シュタインズ・ゲート ゼロ(STEINS;GATE 0)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『シュタインズ・ゲート ゼロ』とは、5pb.製作の同名ゲームを原作としたアニメ作品であり、前作『シュタインズ・ゲート(STEINS;GATE)』の続編。前作で大学の友人と偶然タイムマシンを開発してしまった岡部倫太郎は、幼馴染である椎名まゆりを救うために奮闘するが、その結果恋人となった牧瀬紅莉栖を失うこととなる。第1作目の物語における分岐点となった第23話から続く「β世界線」において、岡部倫太郎が辿る運命を描く。これは、救えなかった「未来」の物語。

『シュタインズ・ゲート ゼロ』の概要

『シュタインズ・ゲート ゼロ』とは、2018年4月から9月にかけて全23話+SP特番1話が放送されたテレビアニメ作品。人の記憶を基に作られた人工知能「アマデウス」と、タイムマシン開発競争を巡り、岡部が仲間たちとともに定められた未来に抗うSFアドベンチャー。原作は5pb.とニトロプラスのコラボレーション企画『科学アドベンチャーシリーズ』の中の同名ゲームソフトであり、同シリーズのゲームソフト『CHAOS;HEAD』『ROBOTICS;NOTES』『CHAOS;CHILD』とも世界観を共有している。

アニメーションとしては2011年4月から9月にかけて放送された第1作目『シュタインズ・ゲート』の続編であり、前作は2011年4月から9月まで放送され、2013年4月20日には劇場版も公開された。2015年12月の再放送の際、23話が新作パートに差し替わっており、今作『シュタインズ・ゲート ゼロ』に物語が繋がっている。この時、今作で初登場となる『比屋定真帆』が一瞬だけ映し出されるシーンがある。新作パートについては、アニメ第一期のBlu-ray Boxに収録されている。監督はTVアニメ第一期・劇場版や短編アニメ等から変更され、川村賢一氏が務める。

第1作目の物語における分岐点となった第23話から続く「β世界線」において、主人公である岡部倫太郎が辿る運命を描く。岡部倫太郎がヒロイン・牧瀬紅莉栖を救えずに12月になった時点から物語は始まる。また、アインシュタインの相対性理論が物語の鍵として登場したり、本作に登場する人工知能システム『Amadeus』が学会誌に掲載されたりするなど、現実世界の科学にもリンクしている部分が多く存在する。

『シュタインズ・ゲート ゼロ』のあらすじ・ストーリー

物語は、前作『シュタインズ・ゲート』で主人公・岡部倫太郎が訪れた世界線(パラレルワールド)の1つである"β世界線"で起きた「愛する人を喪う」悲劇から始まる。愛する人・牧瀬紅莉栖の救出を諦めた岡部は、様々な世界線を渡り歩いたことによるフラッシュバックに苦しんでいた。自分自身のアイデンディティーとしていた『鳳凰院凶真』という人格を封印し、かつて紅莉栖が所属していた「ヴィクトリア・コンドリア大学」に行くことをを新たな人生の目標とし、サークルや合コンに明け暮れるごく普通の大学生として日常を送ることになる。ある日、岡部は通っている大学の教授のセミナーを手伝うことになり、そこで紅莉栖と同じ研究チームだったレスキネン教授と、紅莉栖の先輩であった比屋定真帆と出会う。そこで岡部は、彼らが人間の記憶をコンピューターに保存し、それを活用しているAIシステム「Amadeus(アマデウス)」の研究開発を行なっていることを知る。レスキネン教授の提案により、岡部は「Amadeus」のテスター協力をすることになった。その「Amadeus」には、「牧瀬紅莉栖」の記憶がインストールされていた。戸惑いつつも専用アプリの中の「紅莉栖」と交流を深めていくことになった岡部だが、距離を縮めていくほどに、喪った「牧瀬紅莉栖」の面影を持つ「紅莉栖」に甘え、依存していくことを自覚し、苦悩するようになる。

