DEATH STRANDING(デス・ストランディング)のネタバレ解説・考察まとめ

『DEATH STRANDING』とは、メタルギアシリーズの小島監督が、企画、脚本、監督を務めるゲーム作品である。
作品の魅力としては、やはり、長い沈黙を守ってきた小島監督のコナミからの独立後の初タイトルであるという点である。
ストーリーや前評判については、発売直前まで殆ど明らかにされないという戦略が取られていた。
このため、発売後の評価は、賛否が大きく分かれる結果となっている。
近未来の崩壊してしまったアメリカ合衆国が舞台である。

Episode 7:Clifford(クリフォード)

本章の主要キャラのクリフである。
目からタール状のものが流れており、通常の状態ではないことが分かる。

サムは、デッドマンを探しながら、銃弾が飛び交い、戦車が走り、戦闘機が墜落する戦場を進む。一方のデッドマンは、BBを持っていることでクリフから狙われてしまう。
サムと合流したデッドマンは、恐怖を紛らわせるためか、自らのことを語りだす。実はデッドマンは、臓器の大半を死者からの臓器移植で補っている人造人間であった。作中の設定で、人間は、母親の子宮から生れ出ることにより自分のビーチを獲得する。このため、人造人間であるデッドマンは、ビーチを持たないため、デッドマンと名乗っていたのだった。なお、デッドマンが誰に作られたかについては、不明である。
ビーチとは、いわゆるあの世とこの世をつなぐラインである。
デッドマンから受け取ることでBBを取り戻したサムは、前回の戦場と同様に、BBを求めるクリフと戦う。そして、どうにかクリフを退けたサムは、デッドマンとともに、この世へ帰還するのだった。

Episode 8:Heartman(ハートマン)

本章の主要キャラのハートマンである。
肩から下がっているのはAED。

サムは、ブリッジズのメンバーのハートマンから、ママーの遺体の配達を依頼される。ママーの遺体は、なぜか死後48時間以上たっても、セントラル・ノットシティを吹き飛ばした自殺死体のように、BTを呼び寄せず、ヴォイドアウトを起こさなかったためである。
この点に目を付けたハートマンは、ママーの遺体を調査することで、デス・ストランディングを引き起こそうとしている分離破壊主義者とヒッグスの目的を防ぐことができるのではないかと考えたからである。
ママーが死亡してもヴォイドアウトを起こさない理由が解明できれば、デス・ストランディング自体を回避することができるためである。
サムは、ハートマンの研究所へママーの遺体を配達する。ハートマンの調査によると、ママーは絶滅体ということだった。絶滅体とは、ビーチとつながる臍帯を持つもので、年を取らないし、BTを呼び寄せることもできる。さらに、ブリジットとアメリとも絶滅体であることが分かった。
つまり、ビーチとつながる臍帯とは、ビーチの持つ力を引き出すことができるパスということになる。
ハートマンたちは、ヒッグスの目的が、絶滅体であるアメリを利用して、ラスト・ストランディングを引き起こすものではないかと予測する。ラスト・ストランディングとは、歴史上何度か発生してきた特に大きなデス・ストランディングのことで、あの世からBTがビーチを経由して、この世に大量にやってくる事象のことである。
ラスト・ストランディングが発生すれば、人類は、分離破壊主義者であるヒッグスの目的通りに絶滅してしまうことを意味する。
ラスト・ストランディングを防ぐために、サムは、最終目的地であるエッジ・ノットシティへ向かうためにタールベルトを渡る方法を思案する。タールベルトは、BTが出現する危険地帯であるため、通常の船で渡ることができないためであり、ブリッジズのメンバーも解決策を持っていなかった。
そして、サムは、試行錯誤の結果、BTにわざと捕まることで、タールベルトを渡る事に成功する。BTに捕まると、周囲は、座礁地帯と呼ばれる過去の建築物が出現する不思議な空間となる。サムは、タールベルト内に出現した過去の建築物を渡ることで、タールベルトを抜けたのだった。

Episode 9:Higgs(ヒッグス)

本章の主要キャラのヒッグスである。
敵として何度もサムの前に立ちはだかることになる。

サムは、とうとう最終目的地であるエッジ・ノットシティにたどり着く。エッジ・ノットシティは、廃墟と化しており、BTと戦いながらエッジ・ノットシティの最奥までたどり着くことに成功したサムは、とうとうカイラル通信連動アタッチメントを起動することに成功する。
しかし、サムは、待ち受けていた超巨大人型BTを操るヒッグスの襲撃を受けてしまう。ヒッグスは、カイラル通信をアメリカ全土に接続することで、カイラル通信網をアメリのビーチに接続し、ラスト・ストランディングを起こすつもりだったのだ。
つまり、サムは、ヒッグスの目的に利用されていたことになる。
サムは、激しい戦いの末、どうにか超巨大人型BTを倒すことに成功する。しかし、ヒッグスは、ラスト・ストランディングを引き起こすためにアメリのビーチへ逃げてしまう。サムは、フラジャイルの力を借りてアメリのビーチへと行き、ヒッグスとの最後の戦いに臨み、勝利するのだった。

Episode 10:Die-Hardman(ダイハードマン)

