古手梨花(ひぐらしのなく頃に)の徹底解説・考察まとめ

古手梨花(ふるで りか)とは、『ひぐらしのなく頃に』の登場人物で、古手神社の一人娘。同学年の北条沙都子と同じ家で生活をしている。毎年6月に行われる「綿流し祭」では、巫女役を務めている。周囲をいつも和ませるが、時に年齢に似合わぬ冷静さも見せる不思議な雰囲気の女の子。自分のことを「ボク」と呼び、「み〜」「にぱ〜」などの口癖を持つ。村人からオヤシロ様の生まれ変わりであると崇められているが、実はオヤシロ様の正体は羽入という少女の見た目をした存在であり、梨花は羽入の姿を唯一目にする事のできる存在である。

迷路の法則

昭和56年の6月を何度もループし、また新しい雛見沢へと来た梨花。ループを繰り返すうちに、綿流しの祭りまでの時間が段々短くなっている事を羽入から教えられた。
興宮のおもちゃ屋でゲーム大会に参加した部活メンバー。「イベントを盛り上げてくれたお礼だ」とおもちゃ屋の店長に圭一は人形を渡される。「綿流し編」「目明し編」では、この人形をレナにあげたことがきっかけで、惨劇が起きた。梨花は人形を魅音にあげるよう、圭一に言おうとしたが、圭一は梨花が言う前に、人形を魅音にあげたのだ。この圭一の行動を見た梨花は、「圭一は、魅音の気持ちを察した。運命は変えようと思えば変えられる。私も、もう一度闘ってみよう。運命に立ち向かってみよう」と決心する。

運命の変え方

この世界に希望を持った梨花。だが、沙都子が叔父の北条鉄平(ほうじょう てっぺい)に引き取られてしまい、沙都子は鉄平からの虐待に耐える生活が始まってしまった。すべてがうまく行っていたように見えた世界だったが、やはり運命には抗えないのかと思いながらも、梨花は入江診療所の入江京介(いりえ きょうすけ)に「自分の警護に充ててもらった「山狗」を使って、沙都子を救えないか」と相談する。しかし話を聞いていた鷹野に「山狗は梨花ちゃんの警護という目的で配備されているの。それ以外の目的で動かすのは…」と断られてしまい、また沙都子を救えないのかと絶望する。苛立った梨花は「お前たちの雛見沢症候群の研究のため、女王感染者である私は自分の体を調べる事を許可し、ずっと協力してきた。あれだけの力を持ちながら、どうして沙都子を救えないというのか。もういい、よく解った。この世界が袋小路だということがよく解った。鷹野、お前は山奥で焼かれて死ね。入江は睡眠薬で自殺しろ。死ね死ね、みんな死ね!」と、二人に向けて怒鳴り散らした。家に戻った梨花は、沙都子が北条家に戻っているため、沙都子を気にせず、羽入に「2人とも、ひどく驚いてたわね」と話し始める。「運命に期待しすぎると、裏切られた時に辛いのです」と羽入に言われ、「期待するなとは酷よ、これだけ全てに恵まれた世界は初めてだった。でも、沙都子を救えないこの世界はもう駄目」と諦めた。
翌日、職員室で担任の知恵留美子(ちえ るみこ)に沙都子の事を聞かれ、沙都子の叔父が戻ってきて、沙都子が北条家に連れ戻されたことを話した。解決できない事を知っている梨花は「で、あなたには何ができるの?」と知恵を煽るように問う。知恵は「北条さんの家に行ってきます。問題があるようなら…」との返しに「児童相談所に行っても無駄よ。沙都子は過去に嘘の通報をしている。信じてもらえないわ」と話した。職員室の外で、部活メンバーは梨花と知恵のやり取りを聞いていた。翌日、「部活メンバーで児童相談所に行こう」と圭一に誘われ、無駄な事だとは分かっていたが、この世界が終わるまでの暇潰しに、圭一たちがどんな風に足掻くのかを見に梨花も行くことにする。しかし児童相談所では、「現在対応中です」と一方的に話を終了させられてしまった。圭一は「すまん、梨花ちゃん。打つ手なしだ…」と梨花に言い落胆する。しかし、それ以上に落胆していたのは、この雛見沢を諦めたはずの梨花だった。「やっぱり諦められてなかった。私やっぱり諦めたくない。沙都子を救いたい。圭一、助けて。この運命から、沙都子を助けて。お願い」と梨花は圭一に泣きながら訴える。それに対し「そうだな。ここが踏ん張りどころだ」と圭一は自分の両頬を叩き、気合を入れ直した。