そんな岡部を励ますように、幼馴染である椎名まゆりの発案で、かつて岡部がリーダーを務めていた発明サークル「未来ガジェット研究部」のメンバー、通称「ラボメン」たちや、まゆりのコスプレ仲間を交えたクリスマスパーティーが催される。たまたまパーティーの開催を知ったレスキネン教授や真帆も参加し、久しぶりに楽しい時間を過ごした岡部だったが、「紅莉栖」からの着信で席を外す。そこで会話を交わした際の「紅莉栖」の反応が生前の「牧瀬紅莉栖」とあまりにも似ていたために胸がいっぱいになる岡部だったが、それを目撃した真帆から「そこにいるのはアマデウス。牧瀬紅莉栖は死んだ」と冷酷な現実を突きつけられる。その瞬間、岡部は世界線を移動する感覚である「リーディング・シュタイナー」を知覚した。久しぶりのことに動揺する岡部だったが、元の世界線との違いが殆ど見られないことに安堵する。

一方、ラボメンの1人である阿万音鈴羽は、ある悩みを抱えていた。未来人である鈴羽はタイムマシンで現代にやってきたが、その際に一緒にタイムマシンに乗っていた女の子が、1998年の秋葉原ではぐれて以来、行方不明になっていたのだった。その少女の名前は「椎名かがり」。2036年の世界で戦争孤児となっていたところを、まゆりに引き取られた養子だった。鈴羽の悩みを聞いた、岡部の親友兼ラボメンの橋田至(通称:ダル)は岡部にかがりの捜索を相談する。手がかりは殆どない状態だったが、ラボメンたちや「紅莉栖」などの頼れる人脈を使い、岡部はかがりの捜索を始める。そんな中、ダルが捜索協力を依頼した「専門家」が岡部のもとを訪れる。それは、ラボメンとして岡部たちの懐に潜り込み、かつて別の世界線で幾度もまゆりの命を奪ったテロ組織「ラウンダー」の工作員である「桐生萌都」だった。「また自分たちに危害を加えるつもりなのだろうか」と疑念を抱く岡部だったが、現在の世界線での萌都は「ラウンダー」ではなく、調査を得意とする編集ライターだった。高い調査能力を有する萌都は岡部たちに協力的であり、やがて岡部たち以外にもかがりを探している存在がいることを突き止める。

年末になり、岡部を師と仰ぐラボメン・るかは「記憶喪失の知人が記憶を取り戻す手がかりはないか」と岡部に一人の少女を紹介する。その少女の容姿は「紅莉栖」にそっくりで、驚きを隠せない岡部。さらに驚くべきことに、鈴羽はその記憶喪失少女こそかがりであると判断する。その根拠に、その場に居合わせたまゆりに強い反応を示したことと、「ママに貰った」というお守りを少女が持っていたことを挙げるが、かがりは記憶を取り戻すことができなかった。そのことを申し訳なく思うかがりだったが、ラボメンと交流を深めることで彼女らの温かさに触れ、笑顔と元気を取り戻していく。しかし、鈴羽の表情は浮かなかった。実は鈴羽は行方不明直前のかがりに銃を突きつけられており、彼女はそのまま逃走してしまったのだった。記憶喪失であることでかがりの真意を聞くことができず、鈴羽はもどかしさを募らせていく。
年が明け、初詣後にかがりや真帆を含めたラボメンたちはラボでパーティーを開くこととなる。その場で真帆がラボメンたちに「紅莉栖」を紹介しようとしたところ、突然「紅莉栖」との通信が切断されてしまう。そこへ武装集団が押し入り、かがりを連れ去ろうとするが、ラボの大家であり階下で自転車店を営む天王寺の助けによって難を逃れる。落ち着きを取り戻した岡部は武装集団の正体に思いを馳せるが、心当たりがなく思い悩み、真相を探るために天王寺に協力を依頼する。一方、「紅莉栖」がなかなか復旧しないことも岡部の心配の種だった。真帆が乗っ取りの可能性を示唆したところ、突然「紅莉栖」から、助けを求める着信が入る。その瞬間、「リーディング・シュタイナー」が発動し、岡部は別の世界線に移動してしまう。ラボで目を覚ました岡部の前には、本物の「牧瀬紅莉栖」が存在していた。

