宮本浩次の破天荒なエピソード・逸話まとめ

宮本浩次(みやもとひろじ)とは、ロックバンド・エレファントカシマシのボーカルで、高い歌唱力と強烈なキャラクターで幅広い層に人気を博すミュージシャンである。バンドとしてはもちろん、2018年頃からはソロでの音楽活動にも力を入れるなど、活躍の幅を広げてきた宮本だが、その個性的な言動、こだわり故に多くの破天荒なエピソードが存在し、それもまた多くのファンを引き付ける魅力となっている。本記事では、周囲をヒヤヒヤさせるようなものから笑い話になるようなものまで、宮本にまつわる逸話の詳細をまとめていく。

アルバム『エレファントカシマシ5』をリリースした1992年頃、荒川の河川敷で写真撮影をしていた時の出来事。

撮影をしながら、カメラマンに「ここで歌ってもらえませんか?」というムチャ振りをされた宮本。当初はどうすればいいか困ってモジモジしていたらしいが、その後突如キレ始め、履いていた靴を脱いで手に持ち、ペチペチとはたき始めた。カメラマンはそれをかわしつつ、はたかれつつもシャッターを切り撮影を続けた。その際、宮本が殴りかかった瞬間の写真はそのまま雑誌に掲載された。

髪をグシャグシャとするクセが元でアルバイトをクビになったことがある。

出典: new-ahiru.com

宮本には髪を手でグシャグシャとかきあげるクセがあるが、このクセが元で大学生時代にアルバイトをしていたレコード店をクビになっている。理由は、「お客様が来るたびに髪をかきあげてグシャグシャにする」から。音楽番組に出演した際なども、話しながら髪をグシャグシャとするため、進行MCに指摘されるほどであった。

ちなみに、このクセは高校生ぐらいの頃から「男っぽい仕草」を意識してやるようになったとのこと。

歌番組「HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP」にて、ダウンタウンにその言動をイジられ、面白キャラとして定着する。

「悲しみの果て」や「今宵の月のように」のヒットを受け、地上波テレビの歌番組などにも出演する機会が増えていったエレファントカシマシであるが、その中でも特に頻繁に出演していたのがお笑いコンビのダウンタウンが司会を務めていた「HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP」である。この番組はダウンタウンとゲストであるミュージシャンとのトークコーナーがあったのだが、1999年に出演した際、宮本は上記でも述べたクセである髪をグシャグシャとするクセを連発し、ダウンタウンの浜田雅功にイジられている。しかし、構わず髪をかきあげながらトークを続ける宮本に対し、今度は松本人志が「『要するに』と言うのをやめろ」とイジる。宮本は何かを話す際、最初に「要するに」とつけるのがクセになっていたのだが、そのクセもまったく直す様子を見せず「要するに」を連発して話し、松本が激しくツッコんで会場の笑いを誘っていた。

宮本のトークは話題となり、その後もHEY!HEY!HEY!に何度か出演。その独特な間や言いまわし、なかなか結論を言わない話し方で笑いを誘い、宮本自身も楽しそうにトークをしていた。しかし、宮本は後にこういったバラエティ番組にて、自分がミュージシャンでありながら「面白キャラクター」として定着してしまったことを反省し、音楽に集中するべくトークバラエティなどへの出演を控える方向性にシフトしていく。

ちなみに、宮本はHEY!HEY!HEY!への出演をきっかけに、浜田からテレビドラマへの出演を推薦され、TBS系ドラマ「Friends」で俳優デビューをし、新人俳優賞を受賞している。また、2016年に放送されたフジテレビ系ドラマ「俺のセンセイ」では、初の主演を務めている。

「文明の利器」を否定すべく車に乗っていなかったが、自身の内にある矛盾に気づき、一転して運転好きとなる。

宮本は若い頃から、文明の利器の恩恵にあずかることを否定すべく、自動車免許を取得しておらず、真夏でもクーラーを取り外すような生活をしていた。しかし、暑さに耐えきれずシャワーを浴びていた際に、「結局自分は文明の利器に頼っている」という矛盾に気付いたことでそのこだわりの基準を緩め、33歳の時には自動車免許を取得し車にも乗るようになった。それからは何かに取りつかれたように車を運転するようになり、首都高を毎日毎日何度も周回し、一晩で走行距離が200kmを超えるほどだったとのこと。しかし、免許停止処分を受けて以降は憑き物が落ちたかのように電車移動中心の生活に戻った。ちなみに、宮本は「車に乗るならポルシェだ」と小学生の頃から決めていたらしく、免許を取得してから最初に購入した車は「ポルシェ・ボクスター」、次に購入したのが「ポルシェ・カレラRS」であった。

