聖剣伝説3(TRIALS of MANA)のネタバレ解説・考察まとめ

『聖剣伝説3』とは、1995年に発売されたアクションロールプレイングゲームで、『聖剣伝説』シリーズの3作目。シリーズ最後のスーパーファミコン用ソフトとなった。6人のキャラクターから3人を選んでプレイすることにより、ストーリーの一部が変化し、ラスボスも異なる。戦乱に巻き込まれた6人の若者たちが、それぞれの事情を抱えながらもマナの力に導かれ、世界の平和を取り戻すため戦う。

主人公がケヴィン・シャルロットの場合、「死を喰らう男」に呼ばれてビーストキングダムへ行くことになる。
「死を喰らう男」はフェアリーと交換にマナの剣を手に入れるが、聖剣であるマナの剣を触ることが出来なかった。
代わりにマナの剣を受け取ったのは「堕ちた聖者」となったヒース。シャルロットは変わり果てたヒースにショックを受ける。
「死を喰らう男」と「堕ちた聖者」は彼らの主「仮面の道士」のために動いていた。

また、ここでケヴィンは獣人王に会う。
「死を喰らう男」と一緒にいたが、獣人王は彼らとは関係がないと言って、その場から去ってしまう。
ここでは獣人王の後を追った場合のみイベントが起こる。
ケヴィンは獣人王にカールの仇、と食って掛かる。
獣人王はケヴィンに落ち着けと諭し、カールが生きていることを伝える。
カールは「死を喰らう男」の幻術によって仮死状態にさせられていたのを、死んだと勘違いしてケヴィンが埋めてしまったのだった。
それを獣人王が掘り返してカールを生き返らせたのだった。
カールがその場にやってきたことで、ケヴィンは喜び、獣人王を誤解していたことを謝罪した。
だが獣人王がカールをけしかけたことには違いなかった。それもケヴィンに強くなって欲しいためだったという。
ようやくケヴィンは獣人王の自分への想いを悟った。
獣人王はケヴィンに「死を喰らう男」の背後にいる「仮面の道士」を討て、と言う。

ホークアイ・リース編

主人公がホークアイ・リースの場合、イザベラに呼ばれて砂漠のナバールへ。
ナバールへ行くと、イザベラは「美獣イザベラ」という美しい銀色の体毛を持った獣としての本性を現した。
イザベラはフェアリーと交換でマナの剣を渡せと脅してくる。
「美獣イザベラ」と共にいたのは「邪眼の伯爵」という魔界の住人。
彼らの主は「黒の貴公子」という魔界の王。
主人公たちはフェアリーと交換でマナの剣を渡すと、「邪眼の伯爵」はマナの剣を使いマナストーンの封印を解いて神獣を解放し、人間界を滅ぼすと言って去って行った。

共通・神獣を倒す

マナの剣を奪ったそれぞれの敵は、マナの女神がかつてマナストーンの中に封じられた神獣を復活させてしまう。
8つの神獣が1つになると世界は滅ぼされると言われている。
神獣が1つになる前に1体ずつ倒せばまだ間に合う。

主人公たちは各地のマナストーンへ行き、1体ずつ神獣を倒していく。
7体目の神獣を倒し、残るは闇のマナストーンの神獣ゼーブル・ファーのみとなった。
しかしフェアリーも闇のマナストーンの場所は分からないという。

なすすべが無くなってしまった主人公たちの前に、突如古の都ペダンの過去の残影が現れる。
ペダンは12年前に竜帝に滅ぼされた町だった。
マナの変動により、過去と現代がつながり、復活したのだ。
ぺダンに入ると、そこに住む人々は12年前の時を生きていた。
ぺダンの民家に住むマナストーン博士に話を聞くと、闇のマナストーンの在り処を教えてくれる。

