出会って5秒でバトル(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『出会って5秒でバトル』は2015年より『裏サンデー』及び『マンガワン』で連載されている漫画、およびそれを原作としたアニメ作品。異能力を用いた頭脳戦が特徴のバトル漫画で、駆け引きや裏切りなど手に汗握る展開が特徴である。現実世界で死亡扱いとされた人々がそれぞれ1つ能力を与えられ、「プログラム」という名の命を懸けたバトルを繰り広げる。「プログラム」の目的は何なのか。クリアした先には何があるのか、話が進むにつれ徐々に明らかになる「監視人」の正体など、次々と訪れる予想外の展開に目が離せない。

『出会って5秒でバトル』の概要

『出会って5秒でバトル』は2015年より『裏サンデー』及び『マンガワン』で連載されている漫画、およびそれを原作としたアニメ作品である。はらわたさいぞうがウェブ上で公開した作品が原作となっているが、2015年にみやこかしわが作画に加わって作られたものが『裏サンデー』と『マンガワン』で連載され、2021年7月にはシナジーSPとベガエンタテイメントの制作でTOKYO MX、BS11にてアニメの放送も開始した。
頭脳明晰でゲーム好きな主人公の白柳啓(しろやなぎあきら)はある日突然、包帯ぐるぐる巻きの謎の男に襲撃を受ける。持ち前の頭脳を活かし襲撃をなんとか免れるが、その後すぐに魅音(みおん)という女が現れ、腹部を大砲で貫かれてしまう。次に啓が目を覚ますと、そこには同じ境遇の人間が集められた謎の施設の中だった。戸惑っていると魅音が現れ、3つのルールを説明を始めた。1つ目がこの施設にいる人間は現実世界では死亡扱いになっていること、2つ目が一人一人に能力を与えていること、3つ目が集めた目的はその能力を使ってプログラムをクリアしてもらうこと、この3つであった。その上でルールとしてプログラムクリアのためであれば、能力を使用した殺人が認められると説明され、見せしめに一人の参加者が犠牲になることに。クリアしたら現実世界に戻れるのか、実態はつかめないものの、手枷をつけられ逃げだすこともできない状況から参加者は「プログラム」という名の生き残りをかけたバトルを繰り広げていく。

『出会って5秒でバトル』のあらすじ・ストーリー

あらすじは2021年3月18日発売の単行本16巻までの内容である。

プログラム開始前

頭脳明晰でゲーム好きな主人公の白柳啓(しろやなぎあきら)はある日突然、包帯ぐるぐる巻きの謎の男に襲撃を受ける。持ち前の頭脳を活かし襲撃をなんとか免れるが、その後すぐに魅音(みおん)という女が現れ、腹部を大砲で貫かれてしまう。次に啓が目を覚ますと、そこには同じ境遇の人間が集められた謎の施設の中だった。戸惑っていると魅音が現れ、3つのルールを説明を始めた。1つ目が現実世界では死亡扱いになっていること、2つ目が一人一人に能力を与えていること、3つ目が集めた目的はその能力を使ってプログラムをクリアしてもらうこと、この3つであった。その上でルールとしてプログラムクリアのためであれば、能力を使用した殺人が認められると説明され、見せしめに一人の参加者が犠牲になってしまう。そんな不条理な世界であったが、手枷をつけられ逃げだすこともできないため、参加者は「プログラム」という名の生き残りをかけたバトルに挑んでいくことになる。