交渉

何度も児童相談所へ相談しに行ったおかげで、児童相談所は対応してくれるようになった。だが、沙都子は鉄平からの虐待を耐える事が強さだと思っているため、争点は沙都子が虐待を認めるかどうか、というところに絞られてくる。皆が救いの手を差し伸べている。なのに沙都子はそれを掴もうとしない。誰か沙都子を説得できる人はいないのかと考えながら、梨花は自分が沙都子の心を開くカギを持っているのに、傍観者気取りをしている。自分が舞台に上がらなければ、奇跡は起きないという事に気づく。羽入に「何度もそのような決意をして、その度に打ち砕かれてきたのです。それでもなのですか?」と問われるが、「二度とない幸運、二度とない結末、この世界でだめならもう諦める。これが最後のチャンスよ。私は戦う、たとえ死ぬとしても。自分の世界は、自分で幕を下ろしたい。せいぜい祈って頂戴、私が昭和58年の運命に打ち勝てることを」と告げた。

対決

圭一は沙都子を救うために、村長や園崎家にも協力をしてもらうためお願いをしに立ち回った。圭一の行動を見て梨花は「沙都子はこれで、運命から救われるかしら」と圭一に言うと、「明日にもな。それから梨花ちゃん、初めから結果が決まってるみたいに、運命をという言葉を使うな。運命は俺たちの手で変えられるものなんだ」と言われ、「圭一が言うならそうしよう。私はもう、運命なんて気安く口にしない」と決意した。
翌日、児童相談所の所長は警察に通報し大石が児童相談所に現れ、部活メンバーも集まり、沙都子の救出作戦が始まる。北条家では、沙都子に暴力を振るう鉄平。その北条家に、児童相談所の職員が電話をかけ、「大至急確認したいことがあるので、沙都子さんを電話に出してください」というと、「熱があって寝ている」と鉄平に返され、「電話に出されるのを拒否されますか?」と返す。今までにない児童相談所の姿勢に、鉄平は仕方なく、沙都子を電話に出すが、「何のかんの言っても、わしら仲良し家族やけんの。わしを怒らせるとどうなるか分かっとんよな」と脅され、職員の「その後如何ですか、変わったことはありませんか」という問いに対し、「問題ありません」と答える。職員に代わって、圭一が「お前が「うん」と頷けば、児童相談所は即時保護してくれると約束した」と呼びかける。梨花も電話を代わり、「あなたは、自分も強くならなくちゃと思っている。叔父からの仕打ちに耐えることが、強くなることだと。でも、悟史の姿を思い出しなさい。悟史は、叔父からあなたを守った。叔父に面と向かって対したのよ。後ろにいるんでしょ?その恐ろしく、醜悪な顔を見なさい。あなたがすべきことは、悟史の勇気を、力強さを受け継ぐことなの。これから相談所の人に電話を代わるわ。あなたの言葉で伝えなさい。見ているわ、あなたの勇気を」と伝える。圭一と梨花の言葉に、沙都子は「私を助けて」と叫んだ。それに対し逆上した鉄平が沙都子に殴りかかろうとしたところで、沙都子の訴えを聞くと同時に、大石が鉄平をマークしていた警官に指示を出し、鉄平は警察に連行され沙都子は無事解放された。
梨花が「運命の袋小路」と称し、これまでの100年で解決できなかった事態を、仲間の協力と諦めない心で、見事打ち破ったのだった。

終末

鷹野に捕まってしまった梨花は「私を殺すなら、眠らさずに殺しなさい。忘れないためよ。あなたが私の腹を裂くのを。私は魂に刻み付ける。次にあなたに会ったとき、あなたが敵であることを思い出すために」と言う

