中二病でも恋がしたい!(中二恋)のネタバレ解説・考察まとめ
『中二病でも恋がしたい!』とは、KSエスマ文庫第一弾として刊行された虎虎のライトノベルおよびそれを原作としたアニメ作品である。ジャンルはラブコメディー。
元中二病の主人公富樫勇太と現役中二病のヒロイン小鳥遊六花を中心に展開される愉快な日常や恋模様を描く。
中二病を活かした本作ならではのコメディパートや中二病モードと素の性格とのギャップを見せる魅力的なキャラクター、中二病による妄想世界と現実世界との折り合いがつけられず葛藤する六花とそこから展開される感動的なストーリーが本作の主な魅力である。
全文は以下。
「中二病は恥ずかしい、と誰もが言う。もう二度と思い出したくない、消してしまいたいと。でもあの時のどうかしていた自分は本当にいなくなってしまったのだろうか。自分は誰かに監視されていると妄想し、自分のキャラを設定して成りきっていたあの時の自分は。人は時に妄言を吐き、突然変わる世界を夢想し、遠い未来を想像し、存在しない大恋愛を頭の中に描く。それは生まれてから死ぬまで人の中で永遠に繰り返される、果てしなく繰り返される、悲しくて、恥ずかしくて、愛おしい、『自意識過剰』という名の病。『自分』という名の避けては通れぬ営み。そう、人は一生、中二病なのだ。」
なりたい自分を夢想したりそのイメージに自分を当てはめて演じてみたりすることは人の中に自意識がある以上避けては通れない営みであるという、本作のテーマの一つにもなる名言。
七宮が勇太への恋心を押し殺す場面
第2期第10話にて。七宮が日に日に増大していく勇太への恋心に苦しむ中、一行は盆踊りの時期を迎える。勇太は祭の中で六花とはぐれてしまい、偶然七宮と会う。そこで急に雨が降ってきたため、二人は近くで雨宿りをすることに。七宮は、勇太が六花をどれだけ大切に思っているかを確認して自らを苦しめることによって勇太への恋心を完全に封印しようとする。勇太が六花を探すために去った後、完全に気持ちを押し殺すことができたと喜んでいたが傘を届けに現れた勇太を見て押さえていた気持ちがあふれ出してしまう。
上の画像の表情にはそんな七宮の切ない恋心が全面に出ており、それが名場面たる所以でもある。
富樫 勇太「六花、俺はいつまでもお前だけを見ている。」
第2期最終話にて。六花は上級契約を結ぶことに対してどうしても恥ずかしさと変わってしまうことへの恐怖を覚えていた。勇太はそんな六花に対し、ハグすることやキスすることなんかより、六花と同じ家に帰って一緒に生活していろんな感情を共有していく日常がなにより幸せであることを伝える。
中二病による妄想世界と現実世界の恋愛とのギャップに苦しむ六花を受け止める勇太の優しさが最も表れているといえる名言。
『中二病でも恋がしたい!』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
一色は原作では真面目な風紀委員だった
女好きという特徴だけは一致しているものの、原作での一色は成績はトップクラスで風紀委員に所属しているという真面目キャラだった。そのうえ原作では「くみん先輩一筋」というキャラ付けもないことから、より一色の変態性が引き立てられていると言える。
アニメ版においては学業成績について言及されてはいないものの、風紀委員から軽音部所属と変更されているあたり、かなりのキャラ変更がされたと考えられる。
第1期最終話にて勇太は六花の祖父母の家まで自転車で約94㎞走っていた
第1期最終話、昔の自分の手紙から激励され、一色の自転車を借りて六花のいる祖父母の家へと向かったが、その距離はおよそ94㎞。
普通ならば自転車でも半日以上かかるところだが、それを夜も明けないうちに到着しているあたり、六花のことを想ってどれだけの速さで勇太が自転車を飛ばしてきたかがわかる。
劇場版『中二病でも恋がしたい! -Take On Me-』の逃避行シーンでは『たまこまーけっと』や『無彩限のファントム・ワールド』などの要素が隠れている
劇場版『中二病でも恋がしたい! -Take On Me-』では、勇太と六花が十花の追っ手から逃れながら全国各地を巡り歩く。その途中では京都アニメーション制作の他アニメの要素がそこらに散りばめられている。
上の画像では『たまこまーけっと』の舞台であった「たまや」や「うさぎ山商店街」が登場している。さらに二人がUFOキャッチャーで遊ぶ場面では『たまこまーけっと』に登場する「デラ・モチマッズィ」や『無彩限のファントム・ワールド』に登場する「ルル」が登場する。その他にも『響け!ユーフォニアム』、『Air』、『CLANNAD』、『涼宮ハルヒの憂鬱』など京アニの名作に登場した場所が本映画にも登場するなどしており、京アニファンにとってはこれらの要素を探してみることも楽しみの一つとなるかもしれない。
『中二病でも恋がしたい!』の主題歌・挿入歌