1stプログラム

霧崎相手に「手を大砲にする能力」だと思わせ、実際に発動させる場面。

1stプログラムの内容はシンプルな1対1。対戦相手はランダムに決められ、どちらか一方が気絶もしくは敗北を宣言した場合のみ決着がつく。会場の道具やそのほか自身が持ち込んだ道具も使用可能であり、戦闘に関して特に制限はない。開始の合図の5秒後に手枷が外れ、能力の使用が可能になり戦いがスタートする仕組みとなっている。
まず1stプログラムの前に20時間のインターバルがあり、個別の部屋でそれぞれ与えられた能力の確認をすることになる。主人公の白柳啓(通称啓)に与えられた能力は「相手があなたの能力だと思った能力」。使う人に大きく左右されるこの能力の正体について考えているうちにあっという間に20時間が経過し、結局一度も能力を試せていないまま霧崎円という同じ男子高校生との対戦が始まることに。
戦いが始まると霧崎の「木の枝をなんでも切れる剣に変える能力」に防戦一方かと思われたが、何もしてこない啓に対して霧崎が隙を見せたところで、プログラム開始前に魅音が見せしめで使用した「手を大砲にする能力」を霧崎に連想させ、見事に能力を発動させる。この能力に勝てないと感じた霧崎が敗北を宣言したことで試合は終了し、啓が勝利を収める。戦いの中で能力を使い相手を殺すことは認められているが、勝負に敗北したからといって無条件に命を奪われることはないらしく、霧崎も治療を受け啓と同様に2ndプログラムへ進んでいくこととなった。
続いてこの作品のヒロインである天翔優利(通称ユーリ)の戦闘が始まる。ユーリの対戦相手は桐生和人という変質者であった。開始してすぐに全裸になったり、殴られて喜ぶなど度を超えた行動に翻弄され、ユーリはなかなか自分のペースをつかめずにいた。ついには拘束され身動きが取れなくなってしまうが、ユーリの「身体能力を5倍にする能力」でなんとか脱出し一発顔面を殴るとその威力はすさまじく、そのまま相手は気絶しユーリは勝利を収める。

2ndプログラム

2ndプログラムは5対5のチーム戦。各チームから1人ランダムに指名された人がリング上で1対1を戦い、勝利数が多いチームが勝利となる。どちらか一方がリングアウト、死亡、気絶もしくは敗北を宣言した場合に決着がつく仕組みとなっている。
主人公の啓のチームはユーリに加えて、先ほど1stプログラムで啓と戦った霧崎円、おしゃべりな猿渡悟(さわたりさとる)、大柄でプロレスラーをしていた熊切の5人となった。集合するとすぐさまおしゃべりの猿渡が能力の開示を求める。啓は能力の性質上本当のことを言うのはまずいと考え、「手を大砲にする能力」であると嘘をつく。

猿渡と香椎鈴(かしいりん)という女がまず指名されリングに上がることに。香椎鈴は羽織っていた布を脱ぎ捨て下着姿になると色仕掛けをし、猿渡にリタイアするように提案する。猿渡の能力は「ボタンを縄にするだけの能力」であり、自身の能力が戦闘向きではないことを理解していたので、うまく話に乗るふりをしながらコイントスで決着をつけるよう提案する。香椎鈴はそれに応じ猿渡がコインを投げた瞬間、どこから出したのか刃物が猿渡に飛んでいき、そのまま腹部を貫通し猿渡は死亡してしまう。一瞬の出来事に動揺を隠せない啓のチームメイトだが、啓の「勝ち残ってから、”また今度”話そうよ」の一言で落ち着きを取り戻すことに。
続いて2戦目は熊切と女子高生の多々良りんごが指名される。いざ試合が始まると開始と同時になぜか多々良りんごが敗北を宣言し、すぐに決着がつくことになる。実は多々良りんごの能力は「相手の能力を10分の1でコピーする」というものであった。対して熊切の能力は「2秒間無敵になる能力」であり、コピーしても0.2秒しか無敵になれないため、勝ち目がないと即座に判断したのだ。
3戦目は霧崎と続命院冴子(ぞくみょういんさえこ)という女子高校生が指名される。続命院の「ビー玉の大きさを自由に変える能力」はこの限られたフィールドで戦わなければ2ndステージでは無敵かと思われたが、霧崎は圧倒的瞬発力と剣捌きで次々とビー玉をかわしていく。霧崎の剣先が続命院の喉元に届き仕留めるかと思ったところで、最後のビー玉が足元で巨大化。たちまち霧崎は場外に吹き飛ばされ、続命院が勝利を収める。あと一歩で勝利がをつかめなかった霧崎に対して啓は「お前やっぱ、バカだろ?」と一言。ここから霧崎は啓のことをライバル視し始めることになる。

