チームファイト タクティクス(TFT)のネタバレ解説・考察まとめ
『チームファイト タクティクス』(TFT)とは、Riot Gamesが開発・運営しているPC向けオンラインゲーム『リーグ・オブ・レジェンド』(LoL)のゲームモードの一つとして開発されたオートバトル、あるいはオートチェスと呼ばれる、自分だけのチームを作り、その後自動で戦闘が行われるゲーム。プレイヤーはLoLのキャラクター達を模した駒を集め、自分だけのチームを作り他のプレイヤー全員の体力をゼロにすることを目的に戦う。2020年には賞金ありの国際公式大会が開催された。
ワーウィック
「血を流せ…獣をおびき寄せろ!」
ワーウィックはゾウンの灰色の路地で狩りをする怪物だ。苦痛を伴う実験によって変性した彼の肉体に融合された、ポンプやシリンダーで構成された複雑なシステムが、錬金術的に合成された憤怒を彼の血流に送り込んでいる。物陰から飛び出しては、都市の深部を脅かしている犯罪者を餌食とするのだ。ワーウィックは血に引き寄せられ、その匂いは彼の正気を失わせる。血を流す者は、決して彼から逃れることはできない。
異常な科学技術と薬品の匂いにまみれた都市、ゾウンで、ギャングとして生きてきたワーウィックだったが、血に濡れた自分の姿に嫌気がさし、ギャングの道から足を洗おうと考えていた。しかしそんなある日、彼は不注意から、マッドサイエンティストの「シンジド」の実験材料として誘拐されてしまう。錬金術を用いた異常な実験の数々は、ワーウィックに激しい痛みと苦しみを与えた。何の目的か体は改造され続け、自我と呼べるものが日に日に薄くなっていく。終わることのない地獄に耐えかねたワーウィックは、ついには命を落としてしまう。苦痛に耐えられなかったためにワーウィックは死んだのだと判断したシンジドは、彼を廃棄所に捨て去った。しかし、この「死」こそが、ワーウィックに刻み込まれた錬金術に反応し、彼の激しい憎しみから生み出されたケダモノが呼び起された。かくしてワーウィックは、しなやかなオオカミの体躯にキツネの尻尾、コウモリの耳を持つ化け物としてゾウンに誕生する。かつて嫌っていた血の匂いに反応し、背中の機械がうなりをあげて作動する。そのうなりとともにワーウィックの自我は消えていき、残忍な狩人に塗り替えていく。ワーウィックは今日も、ゾウンに蔓延る汚れた悪を狩っていく。
キンドレッド
「さあ言え、子羊よ。我らの獲物を示せ」
「あらゆる者どもです、親愛なる狼よ」
別々の存在なれど、決して離れることはない――キンドレッドは死の本質を対で指し示す。子羊の放つ矢は、己の運命を受け入れた者を速やかにこの世から解放する。狼は死から逃れようとする者を追い詰め、強靭な顎で噛み砕き、惨たらしい最期を遂げさせる。キンドレッドの真髄についてはルーンテラ全域で諸説囁かれるが、いずれにせよ、生ける者は全て、死の本質を選ぶ必要に迫られる。
キンドレッドはルーンテラにおける「死」という概念そのもの。死を迎える者の前に現れ、死を受け入れるならば、子羊からの優しく慈悲深い死を、死から逃れようとするならば、オオカミからの残忍で執拗な死を。数々の地域にキンドレッドの伝承は伝わり、すべての者に平等な死を与える永遠の狩人。キンドレッドは独りぼっちのある男から生まれた。自らも「死」を体現するものであった男は、すべての生命に恐れられ、皆が彼から遠ざかっていった。独りぼっちに耐えかねた男は、その手に持つ大きな鎌を使って、自身の肉体を二つに分けた。慈悲深い半身と、残酷な半身。バラバラで、ちぐはぐで、けれどもたった一つの存在、キンドレッドとなった彼らは、今日もどこかで、昔話に花を咲かせている。
ナミ
「すべての流れは私が決める」
向こう見ずな性格の海の若きヴァスタヤであるナミは、ターゴン人たちとの間で太古から続いていた協約が破られた時、マライの民として初めて海を離れて陸地に上がることになった。それ以外に方法がなかったことから、彼女は部族の安全を守るための聖なる儀式を自らの手で完遂することを決めた。この新たな混沌の時代の中で、ナミは潮呼びの巫女の杖を使って海の力を召喚しながら、不安だらけの未来に固い決意で挑んでいる。
