真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしましたとは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました』とは、ざっぽんによるライトノベルおよび、それを原作とする漫画、アニメ作品である。勇者パーティーから追放されたレッドがリットと共に辺境の地でスローライフを送る物語である。この世界では生まれつき与えられた加護によって役割が決められてしまう。その中で、人々が与えられる役割と自分がどのように生きたいかという意志とのはざまで悩み、道を見つけていく様子が描かれている。

同居を始めてから間もなく、リットはレッドにミードを飲みたいと言い出す。その時は理由を「何となく」としていたが、後日本当の理由を告げた言葉が「実はね、ロガーヴィアでは結婚すると夫婦は1か月仕事を休んでミードを飲みながら二人きりで過ごすのよ。それを思い出して何となくミードを飲みたいなって」である。これまでも好意を示し続けたリットであったが、これがほぼ告白という形になった。この言葉をきっかけに二人は急接近することになる。

リット「加護?ええ、そうね。でも、私が望んでいるのよ」

リットの過去を知るディルに冒険者に戻るべきと言われたリットは、レッドとの生活がある今のままでいたいと言う。それに対して「あんたの加護だって、そんな平凡な生き方望んじゃないだろ!」と言われたリットがディルに返したセリフが「加護?ええ、そうね。でも、私が望んでいるのよ」である。この言葉はいかにリットが今の生活を送ることを望んでいるかが分かる言葉であるとともに、加護によって役割が与えられる世界でどのように生きるかという本作のテーマに対する一つの答にもなっている言葉である。

ティセ「これは勇者を救う物語だ」

ルーティの秘めた想いを聞いたティセがこれから何をすべきかを決めた言葉が「これは勇者を救う物語だ」である。これまでティセは圧倒的な力を持つルーティのことを畏怖していた。しかし、段々とルーティのことを知ることで友人となっていく。そして、リットを含めた三人で風呂に入っているときにルーティは秘めた想いを二人に伝える。ルーティは魔王討伐することを望んでおらず、兄であるギデオンと共にありたいと思うが、それを「勇者」の加護が許してくれず、自由にふるまうリットをうらやましく思っていたのであった。この告白を聞いたティセは友人としてルーティを何とかして救うことを決心したのであった。

『真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

WEB版からの変更点

本作はWEB上で発表されていたが、その後書籍化されることになった。書籍化にあたり、レッドとリットの過去の回想シーンが大幅に追加された。このため、WEB版よりも書籍版のほうが、リットのレッドに対する想いがより一層感じられるようになっている。

ヒンドゥー教の教えから着想

ヒンドゥー教では生まれつき職業が決まっているというネット記事を見たことが本作の着想になった。RPGの世界のキャラクターたちが生まれつき自分の役割が決まっているということについて、どう思っているかという点に注目して考え出された。

「真の仲間」という言葉の元ネタ

「真の仲間」という言葉はインターネット上で一時流行った言葉でありその元ネタはゲーム『テイルズ オブ ゼスティリア』内の会話である。この会話はあるキャラクターが「真の仲間」になりえるのでパーティーに加入することがふさわしいというものであったが、話の流れで別のキャラクターが「真の仲間」ではないように捉えることができた。また、そのキャラクターを軽んじているように思えるような展開が後に続いたため、このシナリオが問題であるとインターネット上で広く指摘されることになった。これに伴い「真の仲間」という言葉が流行することになった。

『真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました』の主題歌・挿入歌

OP(オープニング):ゆいにしお「息を吸う ここで吸う 生きてく」(第1期)

作詞・作曲はゆいにしお、編曲は水口浩次が担当。ゆいにしおはレッドとリットが食卓を囲む空気感を反映させるつもりで制作したとコメントしている。

OP(オープニング):ゆいにしお「routine life」(第2期)

第1期のOPから引き続き、作詞・作曲をゆいにしお、編曲を水口浩次が担当している。

ED(エンディング):JYOCHO「みんなおなじ」(第1期)

作詞・作曲は中川大二朗、編曲はJYOCHOが担当。

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