中世ヨーロッパや英国の荘厳な雰囲気が楽しめる映画を紹介!『もうひとりのシェイクスピア』『マクベス』など
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本記事では16世紀~17世紀ごろの中世ヨーロッパや英国を舞台にした、荘厳な雰囲気が楽しめる名作映画の数々をまとめて紹介している。記事中では史実に基づいて忠実に再現された衣装や小道具にも注目してもらいたい『薔薇の名前』や、CGで再現された16世紀のロンドンの街並みが美しい『もうひとりのシェイクスピア』などの作品を掲載した。
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『マクベス』
ウィリアム・シェイクスピアの戯曲「マクベス」を、ロマン・ポランスキー監督が独特の解釈にて映画化した1971年公開作品。恐らく最もリアルで残酷な表現で語られるシェイクスピアの世界は、凄惨な事件で家族を失った(これに関しては多くを語りたいとは思いません)監督の心情を表したものとも言われるが、実際の中世ってこんなに残酷だったんだろうなあ、って思わせるリアルなものとも考えられる。今まで誰も描かなかった中世の実際を大胆に表現した、ポランスキー監督渾身の名作映画!
『マクベス』予告編
恐らく映画史上最も出血量の多いシェイクスピア作品で、傑作だと思います。暴力と悲惨に満ちた中世という時代を鮮烈に浮かび上がらせていて、「マクベス」映画化作品の中でも出色の出来栄えです。
映画の演出は、邪悪なものを描くときのポランスキーの腕の冴えが随所に発揮されており、魔女の三姉妹のグロテスクさをはじめ、殺戮シーンの血腥さは今見ても衝撃的。
出典: d.hatena.ne.jp
残酷さ、不気味さと、エロティシズムと狂気が混在するまさにポランスキー美学の集大成といえる作品だといえよう。
出典: www.kira-ku.com
▽目も眩む様なスピードで現代と過去を行き来するストーリー展開、ワイルドでタフな中世の戦士たちの存在感や個性的でマンガチックなスタイルも素晴らしい、異色のSF的中世ストーリー!
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『ハイランダー/悪魔の戦士』
ラッセル・マルケイ監督、クリストファー・ランバート、ショーン・コネリー主演による1986年公開の映画。首をはねられない限り永遠に生命を持って闘いを続けるという、過酷な宿命を持った「不死の者」と呼ばれる戦士達=ハイランダー達の闘いの日々を、現代と過去を交錯した圧倒的なスケールで描く。全編に流れる印象的な音楽は、クイーンが手掛けている。
『ハイランダー』予告編
ストーリーは時系列順に語られず、コナーの回想を通して現代と過去を縦横に行き来する。そのテンポと映像のスケール感、構図の冴えとカットとカットのつなぎの妙味はMTVビデオでならしたラッセル・マルケイならでは。
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ハイランダーとはスコットランドでも北方の高地地方に住むスコテッィシュを指す名称で、独自のケルト文化を持ち、勇猛で知られ傭兵として活躍してきた。バグパイプを吹いてスカートのようなキルトをはくことで知られている。
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QUEENが音楽を担当したことでも有名ですが、この映画のテーマソングとも言うべき「Who want live forever(誰が、永遠の命なんて欲しがるのか)」と言うタイトルが全てを物語っています。フレディ・マーキュリーの切々と、張り裂けそうなほどの悲しみを含んだ歌声が絶品です。
シカゴ戦、オプティマスを手に掛けようとする寸前でのセンチネルの"there can only be one!"(残るのはただひとりだ!)は、映画「ハイランダー」でショーン・コネリー演じるラミレスが言う台詞と同じ。コネリーは、センチネルの性格モデル。 #DOTM
— TFまめちしきbot (@TFtrivia_bot) January 7, 2013
ラッセル・マルケイの代表作が『ハイランダー』と『バイオ3』だけというのは勿体無い。B級映画の監督として、もっと劇場用映画を作ってほしい。
— Yutaka Kobayashi (@kobayandayo) January 6, 2013
ハイランダーも不思議な映画だけど好き。クリストファー・ランバートがカッコいい。2までは見た記憶がある。3が有ったのね、見たか覚えてないw
— 雄一.inc🦎 (@yuuichidayo) January 6, 2013
@n421w ハイランダーはB級映画なので、琴線に触れる箇所を自力でより分けて観るのが女子的な見方ですかねwww不老不死で愛しい者の死を見送る孤独とかいいですね…。恋人が生まれ変わるのを待つ異形とかww吸血鬼ものの鉄板ですね!!
