キノコホテル(KINOCO HOTEL)の徹底解説まとめ
キノコホテル(KINOCO HOTEL)とは、日本の女性4人組ロックバンドである。2007年に電気オルガン兼ボーカル担当の、マリアンヌ東雲を中心に結成された。グループサウンズや昭和歌謡、ガレージ・パンクに影響を受けた音楽性で、メンバーの見た目はマッシュルームカットとミリタリールックで統一されている。定期的にツアーを行っており、国内の音楽フェスにも多数出演。確かな演奏技術と過激なライブパフォーマンスで観客を魅了するライブバンドだ。
キノコホテルの概要
キノコホテルとは2007年にマリアンヌ東雲を中心に結成した4人組ガールズロックバンドである。結成時のメンバーは、歌と電気オルガン「マリアンヌ東雲」、ギター「シャルロット御前崎」、ベース「ベアトリーチェ桃山」、ドラム「本郷ケメ子」。その後、メンバーチェンジを繰り返すも活動を継続。
2008年秋に、歌と電気オルガン「マリアンヌ東雲」、ギター「イザベルケメ鴨川」、ベース「エマニュエル小湊」、ドラム「ファビエンヌ猪苗代」。になり2010年にメジャーデビュー。その後は定期的にアルバムのリリース、ツアーを行っており、国内の音楽フェスにも多数出演している。
マリアンヌ東雲がバンドの指揮をとり、すべての曲で作詞作曲を担当している。グループサウンズや昭和歌謡、ガレージ・パンクに影響を受けた音楽性で、メンバーの見た目はマッシュルームカットとミニスカートのミリタリールックで統一、「マリアンヌ東雲」の女王様のような言動や自らのファンを「胞子」と呼ぶなど独特の世界観を持っているのが魅力だ。ビジュアル面だけではなく、演奏技術も確かなもので可愛いだけのガールズバンドではない。攻撃的な激しいパフォーマンスと女性らしい妖艶な雰囲気を合わせ持つ、唯一無二のロックバンドである。
キノコホテルの活動経歴
バンド結成〜インディーズ時代
2007年にキノコホテルとして初のライブを行う。2008年5月17日にシングル『真っ赤なゼリー』を発表しインディーズチャートで1位を獲得。この曲は「マリアンヌ東雲」が初めて作詞作曲した作品であり、その後もファンに愛されるキノコホテルの代表曲になった。同年にはライブの模様を収録したDVD付きミニアルバム『サロンドキノコ〜実況録音盤』を会場限定で発売。同年10月にアルバム『クラダシキノコ』を会場限定で発売する。2008年秋までにメンバーチェンジを繰り返すが、2008年12月に、歌と電気オルガン「マリアンヌ東雲」、ギター「イザベルケメ鴨川」、ベース「エマニュエル小湊」、ドラム「ファビエンヌ猪苗代」の固定メンバーになる。その後は定期的にライブを繰り返し知名度がどんどん上がっていった。2009年に「矢島美容室」のPVに参加し、テレビ番組「ミュージックステーション」にバックバンドとして出演した。また同年11月に、六本木Super Deluxeにて単独公演を開催し会場を満員にした。
メジャーデビュー〜エマニュエル小湊脱退
20010年2月3日に、レコード会社である徳間ジャパンコミュニケーションズから、ファースト・アルバム『マリアンヌの憂鬱』でメジャーデビューする。このアルバムには代表曲「真っ赤なゼリー」「もえつきたいの」「キノコホテル唱歌」が収録されている。グループサウンズや昭和歌謡曲っぽい曲が入っているが、マリアンヌ東雲によればそこまで熱心に聴いていたわけではないという。同年5月に単独公演を成功させ、8月には「RISING SUN ROCK FESTIVAL」に出演。同年8月4日にはカバーミニアルバム『マリアンヌの休日』を発表。このミニアルバムはマニアックな昭和の歌謡曲をカバーしており「マリアンヌ東雲」のルーツがわかる作品になった。
2011年4月6日には早くも、メジャー2作目となるセカンドアルバム『マリアンヌの恍惚』を発表する。ファーストアルバムよりサウンドの幅が広がり、世間の昭和歌謡バンドというイメージを払拭した作品になった。また同年12月にはPV、MVを集めたDVD『マリアンヌの秘宝』を発表した。2012年7月28日に「FUJI ROCK FESTIVAL」に出演。熱狂的なファンにより盛り上がったステージは、ダブルアンコールの末「キノコホテル唱歌Ⅱ」で締めくくった。