ここからは再び選択した主人公によってルートとラスボスが変化する。

デュラン・アンジェラ編

最後のマナストーンのある場所は、魔法王国アルテナの西側の大陸にある「ガラスの砂漠」であることがわかった。
「ガラスの砂漠」へと向かう主人公たちは、そこで最後の神獣ゼーブル・ファーを倒す。
「ガラスの砂漠」から進んだ先は「ドラゴンズホール」へと続いていた。「ドラゴンズホール」は竜帝の住処であった。
竜帝とは、ドラゴン族の帝王のことであり、12年前、ドラゴン族を率いて世界大戦を引き起こした張本人である。
しかし当時、フォルセナの英雄王に憑依していたフェアリーと、デュランの父・ロキの命を懸けた攻撃によって竜王は倒されたはずであった。
アンジェラと同じく落ちこぼれ魔法使いだった「紅蓮の魔導師」は、劣等感から逃げるように王国を出た後、立ち寄った「ドラゴンズホール」で偶然竜帝の死体を見つけた。
死体となっていた竜帝だったが、まだ意識は残っていたようで、「紅蓮の魔導師」に取引を持ち掛ける。それは、彼の命の半分を竜帝に捧げる代りに強大な魔力を授けるというものだった。
「紅蓮の魔導師」は取引に応じ、約束通り強大な魔法の力を手に入れ、その後は竜帝の右腕となった。
さらに「紅蓮の魔導師」から命を半分もらい蘇った竜帝は、自らを倒した騎士・ロキを闇の力で復活させ、「黒耀の騎士」として自らの臣下とした。

「ドラゴンズホール」の奥へと進むデュランの前に現れたのは竜帝の臣下「黒耀の騎士」。
「黒耀の騎士」は、自分がデュランの父・ロキであることを打ち明ける。
ロキは自我はあるものの、その魂は竜帝に支配されており、息子であるディランの魂をも闇に染めて竜帝のしもべにしようとする。
ディランは今のロキは尊敬していた自分の父ではない、と自分に言い聞かせ、「黒耀の騎士」と戦うことを決意する。
死闘の末、見事「黒耀の騎士」を倒したデュラン。
「黒耀の騎士」であるロキはデュランに倒されたことで、闇に染まり竜帝の支配を受けていた魂が浄化され、解放された。
ロキは息子が自分を倒すほどに強くなったことを称賛し、竜帝へ挑む息子を鼓舞する。
闇に染まった自分を解放してくれた息子に感謝しながら息絶え、消え去った。
父の死を看取り、竜帝への復讐心を新たにするデュラン。

最深部では竜帝と「紅蓮の魔導師」が待ち受けていた。
「紅蓮の魔導師」はアンジェラの母・理の女王を竜帝の生贄にするために捉えていた。
竜帝は主人公たちから奪ったマナの剣を手にしていた。
マナの剣は、主人公たちが倒した8体の神獣の負の力を吸収して暗黒の剣となり果てていた。
竜帝はマナの剣を奪い、わざと主人公たちに神獣を倒させたのだった。
「紅蓮の魔導師」から奪った半分の命では、完全な復活とならなかった竜帝はマナの剣を闇に染めて自らの力としようと考えていたのだ。
8体の神獣の負の力を宿したマナの剣を手にした竜帝は、神獣の最終形態の力を手に入れ、マナの剣は闇の力となって竜帝に吸収され消滅する。
これで竜帝は神を超える存在となるはずだったが、マナの女神がそれを阻止していた。
最終形態への進化を邪魔された竜帝は怒り、マナの樹を切り倒して、マナの女神を消滅させるため、マナの聖域へと向かう。
「紅蓮の魔導師」は竜帝を先に行かせ、「ドラゴンズホール」で主人公たちを足止めし、始末するつもりだった。
しかし復讐に燃えるデュランや母親を助けたいアンジェラの前に、「紅蓮の魔導師」は戦い敗れる。
瀕死の「紅蓮の魔導師」に対し、デュランやアンジェラは、これまでの彼の悪行が、魔法王国でバカにされないための魔力を得たいとのささやかな彼の願いからだったことを知り、彼に生きろと願う。
しかし、「紅蓮の魔導師」は竜帝に命を半分持っていかれたうえ、闇の力も半分しか与えられなかったことを悔い、生きる希望を失ってしまっていた。
デュランやアンジェラの願いもむなしく、「紅蓮の魔導師」は自らを消滅させてしまった。