— うにへい (@nobara1102) 2013.01.05 02:48
▽イタリア実在の聖人「アッシジのフランチェスコ」の青年期を瑞々しく爽やかに描いた青春ストーリー!重々しい宗教色を抑えた内容が分かりやすくて清々しい名作!
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『ブラザー・サン シスター・ムーン』
1972年公開のフランコ・ゼフィレッリ監督による名作映画。13世紀に実在したとされる聖人・アッシジのフランチェスコの半生を描くという宗教的っぽいテーマながら、説教臭さを薄めた分かりやすいストーリーテリングにより、フランチェスコ青年の青春の日々を瑞々しく描いた、爽やかで陽気な青春映画の秀作!音楽は孤高のシンガー・ソングライター、ドノヴァンが手掛けている!
『ブラザー・サン シスター・ムーン』
もう一人のキリスト”と称されるほどの聖人・フランチェスコの青春をフランコ・ゼフレッリが描いた本作は、イタリアの美しい自然を背景に稀に見る人間賛歌を謳い上げています。
フランシスコを演じたフォークナーですが、まるで聖フランシスコの魂が舞い下りてきたかのような、演技を超越した次元に立っていたのではと思わずにはいられません。彼自身の俳優としての、また人間としての全てをこの映画に注ぎ込んだのではないでしょうか。
出典: www.aritearu.com
清貧に生きた聖フランチェスコの青春を純美な音楽と映像で綴った永久の感動作。
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@Cat_InGothStyle ブラザーサン〜 の舞台、アッシジは住みたいトコです。 ブレイブハートは面白いかと思います。私は、モンティパイソン派だけど。
— aKmn (@akm66y) January 9, 2013
▽怪優クラウス・キンスキーVS.偏屈王ヴェルナー・ヘルツォークの究極のコラボ!過酷を極めたアマゾン奥地での狂気の消耗戦ロケを撮り続けた、殆どドキュメンタリー?
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『アギーレ・神の怒り』
1972年に公開されたヴェルナー・ヘルツォーク監督、クラウス・キンスキー主演の最高で最悪のコンビによる、「フィッツカラルド」と並ぶヨーロッパ映画の名作中の名作。1560年、伝説の都市「エル・ドラド」を発見するためにアマゾン奥深く進撃するスペインからの探検隊が、道程で遭遇する壮絶な闘いと過酷な自然に晒された狂気の日々を描く。隊長のドン・ロペ・デ・アギーレの元、最後に残ったものは...。
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目次 - Contents
- ▽ダークで重厚、耽美でちょっとアブナい狂った雰囲気も含めた世界観とミステリアスな物語、忠実に再現された荘厳な雰囲気のセットや衣装の完成度に驚かされる、正に中世映画の最高峰!
- ▽超大作『インデペンデンス・デイ』『デイ・アフター・トゥモロー』で知られるローランド・エメリッヒ監督の新境地!「シェイクスピア別人説」を軸に大胆な仮説と荘厳な映像美で描く歴史ミステリー!
- ▽ロマン・ポランスキー監督が描いたシェイクスピアの世界は、荘厳で絢爛な中世のイメージをぶち壊した、独自の時代考証による暴力と血に満ちた凄惨なものだったのだ!
- ▽目も眩む様なスピードで現代と過去を行き来するストーリー展開、ワイルドでタフな中世の戦士たちの存在感や個性的でマンガチックなスタイルも素晴らしい、異色のSF的中世ストーリー!
- ▽イタリア実在の聖人「アッシジのフランチェスコ」の青年期を瑞々しく爽やかに描いた青春ストーリー!重々しい宗教色を抑えた内容が分かりやすくて清々しい名作!
- ▽怪優クラウス・キンスキーVS.偏屈王ヴェルナー・ヘルツォークの究極のコラボ!過酷を極めたアマゾン奥地での狂気の消耗戦ロケを撮り続けた、殆どドキュメンタリー?
- ▽中世スコットランド独立の実在した英雄の物語を軸にした壮大な歴史スペクタクル・ドラマ!タータンチェックやキルトといったスコットランドの民族衣装はこの時代から既に伝統だった!
- ▽痛快娯楽作を期待するとケガをするよ!偉大なる冒険家・クリストファー・コロンブスの絶望と破滅の冒険をヘヴィでダークに描きながら、圧巻な感動的ラストが光る名作!
- ▽神々の不在、あまりにも残酷で野蛮な現実、それに対峙する人間の心に深々と切り込んだベルイマン監督の名作中の名作!中世を舞台とした美しい映像美が独自の感性で描かれる。そして奇跡が...。
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