2012年12月5にヤマハコミュニケーションズにレーベルを変え、サードアルバム『マリアンヌの誘惑』を発表。このアルバムには、スカのリズムを貴重とした新境地の曲「悪魔のファズ」などが収録され、さらにジャンルの壁を壊した。そしてアルバム発表直後の2012年12月9日、キネマ倶楽部での公演にてベース担当「エマニュエル小湊」が体力の限界を理由に、この公演をもって脱退することが発表された。メンバーが涙を浮かべるなど感動的なステージになり、最後はメンバー4人全員で手をつなぎ観客に挨拶。メジャーデビューから4年の間、不動のメンバーで駆け抜けたキノコホテル第一章が終わりを告げた瞬間である。
ジュリエッタ霧島加入〜キングレコード移籍
「エマニュエル小湊」脱退から11日後の2012年12月20日のライブで、新ベーシスト「ジュリエッタ霧島」が加入し、新たなキノコホテルの歴史が幕を開けた。2013年5月1日には、挨拶代わりとなるカバーミニアルバム『マリアンヌの逆襲』を発表。このミニアルバムには、曲の使用をめぐりトラブルが発生したロック歌手「カルメン・マキ&OZ」のカバー曲「ノイジー・ベイビー」が入っている。
2014年5月14日には4枚目となるアルバム『マリアンヌの呪縛』を発表。オリコンチャート10位を記録するキノコホテル最大のヒットとなった。同年7月24日に「FUJI ROCK FESTIVAL14 前夜祭」に出演し、マリアンヌ東雲が「あんたたち、どこにテント張ってんのよ」という言葉を残し、その年のフジロックMC大賞を受賞した。2015年1月24日に会場限定ミニアルバム『マリアンヌの追憶』を発表。このアルバムは初期の名曲を現メンバーで再録したものになった。
2016年「キングレコード」にレコード会社を移した彼女たちは、同年7月27日に5枚目のアルバム『マリアンヌの革命』を発表。このアルバムに入っている「流浪ギャンブル」はビデオゲーム『刺青の国』の主題歌になった。
バンド結成10周年〜
2017年6月7日にキノコホテル10周年記念アルバム『プレイガール大魔境』を発表。10周年記念アルバムと言ってもよくあるバンドの集大成的なものではなく、過去の名曲を大胆にアレンジしたもので、既存のファンも新規のファンも楽しめる作品になった。マリアンヌ東雲は、ベスト盤制作を持ちかけられたが断ったらしい。アルバム発表から3日後には、キノコホテル創業十周年記念大実演会「サロン・ド・キノコ~飼い慣らされない女たち」を開催。また同年10月28日には、初となる韓国・ソウル公演を成功させた。同年12月19日には、会場及び通販限定で『マリアンヌの閨房』を発表。この作品はマリアンヌ東雲が自宅で録音したデモ音源集になった。
2018年1月17日に2枚目のライブアルバム『飼いならされない女たち〜実況録音盤』を発表。このアルバムは2017年6月24日赤坂BLITZに行われたライブの模様を収録し、CD2枚とDVDのセットという豪華な仕様で販売された。
2019年6月26日に7枚目のアルバム『マリアンヌの奥義』を発表。これまで「マリアンヌ東雲」がプロデュースをしてきたが、今作は音楽プロデューサー「島崎貴光」を迎え、踊れるキノコホテルをテーマとしたダンサブルな一枚になった。また同年11月6日にはマリアンヌ東雲の初のソロ作品『MOOD ADJUSTER』が発売された。
2020年2月11日に渋谷TSUTAYA O-EASTにて、デビュー10周年記念大実演会「サロン・ド・キノコ〜荒野ノ毒花十年紀」を開催。この日をもってドラム担当「ファビエンヌ猪苗代」が一身上の都合により脱退となり、最後の曲は「キノコホテル唱歌」で締めくくられた。また翌月3月に新ドラマー「ナターシャ浦安」の加入が発表された。同年9月16日には『赤い花/青い花EP』を発売。翌月10月16日には、これまで会場限定でしか購入できなかったミニアルバム「マリアンヌの追憶」、シングル「夜の禁猟区」、シングル「有閑スキャンドール」の3作品がオンラインで販売された。
キノコホテルのメンバー
現メンバー
マリアンヌ東雲