山頂に登れば力を手に入れることができるとされている霊峰ターゴン、その西の海に住むマライという人魚の一族に生まれたナミは、若く情熱的な少女だった。マライの間では、ムーンストーンと呼ばれる石が代々受け継がれており、その石がマライを守っていた。しかし、ムーンストーンはおよそ100年に一度、その力が弱まってしまう。元の力を取り戻すためには、マライの中から「潮呼びのカンナギ」と呼ばれる者を一人指名し、深海にある「深海の真珠」を取り、陸にいる「月の神髄」と呼ばれる人間に新たなムーンストーンを作ってもらう必要があった。この日もその儀式によって一人の「潮呼びのカンナギ」が選ばれ、深海に潜っていった。しかし、カンナギが戻ってくることはなかった。今までにない異常事態に困惑するマライの人魚たちのなかで、ただ一人勇気をもって深海に潜っていったのはナミだった。彼女は深海から真珠を手に入れると、陸に上がり、「月の神髄」を探した。しかし、神髄はどこかへといなくなってしまったのだという。マライの一族を救うため、ナミは神髄を探す旅に出ることを決意する。
リーグ・オブ・レジェンド - ユニバース
universe.leagueoflegends.com
リーグ・オブ・レジェンドの世界を探る最良の場所、ユニバースへようこそ。ここでは、あなたの好きなチャンピオンの生い立ちを辿った物語や、彼らが育った歴史ある地域を描写した風景画など、膨大な量の物語やアートをご覧になれます。ここはルーンテラの生き生きとした物語が集まった、いわば「家」であり、今後もマルチメディアアーカイブとして進化していきます。今ご覧になっているのは、まだその始まりにすぎません。ユニバースのサイトをさらに良いものにしていくために、是非ご意見をお寄せください: 下の「フィードバックを送る」から、改善すべき点やあなたがもっと見たいと思うものについてお聞かせください。私たちはいつも皆さんからの声に耳を傾けています。さあ、それでは旅に出ましょう!
『チームファイト タクティクス』のゲームシステム
概要
ゲームの流れを知る前に、事前知識として知っておいてほしいことがいくつかある。それが、「ゴールドと利子」、「プレイヤーのレベル」、「アイテムと合成」そして「駒のティア(価値)」である。
まずは「ゴールドと利子」について。戦うための駒や、後述するプレイヤーのレベルを上げるためにも、ゴールドの存在が重要になってくる。ゴールドは、毎ラウンド開始時に、以下の要素に沿ってプレイヤー全員に配られる。
・自動獲得ゴールド:毎ラウンド必ず得られるゴールド(最大5ゴールド)
・所持ボーナス:現在所持しているゴールドの1割をボーナスとして貰える(最大5ゴールド)
・連勝 / 連敗ボーナス:連勝数、連敗数に応じてボーナスとして貰える(最大3ゴールド)
つまり、1ラウンドで最大で13ゴールドのゴールドを貰えるのである。駒や経験値を買いすぎたりすれば、貰えるゴールドが減り、後半で息切れする可能性がある。戦いの中でいかにうまくゴールドをやりくりしていくかが特に重要になってくる。
続いて「プレイヤーのレベル」について。この『チームファイト タクティクス』では、駒を買っただけではどうすることもできない。買った駒を、「盤上」に出して初めて効果を発揮する。しかし、この盤上に出せる駒の数には限りがあり、プレイヤーのレベルと同じ数までしか盤上に出すことはできないのである。ゲーム開始時点では全員がレベル1なので、1体しか盤上に出すことはできないが、上述のゴールドを使って経験値を買うことでレベルを上げ、他のプレイヤーより先に、1体でも多くの駒を盤上に出すことができれば、それだけで戦いを有利にすることができる。
続いて「アイテムと合成」について。『チームファイト タクティクス』では、他のプレイヤーとの戦いの合間に、コンピューターが操るモンスターと戦わなければならない場面が訪れる。このモンスターとの戦いで得られるのが、アイテムである。
アイテムは駒に持たせることで、その駒の能力を上げたり、特殊な効果を付与することができる。このアイテムは一つの駒に3つまで持たせることができる。また、2つのアイテムを組み合わせることで、より強力なアイテムを作り出すことができる。これが合成である。合成されたアイテムは基本的に元に戻すことはできないので、よく考えて合成する必要がある。
最後に「駒のティア(価値)と合成」について。それぞれの駒にはティア1~5までの価値が付与されている。ティアの高い駒ほど総じて値段が高く、とてつもない能力を持っていることが多い。また、同じ駒を3つ揃えると、駒同士が合成され、より強力な駒に変化する。つまり、ティアの低い駒は値段が安く、能力も低い代わりに駒を3つ揃えることが簡単で、駒と上述のアイテムの組み合わせによってはティア5よりも強力になる。一方ティアの値段が高く、単体でも強力な能力を持っているものを揃えるためにはゴールドを大量に使う必要がある。どの駒をどれだけ集めるのか。その駆け引きも重要となる。
