パレス・メイヂ(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『パレス・メイヂ』とは、2012年7月より久世番子(くぜばんこ)が『別冊花とゆめ』にて連載した宮廷ロマンス系少女漫画。架空の明治時代を舞台に、少女天皇・彰子と、彼女に仕える子爵家の次男・御園公頼が互いを尊重し、身分の差を飲み込みながら緩やかに惹かれあう様を描いた物語。筆者はデビューこそ少女漫画であったものの、『暴れん坊本屋さん』をはじめとしたエッセイコミックをメインに活動しており、少女漫画はこの作品が6年ぶりとなっていた。

彰子の元婚約者であり、鹿王院宮の嫡男。彰子に惚れ込んだことから婚約を申し出たため、帝として婚姻を禁じられている彰子を未だに諦めきれていない。婚約が破棄された際、ショックのあまり露西亜に長く留学していた。常に表面上だけを敬われてきたため、そんな中でも心を浮き立たせてくれた彰子を自身の比翼の鳥だと信じている。公頼と彰子の仲に嫉妬し引き離そうと動くが、物語の後半になると自分が彰子だけでなく、公頼のことも気に入っていることに気付いていく。後にアスター夫人と結婚する。

アスター夫人

彰子の英語教師として招聘された元イギリス大使夫人。露西亜に留学していたころからの威彦の友人であり、威彦と彰子を結び付けようと画策する。宮殿に直に仕える者ではないという立場もあるが、彰子に対しても威彦に対しても物怖じすることのない、腹の据わった聡明な女性である。後に威彦と結婚する。

東宮(とうぐう)

彰子の異母弟。次の帝であり、彰子を姉と呼び慕っている。最初は引っ込み思案で臆病な少年であったが、学園で友人を得たこと、侍従となった公頼の支えもあり、穏やかで落ち着いた青年に成長する。

真珠の掌侍(しんじゅのしょうじ)

東宮の生母ではあるが、女官の身であるため生母と名乗ることは許されていない。彰子と同じ年で、彰子と親しくしていた。彰子の将来を案じて、公頼に身分の差を考えるようくぎを刺す。

久我理彦(くが みちひこ)

公頼の先輩出仕。宮中にいる間は勉強せずともよいとの理由で出仕職についている。

東辻実親(とうつじ さねちか)

公頼の先輩出仕。出仕中は女官たちにちやほやされるからという理由で彰子に仕えている。

松葉の典侍(まつばのすけ)

奥御座所を仕切る女官長。彰子が幼い頃から傍に仕え、籠の鳥であるしかない彼女の不自由さも孤独もよく知っている。彰子の立場だけでなく心を守ることも自分の仕事であると強く思っており、忠誠心は高い。公頼のことは野心ある軍人や政治家を寵愛するよりよほどいいとしか思っていなかったが、彰子と公頼の交流を見て、公頼一人くらいは彰子のために奥御座所で守ろうと思っていた。

侍従長(じじゅうちょう)

表御座所を仕切る侍従長。女官長の従弟であり、女性の身で統治をおこなう彰子の身を常に案じている。

明慈帝(めいぢてい)

病で急死した先代の帝。彰子、東宮の実の父親である。彰子の強さが彼女を孤独にするのではないかと、最後の最後まで案じていた。

ロン

奥御座所で買われている彰子の飼い犬。彰子に懐いており、彰子の匂いがついたものを他の人間が持っていることが気に食わない。

徳大寺(とくだいじ)

公頼の後輩にあたる侍従職出仕の少年。

柏木(かしわぎ)

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