ドラゴンヘッド(漫画・映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ドラゴンヘッド』とは、望月峯太郎によるサバイバル・ホラー漫画で、1994年より「週刊ヤングマガジン」にて連載された。1997年に、第21回講談社漫画賞一般部門を受賞している。
単行本としては、全10巻が講談社より発売され、累計発行部数は650万部にものぼる。2003年には、妻夫木聡、SAYAKA主演で映画化された。
修学旅行の帰りの車中で、突然起こった衝撃。運よく死を免れたテルが、同じく生きていたアコと共に、地獄のような世界を通じて、実家のある東京を目指す、サバイバルストーリー。

おばさんのセリフ。ドラゴンヘッドの中で、おばさんは、冷静に状況判断できる唯一の人物ともいえる。そのおばさんが、テルやノブオが苦しめられた見えない怪物のことを悟るシーンは、さすがおばさんと言える名セリフだ。

りゅう…りゅうず…

菊地(傷頭)が、アコと出会い最初につぶやいたセリフ。「りゅうず」は、ドラゴンヘッドの中で最もキーとなる言葉。りゅうず(龍頭)を英訳すると、ドラゴンヘッドだ。

か…か…かわい…そう…に みんな、お…おく…臆病者な…なん…だね…

菊地が、アコに向かって、発したセリフ。感情のあるアコ達人間に向かって言う。菊地もかつでは臆病だったが、そういった感情は一切なくなってしまったから言えたセリフだ。

…ホ・ク・サイ・の…エ…だよ… あれと、そっ…くり、の… み・んな…見た…東・京…で…

菊地のセリフ。アコに、東京の災害時の様子を語るシーンだ。ここで、ホクサイ、と語り、ホクサイの絵と同じものを東京で見たと、呟く。のちにアコが、北斎の絵を見て富士山の噴火をイメージしたり、富士山のような山が東京にあると考えたのも、この菊地のセリフがヒントとなっている。

…だがこうなっちゃ… 金も宝石も金持ちも貧乏人もなーーーんにも関係ねえな…

大きなショッピングモールの中での、仁村の言葉。ストーブに火をつけようとする岩田に、燃える物として札束を差し出す。ショッピングモール内のレジなどに多く残されていたお金や、ほかの高価な品々も、世界の状況によっては、まったく価値のないものとなってしまったとわかったシーンだ。

こ・これだけの目に遭って…ぼ・僕は、い・生き残ってる…し・死ぬってどういうんだろう… 怖いんだろうか…なんで怖いんだ…?

ヘリが飛び去ってしまい一人残されたテル。体中に傷を負い、ひどい状態にもかかわらず、まだ生きている、というシーンでテルが発したセリフだ。死ぬほうが楽なんじゃないかと思ったシーン。ラストで、生きていて良かったと思うシーンの伏線となっている。

やっと…やっと…!! 帰ってきた…!! 僕は…帰ってきたんだッ!! 東京…にッ!!

テルのセリフ。ついに、東京にたどり着いた、その東京でのシーンの、テルの喜びのセリフだ。

”先生”がそう…呼んでたんだ リュウズ…って

地下の王国にいた、傷頭がテルに言ったセリフ。頭を手術して、人間の感情を取り除いた人間のことを、リュウズと言うんだと、先生が言ったと。リュウズは、人間たちの究極の姿、シンボルだと、傷頭はそう言った。

ノブオがペインティングして登場するシーン

ノブオが、いきなり全身ペインティングをしてアコの前に現れたシーン。今までも協調性はなく勝手な行動が目立っていたノブオだったが、おかしな言動がはじまった時にこのルックスで登場したシーンは、間違いなくドラゴンボール初期の衝撃的なワンシーンだ。

悪状況の中、テルを見つけて助けるヘリのシーン

自衛隊員達と出会ったあと、炎の竜巻に襲われるシーン。ヘリの操縦士の岩田とアコは、大きな炎の竜巻の中、ヘリで飛び立つが、アコがどうしてもテルを探すと岩田を脅し、危険な地上から、テルを見つけて奇跡的に助ける。ここから、仁村と岩田との行動が始まる。

菊地がはじめて微笑み色々と話すシーン

菊地が、病院の小児病棟に来て、初めて笑った感情を出すシーン。ここで、菊地は、アコに自分の頭の傷とこの災害の話をつぶやくのだった。

アコの脳裏に焼き付いた菊池の最後のシーン

暴徒に襲われ、菊地はすでに死んだと思っていたアコだったが、街を脱出するヘリの中で、ビルの上で動くものを見つける。それは、体中が傷だらけで火だるまになっている菊地だった。痛みや苦しみの感情のない菊地の最後のシーンは、このあともアコの脳裏に焼き付いた。

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