囚われていた理の女王を救い出すアンジェラ。
娘の姿を見て、優しく言葉をかける理の女王にアンジェラは違和感を覚える。
アンジェラに冷たかった今までの理の女王は「紅蓮の魔導師」に操られて別の人格になっていたのだった。「紅蓮の魔導師」が死んだことで術が解けたのだが、理の女王は今までのことを全く覚えていなかった。
これまでのことをアンジェラから聞いた理の女王は、操られていたとはいえ、実の娘を殺そうとしていた事実にショックを受け、アンジェラに謝罪するのだった。

主人公たちは竜帝の後を追うため、フェアリーと共にフラミーに乗ってマナの聖域へ向かう。

主人公たちがマナの聖域に行くと、既に竜帝によってマナの樹は倒されてしまっていた。
マナの女神も死んだ、と竜帝は勝ち誇ったように言う。
激高したフェアリーは竜帝に向かって特攻するも、倒されて消滅してしまう。
そして竜帝はついに神獣の最終形態の力で、巨大な竜の姿に変身した。

巨大な竜となった竜帝の力は凄まじく、主人公たちは苦戦を強いられる。
マナの神獣の力を得た竜帝を倒せるのはマナの剣のみ。しかしマナの剣は失われてしまった。
もはや自分に勝てる者などいない、と豪語する竜帝は主人公たちを打ちのめす。
そこへ消滅したはずのフェアリーの声が響く。
フェアリーはたとえ姿が消えても、いつまでも主人公たちの心の中にいるから、負けないで、と言う。
そして、マナの剣は失われてはいない、本物のマナの剣は主人公たちの心にある「希望」なのだ、「希望」があるかぎり、決してマナの剣は失われない、とフェアリーは主人公たちに呼びかける。

すると、主人公たちの手には、「希望」という新たなマナの剣が出現した。主人公たちはその新たなマナの剣を掲げ、立ち上がり、竜帝と戦う。
竜帝を倒した主人公たちだったが、消えてしまったフェアリーを思い、悲しんだ。
残ったフェアリーの意識は、主人公たちに心配しないで、と語りかける。
フェアリーは主人公たちと信頼しあえたおかげで新たなマナの女神として生まれ変わることができるのだと言う。
新たなマナの女神となるフェアリーは、マナを生み出すために新たなマナの樹となってこのマナの聖域で眠りにつくという。
マナが元に戻るには、千年以上かかるかもしれない。
フェアリーは主人公たちにはもう会うことはないが、自分はいつも世界を見守っていると別れを告げた。

ケヴィン・シャルロット編

最後のマナストーンのある場所は、南西の大陸に広がる大森林「幻惑のジャングル」であることがわかった。
古の都ペダンでマナストーン博士から、世界を滅ぼす仮面の魔物の話を聞き、彼らのアジトが「幻惑のジャングル」の奥にあることを知る。
主人公たちが古の都ペダンで一夜を過ごすと、翌朝には周囲の様子が変わり、大森林が現れた。
大森林を進むと「幻惑のジャングル」へとつながっていた。
主人公たちは、「幻惑のジャングル」の奥で最後の神獣ゼーブル・ファーを倒す。
主人公たちは「幻想のかがみ」を入手する。
「幻惑のジャングル」から進んだ先には仮面の魔物のアジト「ミラージュパレス」があった。
「ミラージュパレス」は「仮面の道士」を指導者と崇める者たちの根城であった。
「仮面の導士」は、世界中の全ての生命をアンデッドにして支配し、世界征服を目論んでいた。
目の前に見えるのに、いくら歩いても主人公たちは「ミラージュパレス」にたどり着けない。
そこで「幻想のかがみ」を使うと、「死を喰らう男」が姿を現した。
「死を喰らう男」が幻惑の術で主人公たちを惑わせていたのだった。
「死を喰らう男」は、主人公たちが8神獣を倒してくれたおかげで、「仮面の道士」が神獣全ての力を身につけ、神獣の最終形態へとトランスフォームすると言う。
もう主人公たちは用済みだとばかりに「死を喰らう男」は主人公たちに襲い掛かる。
主人公たちは「死を喰らう男」を倒して先に進む。

