パラサイト 半地下の家族（映画）のネタバレ解説・考察まとめ

オ・グンセ（演：パク・ミョンフン）

吹き替え：早川毅
ムングァンの夫。借金取りに追われるようになり、パク一家が入居する前から地下に4年3か月17日住んでいる。ある日キム一家に存在を知られてしまう。

ミニョク（演：パク・ソジュン）

吹き替え：峰晃弘
ギウの友人。名門大学に通うダヘの元家庭教師。キム一家と仲がいい。ダヘに好意を抱いている。留学中に後任者がダヘと恋に落ちることを恐れ、友人のギウに家庭教師を紹介した。

『パラサイト 半地下の家族』の用語

台湾カステラ

グンセもギテクもカステラ店で失敗したと作中で話している台湾カステラ。韓国で2016～2017年頃に大流行したその場で焼きたての大型カステラを切り分けて販売するタイプのスイーツで、日本のカステラに似ている。2010年代半ばに起きた「台湾ブーム」で人気を集めるようになり、韓国国内400店以上がオープンした。しかし、あるテレビ番組により台湾カステラのお店が表示以外の原材を使用していると放送され消費者たちの間でブームの熱は一気に冷め、軒並みお店が閉店を余儀なくされた。そして「元・台湾カステラ店オーナー」という失業者が増えた。

チャパグリ

日本語では「ジャージャラーメン」と訳されているが、実際には「チャパグリ」という。チャパグリとは、インスタントラーメンである「チャパゲティ」と「ノグリラーメン」の2種類をミックスして作るラーメンで「チャパゲティ」と「ノグリ」との合成語だ。

『パラサイト 半地下の家族』の名言・名セリフ／名シーン・名場面

キム・ギウ「父さん、僕はこれを偽造や犯罪とは思いません。来年、この大学に入るから」

家庭教師になるために妹に書類を偽造してもらったギウ。ギウは出かけ際に父親に言う。
「父さん、僕はこれを偽造や犯罪とは思いません。来年、この大学に入るから」「書類だけ先にできたってことで」
もちろん現時点では偽造に違いないのだが、ここからギウのゆるぎない決意が見受けられる。

キム・ギテク「絶対に失敗しない計画はわかるか？無計画だよ、無計画。ノープランだ」

すべての詐欺が露見しつつある状況に陥ったキム家。そこで放つ父親の言葉。
「絶対に失敗しない計画はわかるか？無計画だよ、無計画。ノープランだ」「なぜか？計画したら計画通りにいかないのが人生だ」
そもそも計画をしなければ失敗もないし、そもそも何の計画がなければ何も気にしなくていい。と考えている。

『パラサイト 半地下の家族』の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話

アメリカ トランプ大統領のコメント

アカデミー賞授賞式の際、アメリカのトランプ大統領は以下のようにコメントしている。
「見たかい？アカデミー賞の受賞は韓国の映画だって？いったいどうなってるんだ？我々は韓国とは貿易などの問題を抱えているというのに、今年最高の映画という賞を与えているなんて。良かったかい？全くわからないよ」

キム家の象徴となった山水景石

ギウの金持ちの友達ミニョクが、祖父から言づけられてプレゼントした大きくて重い山水景石。山水景石（さんすいけいせき）とは自然の山や河などの風景を思わせる石で、韓国ではものによっては非常に高価で手の届かないものもあるが、「金運や合格運をもたらす」パワーストーンとされている。その山水景石は、映画の中でキム家の願望の象徴とし要所要所に登場する。お金持ちのミニョクからもらったということもあり、はじめは裕福になれる未来の希望として丁重に扱われるが、話が進むにつれて重荷になっていく。大雨により半地下の家が浸水した時にはなぜか目の前にこの岩が浮かんでくる。そして後には凶器として使われることとなる。もはやキム家の心の執着のシンボルと化している。ボン監督は、「韓国人は映画の中のすべてのシンボルを一つずつ分析する習慣がある。その習性を利用してちょっと楽しんでみたんだ」と言っている。