風夏(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『風夏』とは週刊少年マガジンにて4年間(2014年2月〜2018年4月)連載されていた瀬尾公治原作の日本の漫画、およびそれを原作としたアニメ作品。ロックバンドを題材とした漫画でジャンルとしては青春・恋愛・ヒューマンドラマに分類される。内向的な主人公・榛名優が秋月風夏と出会い、人間的に成長していく様子、彼らが結成するバンドが憧れのバンドへと追いついていく様子が描かれる。物語序盤で主要キャラが交通事故で亡くなるため、人間の死と向き合い、乗り越えていくヒューマンドラマの要素が大きい。

『君のいる町』登場時の姿

『君のいる街』の登場人物。テレビのキャスターとして度々登場する。

空想委員会(くうそういいんかい)

実在するロックバンド。矢矧の後輩という設定で登場し、矢矧がサポートドラマーとして参加している。

KIMIKA(きみか)

実在する人物。「BULE SUMMER」の出演者として登場。

『風夏』の用語

電光リベリオン

劇中で序盤に登場する音楽フェス。賞金100万円とメジャーデビュー券を得るために未デビューのバンドが集まる。

SONIC BOOM FES

「HEDGE HOGS」主催のフェス。ラインナップは若手バンドが多く、「The fallen moon」、「碧井風夏」はタマの推薦枠として出場する。「HEDGE HOGS」ここで解散を発表し、若手バンドへバトンを渡す。

BLUE SUMMER

「Blue Wells」主催のフェス。Zミュージックの社長に情報操作され、メディアやライブハウスで活動できなくなった優達が、クラウドファンディングで資金を募り開催した。「The fallen moon」が初めて演奏したビーチで開催される。アーティストは勿論のこと、エンジニアや音楽関係者、ほぼ全てのキャラクターが登場する。

『風夏』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

ニコ「お前 バンドに向いてないよ その絶望を音楽に出来ないようじゃ」

コミックス40話「向いてないよ。」に収録されている。風夏が死んでショックを受ける優の元にベースを受け取りにニコが赴く。ニコがバンドを続けるか問うが、優はまだ分からないと答える。そんな優に「お前 バンドに向いてないよ その絶望を音楽に出来ないようじゃ」とニコは告げ、部屋を出ていく。この一言を機に徐々に立ち直り「The fallen moon」の再結成へと物語は進む。当時はニコが原作に登場して間もないシーンであるため、彼が冷徹な人間に見える。物語を読み進めると「HEDGE HOGS」も創設時のメンバーである西部誠の脱退があったことを知る。命こそ落としていないが、自分を音楽の道に引き入れてくれた人との別れという境遇は優にも重なる。そのことを踏まえると言葉の重みも増してくるだろう。

榛名優「これは僕の意思だ」

コミックス第43話「瞳。」に収録されている。風夏の死後、優はバンドメンバーをもう一度集め音楽を続けることを決意する。那智は進学、三笠は実家の跡継ぎ、石見は次のバンドへ、メンバーはそれぞれの道を歩み出していた。他のメンバーじゃダメだと確信した優は新曲「Fair Wind」を引っさげて、3人を引き止める。その過程にて優が三笠に言うセリフである。優がバンドをやりたいと伝えるが、三笠はバンドをやっている暇はない、エゴに付き合わされるのは迷惑だと断る。それでも三笠とやりたいと言うが風夏みたいだと鼻で笑われた優は「違うよ!これは僕の意思だ」と言った。
今までは風夏に連れられてやっていたバンドを自分の意思でやりたいと告げる。風夏の思いも継ぎながら、優の個人としての覚悟が伺える一言となっている。

「The fallen moon」武道館ライブ

コミックス75話「バイバイ。」に収録されている。「The fallen moon」は武道館にて「ラビッツ」のOAとしてライブを行うことになる。武道館は秋月風夏が目標として掲げていた舞台で、メンバーにとっても特別なものだった。風夏の思いを受け継いでいる4人はひとつの演出を行う。秋月風夏が居るものとしてライブを行うのだった。MCでも5人と紹介し、センターには彼女の好きだったキーホルダーを掛けたスタンドマイクを立ててライブを行う。バンドメンバーや風夏の家族は風夏の幻影を目の当たりにして涙する。ライブ風景に風夏の回想が重なり、読者も目頭が熱くなるだろう。
ここで風夏の夢を叶えて区切りをつけ、ここからは自分の道を歩いていく。大きな転換期となるシーンである。

『風夏』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

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