「ミラージュパレス」の中を進む主人公たち。
ミラージュの名の通り、人の心を惑わす幻影が主人公たちを襲う。
それらを退け、「ミラージュパレス」の奥へと進むと、「仮面の道士」と、洗脳されて「堕ちた聖者」となったヒースの姿があった。

「仮面の道士」は、神獣の負の力を全て吸収させたマナの剣を手にしていた。
そして彼はそのマナの剣ごと神獣の最終形態の力を体内に取り込んだ。
こうしてマナの剣は失われ、「仮面の道士」は最強の力を手に入れたかに見えた。
ところが、それをマナの女神が阻止していた。
最終形態の力を取り込むことを邪魔された「仮面の道士」は怒り、マナの樹を切り倒して、マナの女神を消滅させるため、マナの聖域へと向かう。

「仮面の道士」に代わって主人公たちを足止めするのは「堕ちた聖者」ことヒース。
ケヴィンやシャルロットがいくら呼びかけてもヒースは正気に戻らない。
仕方なく、主人公たちは「堕ちた聖者」ことヒースを倒す。
倒されたことでようやくヒースは正気を取り戻した。
そしてヒースは「仮面の道士」の正体について語る。

かつて聖都ウェンデルには2人の司祭がいた。
1人はシャルロットの祖父の光の司祭と、もう1人は闇の司祭ベルガー。
ベルガーはヒースの父であった。
ある時、ベルガーは不治の病の少女を救う為、禁断の闇の呪法に手を出してしまう。
しかし少女を救うことはできず、禁断の闇の呪法に手を出した事で聖都を追われてしまった。
ベルガーは禁断の呪法を使った呪いにより顔も心も醜く歪んでいってしまった。
仮面はその醜い顔を隠すためにつけている。
聖都を追われた後、ベルガーは禁断の呪法「転生の秘法」を自らの体で実験し、不死のモンスター「ダークリッチ」となってしまった。
そして今、神獣の力を手に入れ、神をも超えようとしている。

ヒースは、その事実を知り、父であるベルガーを元の優しい父に戻そうとした。
だが、ベルガーの闇の力は強大で、逆にヒースの心も闇にとらわれてしまった。
そして、体もベルガーによってアンデッドの体にされてしまったのだという。
ケヴィンやシャルロットの呼びかけによって自分を取り戻す事ができたが、アンデッドの自分はこのままでは、必ず再び闇に堕ちるだろうと語る。
ヒースは「仮面の道士」を止めてくれ、と主人公たちに言い残し、自らを消滅させてしまった。
シャルロットはひどく泣き喚いたが、彼の遺言を実行すると決めた。

ケヴィンとシャルロットは「仮面の道士」の後を追うため、フェアリーと共にフラミーに乗ってマナの聖域へ向かう。

主人公たちがマナの聖域に行くと、既に「仮面の道士」によってマナの樹は倒されてしまっていた。
マナの女神も死んだ、と「仮面の道士」は勝ち誇ったように言う。
フェアリーに対しても、アンデッドにして自分の部下にしてやる、と言い放つ。
激高したフェアリーは「仮面の道士」に向かって特攻するも、倒されて消滅してしまう。
そして「仮面の道士」はついに神獣の最終形態の力で、不死の魔物「ダークリッチ」に変身した。