4戦目は啓と北島浩二という会社員の男が指名される。啓は実験だとつぶやきながらリングへと上がり、開始と同時に能力の発動を試みるも何も起きない。すぐさまリング外にいる霧崎に矛先を向け、大砲の能力の使用を試みると発動し、その腕で北島へと攻撃対象を移す。大砲を撃ち、一発で決着がつくかと思われたが、北島の「地面に手を触れている間能力を無効化する能力」で防がれてしまう。しかし攻撃手段のない北島は防戦一方となり、啓も反撃の隙を与えない。そして能力を使用するために下を向いた一瞬の隙に啓に距離を詰められ、大砲を突きつけられながらリタイアするよう命じられる。結局リタイアを宣言し無傷で啓が勝利を収める結果となった。
最終戦はユーリとユーリのストーカーをしていた星野王子との対戦となった。対戦相手がストーカーだとわかると同時に感情的になるユーリだったがリングで決着をつけると宣言。一方の星野王子は「体を鉄のように硬くする能力」で迎え撃つ。ユーリの「身体能力を5倍にする能力」の全力の拳はなんと一撃で星野王子を吹っ飛ばし、そのままリングアウトでユーリが勝利した。
結果3対2で啓のチームが勝利する結果となった。

3rdプログラム

プログラム開始~討伐クエスト

3rdプログラムでは持ち点を1000点にしろという命令だけ告げられ、一人一人が野外のフィールドにランダムにスポーンされて始まる。プログラムスタート直後、啓はその場が危険とすぐに察知し逃げることを選択するも、1人の男に捕まり声を掛けられる。同時に別の場所からスタートしたユーリも同じくスタート地点をマークされており、謎の4人集団に追い掛け回されていた。ユーリが逃げた先でたまたま2人は合流し、ユーリを追いかけていた謎の4人集団を協力して追い払うことに。事がすべて収まると啓に声をかけていた斎藤克也という人物から、3rdプログラムはすでにプログラムに参加している人々によって3つの派閥に分かれていることを説明される。克也は自分のいる緑チームに新たに3rdプログラムに入った人を誘うためにスタート地点で待ち伏せしていたのだ。啓はすぐさま何かを悟ったかのように「緑チームに入る。リーダーに会わせてほしい」と告げ、緑チームのアジトへと向かうことに。

アジトでは想像よりも多くの人間が暮らしており、啓はここからプログラムの大きさを実感する。緑チームのリーダーを務めていたのは白鷺(しらさぎ)という男であった。白鷺がいうには3rdプログラムはクエストをこなしてポイントを稼ぎ、そのポイントで食料などの物資を調達しながら1000ポイントを獲得することがゴールであること。しかしポイント稼ぎをやめ、能力を用いてこのステージを支配する集団が現れたことがきっかけで派閥が誕生し、3つの勢力で水面下の均衡が保たれていること。その派閥とは奴隷を使った支配によって権力を示している赤チーム。赤チームに対抗し奴隷の解放を目的として作られた緑チーム。どちらにも干渉せず中立な青チーム。この3つの派閥で構成されているのが3rdプログラムであるというものであった。情報を聞き、改めて緑チームに入ると宣言した啓とユーリは手厚く歓迎された。