沙都子の問題が解決し、綿流しの祭りの日がやってくる。これまでの世界で必ず綿流しの晩に起きていた鷹野と富竹の死。この惨劇も回避しなくてはならないと、綿流しの晩に梨花は鷹野と富竹に気をつけるように忠告をした。だが、毎回この惨劇を起こしていたのは週末作戦を計画していた鷹野であり、自分に協力しない富竹を雛見沢症候群の末期症状を誘発させる薬を使って殺していたのだった。そして毎回焼死体で発見されていた鷹野は、オヤシロ様の祟りを起こすため、あらかじめ死体を用意し、その死体を鷹野という事にしていたのだった。しかし、今回は死体の偽装がうまくいかず、死体が死後24時間経過しているものを使用した。そして、死後24時間経過している鷹野の遺体が発見されたが、死んだのは祭りの前の晩の時刻で、鷹野は祭りの晩に目撃されているため、死亡時刻が合わないという事になった。この事を大石は梨花に話し、オヤシロ様の祟りに見せかけた巧妙な計画殺人をした犯人が鷹野なのではないかという仮説を立てた。入江診療所で梨花は入江と山狗の小此木に鷹野が犯人かもしれないという事を話した。
翌日、梨花は沙都子を巻き込むわけにはいかないと思い、仮病で学校を休み自宅にいると、小此木から電話がかかってきて、「事件は入江先生が犯人の可能性が高い」と言われた。理由は資金を横領しようとしていたのを富竹と鷹野に気付かれたためという事だった。「関係者である梨花も、危害が加わる可能性があるため、家を出ないように」と言われ、誰を信じていいか分からない梨花は、大石に「ぼくを殺すという匿名の電話があったのです」と援護を求めると、警官を行かせ自分もすぐに駆け付けると約束してくれた。お見舞いに来た部活メンバーが大石との電話の内容を聞かれ、梨花は今までみんなに話さなかった雛見沢症候群の事と、命を狙われている事を話した。
これまでの世界で梨花は、昭和58年6月20日に山狗に殺されていた。今回は危険を察知して、梨花と沙都子は窓から縄梯子で外に逃げた。沙都子はあらゆるトラップを仕掛けており、山狗のリーダーで、指揮を執る小此木は、思わぬ事態に苦戦する。魅音の家を目指して、山中を駆け回る梨花と沙都子だが、梨花が転んでしまう。そこに部活メンバーが現れ追手を撃退していき梨花を守ろうとするが、鷹野に追い詰められ部活メンバーは殺されていってしまう。そして、鷹野に捕まってしまった梨花は「私を殺すなら、眠らさずに殺しなさい。忘れないためよ。あなたが私の腹を裂くのを。私は魂に刻み付ける。次にあなたに会ったとき、あなたが敵であることを思い出すために」と言い、鷹野は梨花の望み通り、梨花の腹を裂いて殺した。
死んだ梨花の魂は再びカケラの世界へと行き、「今回は諦めもつく。みんなで力を合わせ、それでも奇跡は起きなかったのだから」と、あと少しが届かなかった世界を振り返る。梨花の魂は「全力を尽くした。悔いはない」と言い、羽入も「幸せな未来を見たかった」と呟く。そして、再び新しい世界の雛見沢へ行こうとすると、「違うよ」とレナの声が聞こえた。そして、部活メンバーが現れる。「奇跡が起こらなかった理由、レナは知ってるよ。あなた、本当に信じてた?」とレナの視線の先には羽入の姿が。「羽入がいれば勝てていた」とみんなも言う。仲間たちは羽入も運命と戦う勇気が必要だという事を伝えるために現れたのだ。羽入も仲間であると、みんなで手を合わせ次の世界へと向かった。

祭囃し編

謀略

自分は何も出来なかったと、羽入が思い出していたのは2年目のオヤシロ様の祟りが起きた時の事。沙都子の両親が、旅行先で転落事故に遭ったという事件があったが、実は事故ではなく、沙都子が雛見沢症候群の症状で突き落としたという事だった。沙都子の兄である北条悟史に沙都子は連れられ、入江診療所に行き、そのまま入院が続いている。検査の結果、末期の雛見沢症候群と確認された。沙都子の身を案じる入江に、鷹野が「これに決裁を」と沙都子の解剖スケジュールを差し出した。更に「サンプルの解剖は必要不可欠。研究とは、目に見える結果が伴わなければ認知されない」と言われるが、沙都子を解剖なんてできるわけがないと、入江は雛見沢症候群の女王感染者である、梨花に協力を仰ぐ。「ぼくは良いのですよ。ぼくが生贄になって沙都子が助かるなら、全然いいのです」と、梨花本人の承諾を得て、研究への協力が始まった。

