絶園のテンペスト(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『絶園のテンペスト』とは2009年から城平京(原作)、左有秀(構成)、彩崎廉(作画)が『月刊少年ガンガン』(スクウェア・エニックス)で連載していたファンタジー漫画及び、それをもとにしたアニメ作品である。ひとりの少女を殺された二人の少年たちの復讐の旅と、現代に生きる魔法使いたちの争いを描いたミステリー要素を含むファンタジーで、作中はシェイクスピア作品から引用されたセリフが多い。伏線だけでなく、バトルアクションや主人公たちの心理戦を巧みに描いた作品。

CV:小山力也
鎖部一族の長で、魔法使い。常に日本刀を携えており、儀式の際には白い軍服を着用している。赤い長髪が特徴的の長身の美男子だが、葉風が小学生の頃から既に鎖部一族の幹部である。はじまりの樹の力の代償として捧げる供物が、世界の文明を食いつくしてリセットになる危険があると判断し、世界を救う手段として絶園の樹を覚醒させるため、葉風を無人島に島流しにする
葉風亡き後は儀式を執り行い、一族を実質的に指揮している。台詞中やことあるごとに堅実と称されるなど、自他ともに認める超堅実家。世界を救うためにはどんな犠牲も厭わない非情な一面を持つ反面、葉風をめぐる争いの中で吉野の言動に振り回されるなど、堅実ゆえの脆さや弱さも持ち合わせている。

鎖部 哲馬(くさりべ てつま)

CV:吉野裕行
鎖部一族の魔法使いの一人。絶園の樹を守る結界部隊を統括している。機転が効くが小賢しい男。銀髪を短く刈り込んでおり、顔の右側に矢印のマークが特徴的である。アニメでは結界部隊を率いて水族館で真広を強襲した戦闘描写も描かれている。早河の運転手なども務める。

鎖部 夏村(くさりべ なつむら)

CV:諏訪部順一
鎖部一族の魔法使いの一人。長い黒髪の長身の男性で、常にトレンチコートを着用している。絶園の樹復活の儀の際には山本や潤一郎と対決する。一族の中で最も秀でた魔法使いのため、葉風の復活を妨害するために真広と吉野の前に現れる。十文字槍を得物とするほか、致命傷以外の傷なら治癒できる回復魔法の使い手でもある。
原作漫画では終始圧倒され、奇策でなんとか逆転勝ちを収めた戦闘シーンがあるが、アニメでは戦闘シーンが大幅にカットされている。潤一郎の阻害により、葉風の復活を許してしまう。

星村 潤一郎(ほしむら じゅんいちろう)

CV:野島裕史
先代鎖部家当主・鎖部麻耶に育てられた金髪の少年。女性と見まがうほどの童顔であるが、実は留年続きの大学生。戸籍こそ鎖部一族にあるが、鎖部の血を引いていないため魔法使いではない。そのため鎖部家では中立的な立場に位置し、ある種の影響力を持っている。一族で孤立しがちな葉風が兄のように親しく接していたこともあり、「あの人だけは絶対に裏切らぬ」と絶大な信頼を寄せられている。
葉風の指示で預けていたとっておきの魔具を受け取りに現れた吉野に、葉風の遺影とともに彼女の死を知らせる。
柔術を体得しており、夏村が相手でも魔法を発動させる間も与えずに打ち倒せる。神出鬼没なところもあり、一見すると柔和で冷静な人物であるがどことなく掴みどころがない。

その他

北千里 桜子(きたせんり さくらこ)

羽村の彼女。羽村には「肌が雪のように白い」という理由から「ゆっちゃん」と呼ばれている。羽村を「将来性が無く、頼りない」と言って別れ、着信拒否をした上で引っ越しもした。しかし、樹の消滅後には復縁する。原作では黒髪のショートカットで身長は羽村より高いという容姿も明らかになっているがアニメでは登場なし。

林 美森(はやし みもり)

樹の消滅後に真広が付き合い始める少女。黒鉄病が起こった町で真広が15歳の少女(美森)を助けだしたことを第1話で山本が語っている。原作の最終話で吉野に新しい彼女と紹介するシーンがあるが、アニメでは紹介するシーンはない。

『絶園のテンペスト』の用語

はじまりの樹

葉風ら鎖部一族が崇拝する大樹で、「創造」の力を担い、世界を生み出した。
世界を創造する際に絶園の樹と争ったことをきっかけに休眠状態になったが、今も世界の理を牛耳っており、魔法使いたちに「魔法」の力を交換条件を持って貸し与えている。
はじまりの樹の力を与えてもらうために、「高度の文明の産物」を供物を捧げることが条件とされている。左門は世界の文明が初期状態になると危険視した。

絶園の樹(ぜつえんのき)

Nekotana
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