カムイ伝(Kamui Den)のネタバレ解説・考察まとめ

『カムイ伝』は、白戸三平による日本の劇画(漫画)であり、第一部は『月間漫画ガロ』にて1964年から1971年まで連載された。その後1988年に『ビッグコミック』で「第二部」が連載された。従来の漫画には無い重厚なストーリーが描かれており、高く評価されている。徳川家によって作られた幕藩体制、その絶対的階級社会の中で、「カムイ」「正助」「竜之進」が権力、身分制度、運命など様々な苦難に遭い、絶望しつつも、それを克服しようとする物語である。

日置藩の目付役。野心家であり、藩の実権を握ろうを策を弄する。竜之進や一角にとっては仇にあたる。日置藩改易後には、元藩士らに切腹するよう要求され自害する。

橘一馬(たちばなかずま)

橘軍太夫の嫡子。竜之進に試合で負けたことがある。またカムイに右足を切断されたこともあり、それ以来堕落の一途をたどっていた。しかし叔父の橘玄蕃とカサグレの荒療治で魔剣・無人流(むにりゅう)の使い手になる。軍太夫が死んだあとは浪人となった。

三角重太夫(みすみじゅうだゆう)

日置藩城代家老。橘軍太夫とは地位権力を争う間柄。徹底した現実主義者であり、利益のある方へ転ぶ。農民に多少の理解があり、正助を高く評価しているが、上下関係にはしっかりとした価値観がある。日置弾正の死後は新藩主になった若君に藩の秘密を明かし、無礼討ちにあう。

橘玄蕃(たちばなげんば)

橘軍太夫の実弟であり、無人流と呼ばれる魔剣の使い手。軍太夫の懐刀として悪行を繰り返す残忍な男。日置藩の秘密を探ろうとしたが返り討ちに遭い、その後は一馬とともに竜之進に挑み敗れて両足を切断される。

日置弾正(ひおきだんじょう)

日置藩の暗愚な領主。軍太夫の甘言に乗り数々の失策を重ねているが、徳川家康の出生の秘密を握っているので幕府も手が出せない。

草加十兵衛(くさかじゅうべえ)

草加勘兵衛の従兄。草加一門の討伐隊に加わるが、実は勘兵衛の頼みで放浪中の竜之進を援助するため裏切ったふりをしていた。しかし後に事情を知らない竜之進に討たれてしまう。

宝監物(たからけんもつ)

日置藩江戸家老。三角重太夫と共に藩の秘密を握る。日置藩改易の際には自ら腹を切った。

浪人

水無月右近(みなづきうこん)

道場破りで一角を倒すほどの浪人剣士。非人頭の横目に挑まれ、左足を切断された。強い相手を探して旅をしていたが、その道中で武士の生きざまに疑問を覚え刀を捨てることになる。

露木鉄山(つゆきてつざん)

未熟だったカムイに剣術を教えた最初の師匠である剣豪。大きな秘密を知る忍者を斬ったことが原因で、自身もまた大きな秘密を知る事件に関わった人物として忍者衆に斬られる。

アテナ

露木鉄山の娘で、薙刀の名手。笹一角に想いを寄せていて、仇討ちに燃える一角の後を追う。一角の死後は仏門に入り尼となった。

松林剣風(まつばやしけんぷう)

松林蝙也斎の実弟。天下一の抜刀術使いでありながら、無益な闘いを避ける賢明な男でもある。竜之進が代官になっているときに刀を捨てて百姓暮らしを始める。

堂面六左(どうめんろくさ)

不見流を遣う、元島津藩士。困窮していたところを日置藩江戸家老の宝監物に腕を買われ日置藩士となる。

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