『魔法使いの夜』とは2012年に発売されたTYPE-MOONの伝奇ビジュアルノベルゲームである。PC版を経て、フルボイス化したPS4やSwitch、Steam版が発売された。物語の舞台は1980年代後半の三咲町。田舎から引っ越してきた男子高校生の静希草十郎は、魔術を使う生徒会長の蒼崎青子を偶然目撃する。魔術の秘匿のため、青子と同居人の久遠寺有珠の魔女2人に命を狙われる草十郎だったが、紆余曲折を経て助かり、監視を兼ねて彼女らの洋館で奇妙な共同生活を送ることになる。
CV:手塚ヒロミチ
合田教会の司祭代理を務める神父。普段は穏やかで理知的な雰囲気を崩さないが、その本質は極めて冷徹であり、時折辛辣な苦言を呈する。蒼崎家とは長年の付き合いがあり、かつて魔術を学ばない条件で青子の祖父に師事していたため、橙子の兄弟子にあたる。同時に彼女の初恋の相手でもあるが、有珠からは激しく嫌われている。街中であっても衣服の下に刀を忍ばせており、かつて魔法使いを斬り殺したという過去を持つなど、純粋な戦闘技術において橙子からも強く警戒されている。自身が「今なら斬れる」と直感した瞬間に躊躇なく対象を切り捨てる危険な精神性の持ち主である。
周瀬 律架(すせ りつか)
CV:伊藤静
合田教会に籍を置く女性で、唯架の双子の姉。怠惰で大雑把な性格だが、どこか憎めない寛大さを持ち、草十郎や有珠からは良き相談相手として慕われている。しかし、青子からは過去の因縁によって徹底的に嫌悪されている。元々は聖堂教会に所属していたが、後に魔術協会へと鞍替えし、監視役として蒼崎家に弟子入りしていた過去を持つ。現在は双方の組織を天秤にかける二重スパイのような立ち位置にある。自らの骨格すら変化させる高度な変身魔術や黒魔術を得意としており、弟子時代には男装して青子の家庭教師を務めていた。この男装姿が青子の初恋の相手であり、現在の青子の深刻な恋愛嫌いを引き起こすトラウマの原因となっている。
周瀬 唯架(すせ ゆいか)
CV:松井暁波
合田教会のシスターであり、聖堂教会の代行者でもある女性。律架の双子の妹にあたり、数年前から教会で働いている。先天的な弱視により現在は盲目に近い状態だが、その他の五感が異常なほどに研ぎ澄まされているため、日常生活はもちろん、異端を排除する代行者としての戦闘行動や患者の治療も完璧にこなす。他者を「自身に対する脅威度」で識別しているため、悪意や害意が完全に欠落している草十郎の存在を全く認識することができない。街では敬虔な聖職者として慕われており、その美貌から彼女を目当てに教会を訪れる男性も多いが、生真面目すぎる性格が災いして友人は少ない。
魔術師世界の人々
蒼崎 橙子(あおざき とうこ)
CV:青木瑠璃子
青子の実姉であり、卓越した魔術の才能を持つ魔術師。普段は理知的で明朗な人物だが、眼鏡を外すと冷酷かつ峻厳な魔術師の顔が現れるという、擬似的な二重人格を使い分ける。生まれながらにして優れた魔眼を宿し、最高峰の後継者として育てられていたが、祖父の気まぐれによって突然妹の青子が後継者に選ばれたため、激を飛ばして出奔した。海外で実力を蓄え、蒼崎の遺産を奪い取るという「過去の清算」のために三咲町に舞い戻る。最高位の人形師として独自の魔術回路を構築し、莫大な富と権力を有する。青子との死闘の末に敗北し、三咲町に足を踏み入れるとカエルに変わるという強烈な呪いをかけられたが、後に自身の肉体を完全に破棄して新たな人形へ魂を移すことでその呪縛を強引に克服した。
ルゥ・ベオウルフ(Lugh Beowulf)
CV:種﨑敦美
橙子の使い魔として契約している人狼の少年。現代の魔獣ではなく、神代の神秘をそのまま宿して自然発生した精霊に近い幻想種であり、圧倒的な戦闘能力と強大な神秘を身に纏う。その在り方は魔術師にとって絶対的な天敵とされる。普段は美しい金色の巨狼の姿だが、魂の本質が定まっていないため、あらゆる生物の形態へ自由に変化できる。自らの生の実感を得るために橙子に付き従っていたが、遊園地での決戦において草十郎の想定外の一撃に敗北。生まれて初めて「敗北の恐怖」という未知の感情を教え込まれたことで草十郎を絶対的な主として崇めるようになり、橙子の敗退後は三咲町の商店街に居着いて彼を慕い続ける。見た目は金髪緑眼の少年だが、精神は非常に幼い。
メイ・リデル・アーシェロット(May Riddell Archelot)
CV:高森奈津美