部屋に戻ると啓が自分の能力は「テレパシーできる能力」と書いた紙をユーリに見せる。戸惑いながらもユーリは信じテレパシーに成功したところで、魅音からの連絡でグールと呼ばれるモンスターを討伐する大型クエストが開催されると告げられる。緑チームは小パーティーを形成しながら順調にグールを攻略していく。しかしそこに赤チームのリーダーの大神一(通称イチ)と黒岩雅也(クロ)が登場し、クロの能力で奴隷とさせられた人間が能力を封じられたまま素手でグールに突撃しはじめ、さらには巨大グール登場で戦場は大混乱へ。今までクエストでの負傷者がゼロであった緑チームにも負傷者が現れ、緑チームのリーダー白鷺まで戦闘に参加する始末になる。白鷺は「相手と平和的に交渉を行える能力」を持っており、相手から受けるダメージを無効化したり、同じダメージで返すことが可能である。その能力でグールの渾身の一撃をそのまま返し、自らの腕を犠牲に腹部を貫通させるほどのダメージを与えることに成功する。しかし体の修復が可能なグールにはあと一歩及ばず、再生されてしまう。絶体絶命かと思われたところに啓とユーリが現れ、ユーリと連携取りながら啓が「瞬間移動できる能力」を使用し、口元から大砲の一撃を食らわせることに成功する。しかしこれもまた一歩及ばず最後は赤チームのイチが「身体能力5倍の能力」でとどめを刺す。血気盛んなイチはそのまま人間同士の戦いを望むが魅音が仲裁を取り、一時休戦となる。魅音がそこで提案したのは赤チームと緑チームの直接対決で行われる「王様ゲーム」の開催である。負けたチームは全員死亡の正真正銘のデスゲームへと3rdプログラムは姿を変えていくこととなる。

赤VS緑 生き残りをかけた直接対決「王様ゲーム」

チームの命全てをかけた「王様ゲーム」の提案をして楽しんでいる魅音

「王様ゲーム」開催までの1週間の猶予でそれぞれ準備を進めている間、啓は第3勢力の青チームと接触する。ポイントと引き換えに緑チームとして戦うことを求めて交渉をしに行ったのであった。青チームのリーダーを務めている万年青伊織(おもといおり)(通称万年青)はかつての討伐クエストで伝説的なポイントを稼ぎだし、その功績からリーダーに任命されているというかなりの実力の持ち主であった。交渉の結果としてはあまりいい返事をもらうことはできずに終わってしまう。そのほかにもさまざまな準備を行い、ついにゲーム当日へ。

ゲームのルールとして端末を壊されたプレイヤーは死亡扱いとなること、各チーム1人王が存在し、その王の端末が壊されたらチームは敗北すること、エリアの5つの塔に設置された端末台に端末をセットすることでセットしている間ポイントを獲得できること、ポイントと引き換えで特定の人物の能力を封じるなどの特殊効果が発動できることが説明される。開始と同時にポイント獲得のため塔の奪取争いが始まるかと思われたが、赤チームのリーダーであるイチが自ら戦場に姿を現す。緑チームの桐生アスカが「木の枝を自由な重さの剣に変える能力」で対抗するもイチの能力にはかなわず重傷を負ってしまう。これに続いて各地で赤チームの実力派である幹部が戦いを巻き起こすこととなる。各地で厳しい戦いが続いている中、啓は赤チームの香椎鈴との交渉へ行くと言い出す。一方ユーリはイチを倒しに向かうと言い、意見が分かれ2人はバラバラになってしまう。ユーリとイチの能力は同じであるが、大柄で筋肉質なイチとの体格差からユーリは防戦一方となってしまう。こうして徐々に盤面を支配されていた緑チームに追い打ちをかけるかのように裏切りが見つかり、さらにチームは窮地に立たされる。裏切者の正体がつかめないまま、ゲームは最終局面へと近づいていく。

