BABYMETAL(ベビーメタル)の徹底解説まとめ

BABYMETALとは、SU-METAL、YUIMETAL、MOAMETALからなるメタルダンスユニット。アイドルとメタルの融合をテーマにし、世界中のメタル&ロックファンに衝撃を与えた。その活動は国内のみならず、世界中を席巻し続けている。レディ・ガガやメタリカなどの超有名アーティストのオープニングアクトを務めるなど、その勢いはとどまるところを知らない。2018年にYUIMETALが脱退。2019年からサポートダンサーとして参加していたMOMOMETALが、2023年に正規メンバーとなった。

通常版

来日記念限定版

収録曲
1.「Road of Resistance」
2.「KARATE 」
3.「あわだまフィーバー」
4.「ヤバッ! 」
5.「Amore - 蒼星 - 」
6.「META!メタ太郎 」
7.「シンコペーション 」
8.「GJ! 」
9.「Sis. Anger 」
10.「NO RAIN, NO RAINBOW」
11.「Tales of The Destinies」
12.「THE ONE」

また、初回限定盤にはDVD「TOKYO METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2015 (2015.5.24)」が収められている。

1.「Road of Resistance」
アルバムの表題曲であり、BABYMETALの真骨頂メロディックスピードメタルナンバー。厳かなイントロから始まり極上メタルサウンドに移る瞬間は誰もが盛り上がる。勢いそのままに、力強い歌詞と歌声が途切れることなく駆け抜ける構成は、聞いていて心地よささえ感じられる。ギターはドラゴンフォース(DragonForce)のサム・トットマンとハーマン・リのプレイ。

2.「KARATE 」
タイトル通り「空手」をテーマにした1曲。ここまで聞くと、前作よりもスケールや音の重厚さが良くなった確信が得られる。日本の武道をテーマにしていることや、MVの空手の振りが印象的で、外国人にも人気の曲(MVコーナーにあり)。サビの「セイヤ・ソイヤ・戦うんだ~」は口ずさみたくなるほど耳に残る。元ネタはIssuesという米バンドとの噂。

3.「あわだまフィーバー」
『ギミチョコ!!』と同じく作曲者はTAKESHI UEDA。アイドル寄りの曲だが、音の厚みがあるので前作とは一線を画すサウンド。しかし、サビの抜けの良さは健在。「チョコ」に対して「ガム」というお菓子つながりの遊び心。歌詞もノリ重視。

4.「ヤバッ! 」
非常にキャッチ―なナンバー。今までで一番と言っていいほど歌詞の内容がない。しかし、全体的にはスカのようにノリが良く、歌詞を聴きやすくしている。デスボイスも抑え気味で、とにかくライブで盛り上がることを重視しているように感じる。元ネタは、神奈川県の湘南出身のロックバンドSiM と思われる。

5.「Amore - 蒼星 - 」
正統派メロディックスピードメタル。「Road of Resistance」より展開が少ないが、SU-METALの伸びの良い歌唱力を引き出している。間奏のBOHのベースソロがカッコよい。SEX MACHINEGUNSやGALNERYUSなどのいわゆるジャパンメタル(通称ジャパメタ)の要素を多く含んでいる。歌詞は、珍しく恋愛ソングのような意味合いを含んでいる。

6.「META!メタ太郎 」
前作と今作含め、今までにない曲調。バイキング・メタル(※)的要素を含んでいて、ある意味新鮮。大部分がYUI&MOAMETALによる歌唱。アルバムの展開に新しい刺激を与えている。

※)北欧神話や戦いに明け暮れるヴァイキングを主要なテーマに置いたヘヴィメタル音楽に対して使われる用語。

7.「シンコペーション 」
タイトル通りサビでシンコペーション(※)を連打する曲。歌詞は恋愛ソングのように聞こえるが、意味はあまりない。最近の邦ロックバンドやアニメソングで使われるようになったメタルコア的な曲調。

※)リズムの強拍を通常の位置からワザとずらして、ノリを出すことを表す音楽用語。

8.「GJ! 」
「サークルモッシュ」や「ウォール・オブ・デス」を誘うような曲。実際に歌詞に入っているので意識していると思われる。ラップメタル的なノリでBメロや、サビの切れの良さが印象的。YUI&MOAMETAL(BLACK BABYMETAL)による歌唱。THE ONE限定版(ファンクラブ限定版)の”ご褒美編“はアレンジが違う。

9.「Sis. Anger 」
こちらもYUI&MOAMETALによる歌唱。タイトルはメタリカの"St. anger”へのオマージュ。しかし、内容は別。かわいい声で歌っているが、歌詞の内容はかなり凶暴。ブラックメタル的な曲調でかなりハードなサウンドだが、2人の声のお陰で楽しく聞ける。

10.「NO RAIN, NO RAINBOW」
ここにきて初めてのバラード曲。そして、歌詞の内容も特定の誰かを想うような王道恋愛ソングになっていて奥が深い。SU-METALの透き通った独唱が存分に響いていて、寂寞の感が迫ってくる。ファンの間では『止まない雨』とも呼ばれていて、X-JAPANの「ENDLESS RAIN」のオマージュ。

