同級生(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『同級生』とは2006年より中村明日美子が『OPERA』(茜新社)で連載していたBL漫画、およびアニメ映画。「まじめにゆっくり恋をしよう。」をコンセプトに描かれた高校生のピュアな純愛ボーイズラブ作品。性格も見た目も真逆な佐条と草壁は高校2年生の時に同じクラスになり、合唱祭を通じて恋愛が始まる。ジャンルの違う者同士、男同士で付き合うこと、進路や受験などに日々迷いながらも、まじめにゆっくり恋愛していく。この漫画からBLにハマる人が続出するなど、青春BL漫画の不朽の名作と言われている。

CV:野島健児
『同級生』時は東府第一高等学校高校2年生。その後、京都大学薬学部に進学。
サラッとした黒髪でメガネ、物静かな優等生。高校入試全科目満点だった秀才で東一高のちょっとした有名人。細身で繊細な性格で、あまり自分の思いを表に出すことはない。父・母の3人家族だが、父親は海外に単身赴任している。
元々高校は偏差値の高い学校を志望していたが、受験当日電車に酔い倒れてしまったため受ける事ができなかった。その結果、バカ高である東府第一高等学校へ入学することになる。それ以来電車がトラウマのようになってしまっている。
以前から自分が同性愛者であることは自覚しており、自覚してからは申し訳なさから母の顔をまともに見れなくなっていた。草壁と出会い、母親にカミングアウトしたことによってやっと母親の顔をまともに見れるようになった。
一年の頃は、入学式当日に電車でまた気分を悪くしてしまったところを迎えにきてくれた原のことが好きだった。草壁とは高校2年の時に同じクラスになるが、それまで親しい友人はいなかったよう。大学では友人にも恵まれ、草壁との関係もカミングアウトできるほどの親しい友人もできた。
「利人」という名にはドイツ語「光」を意味する「Licht」という意味が込められており、クリスチャンである祖父が名付けた。

草壁 光(くさかべ ひかる)

CV:神谷浩史
『同級生』時は東府第一高等学校高校2年生。
ピアスに金髪の長髪天然パーマ。いつも半眼でのほほんとしており楽観的な性格の持ち主。社交的で涙もろい一面もあり感情豊か。中学時代の友人らと「ズゴック」というバンドを結成をしており、ギターを担当している。父・母・姉の4人家族。
バンドの中で1番モテる。付き合ってきた女性は全て来る者拒まず去る者追わずの対応だったため、女性経験は豊富だがちゃんと好きになったことはなかったよう。草壁にとって佐条が初恋。
高校3年時、周りが受験で忙しい中進路が決まっておらず暇だった草壁はバイクの免許を取り、音楽の道を目指すことを密かに目指し始める。
高校卒業後はアルバイトをしつつ、フリーミュージシャンとして事務所に所属せずに活動。『blanc』終盤に佐条を想って作ったオリジナル曲がCM起用される。

原 学(はら まなぶ)

CV:石川英郎
『同級生』時点で35歳、東府第一高等学校の教師で担当教科は音楽。東一高は母校でもある。
両親共に教師であり、よく学んでほしいという両親の願いから「学」と名付けられた。二代続いてあだ名は「ハラセン」。
昔から男の方が好きな嗜好であることを自覚しており、佐条と出会うまでは新宿2丁目にもよく通っていた。
入学式当日に駅で新入生が気分を悪くして倒れたと学校に連絡が入り、迎えに行ったところそこにいたのは佐条だった。そのことがきっかけで原は佐条に惹かれていたが、生徒には手を出さないと決めているため卒業まで待とうと密かに思っていた。しかし、佐条が高校2年の時に草壁に取られてしまう。佐条のことを卒業してしまった後も引きずっていたが、佐条を入れ替わりで入ってきた空乃と出会うとこになる。

青砥 空乃(あおと そらの)

『空と原』時点で15歳。草壁や佐条の卒業と入れ替わりで入学してきた東府第一高等学校新一年生。
フワッとしたストレートヘアーに、クリっとした目、長いまつ毛の美少年。長身で手足が長くスタイルがいい。中学時代に野球部だった「フジノ」に失恋。その辛さから高校入学前に新宿2丁目に赴き、そこで原と出会う。後に入学した東一高で原と再会し、原について回っていた。楽天的で忘れっぽく、物怖じしない性格。原の様子から佐条や有坂に対する感情を察知する感の良さもある。誰とでも仲良くなれるタイプで、原のゲイ仲間であるコマツとも仲良くなり、コマツの元でモデルのアルバイトを始める。それがきっかけとなり、高校卒業後はアルバイトをしつつモデルの仕事をしていく。

有坂 悟志(ありさか さとし)

化学担当の男性教員。
小柄でメガネ、優しげな顔つきの先生。化学担当のためいつも白衣を着ている。
東府第一高等学校へ二度赴任している。
1度目は原が生徒だったころで、密かに原に好意を寄せていた。ピアノをきっかけに原とキスしてしまうが、自分は既婚者でありもうすぐ子供が産まれる現実から原を自ら遠ざける。
このことから、同性愛者であることはいつか治ると自分を偽り結婚をしたが、治らないものだと自覚し妻とは離婚する。その後娘とは一切会っておらず、彼女からの結婚前に会いたいという申し出で再会する。
2度目に東一高に来たのは空乃が一年の時で、以前の学校での教え子である佐野響と両思いとなっていたが、彼の両親の猛反対に苦しんでいた。

佐野 響(さの ひびき)

『空と原』の時点で、製菓の専門学校に通う専門学生。
長身で切長の目、見た目は少し強面。
空乃と同じようにコマツのもとでモデルのアルバイトをしている。
有坂とは神奈川西高校3年の時に進路指導の際に出会う。いつもにこやかに話す有坂の勧めで自分のやりたいことを見つけ、有坂に恋をする。卒業後有坂と付き合えると思っていたが両親の猛反対に遭い、関係を切らされそうになるが押し切り、その後は有坂と穏やかに愛を育む。

コマっちゃん(コマツ)

『空と原』時点で37歳。フルネームは不明。ヒデとも呼ばれている。
服飾店に勤務しておりオシャレ。幼い頃から小柄でおネエ口調だったため、周りに同性愛者であることを悟られており、そのことからクラスメイトからいじられる高校生活を送っていた。原とは高校生の頃初めて赴いた新宿2丁目で出会う。年齢も変わらずお互いに初めての新宿二丁目だった2人はそれからずっと仲の良いゲイ仲間。

谷(たに)

『同級生』時、東府第一高等学校高校2年生で佐条と草壁と同じクラス。フルネームは不明。
草壁とは小学校一年生からの付き合いで、一緒にバンドもやっていた。
草壁と佐条が付き合い始めた頃から2人の異変に気づいていたが、中々「付き合っているのか」とは単刀直入に聞けずにいた。異変に気づいてから1年後のバイク教習合宿の際に、ついに草壁に「付き合ってる」のかを聞き、ズバッと「付き合ってるよ」と帰ってきた返答に少し戸惑いつつも、草壁は恋に本気に慣れないタイプなのかと密かに心配していた谷は安心した様子だった。
本人は高校卒業後にデキ婚したが奥さんによく家を出て行かれ、その度に草壁と飲みに行っていた。いつまでも草壁の親友。

フジノ(ふじの)

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@kou_maria8786p2

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