啓は香椎鈴と謎の交渉を行った後、一度は敵対していた青チームの霧崎と手を組み、赤チームの幹部の1人である竜胆将門(りんどうまさかど)と戦うこととなる。巧みな剣術と飛ぶ斬撃に苦戦を強いられるが、最終的には啓の頭脳と2人の連携でなんとか勝利を収める。一方の香椎鈴は啓との交渉後、赤チームの幹部の1人である恋華(れんか)と同士討ちを行う。香椎鈴は「体液から拷問器具を作り出す能力」で全身を武器化し恋華に攻撃するも、なかなかダメージを与えられずにいた。しかし戦っていたのが恋華の傀儡を作り出す能力で生まれた抜け殻であることを見破り、最後は見事に勝利を収める。幹部の首1つを啓との交渉条件としていた香椎鈴は同じチームでもライバル視されていた恋華を倒すことでどちらが勝利しても次に進めるよう準備をしていたのだ。啓は竜胆を倒した後、続いて赤チームの幹部である神居直治(かむいなおはる)を相手にしていた。啓の能力が「手を大砲にする能力」でないと気づいていた神居であったが、啓が竜胆を倒した際に奪った刀を見るとある能力を連想しまう。それは竜胆の使う「飛ぶ斬撃」の能力であった。啓はすかさずそこにつけ込み、神居の勘違いから使用可能になった「飛ぶ斬撃」の能力で難なく神居を倒すことに成功。こうして赤チームの幹部が次々と倒され、ゲームは終盤へと進んでいく。

緑チームの裏切者をしていたのはいつもアジトでお世話係として働いていた桃子さんであった。桃子さんはイチとクロが幼いころに施設でお世話をしていて、実質母親のような関係性であったため、どうしても2人を助けたいと赤チームに寝返っていたのであった。多々良りんごが桃子さんが裏切者であると突き止めるも、その時にはリーダーの白鷺は攻撃を受けて端末を破壊されてしまっていた。しかし本当の王は啓であったためゲームは終わらず、啓はついに赤チームの指揮を執っているクロと対面することとなる。
同じころにイチと対面しているユーリのもとには啓の計らいで、2ndプログラムのチームメイトであった霧崎と熊切が到着。3人がかりでなんとか戦い続けるも、イチとの戦闘は変わらず苦戦を強いられる。
場面は戻って啓とクロの対決だが、クロは「自分への貸しを取り立てる事ができる能力」で大量の奴隷を作り、徐々に啓を追い込んでいく。そして一瞬の隙を突かれ、啓は貸しを作られてしまう。見返りとして右足の自由を奪われ絶体絶命かと思われたが、目の前で緑チームのリーダー白鷺の能力発動のポーズ取ると、クロはとっさにその能力を連想してしまう。結果啓は白鷺の「相手と平和的に交渉を行える能力」で見事一発逆転を果たし勝利を収めた。

これで残すはリーダーのイチだけとなったが、クロは啓に倒される直前、最後の悪あがきで自分の奴隷に塔を奪取させていた。そこで獲得したポイントを使われ、あと一歩のところでユーリの能力が封じられてしまう。ここから形勢が一気に傾き、ユーリがとどめをさされるかと思った直前、啓がポイントを使ってフィールド全体にアナウンスをする。それは「クロを倒した。今からイチのもとへ向かう。王と王の直接対決をしよう」というものであった。自分が到着するまでユーリの命を守ることをさらに条件として加え、なんとかユーリの命は救われることになる。啓がイチのもとに到着するとついに王と王の最終決戦に。「身体能力5倍」という最強クラスの能力に対する啓の必殺技はなんと「身体能力を10倍にした一撃」を食らわせるというものであった。テレパシーでユーリとコンタクトを取り、ここぞという時にだけユーリに「身体能力を10倍にする能力」を連想させるようにと事前に啓はユーリと作戦を練っていたのだ。見事にその一撃でイチを沈め、緑チームが勝利を収めることとなる。

4thプログラム

4thプログラムに進んだ生存者は一時的に現実世界に戻ることを認められ、つかの間の休日を過ごすことになる。現実世界に戻ると、それまでのけがや傷は一切なくなっており、手枷の代わりに手首に痣が刻まれていた。そして参加者は指定された日時に集められ、4thプログラムについて説明を受ける。4thプログラムはこれまでプログラムを管理していた監視人(オブザーバー)6人と参加者計66人によるサバイバルを行うという内容であった。生き残ってラストプログラムへ進めるのはたったの6人。エリアは東京全域で能力の使用も認められるというバトルロイヤル形式である。そしてもう一つ重要なルールが強制的に生存者の数を減らす「厄災(やくさい)」と呼ばれるシステムである。「厄災」は参加者の人数を減らすために行われるランダムミッションのようなもので、どこでいつ起きるかなど詳しい情報は知らされないままであった。