不死の魔物「ダークリッチ」の力は凄まじく、主人公たちは苦戦を強いられる。
マナの神獣の力を得た「ダークリッチ」を倒せるのはマナの剣のみ。しかしマナの剣は失われてしまった。
もはや自分に勝てる者などいない、と豪語する「ダークリッチ」は主人公たちを打ちのめす。
そこへ倒れたはずのフェアリーの声が響く。
フェアリーはたとえ姿が消えても、いつまでも主人公たちの心の中にいるから、負けないで、と言う。
そして、マナの剣は失われてはいない、本物のマナの剣は主人公たちの心にある「希望」なのだと。「希望」があるかぎり、決してマナの剣は失われない、とフェアリーは主人公たちに呼びかける。

すると、主人公たちの手には、「希望」という新たなマナの剣が出現した。主人公たちはその新たなマナの剣を掲げ、立ち上がり、「ダークリッチ」と戦う。
苦闘の末「ダークリッチ」を倒した主人公たちだったが、消えてしまったフェアリーを思い、悲しんだ。
残ったフェアリーの意識は、主人公たちに心配しないで、と語りかける。
フェアリーは主人公たちと信頼しあえたおかげで新たなマナの女神として生まれ変わることができるのだと言う。
新たなマナの女神となるフェアリーは、マナを生み出すために新たなマナの樹となってこのマナの聖域で眠りにつくという。
マナが元に戻るには、千年以上かかるかもしれない。
フェアリーは主人公たちにはもう会うことはないが、自分はいつも世界を見守っていると別れを告げた。

ホークアイ・リース編

最後のマナストーンのある場所は、北東の大陸の山にある「暗闇の洞窟」であることがわかった。
古の都ペダンでマナストーン博士から、世界を滅ぼす魔界の王子の話を聞き、彼の城が「暗闇の洞窟」の奥にあることを知る。

主人公たちはフラミーで洞窟の入り口に降り立ち、「暗闇の洞窟」へと進み、奥で最後の神獣ゼーブル・ファーを倒す。
そこへ魔界の住人・「邪眼の伯爵」が姿を現し、8体の神獣を倒してくれたことへ主人公たちに礼を言う。
「邪眼の伯爵」は、彼の主である「黒の貴公子」が、神獣の負の力を吸収したマナの剣を手にすることで、最終形態の力を身につける事ができるというのだ。
彼ら魔界人の目的は、この世界を魔界に変え、魔界人の新天地とすることだった。
同時に自分たちを闇の世界に封じたマナの女神に復讐することでもあった。
この世界に魔物たちの千年王国を築き、新たな魔王として黒の貴公子が君臨すること、それが「邪眼の伯爵」の望みであった。

そのために主人公たちを利用したと言い、用済みになった主人公たちをここで始末する、と「邪眼の伯爵」は襲い掛かってきた。
主人公たちは、「邪眼の伯爵」を倒し、先へ進む。
「暗闇の洞窟」を抜けると、その先には巨大な城があった。
その城こそが魔界の王「黒の貴公子」の住む「ダークキャッスル」であった。
城の奥へと進み、塔で「美獣イザベラ」と対峙する。
この城の奥にいる「黒の貴公子」を護るため、「美獣イザベラ」は主人公たちと戦う。
「美獣イザベラ」を倒すと、瀕死の彼女は「黒の貴公子」について語る。

かつてこの城は「光の城」と呼ばれていた。
その頃、「黒の貴公子」は、国を滅ぼす運命の王子と予言されたために、生まれてすぐに国王によって幽閉されてしまった。
幼い頃から、暗い地下の牢屋の中で育てられ、誰からも愛されずに闇と絶望が彼の心を支配していった。
そんな時、魔界の王は、彼の闇に包まれた心に目をつけ、魔界の力を彼に与え、魔王の後継者とした。
「黒の貴公子」は、自分を幽閉し自由を奪い続けたこの国を予言通りに滅ぼしたのだった。