幕開け

今まで足りなかった強い力を持ち、鷹野の意思を打ち砕いてくれる強い駒である羽入。この世界では、羽入は雛見沢分校に転校生として通い始める。羽入はクラスにも部活メンバーにも馴染み、部活にも参加するようになった。部活の帰り道、羽入が歩道脇から崖を転げ落ちてしまう。みんなは慌てて駆け寄ると、そこには鷹野と富竹がいた。鷹野は、「大丈夫よ、ちょっと目を回してるだけ」と言う。気が付いた羽入は、鷹野を見るなり、目を逸らす。梨花は「心配ないのです。そちらは鷹野と富竹。怪しいものではないのですよ」と羽入に言う。
「皆殺し編」では、黒幕が鷹野であることを忘れないため、自分が殺害される際に、あえて麻酔で眠らせないようにし、生きたまま内臓を取り出されるという苦しい思いをしてまで、記憶を次の雛見沢に残そうとしていた梨花だったが全く記憶にないようだ。
その日の夜、羽入は梨花に前の雛見沢の説明をする。すると梨花は「信じられない鷹野がすべての黒幕だなんて」と、やはり梨花は前の雛見沢のことを忘れていた。羽入は「ぼくも鷹野の姿を見るまで忘れていたのです。梨花の命を狙っていたのは、鷹野と山狗。前の世界の梨花はその記憶を遺そうと、殺される瞬間まで鷹野の顔を見ていたのです」と梨花に話す。今回は初めから敵の正体が分かっている。今度こそ必ず鷹野を倒せるはず。羽入は「もしかしたら、生まれ変わりを繰り返す力が、衰えているからかもしれないのです。多分これが最後の世界。もしここで鷹野に負けたら、次はないと考えた方がいいです」と梨花に告げる。そして、無力な神でいる事、傍観者でいる事をやめた羽入は「綿流しまで、梨花と一緒に戦うのです」と決心した。
翌日、梨花は入江に緊急マニュアル第34号について教えてもらう。もし女王感染者である梨花に、急死するようなことがあったら、緊急マニュアル第34号が適用され、村人の集団錯乱が発生する前に全員処分するという内容だった。梨花は「緊急マニュアル第34号が適用された場合、鷹野が何か得をするということは、ありますですか?何らかの理由で、鷹野が私を殺そうとする可能性は、ないですか?」と聞くと入江は「考えられない」というが、可能性はあるのかもしれないとも考えた。この話を聞いていた部活メンバーに問いただされ、梨花は話の内容を自分が書いている漫画の内容という事にして、部活メンバーにも相談をした。梨花の話を聞いたみんなは案を次々と出していく。梨花は「どうやったらこの陰謀に勝てるか、もっともっと僕に教えてほしいのです」と言った。

トラップ

梨花は入江に相談したように富竹にも鷹野の事を相談する。富竹は入江と同じく「考えられない」と言う。富竹は梨花に「あなたも近日中に暗殺される気がしますです」と言われ、あり得ないと反応したところへ大石がやって来て、「古手さんにお会いしたいという方を、お連れしました」と赤坂を連れて来た。
赤坂は梨花を救うために、休暇を取って雛見沢に来たのだ。富竹は「なぜ君はこれほどの情報と、洞察を得ることができたんだい?」と自分が暗殺されるという梨花の話をまだ信じきれず梨花に聞くと、梨花は「ぼくは古手神社の跡取り、オヤシロ様がついているのです」とおそらく分かってはもらえないだろうと思いながら答える。だが、富竹はその答えに納得してくれた。梨花は「ありがとう。富竹がボクの言葉を真剣に聞いてくれたのは、初めてなのです」と自分の忠告を聞き入れてくれた富竹に言った。
後日、真剣に話していた梨花の話は漫画ではなく、現実の話なのではないかと魅音は思い、圭一、レナ、沙都子と梨花を全力で協力することにする。そこで、梨花は死んだ事にし、死後48時間経過するが雛見沢では何の混乱もないため、緊急マニュアルを執行させないという48時間作戦を計画をした。

攻防

48時間作戦を決行したが、鷹野は罠だと気づき、園崎家に身を隠していた部活メンバーたちは追い詰められ、梨花に協力していた魅音の双子の妹である園崎詩音(そのざき しおん)と、詩音の護衛をしている葛西辰由(かさい たつよし)が捕まってしまう。どうしていいか分からなくなった梨花は羽入に「あんた神様でしょ?何とかしてよ!神通力でも奇跡でも、起こしてよ!」と言うと、羽入は梨花の頬を平手で打ち「梨花、聞きなさい!ぼくたちはともに数多くの世界をわたり、人の身では知り得ない、いくつもを知ってきました。そしてこの世界で、最も大切なことを学び取りました。それは奇跡の起こし方」と言われ、冷静さを取り戻した梨花はみんなを逃がし、自分は捕まる事にし、「僕の仲間に指一本触れてみろ!舌を噛んで死んでやりますです!!鷹野は自分の手で僕を殺したがってますから、お前たちは困ったことになりますですよ!このわたしが取引に応じると言っている!グズグズせずに、言う通りにせよ!下郎!」と捕まえに来た山狗たちに告げる。梨花を捕まえた小此木は梨花が舌を噛まぬよう、注射で眠らそうとしたところへ赤坂が駆け付け助かったのだった。

