フルメタル・パニック!(フルメタ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『フルメタル・パニック!』とは、賀東招二の小説およびそれを基にしたアニメーション作品。幼少期から戦場で育った傭兵を生業とする少年を題材とした、SFミリタリーアクションである。ウィスパードと呼ばれるブラックテクノロジーを有した特殊な存在により、現実世界とは異なった歴史を歩んだ世界が舞台。対テロ軍事武装組織ミスリルに所属する少年・相良宗介はウィスパードを有した女子高生・千鳥かなめの護衛任務につき、都立陣代高校に生徒として編入。敵組織アマルガムの攻撃から普通の学園生活を取り戻すために行動する。

CV:夏樹リオ
英語教師であり、相良宗介や千鳥かなめの担任を務める。
トラブルが起こると度々ショックで気を失うが、生徒思いの優しい性格を持つ。
修学旅行の際にハイジャック犯であるガウルンがかなめを連れ去ろうとした際は身代わりになろうとしたり、宗介がミスリル上層部の命令で護衛任務を解除され学校に退学届けを提出した際も自身の立場が悪くなる事をわかった上で届けを受理せず、後に宗介が上層部を脅して学校生活に戻るまで保管し続けた。
宗介のクラスメイトたちが卒業する頃には同じく陣代高校の教師である水星と結婚しており、宗介に向けたビデオメッセージで懐妊中であることを明かし、出産までに戻って欲しいと語りかけている。

その他

ミシェル・レモン

CV:津田健次郎
フランス対外保安総局(DGSE)に所属するエージェント。
ソルボンヌ大学出身で、本人曰くIQは150。

アマルガムに関する情報を探っており、ナムサクにあるAS闘技場に潜入をしていた。
その際は身分をルポライターと偽っており、闇バトルに参加するチーム"クロスボウ"のメンバーと同じくアマルガムを追うために同チームに参加していた相良宗介に接触した。
闘技場関係者とアマルガムの背後関係が分かるとDGSEの部隊を導入し戦闘を行う。

アマルガム幹部のクラマと宗介の戦闘にも介入し、クラマの銃撃で負傷し止めを刺される寸前の宗介を救い、宗介がクラマを倒すと瀕死になった宗介を救出し治療する。
宗介からアマルガムの情報を聞き出すために2ヶ月近く昏睡していた宗介を匿い、その間の護衛も行っている。
その後、宗介の護衛中に直属の上官が戦死したため、自身の判断で宗介を匿い、銃や弾薬の提供を行い、ミスリル残党と合流すると指揮官であるテレサ・テスタロッサに一目惚れをし、以降も行動を共にする。
主に情報収集の面で大きく貢献し、最終決戦では各国の情報機関に核ミサイルの情報を提供し、第三次世界大戦の勃発を防いだ。
最終決戦後はDGSEをクビになり、元ミスリルの提督であるボーダの下で働くことになった。

ナミ

CV:茅原実里
東南アジアの都市"ナムサク"にあるAS闘技場(アレーヌ)で、弱小チーム"クロスボウ"のオーナー兼整備士を務める少女。

故郷の村に打ち捨てられていた旧式のASを修理して闘技場に参加しようとしていたが、機体の損傷が激しく多くのパーツ交換が必要でスポンサーを探していた。
身分を偽ってナムサクに潜入していたフランス対外保安総局(DGSE)のミシェル・レモンと出会い、スポンサーになるよう懇願するも断られてしまう。
また、操縦士の候補だったリックも同じく闘技場に参加するチームのダオによって殺されてしまい、自棄を起こして自身が選手になると出来る限りの修理でバトルに参加しようとする。
そこへアマルガムの情報を追って同地を訪れていた相良宗介が闘技場を訪れ、選手として参加するべくナミに雇って欲しいと話を持ちかける。
最初はその実力を疑っていたが、宗介のASに関する知識量や体つきをみて、臨時で雇うことを決意する。
それを受けてレモンも資金提供することを決め、間に合わせ程度ではあるが修理をしてバトルへ参加し勝利を収めると宗介を正式なメンバーとして迎え入れ、配当金で機体も完全に修理し連戦連勝を重ねる。
しかし、アマルガムと宗介の争いに巻き込まれ、人質にされた挙句、最後は射殺されてしまう。

戦争によって荒廃した村を復興させ、学校を再建することを目標に闘技場で大金を稼ごうとしていた。
ASに関して異常とも言える知識を有しており、見ただけでASの内部構造を理解したり、専門の技術者でも難しい制御ソフトを半日で修正しており、宗介は彼女がウィスパードではないかと疑っていたが、その真偽は不明のままである。