光の城は闇の城「ダークキャッスル」と化し、魔界から多くの魔物が住むようになった。
だが「黒の貴公子」の心は閉ざされたままだった。
「美獣イザベラ」はそんな黒の貴公子に同情し、彼の閉ざされた暗い心を開いてあげたかった。
「黒の貴公子」は、神獣の力を手に入れるため、別次元にあった闇のマナストーンを召喚したために一度命を落としてしまったが、「美獣イザベラ」が主人公たちから奪ったマナの剣により復活したのだった。

「美獣イザベラ」はそんな「黒の貴公子」のことを想いながら消滅した。
「美獣イザベラ」を倒したことで、ホークアイとリースはそれぞれの仇を取ったことになる。

城の屋上に行くと、「黒の貴公子」がリースの弟エリオットを連れていた。
「黒の貴公子」は既に自分の魔力を与えた魔王ですら殺して、今は自分が魔王だという。
また、「美獣イザベラ」が倒されたことについてはしょせん捨てゴマにすぎない、と言った。
彼は自らの体をいまいましい体だと言い、マナの神獣の力を得てエリオットの体に乗り移るのだという。
エリオットは自分と違い、正当な王子として愛されて育てられた。「黒の貴公子」はそのエリオットの体に移ることでかりそめの幸福を感じたかったのかもしれない。
弟を返せと言うリースに、「黒の貴公子」は、弟は自分によって神を超えた存在となるのだから喜べ、などと言う。
そして再三、主人公たちに自分の配下になれと誘う。

主人公たちがそれを断ると、「黒の貴公子」はマナの剣から神獣の力を得て、神を超えた存在になろうとする。
彼はマナの剣を闇の力ごと吸収してしまい、マナの剣は失われてしまう。
こうしては「黒の貴公子」は最強の力を手に入れたかに見えた。
ところが、それをマナの女神が阻止していた。
最終形態の力を取り込むことを邪魔された「黒の貴公子」は怒り、マナの樹を切り倒して、マナの女神を消滅させるため、エリオットを伴ってマナの聖域へと向かう。

マナの剣を失ってしまった主人公たちはどうすることもできず、ただ「黒の貴公子」を見送るしかなかった。
しかしフェアリーは言う。
マナの剣は剣自体が力を持っているのではなく、剣を抜いた時の主人公たちの心そのものだという。
みんなが力を合わせれば、どんな相手だって負けはしないと励ます。

主人公たちは気を取り直してフラミーに乗り、マナの女神を救う為、そしてエリオットを救う為にマナの聖域へと向かう。

主人公たちがマナの聖域に行くと、既に「黒の貴公子」によってマナの樹は倒されてしまっていた。
マナの女神も死んだ、と「黒の貴公子」は勝ち誇る。
女神も死んだ今、マナが無くなってフェアリーも自然消滅するだろう、と彼は言う。
激高したフェアリーは「黒の貴公子」に向かって特攻するも、倒されて消滅してしまう。
そして「黒の貴公子」は、一緒に連れてきたエリオットの体に乗り移ろうとする。
古い服を脱いで新しい服を着るように、体を変える、ということだった。
そして「黒の貴公子」は新しい体に乗り移る前に、主人公たちに自分の本当の姿を見せよう、とついに神獣の最終形態の力で彼は「アークデーモン」に変身した。

「アークデーモン」の力は凄まじく、主人公たちは苦戦を強いられる。
マナの神獣の力を得た「アークデーモン」を倒せるのはマナの剣のみ。しかしマナの剣は失われてしまった。
もはや自分に勝てる者などいない、と豪語する「アークデーモン」は主人公たちを打ちのめす。
そこへ倒れたはずのフェアリーの声が響く。
フェアリーはたとえ姿が消えても、いつまでも主人公たちの心の中にいるから、負けないで、と言う。
マナは失われたが、マナがなくても主人公たちの決して諦めない心こそが未来を作っていける。
そして、マナの剣は失われてはいない、本物のマナの剣は主人公たちの心にある「希望」なのだと言う。「希望」があるかぎり、決してマナの剣は失われない、とフェアリーは主人公たちに呼びかける。