決戦

逃げ切った部活メンバーは山の上から山狗が山へ進軍しているのを目視する。追いかけて来た山狗を沙都子が仕掛けたトラップで次々と倒していく。戦いが続いていたが、上空にヘリが現れ「入江機関の全権限は凍結された。直ちに武装解除し、投降せよ。これに従わない場合、厳正に対処することをここに通告する」と通告しながら、山狗と入江機関を監視している自衛隊の別部隊である番犬が登場する。抵抗しても勝ち目はないと判断して投降する山狗の隊員たちに向かって、なおも鷹野は「まだ終わってない」と叫ぶ。鷹野に殺され続けてきた梨花は、初めての状況に戸惑いを隠せない。山狗のリーダーである小此木鉄郎(おこのぎ てつろう)は「自決用だ」と一発だけ打てる銃を鷹野に渡す。鷹野は「人の世の罪はババ抜きと同じ。誰もが一枚のババを互いに押し付け合う。それは勝ちを求めるゲームではなく、一人の敗者という生贄を求めるゲーム。私はそのババを引いた。だからその腹いせにあなたを撃つの!」とやけになり、仲間たちを守ろうと前に出ている魅音を狙いながら言う。羽入は魅音の前に立ちはだかり「勇敢なる魅音、あなたの勇気はそれで充分です。人の世のババ抜きは、必ず誰かに押し付けなければならないのなら、それを引き受けるのが、私の役目」と自分が犠牲になろうとするが、鷹野の放った銃弾は外れた。梨花は「鷹野も羽入も、魅音の話を聞いていたの?私たちはババ抜きではなく、『ジジ抜き』しかやらない。それを鷹野は同じだと笑ったけど、全然違うゲームなのよ。だって、ジジ抜きは欠けた一枚のカードが足されたら、敗者が出ないゲームになる。羽入という賭けた一枚のカードが加わり、この世界は、敗者が出ない世界になった。それをわざわざ一枚抜こうなんて、愚の骨頂。この世界に敗者はいらない。それが古手梨花が奇跡を求めた、100年の旅の最後に辿り着いた答えよ」と言い、鷹野にようやく打ち勝ち、昭和58年6月の繰り返しを、初めて抜け出したのだった。

鬼騙し編

カケラ

1bosuna
1bosuna
@1bosuna

Related Articles関連記事

ひぐらしのなく頃にのネタバレ解説・考察まとめ

ひぐらしのなく頃にのネタバレ解説・考察まとめ

『ひぐらしのなく頃に』とは、竜騎士07原作のアニメ作品。原作はビジュアルノベルで、2006年から断続的にアニメ化された。小説や実写映画なども制作され、2000年代後半から2010年代前半を代表する人気作品となった。 雛見沢村に引っ越してきた少年前原圭一は、同じ学校に通う部活仲間の竜宮レナや園崎魅音らと平和に暮らしていた。しかしある時フリーカメラマンの富竹ジロウという人物から、過去に村で起きた殺人事件の話を聞く。事件のことを調べ始めた圭一の周囲で不穏な事態が相次ぎ、凄惨な惨劇が繰り返されていく。

Read Article

ひぐらしのなく頃に卒(アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

ひぐらしのなく頃に卒(アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ひぐらしのなく頃に卒』とは、竜騎士07原作のアニメ作品で、2020年放送の『ひぐらしのなく頃に業』の続編。同シリーズは2006年から断続的にアニメ化されてきた人気作である。 繰り返される昭和58年6月の中、日本の田舎町・雛見沢村で次々に起きる怪事件。その全ては、村を出て行こうとする古手梨花を引き留めるために、北条沙都子が裏で糸を引いたものだった。果たして沙都子は事件の裏でどのように暗躍していたのか、無数の惨劇を重ねた彼女たちの行く先に何が待ち受けるのか。物語は真の結末に向けて動き出していく。

Read Article

ひぐらしのなく頃に業(アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

ひぐらしのなく頃に業(アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ひぐらしのなく頃に業』とは、竜騎士07原作のアニメ作品。2006年から断続的にアニメ化されてきた同シリーズ7年ぶりの新作である。序盤の展開は過去作と同じものだが、リメイクではなくリブートだと公式から発表されている。 雛見沢村に引っ越してきた少年前原圭一は、同じ学校に通う部活仲間の竜宮レナや園崎魅音らと共に平和に暮らしていた。しかしある時フリーカメラマンの富竹ジロウという人物から、過去に村で起きた殺人事件の話を聞く。事件のことを調べ始めた圭一に、レナら村人たちは不穏な一面をさらけ出していく。

Read Article

竜宮レナ(ひぐらしのなく頃に)の徹底解説・考察まとめ

竜宮レナ(ひぐらしのなく頃に)の徹底解説・考察まとめ

竜宮レナ(りゅうぐう れな)とは、『ひぐらしのなく頃に』の登場人物で、「かぁいいもの」を偏愛する女子中学生。元々雛見沢の出身だが、幼い頃に親の仕事の都合で茨城県に引っ越し、昭和56年までをここで過ごし、その後昭和57年に故郷へ戻った。転校してきたばかりの前原圭一の面倒を見たりと、優しく献身的な性格で、無自覚な善意の塊。本名は「竜宮礼奈(れいな)」だが、幼少期に実母が不倫相手との子供を妊娠したことで、両親が離婚したことをきっかけに、「レナ」と自称するようになり、周りにもそう呼ばせるようになった。