11.「Tales of The Destinies」
プログレッシブ・メタル的な展開でかなり冒険的な曲。BABYMETALの幅の広さと、神バンドの演奏力の凄さを感じられる。また、次の「THE ONE」への序章と位置付ける見方もある。元ネタはDream Theaterという米バンド。歌詞はAメロで絶望的な事を歌い、Bメロ~サビにかけて希望が広がって行くという展開。

12.「THE ONE」
こちらもプログレッシブ・メタル。曲の頭に空白がないので11からの続きのように聞こえ、長く壮大な曲のような印象を受ける。英詩が大部分を占めるがタイトルの「THE ONE」、サビの「僕らの~」という言葉からわかる通り、ファンに向けて書かれた曲。THE ONE盤は”-Unfinished ver.-“で、ピアノとストリングスのみの演奏でSU-METALがしっとり歌い上げるバラードのようなアレンジ。アルバムの最後に相応しいドラマチックな歌詞と曲調が、ファンを魅了し続けている。

BABYMETALの代表曲・MV

BABYMETALの成長ぶりが覗えるMVを年代順に並べている。初期の映像ではさくら学院の名残で右下に「重音部」との表記も見られるが、「メギツネ」以降はライブ映像が中心のものが多く、BABYMETALの活躍とMVをいちいち作れないほどの忙しさがうかがい知れる。

BABYMETAL 「ド・キ・ド・キ☆モーニング」

バリバリのヘビメタ部分と、アイドルとしてのノリの部分がハッキリと別れている面白い楽曲。
監督は田中紫紋(たなか しもん)。BABYMETALリリース作品のイラスト・デザイン・アートディレクションを担当し、さくら学院1stアルバムや雑誌「ヘドバン」の表紙を手掛ける映像作家でありデザイナー。この他にもCASCADE/Chara/MONOBRIGHT/SiM/THE野党/水曜日のカンパネラ/星屑スキャットのMVやテレビ朝日「報道ステーション」のアニメーションを手掛けた。
ディレクター(CM/PV等)・アニメーション作家(コマ撮り/手書き/CG)・イラス
トレーター・デザイナーとして活動中。

この作品を含め、BABYMETAL関連の作品の製作期間などはすべて「キツネ様のみぞ知る」とのこと。

BABYMETAL 「いいね!」

監督はスズキダイシン。ヤバイTシャツ屋さん、G-FREAK FACTORY、10-FEET、チャラン・ポ・ランタン、Fear, and Loathing in Las VegasなどのPVやライブ映像を手掛ける。主にミュージックビデオ(MV、PV)、ライブビデオの企画、撮影、編集をしている。

BABYMETAL 「ヘドバンギャー!!」

監督は田辺秀伸。代表作は、ゆず「タッタ」、平井堅の「ノンフィクション」、ゲスの極み乙女。「猟奇的なキスを私にして」など。この他にもmiwaの「ヒカリへ」や9mm Parabellum Bulletの「カモメ」など多くの有名アーティストのMVを手掛ける。また米津玄師、[Alexandros]、三浦大知などのMVをブレイク以前から手掛けたことで、音楽業界ではトップクリエイターの仲間入りをしている。その手腕が評価され、2017年春にはSPACE SHOWER MUSIC AWARDSのBEST VIDEO DIRECTORを受賞している。

BABYMETAL 「イジメ、ダメ、ゼッタイ」

歌謡曲的なメロディラインに、彼女たちのクールなダンスがマッチしたMV。そしてバックバンドの演奏がはんぱなくうまいということも話題となった。
監督はKAMIMETAL。しかし、残念ながらその正体や他の活動は不明。BABYMETALの関係者と思われるが謎に包まれている。
PVの途中でメタラーをいじめ、ギターを破壊するヒップホップ系の服装の人々は、現在の音楽業界におけるメタルとヒップホップ(又はその他の音楽との関係)関係が表されている。「メタルよ!立ち上がれ!」というMETAL RESISTANCEに通ずる言葉も出てくる。

ヘドバンギャー!!- Headbangeeeeerrrrr!!!!!!!

ゴリゴリのメタル演奏で、鑑賞の際は首のムチウチを覚悟する必要がある。
今作のMVのために、ロックバンド・9mm Parabellum Bulletの「カモメ」でも話題となった、映像監督の田辺秀伸と振り付け師のMIKIKOのチームが再びタッグを結成した。

BABYMETAL 「メギツネ」

とても日本的なイメージを意識して作られたMVで、「さくら、さくら」のフレーズが途中で入るところなども海外勢のツボを狙って行ってる感あり。
監督は多田卓也。映像ディレクターとして数多くのアーティストのMV・PVを手掛けており、実績も豊富。
VAMPS「DEVIL SIDE」。HKT48 「スキ!スキ!スキップ!」。SKE48 「窓際LOVER」。乃木坂46 「風船は生きている」。関ジャニ∞ 「Wonderful World!!」、」「イエローパンジーストリート」。KOH+ 「恋の魔力」。などジャンルを問わず幅広く支持されている。

BABYMETAL 「ギミチョコ!!」

9ytokiwokoete
9ytokiwokoete
@9ytokiwokoete

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