『フルメタル・パニック!』の用語

トゥアハー・デ・ダナン

AIダーナのCV:村井かずさ
ミスリルの西太平洋船隊に所属する揚陸強襲潜水艦。
艦長も務めるテレサ・テスタロッサとバニ・モラウタにより設計された最新鋭の潜水艦。
それまでの潜水艦の常識を超える大きさと推進力を持ち、世界中のあらゆる場所に一個大隊相当の戦力を出現させ、影のように消え去ることができる。
圧倒的な性能から通常のシステムではその姿を捉えることが出来ず、現れては消えることから米海軍に幽霊潜水艦「トイ・ボックス」と呼ばれている。

AS(アーム・スレイブ)

「armored mobile master-slave system」の略で、直訳すると“主従追随式機甲システム”となり、全長8メートルの人型強襲兵器を指す。
汎用性が高く多種の武器を使いこなすマニピュレーターや、あらゆる地形を走破し時速100km以上で移動する脚部などから「最強の陸戦兵器」とまで呼ばれる。

様々な機体があるが、アマルガム製の最新式ASは「ラムダ・ドライバ」という特殊な機材を搭載していて
通常の兵器では倒せないほど驚異的な存在になっている。

アーバレスト

AIアルのCV:室園丈裕
相良宗介の乗る機体で、第三世代の最新型アームスレイブ。
機体のカラーは白と青を貴重としており、風や氷を連想させるものとなっている。
M9 ガーンズバックの試作機をベースとしているため、スペック的にはほぼ変わらないが、使用する者の精神を物理世界に介入させる「ラムダ・ドライバ」を搭載している。
ウィスパードであったバニ・モラウタにより設計され、本機と共にAIであるアルを生み出した。
アマルガム製のラムダ・ドライバ搭載機とは異なり、アルと登場者である宗介がシンクロすることによりその機能がより強固となる。
アマルガム製のラムダ・ドライバ搭載機が通常型ASを駆逐するための機体であり、アーバレストはラムダ・ドライバ搭載機をと戦うために設計されている。
また、最初の搭乗者である宗介の神経系が機体の疑似神経系へコピーされているため、他の搭乗者ではラムダ・ドライバは発動されないように設定されてしまった。
宗介の技能とラムダ・ドライバの力により数々のASを撃破してきたが、最後はレナードの登場するベリアルにより大破する。

レーバテイン

AIアルのCV:室園丈裕
アーバレストの後継機であり、ベリアルによりアーバレストが破壊されると、回収されたコアユニットを流用して建造された。
機体そのものはアーバレストの搭載AIであったアル自らが再設計し、ウィスパードであるクダン・ミラの協力により実現した。
機体のカラーは白と赤であり、燃え上がる炎を連想させるデザインになっている。
ミスリル内ではアーバレストに次ぐラムダ・ドライバ搭載機であり、AI"アル"を含むコアユニットをそのまま流用しているため、その能力を100%発揮するためには相良宗介の搭乗が必須である。
戦闘能力は極限まで高められているが、その反面ステルス性能などの汎用性を大きく犠牲にしている。
最終決戦においてはアルと宗介の捨て身の攻撃によってベリアルを破壊し、アーバレスト時代の恨みを晴らした。

ミスリル

いかなる国家にも属さない、軍事による平和維持活動を主とする対テロ極秘傭兵組織。
軍事的な緊張状態にある紛争地帯などに出没し、テロリストや独裁政権を殲滅する火消し役。
また、敵対組織の軍事的発展を防ぐため、「ウィスパード」とよばれる特殊能力者の人道的保護なども行っている。
豊富な資金力と保護したウィスパードの知識により、世界の10年先を行くと噂されるほどの優れた化学兵器を持つ。
ミスリルはアマルガムが組織の設立当初の理念を見失い暴走を始め、それを制御することができなくなったことからアマルガムの抑止力として、その管理者であった1人が創設した。

アマルガム

世界中のテロリスト・独裁政権・紛争地域などに対して、実行部隊を派遣しての援助や兵器提供などを行っている組織。
高い技術力を有し、ラムダ・ドライバ搭載の量産型アーム・スレイブを多数配備するなど、ミスリルよりも一歩先を行っている。
世界各国の様々な大企業、組織や国家、テロ集団、マフィアなどアマルガムに関わっている組織や団体は非常に多い。
元々は「『人類の未来』という理念」を触媒として「主義主張やイデオロギーを異にするメンバーが結びつき」結成された。
しかし、匿名性を重視した組織形態が悪用され、次第に各自の既得権益を守ることが主体の組織になっていった。
通常の軍事組織と異なり、トップを定めない組織形態を持ち、「幹部」はいるものの、それらをまとめる立場にある「黒幕」が存在しない。
組織的に「重大な問題に関する決定が遅い」というデメリットはあるが、組織内の実力者に欠損が生じても、組織全体への損失を軽微に抑えられるメリットがある。

ウィスパード

miharu_cafet9
miharu_cafet9
@miharu_cafet9

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