テレビアニメ第1期(『中二病でも恋がしたい!』)
OP(オープニング):ZAQ 『Sparkling Daydream』
ED(エンディング):Black Raison d'être(小鳥遊六花、丹生谷森夏、五月七日くみん、凸守早苗)『INSIDE IDENTITY』
挿入歌:ZAQ 『始まりの種』(第8話)
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目次 - Contents
- 『中二病でも恋がしたい!』の概要
- 『中二病でも恋がしたい!』のあらすじ・ストーリー
- 第1期
- 第2期(『中二病でも恋がしたい!戀』)
- 劇場版(『中二病でも恋がしたい! -Take On Me-』)
- 『中二病でも恋がしたい!』の登場人物・キャラクター
- 主な登場人物
- 富樫 勇太(とがし ゆうた)
- 小鳥遊 六花(たかなし りっか)
- 丹生谷 森夏(にぶたに しんか)
- 五月七日 くみん(つゆり くみん)
- 凸守 早苗(でこもり さなえ)
- 七宮 智音(しちみや さとね)
- 一色 誠(いっしき まこと)
- 小鳥遊 十花(たかなし とおか)
- その他の登場人物
- 九十九 七瀬(つくも ななせ)
- 富樫 樟葉(とがし くずは)
- 富樫 夢葉(とがし ゆめは)
- 勇太の母
- 六花の母
- 『中二病でも恋がしたい!』の用語
- 中二病(ちゅうにびょう)
- 邪王真眼(じゃおうしんがん)
- ダークフレイムマスター
- 暗炎龍(あんえんりゅう)
- モリサマー
- 闇聖典(マビノギオン)
- ミョルニルハンマー
- 不可視境界線(ふかしきょうかいせん)
- 本編に登場する施設・組織
- 私立銀杏学園(しりついちょうがくえん)
- 極東魔術昼寝結社の夏(きょくとうまじゅつひるねけっしゃのなつ)
- 『中二病でも恋がしたい!』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 小鳥遊 六花「私の目、見る?」
- 小鳥遊 六花、富樫 勇太、凸守 早苗「爆ぜろリアル!弾けろシナプス!バニッシュメントディスワールド!」
- 勇太と六花が恋人の契約を結ぶ場面
- 丹生谷 森夏「結局、人はいつも何かに病んでいるのかなぁって」
- ナレーター「人は一生、中二病なのだ。」
- 七宮が勇太への恋心を押し殺す場面
- 富樫 勇太「六花、俺はいつまでもお前だけを見ている。」
- 『中二病でも恋がしたい!』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 一色は原作では真面目な風紀委員だった
- 第1期最終話にて勇太は六花の祖父母の家まで自転車で約94㎞走っていた
- 劇場版『中二病でも恋がしたい! -Take On Me-』の逃避行シーンでは『たまこまーけっと』や『無彩限のファントム・ワールド』などの要素が隠れている
- 『中二病でも恋がしたい!』の主題歌・挿入歌
- テレビアニメ第1期(『中二病でも恋がしたい!』)
- OP(オープニング):ZAQ 『Sparkling Daydream』
- ED(エンディング):Black Raison d'être(小鳥遊六花、丹生谷森夏、五月七日くみん、凸守早苗)『INSIDE IDENTITY』
- 挿入歌:ZAQ 『始まりの種』(第8話)
- 挿入歌:ZAQ 『君のとなりに』(第10話)
- 挿入歌:小鳥遊六花(内田真礼)『見上げてごらん夜の星を』(第10話)
- 短編エピソード(『中二病でも恋がしたい!Lite』)
- OP(オープニング):ZAQ 『君へ』
- ED(エンディング):ZAQ 『漆黒に踊る弧濁覇王節』
- 『小鳥遊六花・改 〜劇場版 中二病でも恋がしたい!〜』
- OP(オープニング):小鳥遊六花(内田真礼)『-Across the line-』
- ED(エンディング):Black Raison d'être(小鳥遊六花、丹生谷森夏、五月七日くみん、凸守早苗)『Secret Survivor』
- テレビアニメ第2期(『中二病でも恋がしたい!戀』)
- OP(オープニング):ZAQ 『VOICE』
- ED(エンディング):Black Raison d'être(小鳥遊六花、丹生谷森夏、五月七日くみん、凸守早苗)『Van!shment Th!s World』
- 短編エピソード(『中二病でも恋がしたい!戀 Lite』)
- ED(エンディング):ZAQ 『深淵に舞う戦慄謝肉祭』
- 劇場版(『中二病でも恋がしたい! -Take On Me-』)
- OP(オープニング):ZAQ 『JOURNEY』
- ED(エンディング):ZAQ 『こころのなまえ』
- 挿入歌:ZAQ 『Please, Take on me♡』