12月20日生まれ、B型、電気オルガン、歌担当。キノコホテルの創業者であり、ほぼすべての曲で作詞、作曲を担当している。バンドのコンセプト、衣装、音楽性のすべての面をプロデュースするバンドリーダーである。自らのことをキノコホテルの支配人と呼び、過激な言動や発言を連発し女王様のような態度を取ることから、ファンからはマリアンヌ様と呼ばれている。デビュー当初から左目を隠し続け、そのスタイルを崩さない。ライブでは電気オルガンの上に登ったり暴れまわるパフォーマンスを見せる。キノコホテルの音楽を、昭和歌謡、グループサウンズと呼ばれることを嫌っている。2018年にはロックバンド「アーバンギャルド」の「おおくぼけい」と「助骨」を結成。2019年からはソロプロジェクトを開始し、アルバムを発表している。大の酒好き、甘いものが苦手である。
イザベルケメ鴨川
9月13日生まれ、B型、電気ギター担当、2008年秋に加入。ファズと呼ばれる歪エフェクターを使ったギターサウンドが特徴で、フェンダー社のギターであるジャズマスターを使用している。ステージ上では動き回り、客席にダイブしたりと激しいパフォーマンスを見せる。キノコホテル加入以前からフォークシンガー「keme」として、インストゥルメンタルバンド「トーキョーキラー」、「矢沢洋子」率いるロックバンド「PIGGY BANKS」のギタリストとして多方面で活躍するギタリストでもある。
ジュリエッタ霧島
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目次 - Contents
- キノコホテルの概要
- キノコホテルの活動経歴
- バンド結成〜インディーズ時代
- メジャーデビュー〜エマニュエル小湊脱退
- ジュリエッタ霧島加入〜キングレコード移籍
- バンド結成10周年〜
- キノコホテルのメンバー
- 現メンバー
- マリアンヌ東雲
- イザベルケメ鴨川
- ジュリエッタ霧島
- ナターシャ浦安
- 旧メンバー
- エマニュエル小湊
- ファビエンヌ猪苗代
- ベアトリーチェ桃山
- 本郷ケメ子
- シャルロット御前崎
- エミーリー追浜
- ジェニファー松井
- アンジェラ勅使河原
- キノコホテルのディスコグラフィー
- シングル
- 真っ赤なゼリー
- 夜の禁猟区
- 有閑スキャンドール
- 赤い花・青い花EP
- ミニアルバム
- サロンドキノコ(実況録音盤)
- マリアンヌの休日
- マリアンヌの逆襲
- アルバム
- マリアンヌの憂鬱
- クラダシキノコ
- マリアンヌの恍惚
- マリアンヌの誘惑
- マリアンヌの呪縛
- マリアンヌの追憶
- マリアンヌの革命
- プレイガール大魔境
- マリアンヌの閨房
- 飼いならされない女たち〜実況録音盤
- マリアンヌの奥義
- DVD
- キノコホテルの夜明け〜初期実演会
- マリアンヌの秘宝
- 実録ゲバゲバ大革命
- キノコホテルの代表曲
- 真っ赤なゼリー
- キノコホテル唱歌
- もえつきたいの
- キノコノトリコ
- あたしのスナイパー
- キノコホテルのミュージックビデオ(MV/PV)
- 真夜中のエンジェル・ベイビー
- 非情なる夜明け
- 愛はゲバゲバ
- おねだりストレンジ・ラヴ
- 樹海の熱帯
- 赤い花・青い花
- キノコホテルの名言・発言
- マリアンヌ東雲「感情の赴くままにいきてますけど何か?」
- マリアンヌ東雲「ほんと足りないのは知名度だけなのよ、それだけ。知名度以外は全部持ってるの、キノコホテルは」
- マリアンヌ東雲「このアルバムで人生狂ってほしい」
- マリアンヌ東雲「あんたたちどこにテント張ってんのよ」
- エマニュエル小湊「私は本日をもって私は普通の女の子に戻りますが、キノコホテルは永久に不滅です」
- キノコホテルの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 地上波で初の演奏を披露した際にマリアンヌ東雲はサビ部分までキーボードに一切触れなかった
- マリアンヌ東雲は大の酒好き
- マリアンヌ東雲は旅行先で意識がなくなり倒れたがその後の「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」出演時には頭と腕に包帯を巻き登場した
- ギターのイザベルケメ鴨川は、マリアンヌ東雲に口移しでワインを飲ませられた
- ライブの打ち上げでガールズバンドであることを馬鹿にされたマリアンヌはゴーヤを投げつけた
- 歌手「カルメン・マキ」が、自身の曲「ノイジー・ベイビー」をキノコホテルが許可なしでカバーしたと主張し、Twitter上で口論になった
- 初代ギター担当のシャルロット御前崎とマリアンヌは仲違いしていたが今は和解している