重版出来!(漫画・ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『重版出来!』とは2012年から松田奈緒子が小学館『月刊!スピリッツ』に連載中の青年漫画。週刊コミック誌『バイブス』の編集部を舞台に、主人公の漫画編集者・黒沢心が一癖も二癖もある漫画家たちや出版業界に関わる様々な業種の人々と一冊の本を生み出すため奮闘するお仕事漫画。2016年には黒木華主演でTBS系列にてドラマも放映。脚本は映画『図書館戦争』シリーズなどで知られる野木亜紀子。後に『逃げるは恥だが役に立つ』、『アンナチュラル』などのヒット作も手掛ける。

『バイブス』編集者・安井から漫画の描き方で無理難題を押し付けられ、今までであったら真面目に取り組んでいた。だがこれが果たして自分の為になるのかと自問自答する。やりたかった自分のオリジナル作品ではなく原作のあるコミカライズ作品を描くことで葛藤が生まれた彼女は、自分自身の心に問いかけ、多くの人が努力して描いている漫画に恥じない作品を自分も描いていきたいのだと、安井の要求を断る勇気を持てた東江であった。

五百旗頭「作品に触るな」

先輩・五百旗頭から教わった言葉を伝える心

「作品に触らない」という言葉で自身の仕事のあり方を再確認する校閲担当者

心が五百旗頭から教わった言葉。作家が描いた作品は作家自身の作品である。それ以外の人間がストーリーが変わってしまうような影響を与えてはいけない。そして編集者はそれを肝に銘じ、サポートを全力でしていく存在にならなければいけないと心の内に留め置いている心あった。

『重版出来!』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

作者・松田奈緒子 デビュー前の苦労話が『重版出来!』の新人漫画家たちを彷彿とさせる

漫画初投稿は中学2年生の時。『りぼん』や『プチフラワー』に幾度となく投稿。そして、上京し就職してからも持ち込みを続けたそう。その後デビューが決まったのに版元の都合でデビューできなくなり、賞をとってもデビューまでには至らなかったりと紆余曲折の末、一年後ようやく『コーラス』紙面上でデビュー。作者曰く「新人さんを描きながらいろいろ思い出して本気で泣きました」と3巻あとがきで語っている。

ドラマ版『重版出来!』の漫画作品は、原作者他多彩な漫画家が参加

ドラマ版で登場する漫画作品は原作者の松田奈緒子をはじめ様々な人気漫画家が描いている。
◦『ドラゴン急流』三蔵山龍 → ゆうきまさみ
◦『タンポポ鉄道』八丹カズオ → 村上たかし
◦『黄昏ボンベイ』成田メロンヌ → のりつけ雅春
◦『ツノひめさま』高畑一寸 → 河合克敏
◦『ピーヴ遷移』中田伯 → 松田奈緒子(持ち込み原稿)・ひなた未夢(新人賞原稿)
◦『KICKS』大塚シュート → 田中モトユキ
◦『タイムマシンにお願い』牛露田獏 → 藤子不二雄A
◦『ガールの法則』東江絹 → 白川蟻ん
◦『東の賢者と西の銃』キヌー(東江絹) → 白川蟻ん
◦『すうべにいる』古舘市之進 → 松田奈緒子・おおつぼマキ
◦『100万乙女バイブル』/『音の作法』山縣留羽 → いくえみ綾

『重版出来!』の主題歌・挿入歌

ドラマ版主題歌:ユニコーン『エコー』

キューンミュージック

『重版出来!』の為に書き下ろされた曲。郷愁を誘うミディアムナンバー。雑誌のインタビューでは「久しぶりのユニコーンなので、真面目に作りました」と奥田民生が答えている。
その他ドラマ劇中音楽担当は河野伸。

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