現実世界での戦いとなり、能力を持った参加者が東京のどこにいるのか見当もつかない中、啓とユーリは他に熊切、多々良りんごをチームとして加え、協力してプログラムクリアを目指すことに。啓とユーリが2人で公園を通りかかったその時、飯塚怜司(いいづかれいじ)と間狩翔(まがりしょう)のタッグに襲われてしまう。「触れたものを自由に回転させる能力」で公園を無差別に破壊し攻撃する間狩と、別の場所から遠隔で指示を出す飯塚に先手を取られてしまう。このままではらちが明かないと考え、啓は飯塚と、ユーリは間狩との1対1をそれぞれ行う。啓とテレパシーで連携を取りながらユーリは間狩の能力を逆に活用し、砂ぼこりで視界を悪くさせることで飯塚との連携を断つことに成功。1対1では最強の「身体能力5倍にする能力」のユーリに敵うはずもなく、そのまま間狩は気絶し敗北する。一方少し時は遡るが、反対に啓は絶体絶命のピンチに追い込まれていた。飯塚の「目の前で起きたことをなかったことにする能力」で啓の足元にある壊れた花瓶を元に戻した際、花瓶を踏んでいた啓の右足が巻き込まれ重傷を負い、身動きが取れない状況にあった。そこでユーリが勝利した情報が入り、2対1では不利になると思った飯塚はためらうことなく啓を銃で撃つ。銃声に慌ててユーリが飯塚のもとに到着したときには啓は命を落としていた。飯塚は啓を戻してほしければ、条件として自分を仲間に入れることと、いつでも自分の能力でユーリを殺せるように銃弾を飲み込めと命令する。ユーリはこの条件を承諾し、啓の死はなかったことなりなんとか復活を果たす。しかし実は自らの死までも啓の読み通りであった。「間狩は使えなかった」とポロっと口にした飯塚の発言は電話で間狩本人とつながっており、逆上した間狩が飯塚を襲う。こうして同士討ちをさせた結果、単純な1対1では間狩には敵わず飯塚は死亡し、啓とユーリの2人は勝利を収めることとなった。

作戦ではあったが軽々しく自分の命を犠牲にした啓を叱るユーリ

生き残るため目立った行動を避ける人も多くいる中、プログラム開始と同時に参加者10人を殺すという大胆な行動をとった人物がいた。その人物は少年Xといい、偵察に来ていた多々良りんごが次のターゲットとしてが狙われることになる。すぐに狙われていることに気づいて逃げるも、地下のバーに逃げ込んで見つかってしまい絶体絶命のピンチとなる。しかし突如助けに来た北島の「手を地面についている間どんな能力も打ち消す能力」を多々良りんごの「相手の能力を10分の1でコピーする」でコピーをし、なんとか一命をとりとめる。
一方で啓は単独で大胆な行動を続ける少年Xの正体を詳しく探るため、公安庁で働く父親に会いに行っていた。しかし父親もプログラムの参加者の1人であった。そんなことも知らずに訪れたため、少年Xの正体を探るどころか親子にも関わらず戦闘へと発展してしまう。1人で来ていた啓に対して、敵は数人のチームを組んでいたため不利な状況ではあったが、持ち前の頭脳を使ってうまく切り抜け、なんとか難を逃れることに成功する。落ち着いたころに仲間であるユーリ、熊切、多々良りんごに連絡を取るも誰からも返事はない。何かに巻き込まれたと考えた啓はすぐさまユーリと熊切が訪れていたであろう霧崎のもとに向かうことにした。啓が現場に着いた頃にはそこに誰もおらず、あるのは謎の羽のみ。啓はこれが「厄災」のキーとなる読み、羽をつかむとあたりは真っ白に。ここから戦場は「厄災」へと移り変わっていく。