ゲーム開始から中盤まで
ゲームを開始してすぐ、『チームファイト タクティクス』独自の要素である「ドラフトラウンド」が始まる。日本では通称、回転寿司とも呼ばれているこのラウンドでは、ティア1の駒がそれぞれアイテムを一つ持った状態で、ランダムにぐるぐるとフィールド中央を回っている。プレイヤーは、自身のアバターを直接欲しい駒のところまで移動させることで、その駒とアイテムを手に入れることができる。全員が一つずつ駒を取り終えると、プレイヤーはそれぞれ自分の盤上に移動させられる。
モンスターを倒したり、他のプレイヤーと戦いゴールドをため、必要な駒を買ったり、逆にいらない駒を売ったりを繰り返していくうちに、どんな構成で戦っていくのかがおおよそ決まってくる。この段階になってくると、今度は他のプレイヤーがどんな構成をしているのかを確認することも大切になってくる。相手の駒や盤上の様子を見ることで、相手の欲しそうな駒を自分が購入することで妨害したり、相手が使う駒に有利な駒をこちらで揃えたりといった戦略を練ることもできる。しかし、こういったことができるのは上級者になってからなので、まずはルールを覚えたり駒の能力を勉強することが先決だ。
ゲーム終盤
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目次 - Contents
- 『チームファイト タクティクス』の概要
- 『チームファイト タクティクス』のあらすじ・ストーリー
- ヤスオ
- ヨネ
- ガレン
- ラックス
- ワーウィック
- キンドレッド
- ナミ
- 『チームファイト タクティクス』のゲームシステム
- 概要
- ゲーム開始から中盤まで
- ゲーム終盤
- 『チームファイト タクティクス』の登場人物・キャラクター
- ホーントリング
- シルバーウィング
- フューリーホーン
- フェザーナイト
- モールダイバー
- ルーンスピリット
- プロテクター
- パドルマー
- ハッシュテイル
- シーサ
- ダンゴ
- フワ
- キキ
- オシア
- メリスマ
- クラグル
- フラッターバグ
- トッカー
- アビシア
- スクインク
- スターマウ
- ニクシー
- ベルスウェイヤー
- ライトチャージャー
- アオ・シン
- アンブラ
- チョンク
- 『チームファイト タクティクス』のアイテム
- デスブレード
- ジャイアントスレイヤー
- ガーディアンエンジェル
- インフィニティ・エッジ
- ブラッドサースター
- ショウジンの矛
- ルナーン・ハリケーン
- ラピッドファイアキャノン
- グインソー・レイジブレード
- ブランブルベスト
- ソラリのロケット
- ワーモグアーマー
- トラップクロウ
- ソードブレイカー
- フローズンハート
- 沈黙の帳
- モレロノミコン
- ゼファー
- ラバドン・デスキャップ
- アイオニックスパーク
- ルーデンエコー
- クイックシルバー
- 盗賊のグローブ
- 自然の力
- 『チームファイト タクティクス』の用語
- AoE(Area of Effect)
- AD(Attack Damage)
- AP(AbilityPower)
- AR(Armor)
- AS(Attack Speed)
- Carry
- CC(Crowd Control)
- DoT(Damage over Time / Damage on Time)
- DPS(Damage Per Second)
- HP(Health Point)
- Hyper Roll
- LoL(League of Legends)
- LS(Life Steal)
- MR(Magic Resist)
- Melee
- OP(Over Power)
- Passive
- Ranged
- Skill
- Sustain
- TFT(TeamFight Tactics)
- Ture Damage
- 穴熊
- 回転寿司
- 重ねる
- 『チームファイト タクティクス』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 開発者は12人、リリースまで18週間、ゲームの舞台は『リーグ・オブ・レジェンド(LoL)』
- 「リトルレジェンド」の案はバグから生まれた