紅莉栖が生きていることに喜びの涙を流した岡部だったが、同時に「紅莉栖が生きている世界線」であることは、すなわち「まゆりを喪った世界線(α世界線)」であることに気づき、絶望する。戸惑いを隠せない岡部の様子に、紅莉栖は目の前の岡部が「自分が知っている岡部」ではなく、「別の世界線の岡部」であることを見抜く。β世界線で紅莉栖を喪ったことで疲弊していた岡部は「もうβ世界線には戻りたくない」と心情を吐露する。そんな岡部を、紅莉栖はある場所へ連れていく。そこは、半年前に亡くなったというまゆりの墓だった。そこで紅莉栖は、「まゆりの救出を諦める」という選択をしてまゆりを喪ってからの岡部が、その悲しみから抜け出せず、毎日この場所を訪れていることを打ち明ける。岡部のこともまゆりのことも大切に想う紅莉栖は、自分はいなくなっても良いから二人に幸せになって欲しいと、岡部に元の世界線に戻るよう説得する。紅莉栖の優しさや強さに背中を押された岡部は、紅莉栖の想いを胸にβ世界線に帰還した。

β世界線に帰還した岡部は、真帆の周囲で泥棒事件や研究室のガス爆発といった不可解な事件が起こっていることを知る。レスキネン教授とともにアメリカへの帰国が決まった真帆は、「Amadeus」の復旧が終わったことと、紅莉栖の遺品であるロックがかかったノートパソコンを持っていることを打ち明ける。その中にはタイムマシンについての論文が入っており、数々の事件はそれを奪うために起こされていたと思い至る岡部。既に真帆はハッカーのスキルを持つダルにロックの解除を依頼していたが、数々の世界線を渡り歩いたことで、タイムマシンが世界を破滅に導く「第三次世界大戦」の引き金になることを知っていた岡部はロックの解除を中止するように警告する。ところが事態は既に深刻化しており、武装した工作員たちに襲撃される。しかしそこで他国の工作員が現れて銃撃戦となり双方は撤退し、岡部たちは事なきを得るものの、ノートパソコンは破壊されてしまう。

一方、かがりはまゆりが口ずさむ歌を聴いたことをきっかけに、子供時代の記憶を取り戻す。しかし、鈴羽とはぐれてから現在に至るまでの12年間の記憶は戻らなかった。鈴羽は苛立ちを隠せず、険悪な空気になってしまう。かがりを元気付けるためにまゆりはパーティーを開くことにした。しかし、萌都が探し当てた「かがりの失った12年間の記憶」の手がかりがあると思われる施設を岡部が訪ねた頃、パーティーに向かっていたはずのかがりが行方不明になったと連絡が入る。
かがりが失踪して数ヶ月経った夏、鈴羽はラボで黒いライダース姿のかがりの襲撃を受ける。あまりに様子の違うかがりに、鈴羽はかがりが洗脳されていると結論づける。事態を重く見た鈴羽とダルは過去を改変する必要を感じ、タイムリープマシンを作るために真帆を来日させ、過去改変の元凶となった発明品である電話レンジ(仮)を修理するが、それを知った岡部は激怒する。自らの体験から過去を変えてはならないと主張する岡部に、真帆は「まゆりも紅莉栖も死ぬことがなく、第三次世界大戦も起きない」という『シュタインズ・ゲート』を追求すると言い、岡部の気持ちに変化を起こさせる。そんな岡部と真帆のやりとりを聞き、まゆりは自分が過去に選択した「牧瀬紅莉栖の救出に失敗した岡部を叱咤激励しなかった」という行為が間違っていたのではないかと思い悩む。