Read Article

北条沙都子(ひぐらしのなく頃に)の徹底解説・考察まとめ

北条沙都子(ひぐらしのなく頃に)の徹底解説・考察まとめ

北条沙都子(ほうじょう さとこ)とは、『ひぐらしのなく頃に』の登場人物でトラップの名手であり、様々なトラップを自在かつ効果的に駆使する女子小学生である。生意気な性格で年上である前原圭一に、事あるごとにちょっかいをかけたり、憎まれ口を叩いたりしている。古手家の一人娘である古手梨花と親友で、互いに両親を亡くした者同士、寝食を共にする仲である。沙都子の兄である北条悟史を強く慕っており、兄のやっていた野球では、圭一が事前交渉で投げさせたスローボールを見事に打ち取った。活発で運動神経は大変良好である。

Read Article

園崎魅音(ひぐらしのなく頃に)の徹底解説・考察まとめ

園崎魅音(ひぐらしのなく頃に)の徹底解説・考察まとめ

園崎魅音(そのざきみおん)とは、『ひぐらしのなく頃に』の登場人物で、姐御肌のムードメーカーであり、通っている学校では委員長を務めている。勝気かつ男勝りでやや強引な性格で、一人称に「おじさん」を使うことが多い。趣味で集めているゲームを、皆で遊ぶ事を主旨とする「部活」の部長をつとめる。毎日放課後に部活を開き、持ち前の明るさでメンバー達を盛り上げている。転校してきた前原圭一に好意を抱いており、親友である竜宮レナとは親友であり良きライバルでもある。雛見沢村で権力を誇る御三家の園崎家の次期頭首の顔も持つ。

Read Article

鷹野三四(ひぐらしのなく頃に)の徹底解説・考察まとめ

鷹野三四(ひぐらしのなく頃に)の徹底解説・考察まとめ

鷹野三四(たかの みよ)とは、『ひぐらしのなく頃に』の登場人物で、雛見沢村にある入江診療所に勤務する看護婦。普段は知的で物腰柔らかいが、時に他人を見下したような態度をとり、ヒステリックな面も見せる。 筋金入りのオカルトマニアで、フリーのカメラマンである富竹ジロウとは親しい間柄。劣悪な環境の孤児院で育ち、ここを脱走して雛見沢村で医者をしていた鷹野一二三の養女となる。養父の生涯を賭した研究が闇に葬られようとしているのを知り、これを阻止するために軍隊による雛見沢住民の虐殺・雛見沢大災害を画策した。

Read Article

羽入(ひぐらしのなく頃に)の徹底解説・考察まとめ

羽入(ひぐらしのなく頃に)の徹底解説・考察まとめ

羽入(はにゅう)とは、『ひぐらしのなく頃に』の登場人物で、本作の「皆殺し編」から姿を現し、「祭囃し編」では主人公を務める、雛見沢の守り神であるオヤシロ様そのもの。オヤシロ様の生まれ変わりといわれている古手梨花以外の人間には、羽入の姿は認識できない。「祭囃し編」にて、古手家最後の生き残りとして、部活メンバー達の前に現れる。性格は内気で頼りなく子供っぽく、困ったり興奮したりすると「あうあう」としゃべる癖があるが、時折神のように非常に厳粛な喋り方をすることもある。

Read Article

前原圭一(ひぐらしのなく頃に)の徹底解説・考察まとめ

前原圭一(ひぐらしのなく頃に)の徹底解説・考察まとめ

前原圭一(まえばら けいいち)とは、『ひぐらしのなく頃に』の登場人物で、シリーズ通しての主人公であり、昭和58年5月に東京から雛見沢に引っ越してきた中学2年生の少年である。直情的な熱血漢である反面、デリカシーがなく無神経だったり女心に鈍感なところがある。明るく気さくな性格であり、転校して来てすぐに同じクラスの竜宮レナ(りゅうぐう れな)や園崎魅音(そのざき みおん)といった複数の友人を作った。 都会にいた頃から学業に優れ、優秀な知力を持ち「口先の魔術師」と呼ばれる程非常に口が達者。

Read Article

園崎詩音(ひぐらしのなく頃に)の徹底解説・考察まとめ

園崎詩音(ひぐらしのなく頃に)の徹底解説・考察まとめ

園崎詩音(そのざき しおん)とは、『ひぐらしのなく頃に』の登場人物で、同作ヒロインの一人園崎魅音の双子の妹。物語の舞台である雛見沢村に隣接する興宮で両親と暮らし、全寮制の学校に通っているがサボりがちで、「エンジェルモート」という店でウェイトレスのアルバイトをしている。魅音とは瓜二つで、服や髪型をそろえると見分けがつかないほど。勝気かつ男勝りでやや強引な性格の魅音とは正反対に、女の子らしさを前面に出している。北条悟史に想いを寄せているが、魅音が好意を抱く前原圭一の事も気になっている。

