成と音楽性の深化

彼らはヒット後も特定のジャンルに留まることなく、旺盛な音楽への探究心を発揮する。2006年には、サポートを務めるTHE GOSSIP OF JAXXとともにアルバムをリリースし、ライブでも定番となる人気曲「GO ACTION」などの傑作を産み出す。結成10周年イヤーでもあった同年10月にはデンマーク、スウェーデンで行われた音楽イベント「Tokyo Sound Revolution」に参加し、初のヨーロッパ公演を成功させる。
彼らのライブはさらに豪華で厚みのある音像となり、狂騒的なエネルギーを増すようになっていった。音楽的な深みも追求し、ファンク、ラテン、レゲエといったジャンルを盛り込み始め、「より多様な要素を、より洗練された形で表現する」という境地へ到達する。
結成15周年を迎えた2010年代以降も精力的に活動を続け、長年のキャリアで培った独自のスタイルを円熟させている。特にライブバンドとして非常に高い評価を得るようになっていった彼らは、「最高にゴージャスな雑食音楽」の体現者として、日本のみならず、世界各国の音楽フェスやクラブシーンで絶大な存在感を保っている。

EGO-WRAPPIN'(エゴラッピン)のメンバー

正規メンバー

中納 良恵(なかの よしえ)

画像手前が中納良恵

1974年2月28日生まれ。大阪府大東市出身。ボーカル、ピアノのほか、ほとんどの楽曲で作詞と作曲も担当している。通称は「よっちゃん」。同志社大学の軽音サークル「LOVE&FREE」の出身だが、当時はキーボーディストで、ボーカルを担当したのはEGO-WRAPPIN'が初めて。幼少期は八代亜紀、石川さゆり、都はるみなどの演歌やピンク・レディーを真似して歌っていたという。
昭和歌謡のような情緒的な歌い方はもちろん、シャウト、ジャズのスウィング感まで、一曲の中で何人もの人格を演じ分けているかのような、圧倒的な表現力を持つ実力派ボーカリスト。EGO-WRAPPIN'のほか、東京スカパラダイスオーケストラの楽曲でのゲストボーカルなどでも活躍している。

森 雅樹(もり まさき)

1974年4月21日生まれ。大阪府堺市出身。ギター、ドラムを担当するほか、作曲も手掛けている。ギターを始め、バンドを組んでみたいと思っていた頃に知人から中納を紹介されてEGO-WRAPPIN'を結成。ラップやブラック・コンテンポラリーが自身の音楽のルーツであることを明かしているが、高校卒業後に服飾関係の専門学校へ進んだことをきっかけに、The Jamなどのモッズ・カルチャーと深いつながりがある音楽を聴くようになった。音を出すタイミングだけでなく、「間(ま)」の取り方が特に秀逸で、中納の歌声が生きる空間を巧みに作るギターが特徴。ジャズ、ブルース、ロックンロールの要素を混ぜ込んだ、タイトでありながらルーズな独特のリズム感とカッティングでライブを盛り上げ、観客を熱狂させている。

サポートメンバー

エマーソン北村(エマーソンきたむら)

キーボード、オルガン、ドラムマシンを担当。

トウヤマタケオ

ピアノを担当。

中島 ノブユキ(なかじま ノブユキ)

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