すると、主人公たちの手には、「希望」という新たなマナの剣が出現した。主人公たちはその新たなマナの剣を掲げ、立ち上がり、「アークデーモン」と戦う。
「アークデーモン」を倒した主人公たちだったが、消えてしまったフェアリーを思い、悲しんだ。
残ったフェアリーの意識は、主人公たちに心配しないで、と語りかける。

エリオットは主人公たちが戦っている間にフェアリーが救出して最後の力でローラント城に送っておいたと言う。
最後の力が尽きる前に助け出せてよかった、とリースに語りかけた。

フェアリーは実はマナの樹の種だった。
フェアリーは主人公たちと信頼しあえたおかげで新たなマナの女神として生まれ変わることができるのだと言う。
新たなマナの女神となるフェアリーは、マナを生み出すために新たなマナの樹となってこのマナの聖域で眠りにつくという。
マナが元に戻るには、千年以上かかるかもしれない。
フェアリーは主人公たちにはもう会うことはないが、自分はいつも世界を見守っていると別れを告げた。

エンディング

デュラン編

フォルセナに戻ってきたデュラン。
妹のウェンディたちに迎えられる。
デュランは城の英雄王に会いに行き、父のロキと戦ったことを話す。
英雄王はロキの魂はデュランの中に生きていると言い、これからはマナの女神様に頼らず、我々自身の手で未来を創っていくのだ、と話す。

アンジェラ編

アンジェラまたはデュランが主人公のエンディングの場合
アルテナに戻ったアンジェラは、魔法の力を失った理の女王を励まして、魔法なんかなくても力を合わせてがんばろう、と言う。
そして男性キャラが仲間にいる場合は、「魔法よりもっとステキなものを見つけちゃった」と言う。

それ以外の通常エンディングの場合
アルテナに戻ってきたアンジェラを理の女王が優しく迎える。
そして理の女王は、これまでアンジェラに冷たくしてきたこと、命を奪おうとしたことを謝罪する。
アンジェラは母を許し、これからもアルテナの女王でいてほしい、と言う。

ケヴィン編

本編中で獣人王とケヴィンのイベントを見ていない場合、エンディングでカールの生存が明かされる。
獣人王はケヴィンの母親が本当は病で死んだことを隠していた。
いつかケヴィンが母親の死を乗り越えられる強さを身に着けたら話すと決めていたのだ。
母親のこと、カールのことで獣人王を誤解していたケヴィンは謝罪し、さらにもっと強くなって獣人王を超えてやると誓う。
ケヴィンは獣人と人間とのかけ橋となってこれからの世界を導いていき、カールとカール以外の友人をもっと作ると誓う。

シャルロット編

ウェンデルに戻ったシャルロットは、祖父である光の司祭に迎えられる。
そしてそこにはヒースの姿があった。
ヒースはマナの女神に助けられたのだという。
再会を喜び合うヒースとシャルロット。

ホークアイ編

ナバールにもどったホークアイは、ジェシカとニキータに迎えられた。
ニキータに保護されていたジェシカの「死の首輪」もはずれ、すっかり元に戻っていた。
ナバールのアジトにも、各地に散っていた盗賊団のメンバーが戻ってきた。
フレイムカーンは「美獣イザベラ」の術から覚め、ホークアイの濡れ衣も晴れていた。また、イーグルの死の真相を知り、残念がっていた。
そして、フレイムカーンは亡きイーグルのためにもこの盗賊団を守っていくと誓う。
世界からマナが失われ、砂漠から水も枯れる一方。
フレイムカーンは、これからナバールは自然から水と緑を盗み、緑の大地を取り戻すことを目的とする、と宣言する。

リース編

ローラントに戻ったリースを迎えたのは弟のエリオットだった。
エリオットはリースを助けてローラントを再興させると誓う。
リースはエリオットに励まされ、ローラントを昔のような平和な王国に戻すことを亡き両親に誓う。

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