ULTRAMAN Season2(ウルトラマン シーズン2)のネタバレ解説・考察まとめ

『ULTRAMAN Season2』(ウルトラマン シーズン2)とは、清水栄一、下口智裕両名による漫画作品を原作とした、光の戦士ウルトラマンの力と志を継いだ地球人たちの新たな戦いと活躍を描いたアニメ。
地球に潜伏する悪しき異星人と戦う新たなウルトラマン・早田進次郎。その彼が人類消失事件に巻き込まれて行方を絶ち、事件の首謀者であるペダント星人が誘拐した人々を人質に地球の半分を譲渡するよう地球人に迫る。連れ去られた人々を救うため、そして地球を守るために、進次郎と新たなウルトラマンたちが動き出す。

ヤプール

CV:野島昭生
異星人街で暮らす人物。ベムラーが救出した北斗を保護し、両手両足を失った彼に手製の義肢を与えた。
前シーズンのラストでジャックに拉致され、現在はアメリカでULTRAMAN SUITの開発に従事しているようである。ジャックとは相棒のような間柄で、暴走する光太郎を“新型のULTRAMAN SUITに閉じ込める”という方法で取り押さえることを提案したのも彼である。異星人の事情にも詳しく、ワドラン星人の生態や黄金の城塞の能力などについての知識を披露し、事件の解決の一助となった。

『ULTRAMAN Season2』の用語

ウルトラマン

かつて早田進と融合し、怪獣や異星人の侵略者などと戦い続けた光の戦士。その正体はM87星雲出身の異星人である。
本作中においては、特定の誰かを指す言葉というよりは「地球の守護者」への称号のようなものとして使われており、ULTRAMAN SUITを装着して戦う者たちの呼称ともなっている。進次郎、諸星、北斗、ジャック、光太郎、進がこれに該当する。

最初にウルトラマンと呼ばれた戦士と作中で活躍する新たなウルトラマンたちの大きな違いとして、前者が40mほどの巨体を持つのに対し、後者はあくまで人間大のヒーローであることが挙げられる。

ウルトラマン因子(ウルトラマンいんし)

進の体内に残留している、光の戦士ウルトラマンの力そのもののこと。人間離れした身体能力と耐久力を彼に与えているが、より強く受け継ぐこととなった息子の進次郎に至っては生身での飛行や大気圏突入までをもこなしている。

科学特捜隊(かがくとくそうたい)

怪獣や異星人の侵略の魔の手から地球を守るために活動している組織。世界各地に存在し、進次郎たちの活動をサポートする。

ULTRAMAN SUIT(ウルトラマン スーツ)

ウルトラマン因子を制御し、より戦闘に適した形で発揮するための全身を覆うスーツ。見た目は特撮番組の『ウルトラマン』シリーズのそれを踏襲している。
話が進むにつれて研究と開発が進み、まったくの生身の人間が装着しても異星人相手に互角以上に渡り合えるスーツも増えている。

星団評議会(せいだんひょうぎかい)

異星人たちによる最高意思決定機関。しかし内部には様々な思惑が存在し、決して一枚岩の組織ではない。地球側との交渉前に先遣調査団を送り込む一方、それをマッチポンプで殺害して地球へのマイナス意識を異星人間に植え付けるなど、様々な陰謀を巡らせている。
アダドはここのエージェントとして活動しており、上層部に怪しい動きがあることは承知しつつ、これといって打つ手がない状況を続けている。

暗黒の星(あんこくのほし)

宇宙に名高い犯罪組織。星団評議会にもメンバーが入り込んでいるとの噂がある。
その規模も目的も謎に包まれており、先兵として地球に現れたペダント星人はさらなる侵略を予告しながら息絶えている。

黄金の城塞(おうごんのじょうさい)

惑星用の戦略兵器。3隻の巨大な宇宙船が変形合体して完成する超巨大ロボットで、ビルを軽々とまたぐほどのすさまじい巨体を誇る。全身から四方八方にビームを放って地上を焼き払う他、主力兵器として強力な大型ビーム砲を搭載している。この大型ビーム砲は威力こそすさまじいものの連射が利かず、発射したらチャージに30分もかかるという弱点がある。
人間でいう腰のあたりに動力炉があり、これを破壊されると機能停止するも、生中な攻撃では傷1つつかないほどの頑強さを誇る。

『ULTRAMAN Season2』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

進次郎「早田進次郎、ただいま戻りました!」

物語冒頭で暗黒の星に囚われ、ずっと拘束されていた進次郎。北斗の手で解放された彼は、大気圏突入しながらULTRAMAN SUITを装着し、地上へと帰還。見出しのセリフを口にして自身の帰還を科学特捜隊に報告する。

本シーズンは群像劇のようなスタイルを採用しており、中盤の進次郎はほとんど捕まっている状態で目立った活躍が無い。しかし「衛星軌道から生身で戻ってくる」というあまりにダイナミックな脱出を経て科学特捜隊に降り立つこのシーンは、その主人公然とした姿と「ウルトラマン」としての強い自覚に、今後の彼の活躍を期待せずにはいられない場面となっている。

諸星「退路は確保してある。進次郎、僕についてこい」

街を蹂躙する黄金の城塞を攻略するため、その大出力ビーム砲の破壊に向かう諸星。そこで彼はペダント星人の部下と戦闘になり、腹部を貫かれる重傷を負うも、なお任務達成のために戦い続ける。ビーム砲の破壊に成功した後、諸星は進の救出に成功した進次郎の前に姿を現し、「よく早田さんを救出した」と彼を称賛。見出しの言葉を告げる。

この時の諸星は深手を負ったままで、体の動きには明らかにその影響が表れている。それでもなお任務のために、地球を守るために、そして進次郎のために戦い続ける姿がどうしようもなく心強くてカッコいい。滅多にない諸星からの誉め言葉に、進次郎は一瞬驚いたような表情を見せた後に嬉しそうに「はい」と答えており、ここもある種の萌えシーンとなっている。

光太郎「許してくれイズミ…こんなヤツに、こんなヤツに地球を好き勝手にさせるわけにはいかないんだ!」

黄金の城塞の動力炉に侵入した光太郎。しかし動力炉には強力なバリアが張られており、どれだけ攻撃しても傷1つつかない。かくなる上は以前にも使った“全身の爆炎化”を使うしかないと覚悟する光太郎だが、そんな彼の前に一連の事件の中で命を落とした恋人イズミの幻影が現れる。
もう一度“全身の爆炎化”を使えば、光太郎自身の命も危うい。そういって必死にやめるよう懇願するイズミに、しかし光太郎は苦悩しながらも見出しのセリフを告げる。

光太郎は『Season2』で初登場したキャラクターで、この中においては間違いなくもっとも目立った存在である。彼の勇気、聡明さ、絶望、苦悩は全編を通してごく丁寧に描かれ、そのクライマックスとも呼べるのがこのシーンだ。
ヒーローの本質とは、自分以外の誰かを守るために命をも懸けて行動すること。光太郎にその資質があることを、彼もまた間違いなく「ウルトラマン」であることを証明する名シーンである。

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