事態は深刻さを極め、第三次世界大戦に着々と向かっていた。鈴羽はそれを回避するため、自身が乗ってきたタイムマシンの残りの燃料を全て使い、1年前の紅莉栖が死ぬ前に戻ることを決意する。そんな中でまゆりは、今の自分が生きているのは岡部が紅莉栖を見捨てたからだという事実を知る。まゆりは過去の自分の選択を変えようと、旅立とうとする鈴羽に自分も過去に連れていって欲しいと頼む。共にタイムマシンに乗り込もうとした二人を邪魔するように武装集団が襲撃するが、突如現れたかがりが武装集団に立ち向かう。銃弾を受けつつ応戦するかがりだったが、やがて力尽きてしまう。一方、まゆりの様子がおかしいことを心配し、まゆりが向かったというラジ館へ急いでた岡部の元にレスキネン教授が現れ、真相を明かす。
2036年のレスキネン教授によってかがりは洗脳されており、そのかがりによってタイムマシンの存在を知ったレスキネン教授は、自分の地位を確固たるものにするため再びかがりを洗脳し、タイムマシンを奪う計画を立てていたのだ。レスキネン教授は、事実を知りショックを受けた岡部と真帆からタイムマシンを奪おうとするが、力尽きたと思われていたかがりの命と引き換えの抵抗により阻止される。悲しみに浸る間もなく他国の工作員が次々と押し寄せる中、必死にタイムマシンに乗り込んだ鈴羽とまゆりだったが、転移の途中でヘリからミサイルで追撃され、タイムマシンの部分的な残骸だけが残り、二人は生死不明になってしまう。危機的状況に岡部はタイムリープで二人を救うことを決め、ダルと、真帆が作った電話レンジ(仮)2号機で過去や未来に幾度も飛び、3000回のループを繰り返して、ようやく銃撃戦の前、2011年7月7日に到達する。「諦めない」ことを決めた岡部は、自身と周囲を鼓舞するため『鳳凰院凶真』の復活を宣言し、ラジ館襲撃戦回避に向けてラボメンや真帆に指示を出す。全てに先手を打ち、悲劇の回避に成功したと思いきや、どうしてもタイムマシンはヘリにより破壊されてしまう。対処の方法に悩んだ岡部は「紅莉栖」の知恵を借りることにする。その結果、悲劇の回避に必要なことは、「タイムマシンの理論を構築した『牧瀬紅莉栖』の記憶データを持つAmadeusの消去」が必須であることが判明する。岡部は苦悩するが、悲劇を繰り返さないため、過去にメールを送ることができる発明品「Dメール」を改良した「Dライン」を使い、過去のダルに「紅莉栖」を消去させることを決断する。ついに迎えたタイムマシンの出発の日、タイムマシンに乗り込もうとする鈴羽とまゆりをかがりが妨害する。過去改変を行えば自分とまゆりが出会う未来を失くされてしまうと恐れたかがりだったが、まゆりはそれでも過去を変えて岡部の背中を押したいと説得。その思いに、かがりもようやく二人を送り出す決意を固める。他国の工作員が妨害するも、かがりや岡部と共にラジ館にかけつけていた萌都の応戦により二人とタイムマシンは守られ、岡部は二人が過去へ旅立つ瞬間の観測に成功した。

時は流れ、2025年。 一連の出来事が「血溜まりに倒れている紅莉栖を見て"死亡している"と判断し、ダルに『紅莉栖が刺されている』というメールを送ったことがα世界線に移動したきっかけであるが、実際にその時の自分は紅莉栖の正確な生死を確認していなかった」ということに思い至った岡部。その状況を利用し、「紅莉栖の"死亡"を偽装することで紅莉栖を救出する(気絶させた紅莉栖を偽の血溜まりに倒れさせ、周囲には確実に”紅莉栖が死亡している”と思わせるが、実は紅莉栖は意識を失っているだけであり、本当はまだ生きているという状況を意図的に作り出す)」という策を思いつく。このミッションを『オペレーション・スクルド』と名付け、2010年の自分に向けて「生きている紅莉栖を過去の自分に死んだと錯覚させろ」というメッセージを入れたムービーメールを送信する。このこのムービーメールとまゆりの叱咤激励により、必ず「シュタインズ・ゲート」に辿りつくだろうと確信した岡部は、行方不明になったまゆりたちを探すため、自らの最終ミッションである『オペレーション・アルタイル』に乗り出す。必ずやり遂げることを誓った岡部は、タイムマシンに乗り込むのだった。

『シュタインズ・ゲート ゼロ』の登場人物・キャラクター

主要人物

岡部倫太郎(おかべ りんたろう)