Read Article

北条悟史(ひぐらしのなく頃に)の徹底解説・考察まとめ

北条悟史(ひぐらしのなく頃に)の徹底解説・考察まとめ

北条悟史(ほうじょう さとし)とは、『ひぐらしのなく頃に』の登場人物で、北条沙都子の兄である。園崎魅音と園崎詩音と同学年であり、魅音が立ち上げた当初の部活メンバーの一員である。大人しい性格をしており、よく読書をしており、人の頭をよく撫でる癖がある。困ったときにはよく「むぅ…」と口にしてしまう。入江京介が監督を務める少年野球チーム「雛見沢ファイターズ」に参加していたが、本番に弱いため目立った活躍はなかった。前原圭一が雛見沢に来る前の昭和57年6月の綿流しの日に失踪し、現在行方不明となっている。

Read Article

大石蔵人(ひぐらしのなく頃に)の徹底解説・考察まとめ

大石蔵人(ひぐらしのなく頃に)の徹底解説・考察まとめ

大石蔵人(おおいし くらうど)とは、『ひぐらしのなく頃に』の登場人物で、定年退職を間近に控えた興宮署の刑事。雛見沢で毎年起きている連続怪死事件を追いかけており、綿流しの祭りが近づくと頻繁に雛見沢を訪れるようになる。最初の連続怪死殺人事件の犠牲者となったのが、ダムの現場監督であり、大石が「おやっさん」と呼んで慕っていた男であるため、捜査に執着する要因となっている。強い正義感の持ち主だが、定年退職を間近に控えており、刑事でいられる内に真相を突き止めようと強引な捜査手法を用いることがある。​​

Read Article

赤坂衛(ひぐらしのなく頃に)の徹底解説・考察まとめ

赤坂衛(ひぐらしのなく頃に)の徹底解説・考察まとめ

赤坂衛(あかさか まもる)とは、『ひぐらしのなく頃に』の登場人物で、警視庁公安部に所属する刑事であり、階級は警部。真面目で正義感が強い性格であり、曲がったことが嫌いな熱血漢。入庁試験、警察学校では優秀で将来有望だが、捜査官としては新米で未熟。建設大臣の孫が誘拐された事件の極秘捜査をする為に雛見沢を訪れ、そこで大石蔵人と古手梨花に出会う。愛妻家であり、同僚達の間では熱愛夫婦として知られており、妻の雪絵は出産を目前にしている。学生時代は麻雀に熱中しており、「馬場の衛」の異名を持つプロ級雀士だった。

Read Article

富竹ジロウ(ひぐらしのなく頃に)の徹底解説・考察まとめ

富竹ジロウ(ひぐらしのなく頃に)の徹底解説・考察まとめ

​​富竹ジロウ(とみたけ じろう)とは、『ひぐらしのなく頃に』の登場人物で、野鳥や風景を撮るフリーのカメラマンである。物腰柔らかく、真面目で大らかな男性。雛見沢村の住人ではないが、村で起きたダム戦争の少し前から季節毎に雛見沢を訪れ、一週間ほど滞在していく。村人とも面識があり、温厚な性格ゆえ評判も悪くない。村の診療所の看護婦である鷹野三四と交際中で、よく一緒に散策する姿を目撃されているが、普段は彼女の尻に敷かれている。実は自衛隊の人間で、雛見沢村への来訪も独立組織を有する鷹野の監視が目的である。

Read Article

入江京介(ひぐらしのなく頃に)の徹底解説・考察まとめ

入江京介(ひぐらしのなく頃に)の徹底解説・考察まとめ

入江京介(いりえ きょうすけ)とは、『ひぐらしのなく頃に』の登場人物で、雛見沢村唯一の医療機関、入江診療所の所長である。 その口調や仕種から落ち着いた大人の印象を与え、基本的に真面目な性格。本業の医師のほか、少年野球チーム「雛見沢ファイターズ」の監督も務める。東京から雛見沢に引っ越してきた前原圭一たちからは親しみを込めて「監督」と呼ばれている。村のイベントにも積極的に関わり、村民からも年代問わず厚く信頼されているが、雛見沢の風土病である雛見沢症候群の研究者という裏の顔を持つ。

Read Article

ひぐらしのなく頃にの名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

ひぐらしのなく頃にの名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『ひぐらしのなく頃に』とは、竜騎士07が考案した同人ゲームで、アニメ化や実写映画化など、多数のメディア展開がなされている。昭和の田舎を舞台としたミステリーで、残酷で切ない物語や惨劇に立ち向かう強さを描いたストーリーが世間では高く評価されている。意味深なセリフや、仲間との絆を感じさせるセリフが、人々の心に深く刻まれている。

