マニアックなアンパンマンの裏設定・都市伝説・トリビアまとめ

『アンパンマン』の概要

『アンパンマン』とは、やなせたかしが描く一連の絵本シリーズ、およびそれを原作とするテレビアニメである。作品としての『アンパンマン』は、青年向け雑誌『PHP』の『こどものえほん』1969年10月号に初めて掲載された。絵本の『アンパンマン』は、フレーベル館の幼児向け月刊物語絵本「キンダーおはなしえほん」シリーズの1作品として、1973年10月号に『あんぱんまん』という形で刊行された。
本作を原作としたテレビアニメは、『それいけ！アンパンマン』のタイトルで、1988年10月3日より日本テレビで放送を開始した。
アニメ化もされ、子供に大人気のヒーローとなったアンパンマンだが、一般的には知られていないようなさまざまな裏設定・都市伝説・雑学・トリビア・豆知識などが存在している。

それいけ！アンパンマン（アニメ）のネタバレ解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

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『それいけ！アンパンマン』は、多くの子供たちはもちろん、幅広い世代に愛されている、日本でも指折りの長寿アニメである。命をもったパンとして生まれたアンパンマンは、どんなことがあっても、困っている人たちのために、ひもじい人たちを救うために、ずっと飛び続けている。その行動には「本当の正義とは、決して格好のいいものではないし、傷つくことを恐れずに行動するもの」というやなせたかしの想いがこめられている。

裏設定・都市伝説・トリビアについて

子供に大人気の幼児向け作品『アンパンマン』には、一般的には知られていないような数多くの裏設定・都市伝説・トリビアが存在する。ここでは、ネット上で話題となっている都市伝説や裏設定などを紹介していく。本編にはあまり関係がないような裏話でも、知っておくとより本編を楽しむことができるだろう。

『アンパンマン』全体に関する都市伝説・裏設定・トリビア

アンパンマンが生まれた背景にあるやなせの従軍経験

『アンパンマン』が誕生したのは、やなせたかしに従軍経験があったためである。
『アンパンマン』はアニメがはじめではなく、絵本から誕生したと言われている。その背景には、作者のやなせたかしが経験した戦時中の食糧難事情があった。
戦中戦後の食糧不足もあり、人生で一番つらいのは食べられないこととやなせさんは語っている。そして、ヒーローや正義というのは強い武器や力で悪者をやっつけるものだったが、やなせの考えるヒーローや正義とは「困っている人に食べ物を届ける、立場や国が変わっても決して逆転しない正義ヒーロー」なんだそう。

だからアンパンマンは自分の顔をあげると弱くなってしまうと分かっていても、お腹が空いた人には自分の顔をあげる。水に濡れると力が出ないのに、水に濡れるのをいとわない自己犠牲こそが正義であり、ヒーローであると考えたそうだ。
「お腹いっぱい食べたい」「お腹いっぱいな事が幸せ」という気持ちが、『アンパンマン』の誕生の裏にあったのだ。
食料がありふれた今の時代でも、この誕生秘話が受け継がれて、食べ物を大事にする気持ちを忘れないでいて欲しい限りである。

初期のアンパンマンはただのおじさん

『アンパンマン』は元々、1969年に『PHP』誌に連載されていた、大人向けの『こどもの絵本』の第10回連載の『アンパンマン』（10月号掲載）である。

やなせたかしが最初に描いたアンパンマンは、あんパンが主人公ではなく、全身スーツの太った中年男性のような姿をしていた。
体だけでなく頭も普通の人間のように描かれている、空を飛ぶことができ、独裁国家だろうが紛争地帯だろうが単独で乗り込んで、空腹の人にアンパンを配るというヒーローだった。
しかし、お世辞にも美男とは言えない容姿で、世界中の人々から戦う力を持たない気持ち悪い男と軽蔑され、救った子供たちからもダサいとバカにされる。そして最後には軍隊に敵機と間違われて撃たれ、尊敬されないまま、誰にも知られず、誰からも惜しまれずに果てるという、悲しい最期を迎えるのだった。

この初代アンパンマンはやなせたかしの短編メルヘン集『十二の真珠』の中に収録されている。

アンパンマンに関する都市伝説・裏設定・トリビア

アンパンマンは一度死んでいる

子供に熱狂的な人気を誇るアンパンマンだが、実は現在のアンパンマンの形が作られたのは、作品が公開されて少し経ってからのことになる。
子供向けにアンパンマンショーをする中で、子供達の反応を見つつデザインに変えていったといわれている。
そのため、当初のアンパンマンはパンが原形ではなく「人間」だった。空を飛びながらお腹を空かせた子供達にパンを届ける人だったのだ。
やはせたかしの、戦時中「パンを空から運んできてくれたらいいなぁ～」という思いが込められているキャラクターなのだ。
そして実は、当初の連載中、アンパンマンは攻撃を受けてしまう。そのころのアンパンマン人間なので、頭を交換すれば「元気100倍」になるわけもなく、一度死んでいるだ。

実は今のアンパンマンは三代目

1973年、「アンパンマン」を発展させたキャラクターとして、あんパンでできた頭部を持つ「あんぱんまん」が「キンダーおはなしえほん」（フレーベル館）10月号に登場した。
やなせたかし初の幼児向け絵本で、二年後の1975年、キャラクター名を片仮名に変更した続編の絵本『それいけ！アンパンマン』が出版される。

自己犠牲の権化のようなヒーローで、顔半分が食べられることも珍しくなく、貧困に苦しむ人々を助ける内容だった。体型も最初は八頭身で、人助けをし過ぎて頭をほとんど食べられてしまい、砂漠で死にそうになった場面もあるなど、今とはだいぶ雰囲気が違う。
しかし、まだまだ子どもには難しく、また、高度経済成長というイケイケドンドンの時代にも合わない事もあり、編集部から「こんな話、二度と書くな」と酷評されたのだそう。

アンパンマンはあんパンの種に空から降ってきた星が落ちて生まれた

綺麗な星が瞬く夜、バタコさんが夜空を見上げていると、幾千の流れ星が降ってくる。
そしてジャムおじさんが作ったあんパンの種に、空から降ってきた星が落ちて命が宿り、アンパンマンが誕生したのだ。