本章の主要キャラのダイハードマンである。
基本的にはいつもマスクで素顔を隠している。

ヒッグスは倒したものの、大陸全土のカイラル通信は、異常な状態のままだった。サムは、フラジャイルの力を借りてビーチを通って、ブリッジズの本拠地のあるキャピタル・ノットシティに戻ろうとする。すると、そのビーチでは、ダイハードマンと、死んだはずのブリジットがおり、そこにクリフが現れた。
クリフは、理由は不明だがダイハードマンと揉めており、ブリジットにもBBを返せと迫る。
そして、サムは、いきなり空間から現れたアメリから突き飛ばされることで、ビーチからはじき出されてしまった。

Episode 11:Clifford Unger(クリフォード・アンガー)

本章の主要キャラのクリフである。
本章では、BBと接続した時に見せられる光景の背景が判明する。

サムは、ビーチから帰還し、レイク・ノットシティへたどりつく。すると、サムは、再び異空間にある奇妙な戦場に放り込まれてしまう。サムは、その戦場で再びBBを求めるクリフと戦闘になる。
この戦場は、世界大戦のような多くの人間が死ぬような事象により絡み合った個人のビーチの集合だった。サムは、激戦の末に再度クリフを倒す事に成功する。
ダイハードマンは、ブリジットの側近で、ブリッジズの長官も務めている。しかし、実は、かつてはクリフの部下でもあり、戦場では、クリフから何度も助けられることで、生き延びていたのだった。ダイハードマンとは、それでついた異名だったのである。
ダイハードマンは、これまでのサムの奇妙な回想には現れていなかったが、実は、これらの回想シーンの後に、BB実験計画に利用されていたクリフとBBとを、研究施設から脱走させる手引きをした。
BB実験計画とは、デス・ストランディングの発生後に行われたBBの開発実験である。クリフは、このBB実験計画に賛同し、自らの妻と胎児を提供していたが、BB実験計画の非人道的な内容を知ってしまい苦悩していたのである。
しかし、ダイハードマンの手引したクリフの脱走は、失敗してしまう。その結果、警備の責任者であったダイハードマンは、立場上、自らその場で、味方をしていたクリフを射殺することになってしまったのだった。

Episode 12:Bridges(ブリッジズ)

ブリッジズのマークで、アメリカ大陸の一部を模した形になっている。

回想から帰還したサムは、クリプトビオシスを届ける依頼を受けて、ポート・ノットシティから、旅の出発点であったキャピタル・ノットシティを目指す。
クリプトビオジスは、劇中のクマムシの一種であり、人間が捕食することで血液量が回復するという効果を得ることができる。
道中には、BTや超大型BTが溢れており、今や世界は、ラスト・ストランディングによる滅びに瀕していた。サムが、キャピタル・ノットシティの隔離病棟へたどり着くと、待っていたブリッジズのメンバーは、アメリの真実を語り始める。
アメリとブリジットとは、一つの存在であり、個人のビーチを束ねる根元に位置する上位次元を持つ絶滅体だったのである。そして、アメリは、人類が絶滅する未来である絶滅夢を見ており、この絶滅夢は必ず当たる予知夢であるため、どうせ、いつか絶滅するのであれば、自分の手で滅ぼしてしまおうと考えていたのである。
つまり、一連の事件の黒幕は、アメリだったことになる。
サムは、ラスト・ストランディングを防ぐために、フラジャイルの力を借りて、再びアメリのビーチを目指す。

Episode 13:Sam Strand(サム・ストランド)

本章の主要キャラになるサムである。
本章では、クリフの息子であることが判明する。

アメリのビーチへたどり着いたサムは、アメリと再会する。アメリは、自分の目的が、絶滅体である一人で人類の絶滅を見届けるのに耐えられず、絶滅体の一部であったサムを利用していたことを明かす。また、アメリは、元々人類の絶滅を回避しようとしていたのだが、不可能という事実に絶望してしまったのだという。
しかし、アメリは、サムの説得により、ラスト・ストランディングを思いとどまる。
アメリは、ラスト・ストランディングを、他の人のビーチに接続することができる自分のビーチを発生源にして発生させるつもりだった。 このため、アメリは、自身のビーチを閉じることで、他人のビーチとの接続を断ち、ラスト・ストランディングの発生をを防いだのである。
また、アメリは、サムが世界最初のBBであり、クリフの息子だったことも明かす。つまり、クリフが求めていたのは、BB(ルー)ではなくサム自身だったことになる。

Episode 14:Lou(ルー)

本章の主要キャラのサムと保管機に収納されたBBである。

ラスト・ストランディングを回避したアメリカは、無事UCAとして再生することに成功した。ダイハードマンは、新大統領に就任し就任演説を行う。その会場を一人後にしたサムは、ラスト・ストランディングをめぐる戦いの後、装備としての耐用期間が過ぎて死んでしまったBBことルーを焼却場へ運ぶ。
しかし、サムは、これまでの長い旅を一緒に過ごしてきたルーを、焼却することができなかった。サムは、おもむろに人工羊水で満たされたカプセルを割って、ルーに起きろと呼びかける。すると、ルーは、息を吹き返す。サムは、息を吹き返したルーに気づくと、涙を流して抱きしめたのだった。

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