まもって守護月天!(初代/解封の章)のネタバレ解説・考察まとめ

『まもって守護月天!』とは1996年から『月間少年ガンガン』にて連載を開始した桜野みねねによるハートフルコメディ漫画及び、漫画を原作としたアニメ作品のことである。幼少期より家族の不在によって心に寂しさを抱えて過ごしてきた少年が、父からの贈り物によって呼び出された精霊たちと生活を共にして賑やかな日々を送るようになる。日常のドタバタ劇だけではなく、登場人物たちの恋模様や頼りなかった少年が徐々に成長していく姿も見どころだ。

高校生になった太助、シャオ、たかし、花織が通っている高校。乎一郎と翔子は別の高校に進学したため、以前のように頻繁に会うことは少なくなっている。シャオが南極寿星によって支天輪に連れ戻された際に、太助を心配した汝昴は高校の社会科教師に変装して侵入したが、警備員によって連行された。

宮内神社

宮内出雲が神主を務めている神社で小高い丘の上にある。宮内神社では縁日や初詣の際には出店が並んで賑やかな雰囲気になり、シャオと初めて会った際の出雲は「宮内神社で催される縁日で金魚をすくって差し上げますよ」と口説いた。
紀柳の策略によってシャオが宮内神社で巫女のアルバイトをすることになった際には、巫女姿のシャオを見たたかしが撃沈している。敷地内には境内のほかにも出雲が普段住んでいる自宅が建っており、離珠と軒轅はしょっちゅう宮内神社を訪れて出雲の母特性の和菓子を食べながら遊んでいる。
暴走したシャオが呼び出した雷電に社殿を破壊されたことがあるほか、『まもって守護月天!再逢』においては零と蘭がシャオの待ち伏せ場所に選んだため、鳥居を破壊されるなど被害にあうことが多い。正月に初詣に訪れた際には太助たちがかるたをして遊んだ。

翔子の家

太助の試練のために紀柳によって小さくされたシャオが、数週間にわたって翔子の家に居候した。離珠からの手紙を届ける為初めて翔子の家を訪れた虎賁は天井から豪勢なシャンデリアが下がり、調度品もおしゃれな豪邸に驚きと興奮を隠せなかった。2階にある翔子の部屋のベランダからはきれいな夜景を眺めることができる。

スーパームサシ

シャオが学校帰りによく買い物に訪れているスーパー。汝昴はスーパームサシのポテトサラダがお気に入りだと語っている。シャオ以外にも出雲や花織が買い物をしている姿が描かれており、比較的学校に近い場所にあるものと思われる。『まもって守護月天!再逢』ではフェイの歓迎会で行われる闇鍋パーティーの材料の買い出しや、学校帰りのたかしと朋美が夕食の材料を買っている。

駄菓子屋

シャオが初めて町へ買い物に行き翔子と会った際、翔子が万引き先に選んだ駄菓子屋。おばあさんが一人で営んでおり、うたた寝をしていた店主にシャオが声を掛けて顔見知りになる。店主が転んで骨折をしてしまったことを知ったシャオが、しばらく学校を休んで手伝いに行っていた。子供たちの憩いの場にもなっていたため店を閉めたくないと考えたシャオだったが、主以外の人のために働いていいのかどうか迷い太助に内緒で通う。朝の8時から買い物に行くというシャオにコッソリついていった太助は、事情を知りシャオが初めて自分の願いをもって行動したことをうれしく感じる。
なお太助は知らなかったが、店主はよく宮内神社にお参りに行っておりたかしも通学路だったためシャオが休んでいた理由を知っていた。

テニスコート

玄関の掃除をしていたシャオが偶然見つけたテニスのラケットとボールを見て、太助とシャオが初めて遊びに出かけた場所。シャオに一目惚れした宮内出雲を回避するため裏口から出発したが、太助がボールを落としていったため出雲に見つかり、成り行きでシャオとの一日デート権をかけた試合を行う。
たまたま通りかかった翔子が審判を行ったが、あまりにも太助が下手だったため「テニスに負けたやつは千尋の谷に落とされる」という嘘を翔子がシャオに吹き込み、虎賁を呼び出してサポートを行った。最終的に太助は負けてしまったが映画館でのデートに太助もついていったため出雲が口説き落とすことはできなかった。

水族館

宮内神社で太助がシャオに告白した後、デートに誘った場所。デートのことを知らなかったシャオが南極寿星に「でぇとってなぁに」と尋ねたため、シャオにデートの意味を教えるという建前の元二人のデートに同行する。気疲れしてしまった太助は途中で寝てしまうが、シャオは水族館でキーホルダーを一つ買い寝ている太助に今まで太助に寂しい思いをさせてしまったことを謝った。
夕暮れの中笑顔ではしゃぐシャオを見つめていた太助に、南極寿星はこれまで自分ができる限りシャオが傷つくことが無いよう精いっぱい守ってきたと打ち明ける。しかし太助と一緒にいるときの心から楽しそうに笑うシャオの笑顔を見て太助を守護月天の主と見定め、シャオの守護月天としての運命を変えるよう太助に託した。シャオが買ったクジラのキーホルダーは、いつかシャオが自分から太助に告白するときに渡すためシャオのカバンに着けられている。

