魔法使いの夜

魔法使いの夜

『魔法使いの夜』(まほうつかいのよる)とは、TYPE-MOONより発売された伝奇ビジュアルノベルゲーム。奈須きのこが1996年に執筆した未発表・未完成の同名伝奇小説を原作とする作品であり、『月姫』『Fate/stay night』『空の境界』に連なる「奈須キノコ世界」の原点かつ雛形に位置付けられている。略称は「まほよ」。
キャラクターデザインはこやまひろかずが担当。2012年4月12日にPC用初回版が発売された。『月姫』に登場する魔法使い・蒼崎青子を主人公とし、『空の境界』の蒼崎橙子や『月姫』の舞台でもある三咲町が登場するが、他作品と完全に同一の世界ではないとされる。演出と「物語」の魅力を極限まで生かすため、番外編を除き本編に分岐や選択肢が存在しない点が特徴である。2022年12月にはフルボイス・フルHD化されたPlayStation 4およびNintendo Switchへの移植版が発売され、2023年12月14日にはSteam版も配信された。また、ufotable制作による劇場アニメ化や、こやまひろかずがイラストを担当する星海社FICTIONSからの小説版(全3巻)の刊行など、多角的なメディア展開が行われている。
物語の舞台は1980年代後半の地方都市・三咲町。「坂の上にあるお屋敷には2人の魔女が住んでいる」という噂が存在するこの町に、田舎から男子高校生の静希草十郎(しずき そうじゅうろう)が引っ越してくる。草十郎は転校先の生徒会長である蒼崎青子(あおざき あおこ)が魔術を使っている現場を偶然目撃してしまうが、世間疎い草十郎は「都会人ならできること」と勘違いする。一方、青子は同居人の久遠寺有珠(くおんじ ありす)から目撃者である草十郎の抹殺を促され彼の命を狙うが、紆余曲折の末に草十郎は命を留める。最終的に魔術の秘匿と監視を目的として、青子・有珠・草十郎の3人は久遠寺邸で共同生活を送り始めることになるのだった。

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魔法使いの夜のレビュー・評価・感想

魔法使いの夜
8

シナリオノベルゲームの知る人ぞ知る名作「魔法使いの夜」

「魔法使いの夜」はTYPE-MOONから出されたシナリオノベルゲームです。
TYPE-MOONというと「Fate」シリーズは知っているという方も多いのではないでしょうか。
この「魔法使いの夜」も世界観はFateと同じく魔術の存在する世界の物語で、二人の魔術師の少女と一人の山奥で生まれ育った少年のお話です。
この作品の最大の特徴は、選択肢が無い、という点です。
シナリオゲーム定番の、選んだ選択肢によるルートの分岐がありません。
つまりひたすら文字と画像を追っていくだけになります。
ここだけ聞くと「それつまらなくね?てかゲームじゃ無くね」という方も多いと思います。
そういう方にこそ、この作品はやってみてほしい。
ネタバレを防ぐためにストーリーについては詳しく書きませんが、これはこれまでの常識を覆すだけの魅力を持つ作品です。
この世界観は、字だけの小説のみならず、漫画やアニメでも、ほかのスタイルでは決して表現できないものです。
アニメ業界ではきれいな作画やCGをふんだんに使った戦闘シーンが高く評価されていますが、物語とはそれがすべてではない。
限られた絵と文字と音楽でこそ、登場人物の内面の奥深くまで入り込める。
「魔法使いの夜」は心理描写がとにかく秀逸で、それによって動く絵に頼らずとも躍動感のある作品に仕上がっています。
作者も自身でおっしゃっていましたが、これはシナリオノベルゲームの最高傑作です。