CV:宮野真守

小規模の発明サークル「未来ガジェット研究所」のラボメンNo.001であり、ラボの創設者。東京電機大学1年生で、通称は「オカリン」。かつては重度の厨二病を患っており、『狂気のマッドサイエンティスト・鳳凰院凶魔』を名乗っていた。前作『シュタインズ・ゲート』では、幼馴染の椎名まゆりを救うために牧瀬紅莉栖を救うことを諦めている。タイムリープマシンを発明してしまった一連の出来事によって心に変調をきたし、現在はごく普通の大学生活を送る穏やかな青年となる。しかしかつて思いを寄せた牧瀬紅莉栖の記憶を持ち合わせる人工知能『Amadeus』のモニターに選ばれたことにより、『紅莉栖を救わなかった』という選択の正当性を見つめ直すことになり、その過程で再びタイムリープを経験することになった。そのタイムリープの中で、最も妥当な選択だと思われた"β世界線"の収束する先も「世界の破滅(第三次戦争の勃発)」であることを知った岡部は、「紅莉栖もまゆりも死なないことで世界の破滅も起こらない世界線="シュタインズ・ゲート"」を目指すことを決意する。前の世界線の記憶を持ったまま世界線を移動できる「リーディングシュタイナー」の力を持っている。

牧瀬紅莉栖(まきせ くりす)

CV:今井麻美

18歳にしてアメリカのヴィクトル・コンドリア大学脳科学研究所所属研究員であり、比屋定真帆の後輩。若くして学術雑誌に論文が掲載される才女であるが、岡部の冗談に過剰反応を示すなど、年相応な部分も持つ。実力主義なアメリカ生活が長いため隙を見せない立ち居振舞いが目立つが、実はお人好しで面倒見が良い優しい性格。また、本人は隠しているが重度の「@ちゃんねらー(大型掲示板ユーザー)」である。秋葉原で開催されるタイムトラベル理論の講演で講師を務めるため来日していたが、その際に殺害されているのを岡部に目撃される。岡部のタイムリープによってその出来事が改変されたことがきっかけで岡部たちと関わるようになり、未来ガジェット研究所ラボメンNo.004となる。一連の出来事において岡部が「紅莉栖を救出しない」ことを選んだため、本作では故人のためラボメンたちとの接触はないが、彼らが関わることとなる人工プログラム『Amadeus』には紅莉栖の記憶データが用いられている。

Amadeus(アマデウス)

CV:今井麻美

紅莉栖が研究していた「人間の記憶をデータ化する」という理論に基づいて、真帆とレスキネンによって創り上げられた人工知能プログラム。来日する前の紅莉栖の記憶をベースに創られているため、知識や反応は「牧瀬紅莉栖」そのものであるが、当然ながら来日後に知り合うこととなる岡部やラボメンの記憶は有していない。岡部が「Amadeus」のテスターに選ばれてからは、岡部のスマホを通してコミュニケーションをとる。自身が「牧瀬紅莉栖」の記憶、すなわち「タイムトラベルに関する理論」を有していることが第三次世界大戦勃発の鍵となることを悟り、自身を消去するよう岡部に提案する。

椎名まゆり(しいな まゆり)

CV:花澤香菜

未来ガジェット研究所のラボメンNo.002であり、岡部の幼馴染で一人称は「まゆしぃ」。おっとりしたマイペースな性格だが、観察眼が鋭い。趣味はコスプレの衣装作り。口癖は「トゥットゥルー♪」「まゆしぃは⚪︎⚪︎なのです」。ネコ耳メイド喫茶「メイクイーン+ニャン2」で「マユシィ・ニャンニャン」という源氏名でアルバイトをしている。亡くなった祖母と星空を見ていたときの影響で、空に向かって手を伸ばす癖(岡部は「星屑との握手(スターダスト・シェイクハンド)」と名付けている)がある。岡部が心を病んだ後、メンタルクリニックに通うことを勧めている。「傷ついた岡部の背中を押すことをやめた」ことが岡部を苦悩させ、世界の破滅を導いているのではないかと思い悩んだ末、「過去の自分と接触し、岡部の背中を押すという選択をさせる」ことを決意し、タイムマシンに乗り込むことになる。未来の世界で、孤児だった椎名かがりを養女にする。

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