キノコホテル(KINOCO HOTEL)の徹底解説まとめ
キノコホテル(KINOCO HOTEL)とは、日本の女性4人組ロックバンドである。2007年に電気オルガン兼ボーカル担当の、マリアンヌ東雲を中心に結成された。グループサウンズや昭和歌謡、ガレージ・パンクに影響を受けた音楽性で、メンバーの見た目はマッシュルームカットとミリタリールックで統一されている。定期的にツアーを行っており、国内の音楽フェスにも多数出演。確かな演奏技術と過激なライブパフォーマンスで観客を魅了するライブバンドだ。
アルバム
マリアンヌの憂鬱
2010年2月3日発売
1. 静かな森で
2. 真っ赤なゼリー
3. もえつきたいの
4. 還らざる海
5. ネオンの泪
6. あたしのスナイパー
7. 夕焼けがしっている
8. キノコホテル唱歌
『マリアンヌの憂鬱』は全8曲収録のメジャー第一作目のアルバムである。徳間ジャパンコミュニケーションズから発売され、エンジニアは「中村宗一郎」が努めた。「真っ赤なゼリー」「もえつきたいの」「あたしのスナイパー」など、昭和歌謡とロックが融合したような曲が楽しめるが、それだけではないガールズバンドならではの華やかさ、妖艶さにも注目だ。オリコンチャート148位。
クラダシキノコ
2010年10月20日発売
1. キノコホテル唱歌
2. ネオンの泪
3. 恋のチャンスは一度だけ
4. もえつきたいの
5. 真っ赤なゼリー
6. 夕焼けがしっている
7. 危険なうわさ
8. あたしのスナイパー
9. 静かな森で
『クラダシキノコ』は2008年のデビュー前に録音された未発表音源集である。「恋のチャンスは一度だけ」「危険なうわさ」以外は、ファーストアルバム『マリアンヌの憂鬱』で聴けるが今作には別バージョンが収録されている。インディーズチャートで1位にもなった「真っ赤なゼリー」などデビュー前の演奏が聴ける貴重なアルバムだ。オリコンチャート188位。
マリアンヌの恍惚
2011年4月6日発売
1. キノコホテル唱歌Ⅱ
2. 白い部屋
3. 非情なる夜明け
4. 危険なうわさ(淑女仕様)
5. 風景
6. キノコノトリコ
7. 人魚の恋
8. 荒野へ
9. 愛人共犯世界
10. マリアンヌの恍惚
『マリアンヌの恍惚』は全10曲のオリジナル曲で構成されたメジャー2枚目のアルバムである。前作に引き続き60年代ロックや昭和歌謡を激しく過激にしたような曲が並ぶ。基本的なコンセプトは前作『マリアンヌの憂鬱』と変わっていないが、1作目では見られなかった6分超えの「風景」、8分超えの「マリアンヌの恍惚」など、長尺の曲なども見られるようになった。前作が「キノコホテル唱歌」で終わるのに対し、今回は「キノコホテル唱歌Ⅱ」で始まるところも面白い。彼女たちが、ただの可愛い見た目だけのガールズバンドじゃない、古い曲の焼き直しのバンドじゃないことがよくわかるアルバムだ。オリコンチャート59位。
マリアンヌの誘惑
2012年12月5日発売
1. 四次元の美学
2. 球体関節
3. 業火
4. 愛と教育
5. その時なにが起こったの?
6. エロス+独裁
7. 恋のチャンスは一度だけ
8. 回転ベッドの向こうがわ
9. 悪魔なファズ
10. #84
11. ステファニーの恍惚(シークレット)
『マリアンヌの誘惑』はヤマハコミュニケーション移籍第一段の、11曲入り3枚目のアルバムである。1作目『マリアンヌの憂鬱』と同じくPEACEMUSICの「中村宗一郎」がエンジニアを担当、すべて「マリアンヌ東雲」が作詞作曲を担当した。これまで60年代ガレージロック、グループサウンズよりの曲が多かったが、このアルバムではよりサウンドの幅が広がっており、ジャンルにとらわれない内容になっている。「マリアンヌ東雲」の噛み付くようなボーカルが印象的な「業火」や、「愛と教育」での歌詞は「殴り倒して、斬りつける」など過激で暴力的な表現が見られる。オリコンチャート59位。
マリアンヌの呪縛
2014年5月14日発売
1. ボレロ昇天
2. 冷たい街
3. Fの巡回
4. ばら・ばら
5. ゴーゴー・キノコホテル
6. 恋の蟻地獄
7. 完全なる支配
8. セクサロイドM
9. 肉体と天使
10. 夜の素粒子
『マリアンヌの呪縛』は10曲収録の4枚目のアルバムである。今回は新ベーシスト「ジュリエッタ霧島」加入後初のアルバムだけでなく、レコーディングエンジニアに南石聡巳を迎えて、新たなサウンドに進化したキノコホテルが聴ける。壮大なイントロの「ボレロ昇天」から始まり、クールな印象の「冷たい街」、タイトル通りFコードで引っ張る「Fの巡回」、アップテンポでギターのカッティングが素晴らしい「ばら・ばら」と名曲が続く。オリコンチャートデイリー10位、ウィークリー16位。
マリアンヌの追憶
2015年1月24日発売
1. 静かな森で
2. もえつきたいの
3. ネオンの泪
4. 真っ赤なゼリー
5. キノコホテル唱歌
6. キノコホテル・アネックス