火鉢好きが高じて10個購入、それに囲まれながら読書をして一酸化炭素中毒になった。

宮本には浮世絵や掛け軸、古い地図など日本古来のものを収集する趣味があるが、その中で火鉢にまつわるエピソードがある。文豪・芥川龍之介に憧れ、火鉢を収集し始めた宮本は小道具店などを巡り10個の火鉢を集め、暖房器具として使っていた。しかし、火鉢に囲まれて読書をしていた際に激しい頭痛に襲われ意識が朦朧となり、医者にかかると「一酸化炭素中毒」と診断されてしまったとのこと。ちなみに、それとは別に宮本が高熱を出して寝込んだ際、火鉢だけでは寒さを凌げず困っていたところ、父親と友人がそれぞれ石油ファンヒーターを持ってきてくれて、その暖かさに感動したというエピソードも語っている。

急須でお茶を飲むための時間を短縮しようと、台所中心に生活を送っていた時期がある。

出典: new-ahiru.com

宮本は火鉢の他に急須も数多く収集している。その数は100個を優に超え、お茶の本場である中国で急須を入手するために講座で中国語を学び、何度も渡航するほど情熱を傾けている。そして、急須が使い込むほどに光沢が増していき飴色に輝くと知った宮本は、烏龍茶の一種である鉄観音を多い時で1日で100杯以上飲むなど極端な頻度で飲むようになる。そのために、一時期は急須にお湯を組む時間を短縮するためにキッチンで寝食を行っていたほどである。

彼女の誕生日に図書券をプレゼントした。

宮本は男子校出身という理由で、男女交際における一般的な振る舞いが分からず苦手としている。過去には、当時付き合っていた彼女の誕生日プレゼントに何を贈るかを悩んだ末、5000円分の図書券を贈り、彼女に「親戚の叔父さんみたい」と言われてしまったことも。当時、まだミュージシャンとして目が出ていなかった宮本にとって5000円というのは高額であったのと、「自分が貰って嬉しいものを考えたのに」という気持ちから大変ショックを受けてしまったとのこと。

彼女がクリスマスにつくってくれたフライドチキン10本を「こんなに食べられるか!」とひっくり返した。

宮本は、図書券を贈った彼女とは別の、22~3歳頃に付き合っていた彼女との交際でもある失敗をしている。クリスマスの時期、彼女は宮本と一緒にご馳走を食べようと、自分の家に宮本を招き、フライドチキンを10本作った。しかし、そのフライドチキンを見た宮本は「なんだよこれ!10本もあるじゃん。こんなに食えるかよ!」と怒りながらひっくり返して床の上にばらまいて帰ってしまった。このエピソードについては後に宮本がエッセイ「明日に向かって歩け!」で、「当時、その彼女との別れの気配を感じていたため、フライドチキンを食べて彼女が喜ぶ姿を見てしまうのがどうにも耐えられなくなってしまったため」と語っている。

彼女に振られたショックで100回以上電話をかけ続け、ライブの回数を減らしてしまう。

宮本は24歳の頃、当時長く付き合っていた彼女に振られてしまう。(フライドチキンの際の彼女と同一人物かは不明)宮本はそれに大変なショックを受けて、彼女に対し3分に1回ほどの頻度で電話をかけ続ける行動に走っている。宮本曰く、「彼女は100回目ぐらいまでは出てくれてました」とのこと。その後、何も手につかなくなってしまい、ミュージシャンとして売っていかなければいけない時期でありながら、年間のライブ本数が3本にまで減ってしまった。

ちなみに、宮本は過去に元女優の江角マキコと交際をしていたが、1年ほどで破局となり、その際もヒドい落ち込みを見せていたとのこと。

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