また高校に進学した後悩み事を抱えている翔子を励ますためにシャオが水族館へ誘い、太助、翔子、シャオの三人で訪れた。懐かしげに見て回るシャオとは対照的に翔子の足取りは重かったが、シャオの変わらない優しさと太助のさりげない後押しのおかげで翔子は悩みを打ち明けることができ、以前のようにシャオと翔子が交流できるきっかけを作った場所となった。
水族館に入っているお土産ショップで翔子はシャオに太助とお揃いのクジラのキーホルダーをプレゼントし、お返しとしてシャオは翔子が可愛いとつぶやいていたクリオネの消しゴムをプレゼントしている

ハイキングに出かけた山

シャオに告白しようと決めた太助が夏休み中に二人だけで出かけた山。しかし汝昴は陽天心によって出かける計画を知っていたため邪魔をしに向かい、たまたま汝昴を見かけた乎一郎も合流した。
頂上で二人きりになって告白をしようと考えていた太助は汝昴の策略で方向が帰られていた看板を信じて山の奥に迷い込む。シャオは本当は支天輪を持ってきていたが、太助に頼りたかったために支天輪を忘れてきたと嘘をつき山小屋に二人で泊まることになった。守護月天なのに主を守れていない責任を感じたシャオは太助を残して山小屋を出ていき太助と離れ離れになってしまうが、帰ってこない二人を心配した紀柳によって二人は無事頂上で再会することができた。そのまま太助は告白をしようと考えていたが汝昴が邪魔をして石を投げたために太助が気絶してしまい、太助の告白は「シャオが嘘ついてくれてよかった」という中途半端なものに終わっている。

遊園地

たかし、花織、太助、シャオ、汝昴、乎一郎のトリプルデートで訪れた遊園地。遊園地内の食べ物スタンドではソフトクリーム以外にもポップコーンやつくね、おでん、ホットドッグ、クレープなど種類が充実しており、食べることが大好きな汝昴もご満悦だった。
花織が太助と恋人同士になることを画策してのデートだったが太助があまりにも恋愛下手であると理解した花織が太助をけしかけ、シャオと太助が恋人関係になれるように後押しした。たかしや汝昴などほかのメンバーが影から見守るなか3年前の宮内神社での告白の返事を尋ねた太助だったが、無意識な恋心と守護月天としての役目の間で揺れ動いていたシャオは「ごめんなさい」とつぶやいてしまう。そのため二人の間には一時修復不可能なほどの深い溝ができてしまい、責任を感じた花織がたかしに泣きつくほどだった。

旅行先

商店街のくじ引きで当たった温泉宿

シャオが商店街のくじ引きで当てた温泉宿。出雲の運転で、たかし、乎一郎、太助、シャオ、汝昴、翔子のメンバーで出かけた。星がきれいに見える展望台が近くにある静かな宿で、温泉も湧いている。温泉でのハプニングを装って太助にアプローチを仕掛ける汝昴が要因となり、恋愛感情を知らないシャオはよくわからない苦しさだけが募り泣き出してしまう。シャオは気分転換にと出雲に誘われたドライブに自らついて行ってしまうが、宿に帰ってきたとき太助が自分を追いかけて空を飛んでいったことを聞かされると、すぐさま軒轅で追いかける。崖から落ちかかっていた太助を間一髪で救ったシャオは太助が危ないことをしたと怒りながらも、自分のために追いかけてきてくれたことを感謝した。

たかしの親戚が経営する民宿

海沿いにあるたかしの親戚が経営している民宿。たかしの誘いでシャオ、太助、汝昴、乎一郎、花織、たかしのメンバーで出かける。シャオは翔子と出雲がいないことを残念がっていたが、本当はたかしの策略によって声を掛けられていなかった。たかしたちは3部屋に分かれて寝ることになるが、シャオと恋人同士になりたがっていたたかしの策略と花織、汝昴の思惑も重なって思いがけないハプニングに見舞われた。しかし結果的に二人きりで夜を過ごすことができたシャオと太助にはとてもいい思い出となり、この海での旅行をきっかけに二人は急接近を見せる。

秋穂温泉

花織の提案で出かけた秋穂温泉。宿にはカラオケの設備がある。占い雑誌の結果に「わがままになればなるほど、相手は自分のことを可愛いと思ってくれる」と書いてあったのを読んだ花織が、太助と恋人関係になるために計画した。メンバーは那奈、太助、シャオ、汝昴、紀柳、乎一郎、たかし、花織。普段クールな紀柳が何度も温泉に浸かって満足そうにしている様子や、マージャンをしている那奈やシャオの姿が見られるなど普段とは違った表情が多数描かれている。花織の策略によってハプニング続きとなるが、シャオが太助に対して自分の気持ちをはっきり伝えるなどシャオの成長している姿勢が感じられる旅行となった。

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