ブレイクダウン(さいとう・たかを)のネタバレ解説・考察まとめ

『ブレイクダウン』とは、さいとう・たかを&さいとう・プロダクションによる、サバイバル・ファンタジー劇画である。
1970年代に人気を博した同氏の少年劇画『サバイバル』を青年向けの物語として再構成したかのような内容が特徴であり、ファンタジー要素が薄れた代わりに、災害に見舞われた人間が置かれるシビアな環境をリアルに描き出している。

警官の服を着た人物。

河川敷で、蘇我と一緒に被災者の救助や負傷者の手当てに当たっていた壮年の警察官。
混乱する人々をなんとかまとめなくてはならないと考えており、蘇我と連携してリーダーシップを発揮していた。大友にも信頼を寄せたが、自然科学の知識に疎く、大雨による鉄砲水の襲来を予測した大友の言葉をデマと決め付け、彼を河川敷から追い出してしまった。
その結果、鉄砲水に押し流されて行方不明となった。

神田

ヘアバンドの人物。

わずかに生き残った人々と、廃墟と化した団地で共同生活をしていた女性。
息子・俊夫を伝染病で亡くしたことで自暴自棄になっていたが、団地で行き倒れになっていた大友を介抱していく内に克服した。
美しい女性で、蜂谷に小俣に強姦された上に団地から追い出されそうになった。

小俣の死亡によって蜂谷が改心すると、もう一人の息子・祐希の安否を確認するため、大友と共に東京へ向かう。
その道中で閉じ込められた地下駐車場で大友と結ばれるが、同行していた「誉田季美子」がネズミに錯乱し、駐車場の車に火を付けてしまった事から爆発に巻き込まれ、死亡する。

江藤

肩に手ぬぐいをかけた人物。

廃墟となった団地で、生き残りの人々と共同生活をしている中年男性。
素朴な人柄だが責任感があり、団地全体のリーダー格であった。

よそ者である大友にも友好的で、当初は仲間と励まし合いながらサバイバル生活を続けていたが、団地に伝染病が流行り、畑の作物も枯れて、自給が難しくなると希望を失っていく。
やがて団地での共同生活に見切りを付け、倉庫に貯蔵されていた食料を盗み、好意を持っていた神田を強引に連れ出して車で逃亡を図った。
しかし、自身も伝染病に感染しており、運転中に発病。さらに神田が逃げ出そうと車のドアに手を掛けた事に気を取られて、ハンドル操作を誤って事故死する。

琢郎

犬に襲われている人物。

わずかに生き残った人々と、崩れ落ちた団地で共同生活をしている大学生。
「こてこて」の関西弁を使う。
愛想良く、大友にも親切な態度を見せるが小賢しい面もあり、大友にも「一番したたかに生きていくタイプ」と評された。パソコンが得意であり、これへ無線機を繋ぐ事で貧弱ながらも通信網を構築する事に成功しており、離れた場所にいる生存者から様々な情報を得ていた。

団地にコレラとおぼしき伝染病が流行り始めると早々に見切りをつけ、食糧を盗む。そして「誉田公生(ホンダキミオ)」と名乗る、パソコン通信の相手に誘われた場所へ脱走していった。
しかし誉田公生は、琢郎をおびき出すため誉田季美子の騙った偽名であり、まんまと誘導された琢郎は最終的に季美子に殺され、持っていた食糧を奪われた。

蜂谷

崩れ落ちた団地で生き残った人々と共同生活を営むチンピラ。
子分の小俣を従えており、主に野外から生活物資を集め、団地で亡くなった者の遺体処理などもしていた。
自分勝手で他人の痛みをわかちあえず、食料を独占しようとし、あまつさえ神田を強姦するなどと、悪事の限りを尽くす。

だが、団地に伝染病が流行はじめると自身も感染。
そして小俣が伝染病で死んで、自分だけが助かると、まるで別の人物になってしまったかのごとく懺悔して団地の復興を決意し、旅立つ神田と大友に心から謝罪してみせた。

小俣

タバコの箱を持った黒いシャツの人物。

蜂谷の子分であり、幼馴染でもある。
蜂谷の悪事に荷担し続けたが、団地に伝染病が流行りはじめると自身も感染してしまう。
そして弱り切ったところを、神田に襲われて逃走するも、その先で野犬の群れに襲われ食い殺されてしまった。

誉田季美子(誉田公生)

無言で立つ人物。

パソコンが得意な少女。
誉田公生の名を騙って琢郎を自分の住処までおびきよせ、その場で彼を殺して食糧を奪うという、子どもながらに極悪人の本性を感じさせる人物。
大友と神田が利用できそうだとして行動を共にするが、やがてその本性が発覚。
それでも処罰されずにいたが、逃げ込んだ地下駐車場で食糧にたかるネズミに錯乱して、辺りに火を付けてしまう。
そのために地下駐車場を脱出する事になったが、排気口に逃げ込んだのを最後に行方が知れなくなっている。

廃墟の男女

上から2段目のコマの人物達。

大友・神田・季美子が東京へ向かう道中の線路廃墟で出会った一組の男女。大災害の後、東京へ向かう大勢の人々の中にいたが、その中で奪い合いが起きた上伝染病が起きた事から逃げ帰り、線路付近にある廃墟に棲みついていた。
季実子の持っていた食料の幾つかを奪ったが、大友の抵抗によってそれ以上の敵対行動を取らなくなり、しばらく雑談をする。
そして大友達が東京へ行こうとしている事を知ると、そこがより酷い状況になっているために「東京には行くな」と忠告をした。

東京で出会った外国人

2hmiya18
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@2hmiya18

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