厄災ステージ「ニガヨモギ」

厄災ステージでは遊園地が戦場となっていた。しかし遊園地のイメージからは想像もつかないような光景が広がっており、見渡す限りゾンビで埋めつくされていた。厄災ステージ「ニガヨモギ」のクリア条件はただ一つ、城にたどり着くこと。先に「厄災」についていたユーリは他の参加者と手を組みゴールを目指すこととなる。その協力者の1人にいたのがユーリが2ndプログラムで戦った星野王子であった。なんと実はこの男は参加者ではなく、監視人側の人間だったのである。ユーリのストーカーをしていた経験があるほどユーリの事が好きであり、本来戦いに参加する必要がない監視人であるにも関わらず、わざわざ「厄災」にまでついてきたらしい。
遅れて到着した啓はまずユーリとの合流を目指す。しかし周りにはゾンビが大量にいる上に、自分1人では能力は使うこともできず苦戦を強いられる。わずかな望みに賭けて遊園地にある風船で合図を送ったところ、奇跡的にユーリが気づき合流を果たす。熊切、霧崎も同様に「厄災」に巻き込まれていることを知り、協力者の一人である猪瀬竜次(いのせりゅうじ)の「相手の右目をアイジャックする能力」を借りコンタクトを試みる。その方法とは監視カメラ越しに発見した2人の右目をアイジャックすることで視界を共有し、集合場所を書いたメモ書きを2人に見せるというものであった。さらに啓は「厄災」の仕組み上、この場では監視人に対して直接攻撃ができることを見抜き、監視人へ一矢報いるための作戦を練ることに。準備が整い、霧崎、熊切も合流したところで「厄災」を仕切る監視人レオンハルトが姿を現す。同じ監視人側の人間だが、ユーリを裏切ることができない星野王子を囮として使うことでレオンハルトの隙をつくことに成功。先制攻撃として背後から霧崎の渾身の一撃が炸裂する。

こうして先制攻撃は成功したものの、さすがに一筋縄ではいかず苦戦を強いられる。レオンハルトは「細菌」を自由自在に操ることができ、フィールド全体にさまようゾンビの生成など死者を操れることに加えて、自身の体を操ることで身体能力を上昇させることも可能である。参加者たちの連携にひるむことなく反撃を繰り返し、さらに追い打ちをかけるかのように3rdプログラムでの脱落者をゾンビとして蘇らせる。その中にはユーリと同じ能力をもった圧倒的パワーの持ち主であるイチも含まれていた。こうして戦いは五分五分の乱戦へと発展していく。この均衡を破ったのがユーリの一撃であった。「身体能力5倍」から繰り出される拳を受け止めきれることが出来ず、レオンハルトはたまらず細菌のドームを形成し閉じこもることになる。ここで万年青が登場し、突如参加者の1人を細菌のドームに突き落とす。当然落とされた参加者は死んでしまうのだが、これによって監視人は参加者を直接殺してはいけないというルールを破ることになってしまう。ルールを破ったレオンハルトは能力の制御ができなくなり、暴走を開始しステージごと崩壊がはじまる。この切羽詰まった状況で万年青は啓に衝撃の告白をする。それはなんと万年青と啓は同じ能力である上に、プログラム一度クリアしている経験者同士であるというものであった。再びプログラムに参加したのは魅音を殺すためらしい。予想外の発言に戸惑う啓であったが、ステージの崩壊は待ってくれない。とにかく城を目指し動き出すが崩壊するフィールドが参加者をバラバラに。啓は熊切とともにゴールである城を目指すが、その途中で熊切に本当の能力は何なのかと問われる。同時に信頼してもいいのか、と質問を続けられ、最終的に啓と熊切は決別しそれぞれ単独で行動していく。

『出会って5秒でバトル』の登場人物・キャラクター

nyankobig220
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@nyankobig220

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