『マリアンヌの追憶』は初期の曲を再録した内容のアルバムである。ベーシストが「エマニュエル小湊」から「ジュリエッタ霧島」に代わり、キノコホテルのサウンドがかなり変わったのがこのアルバムからわかる。定番曲「もえつきたいの」、インストゥルメンタルナンバー「ネオンの泪」、ファーストシングル曲「真っ赤なゼリー」のように野太いベース音でグイグイ引っ張っている。他のメンバーもそれに答えるようにいつにも増してロックな演奏をしており、かなりライブ感のある作品だ。
マリアンヌの革命
2016年7月17日発売
1. 反逆の季節
2. おねだりストレンジ・ラヴ
3. 回転レストランの悲劇
4. てのひらがえし
5. 遠雷
6. 籠の中のアラステア
7. 愛はゲバゲバ
8. 赤ノ牢獄
9. 流浪ギャンブル(メカ仕様)
10. 月よ常しえに
『マリアンヌの革命』は5枚目のキングレコード移籍第一弾アルバムである。マリアンヌはこのアルバムについて「ドラムとベースのリズム隊に焦点を当ててミックスした」と語っている。「おねだりストレンジ・ラブ」のようなベースがグイグイ引っ張る曲や「インストゥルメンタル曲「反逆の季節」、8分の超大作「遠雷」、「愛はゲバゲバ」のような明るくポップな楽曲など、様々な方向性の楽曲が収録されている。「流浪ギャンブル」はゲーム『刺繍の国』の主題歌。アーティストクリエーター「チョーヒカル」がペインティングしたマリアンヌ様のジャケットにも注目だ。限定版のDVDには2015年11月東京キネマ倶楽部の実演会の映像と「おねだりストレンジラブ」のMVが収録。オリコンチャートウィークリー36位。
プレイガール大魔境
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目次 - Contents
- キノコホテルの概要
- キノコホテルの活動経歴
- バンド結成〜インディーズ時代
- メジャーデビュー〜エマニュエル小湊脱退
- ジュリエッタ霧島加入〜キングレコード移籍
- バンド結成10周年〜
- キノコホテルのメンバー
- 現メンバー
- マリアンヌ東雲
- イザベルケメ鴨川
- ジュリエッタ霧島
- ナターシャ浦安
- 旧メンバー
- エマニュエル小湊
- ファビエンヌ猪苗代
- ベアトリーチェ桃山
- 本郷ケメ子
- シャルロット御前崎
- エミーリー追浜
- ジェニファー松井
- アンジェラ勅使河原
- キノコホテルのディスコグラフィー
- シングル
- 真っ赤なゼリー
- 夜の禁猟区
- 有閑スキャンドール
- 赤い花・青い花EP
- ミニアルバム
- サロンドキノコ(実況録音盤)
- マリアンヌの休日
- マリアンヌの逆襲
- アルバム
- マリアンヌの憂鬱
- クラダシキノコ
- マリアンヌの恍惚
- マリアンヌの誘惑
- マリアンヌの呪縛
- マリアンヌの追憶
- マリアンヌの革命
- プレイガール大魔境
- マリアンヌの閨房
- 飼いならされない女たち〜実況録音盤
- マリアンヌの奥義
- DVD
- キノコホテルの夜明け〜初期実演会
- マリアンヌの秘宝
- 実録ゲバゲバ大革命
- キノコホテルの代表曲
- 真っ赤なゼリー
- キノコホテル唱歌
- もえつきたいの
- キノコノトリコ
- あたしのスナイパー
- キノコホテルのミュージックビデオ(MV/PV)
- 真夜中のエンジェル・ベイビー
- 非情なる夜明け
- 愛はゲバゲバ
- おねだりストレンジ・ラヴ
- 樹海の熱帯
- 赤い花・青い花
- キノコホテルの名言・発言
- マリアンヌ東雲「感情の赴くままにいきてますけど何か?」
- マリアンヌ東雲「ほんと足りないのは知名度だけなのよ、それだけ。知名度以外は全部持ってるの、キノコホテルは」
- マリアンヌ東雲「このアルバムで人生狂ってほしい」
- マリアンヌ東雲「あんたたちどこにテント張ってんのよ」
- エマニュエル小湊「私は本日をもって私は普通の女の子に戻りますが、キノコホテルは永久に不滅です」
- キノコホテルの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 地上波で初の演奏を披露した際にマリアンヌ東雲はサビ部分までキーボードに一切触れなかった
- マリアンヌ東雲は大の酒好き
- マリアンヌ東雲は旅行先で意識がなくなり倒れたがその後の「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」出演時には頭と腕に包帯を巻き登場した
- ギターのイザベルケメ鴨川は、マリアンヌ東雲に口移しでワインを飲ませられた
- ライブの打ち上げでガールズバンドであることを馬鹿にされたマリアンヌはゴーヤを投げつけた
- 歌手「カルメン・マキ」が、自身の曲「ノイジー・ベイビー」をキノコホテルが許可なしでカバーしたと主張し、Twitter上で口論になった
- 初代ギター担当のシャルロット御前崎とマリアンヌは仲違いしていたが今は和解している