キャットストリート(漫画・ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『キャットストリート』とは2004年から2007年の3年間神尾葉子が『別冊マーガレット』で連載したヒューマンストーリーである。かつて人気子役だった主人公・青山恵都(あおやま けいと)。9歳で芸能界を引退してからは不登校になり、ずっと引きこもりの生活を送っていたが、16歳の彼女の前にフリースクール「エル・リストン」へ誘う男が現れる。「エル・リストン」で様々な人間と出会い再び恵都は女優復帰を目指す。2008年にNHKでドラマ化され、谷村美月が主演を演じた。

演:大島優子
大洋の彼女。大洋のことが好きで、サッカーチームのマネージャーになった。恵都が大洋に失恋し、ぼろぼろになった時に恵都を抱きしめ励ました。平野自身も大洋に出会う前に好きな人がいて失恋した経験があったため、恵都の気持ちがわかったのだ。恵都とはお互いに泣きあい、よき友達としてその後付き合うようになった。

恵都の家族

青山知佳(あおやま ちか)

演:荒井萌
恵都の妹。ひこもりを続けていた恵都のことを疎ましく思い、家庭内では恵都に対して冷たい態度をとっていた。しかし、知佳自身も本当の友達はおらず、お金をあげることで友達を買っていた。恵都はそのことを知っており、知佳がカツアゲにあっているところに遭遇した。幸いなことに恵都と一緒にいた浩一がパソコンで嘘のサイレンを鳴らし、知佳をカツアゲから救った。ある夜に浩一が恵都に会いに来たとき、知佳は「ケイトが会いたくないって言ってた」と嘘をついたので、恵都と浩一はすれ違ったままになってしまった。その事実を、2年経った時に知佳は恵都にカミングアウトする。なんだかんだと言いながら、知佳は恵都が芸能界復帰後に主演を務めた舞台を楽しみにしていた。

恵都の母

演:賀来千香子
恵都が5歳の頃から芸能活動をしているとき、マネージャーのように恵都に発破をかけていた。幼い恵都に「芸能界で勝ち組になること」を求めていた。恵都が引きこもるようになってからは、恵都を心配していたがどう接していいかわからないでいた。ただ食事を恵都の部屋の前に置き、「ごはん食べてね」と声をかけるだけだった。徐々に心を取り戻した恵都が、芸能界を復帰することを決めたときは心の底から喜んでいた。復帰後の舞台で恵都が主演を務めるときは幼い時とは違い、優しく恵都を見守っていた。

恵都を誘拐した2人組

なつみ

ドラマには登場しない。恵都の前に「荒井由衣」(あらい ゆい)と名乗り現れた女。本物の荒井由衣は恵都と小6の時同じクラスだったが、病死している。なつみの目的は、芸能界へ復帰し活躍する恵都を引きずり下ろすためだった。どこに住んでいて何をしているかは明らかにせず、ただ恵都と強引に友達になった。なつみ自身は中学生のころからいじめられており、学校に居場所がなかった。そんなときに恵都の存在を知り、恵都みたいに頑張ろうと誓ったのであった。しかし、その純粋な思いは次第に妬みに変わり、恵都を殴り廃墟ビルに誘拐した。恵都を解放したあと、浩一にエル・リストンを再建築することに誘われ、大工工事を手伝うようになった。

隆(たかし)

ドラマには登場しない。なつみと共に恵都を誘拐した人物。はじめは恵都に声をかける不審な人物を装い、それをなつみが助けるという設定で恵都に近づいた。なつみが恵都につきまとい、詮索することを辞めようとしたがなつみの暴力に振るわれ、逆らうことができなかった。なつみの言う通りに意識を失った恵都をビルまで運び、恵都を閉じ込めていた。隆もまた、なつみと同じように中学生のころリンチに遭い、学校に居場所のないまま過ごしていた。そんなときになつみと偶然合い、意気投合した。なつみが恵都を解放した後、隆もなつみと同じくエル・リストンの再建築工事を手伝う。

『キャットストリート』の用語

エル・リストン

フリースクール。一等地に建てられており、中庭や芝生がある。エル・リストンの中には図書館、家庭科室、パソコンルームなどがあり、生徒たちは自由に使うことができる。敷地面積は広い。時間割はなく、来たい時に来て帰りたい時に帰るという制度。不認可の学校である。「エル・リストン」という言葉にはイタリア・ヴェネツィアの方言で「散歩道」という意味がある。

コックス・コーム

「コックス・コーム」は、浩一が設立したセキュリティソフトの会社名である。由来は、「けいとう」という花の名前である。「けいとう」はサボテンに色がついたような花である。漢字で「鶏頭」と書き「けいとう」と読む。「鶏頭」を英訳すると「コックス・コーム」になる。恵都が自分の名前に似た「けいとう」を植物図鑑で見つけ、それを浩一に話したことから、浩一は恵都への思いを込めて会社名を「コックス・コーム」にした。

キャットストリート

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