久保さんは僕を許さない（漫画・アニメ）とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『久保さんは僕を許さない』の概要

『久保さんは僕を許さない』は、雪森寧々による漫画作品。集英社の連載権争奪企画、シンマンGP2019にて連載権を獲得し、『週刊ヤングジャンプ』誌上で2019年より連載されている。また2020年8月より、『少年ジャンプ+』でも電子版が配信されている。2021年1月時点で単行本は7巻まで出ており、累計発行部数は100万部を突破している。
物語の舞台は春北高校。本作の主人公・白石純太（以下、白石）はなにかと影が薄く、クラスメイトや担任にも存在を認知されないことが多い。いわゆるモブキャラクターのような立ち位置なのだが、なぜか隣の席にいる久保渚咲（以下、渚咲）にだけは常に存在を認知されている。あまりに影の薄い白石に渚咲は興味津々で、なにかとちょっかいをかけたりするのだが、次第にその遊び心は得体の知れない感情へと変化していく。そんな二人の甘酸っぱいやり取りが魅力のラブコメディである。
「僕」には「モブ」とルビが振られている。また基本的に1話完結型で、話数カウントは「epsode.〇」、サブタイトルは「○○と○○」となっている。

『久保さんは僕を許さない』のあらすじ・ストーリー

epsode.001 ヒロイン女子とモブ男子

白石純太（しらいし じゅんた）はなにかと影が薄く、基本的にクラスメイトや先生に存在を忘れられがち。見かけると二度見ならぬ五度見をされるほど。しかしなぜか隣の席にいる久保渚咲（くぼ なぎさ）だけは普通に話しかけてくる。
ある日渚咲は、白石が授業中どこまでふざけたらバレるのかを検証することに。正座したり椅子から立ち上がったりしてもバレない白石だったが、さすがに机の上でY字バランスを取ったら注意されてしまった。白石は恥ずかしさに震えていたが、渚咲は笑いを堪えて震えていた。渚咲はいつもこうして白石にちょっかいをかけてくる。

epsode.004 ポケットティッシュとセルフィー

休日、近所の公園で会った二人は、スマホの顔認証システムに白石が反応するか実験することに。その過程で2ショットを撮ったことをきっかけに、二人は連絡先を交換する。渚咲は初めて撮れた2ショットの写真を見て、「もらいすぎなくらいだよ」と頬を赤らめていた。

epsode.007 ハードラックと自宅訪問

漫画の貸し借りを機にお互いの家が近いことが判明した数日後。白石は盛大に泥を被ったところを渚咲に見られてしまう。家に鍵がかかっていて帰れない白石に、渚咲は自分の家でシャワーを浴びていかないかと提案する。提案に乗った白石は久保家に上がることになるのだが、うっかり渚咲の下着を目撃してしまう。白石は「こんなの誰でも意識するだろ」と照れながら家を後にしたのだった。

epsode.008 朝支度と何もない日

ヘアミストを吹きかけてみたり、髪型を変えたり、白石に合わせて登校するようになるなど白石を意識した行動が増え始める渚咲。そんな彼女の変化にいち早く気づいた姉・明菜（あきな）は、からかいながらも妹のことを微笑ましく見つめていた。

epsode.010 本屋とコンプレックス

白石は遠くの本屋まで青年誌を買いにきたのだが、うっかり成人向け雑誌を手に取っているところを店員に見られてしまう。店員の名札にある久保という苗字を見て、既視感を覚える白石。その店員は渚咲の姉・明菜だった。去り際に白石が落とした学生証を拾った明菜は、渚咲に持ち主に返すよう頼む。その際に白石のことを話したせいで、渚咲はコンプレックスを抱えることになった。

epsode.011 ゆく年とテレビ電話

年越しの10分前、突然渚咲と電話することになった白石。女子と電話するのが初めてで慌ててしまった結果、テレビ電話をかけてしまう。そのまま年越しの瞬間をテレビ電話で過ごし、新年の挨拶を交わした二人。「またね」と言ってもらえたことが嬉しくて、渚咲は電話を切った後ハイテンションだった。

epsode.013 赤いハートと送り主

バレンタインの日、白石は机の中にハート型のクッキーが入っているのを目撃する。バレンタインは自分には無縁ではなかったのか、と慌てる白石に話しかける渚咲。彼女はクッキーをくれた女の子のことを知っているようだが、決して名前は明かさない。代わりに「その子は一生懸命作ってたんだよ。だからちゃんと食べてね」と語り、その場を後にしたのだった。

epsode.014 料理音痴とバレンタイン・イブ

バレンタイン前夜、渚咲は手作りクッキーに挑戦していた。しかし料理音痴なのでなかなかうまくいかない。苦戦する妹の横で、「同じものを作る」と明菜も料理に着手。明菜の協力もあって、渚咲は無事手作りクッキーを完成させた。そして一番綺麗にできたハートのクッキーを見つめ、明菜に感謝を伝えるのだった。

epsode.015 ガールズトークと独占欲

渚咲の親友・平玉緒（たいら たまお）はある日、渚咲に「好きな人でもできた？」と聞く。しかし初恋を経験していない渚咲にはピンと来ていない。「じゃあ気になる人は？」と聞く工藤葉月（くどう はづき）に、白石と答える渚咲。彼のことを熱く語る渚咲に、「じゃあ白石がほかの女の子と話していたらどう？」と葉月は尋ねる。その反応に恋の予感を感じる二人だったが、あえて何も言わず、渚咲の照れ顔を堪能するのだった。

epsode.018 ホワイトデーと感情の宛先

結局誰がお菓子をくれたのかわからないまま、ホワイトデーのお返しを買った白石。それを渚咲に預け、代わりに渡してほしいと伝える。渚咲は白石がバレンタインにもらった数は1つだけと聞き、さらに美味しかったと言ってもらえて、見えないように顔をほころばせる。せめて相手を知りたかった白石だが、「こればっかりはわからない白石くんが悪い！」と、結局教えてもらえずじまいだった。そして渚咲は満面の笑みで教室へ戻ったのだった。

epsode.019 DNAとあこがれ