世界的なポップアイドルの「リデルリドル」として華々しく活動する魔術師の少女。極めてエキセントリックで躁鬱の気がある激しい性格の持ち主。「煤の魔女」の系譜に連なる近代黒魔術の使い手であり、同時に莫大な資産を有する大財閥の令嬢でもあるため、有珠や鳶丸からは「資本主義の犬」と揶揄されている。幼少期に有珠と交流があったことから彼女に対して異常なまでの執着心を抱いており、有珠の気を引くために様々な騒動を巻き起こす。魔術師としての実力は極めて高く、かつて人狼のベオウルフと互角の闘争を繰り広げた経験を持つ。
蒼崎の祖父(あおざきのそふ)
CV:広瀬彰勇
青子と橙子の祖父であり、根源の渦に到達して「第五魔法」を構築した偉大な魔法使い。蒼崎の実家の地下深くにある工房に隠居しているが、文柄詠梨によって肉体を一度破壊されているため、すでに人間の原型を留めていない異形の存在と化している。当初は才能豊かな橙子を後継者として厳格に育てていたが、青子が持つ特殊な魔術回路の性質を見抜くと、突如として後継者を青子へ変更し、一族に深刻な不和をもたらした。
蒼崎の父(あおざきのちち)
CV:河田吉正
青子と橙子の実父で、現在は妻と共に秋古城と呼ばれる実家に滞在している。魔術師としての才能は平凡であり、自身の結婚を機に魔道から完全に足を洗った。妻を熱烈に愛しており、風変わりながらも温和な家庭を築いていたが、自身の子供たちが魔道の凄惨な後継者争いに巻き込まれていく運命に対しては、一人の親として困惑と割り切れない想いを抱えていた。
有珠の母(ありすのはは)
「純血の魔女(マインスター)」と畏怖された英国の魔女であり、すでに故人。第一魔法の使い手ユミナの直系であり、妖精に近い生態を持つ一族の禁忌を破り、大富豪である久遠寺家の御曹司と恋に落ちて有珠を出産した。ルイス・キャロルの熱狂的なファンであり、娘の有珠(アリス)の名前も物語から引用したという情熱的な一面を持つ。
三咲市の人々
土桔 由里彦(ときつ ゆりひこ)
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目次 - Contents
- 『魔法使いの夜』(まほよ)の概要
- 『魔法使いの夜』(まほよ)のあらすじ・ストーリー
- 異文化の接触と目撃
- 遊園地の決戦
- 久遠寺邸での共同生活
- 橙子の来襲
- 姉妹の死闘と第五魔法の開現
- 結末
- 『魔法使いの夜』(まほよ)のゲームシステム
- 選択肢のないキネティックノベル(ビジュアルノベル)
- 『魔法使いの夜』(まほよ)の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- 蒼崎 青子(あおざき あおこ)
- 久遠寺 有珠(くおんじ ありす)
- 静希 草十郎(しずき そうじゅうろう)
- 三咲高校
- 槻司 鳶丸(つきじ とびまる)
- 久万梨 金鹿(くまり こじか)
- 木乃美 芳助(きのみ ほうすけ)
- 山城 和樹(やましろ かずき)
- 美濃 禎常(みの よしつね)
- 合田教会
- 文柄 詠梨(ふみづか えいり)
- 周瀬 律架(すせ りつか)
- 周瀬 唯架(すせ ゆいか)
- 魔術師世界の人々
- 蒼崎 橙子(あおざき とうこ)
- ルゥ・ベオウルフ(Lugh Beowulf)
- メイ・リデル・アーシェロット(May Riddell Archelot)
- 蒼崎の祖父(あおざきのそふ)
- 蒼崎の父(あおざきのちち)
- 有珠の母(ありすのはは)
- 三咲市の人々
- 土桔 由里彦(ときつ ゆりひこ)
- 恒河(こうが)
- 槻司 喜実國(つきじ きみくに)
- 槻司 一義(つきじ ひとよし)
- 金鹿の父(こじかのちち)
- 金鹿の兄達(こじかのあにたち)
- 『魔法使いの夜』(まほよ)の用語
- 特異能力
- 魔術
- 魔法
- 舞台・場所・施設
- 三咲町(みさきちょう)
- 私立三咲高等学校(しりつみさきこうとうがっこう)
- 礼園女学院(れいえんじょがくいん)
- 久遠寺邸(くおんじてい)
- やしろぎブレッド&キッツィーランド
- 童話の怪物(プロイキッシャー)
- 夜の饗宴(ディドルディドル)
- ロスト・ロビン・ロンド
- おしゃべり双子
- 午睡の鏡(セカンドチケット)
- 名無しの森
- スクラッチ・ダンプティ
- シックス・スィング・チョコレイト
- スクリプス・ハンプティ
- 橋の巨人(テムズトロル)
- 月の油(フラットスナーク)
- 薔薇の猟犬(ワンダースナッチ)
- スイーツハーツ
- スノウホワイト
- ゴブリンフロン
- 『魔法使いの夜』(まほよ)の主題歌・挿入歌
- ED(エンディング):「星が瞬くこんな夜に」
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