Read Article

《閲覧注意!》身の毛もよだつグロ・恐怖アニメ . ゚Д゚))))))ガクガクブルブル

《閲覧注意!》身の毛もよだつグロ・恐怖アニメ . ゚Д゚))))))ガクガクブルブル

BPO(放送倫理機構)様の御目がある中でも、ちょくちょくOKをもらって放送されているグロアニメ。原作はもちろん、そのグロさや恐怖さはとんでもないですが、アニメではいろいろ調整もあって別の意味での恐ろしさに変わっているのです。今回はそんな恐怖蔓延のアニメをまとめましたので、ご紹介いたします。※もし気になる方は、ぜひご自身の御目でご確認ください。(ちなみに「まど☆マギ」は入れてませんw違うでしょ)

Read Article

実写化して失敗したor失敗しそうなアニメ・漫画まとめ

実写化して失敗したor失敗しそうなアニメ・漫画まとめ

アニメ・漫画の実写化というと、どうしてでしょう?なにか嫌な予感しかしないのは…。しかしそれでも、いつかはと、人はアニメ・漫画の実写化で爆発的な人気を出そうとしているのです。諦めていないのです。けれども結局は、「人は過ちを繰り返す」とは言ったものですね。今回はそんな実写化して完全に爆死(不評・批評)の嵐にあった作品と、その予定作をまとめました。

Read Article

知らない人が多い「ひぐらしのなく頃に」の巷で話題の神ゲー3タイトル!

知らない人が多い「ひぐらしのなく頃に」の巷で話題の神ゲー3タイトル!

一時期は社会現象にもなった「ひぐらしのなく頃に」。根強いファンがたくさんいるだけでなく、様々なグッズやゲームが今でも数多く制作・販売されています。しかしながらその一方で、今では完全に日陰に位置してしまっている「ひぐらしのなく頃に」ですが、その展開されているゲームがどれもとても面白い神ゲーなのです。今回はそんなあまり知られていないものをまとめました。

Read Article

ホラー、グロ、鬱...ブラックな魅力満載の怖いアニメまとめ【ひぐらしのなく頃に他】

ホラー、グロ、鬱...ブラックな魅力満載の怖いアニメまとめ【ひぐらしのなく頃に他】

ここではホラー、グロテスク、鬱など、子ども向けとは言えない怖いアニメをまとめた。同人サークルのコンピュータゲームから一代コンテンツに成長を遂げた『ひぐらしのなく頃に』や、日本アニメの金字塔『新世紀エヴァンゲリオン』、短編連作ホラーアニメ『闇芝居』などを紹介している。

Read Article

Nscripterで制作されたノベルゲームをまとめて紹介!『ひぐらしのなく頃に』や『月姫』など

Nscripterで制作されたノベルゲームをまとめて紹介!『ひぐらしのなく頃に』や『月姫』など

本記事では「Nscripter」で制作されたノベルゲームを、まとめて紹介している。「Nscripter」は高橋直樹が開発を行ったスクリプトエンジンで、サウンドノベルやアドベンチャーゲームに特化している。記事中では後に様々なメディア展開が行われるようになった大ヒット作の『ひぐらしのなく頃に』や、世界観が魅力的でボリュームたっぷりな『月姫』など多数のゲーム作品を掲載した。

Read Article

【ONE PIECE】アニメにまつわる怖い話&都市伝説まとめ【ひぐらしのなく頃に】

【ONE PIECE】アニメにまつわる怖い話&都市伝説まとめ【ひぐらしのなく頃に】

アニメにまつわる怖い話や都市伝説をまとめました。『ONE PIECE』の登場人物・キャラクターが左右非対称であることや、『ひぐらしのなく頃に』が放送中止になった理由などをはじめ、長年囁かれてきた噂を掲載。読み始めたら止まらない、ちょっと怖くて不思議な話を紹介していきます。

Read Article

【地獄少女】閲覧注意!主要人物が危機に陥るトラウマ級アニメのまとめ【進撃の巨人】

【地獄少女】閲覧注意!主要人物が危機に陥るトラウマ級アニメのまとめ【進撃の巨人】

世の中に溢れ返っているアニメ作品には、視聴者に恐怖を植え付けるものがあります。中には、登場人物やキャラクターの見た目はめちゃくちゃかわいいのにストーリーがグロすぎるといったギャップが大きいものもあり、一度観たらずっとトラウマになってしまいそうですよね…。この記事では、そんなヤバいアニメを集めました。グロい系なものが苦手な方は閲覧注意!

Read Article

目次 - Contents