仏ゾーン(武井宏之)のネタバレ解説・考察まとめ
『仏ゾーン』とは、武井宏之による仏教を題材とした少年漫画、及びそれを原作とするメディアミックス作品である。『週刊少年ジャンプ』で1997年に連載。千手観音のセンジュが、弥勒菩薩の生まれ変わりである少女サチをインドに送り届ける為仏像に憑依し、現世に降り立つ。人間の欲望を糧とする魔羅(マーラ)、人間を憎むアシュラと戦いながら、センジュたちは旅を続けるのだった。話数こそ少ないが、仏教と少年漫画要素のミックスが独特の魅力となっており、連載終了後も根強い人気を誇る。
大柄の男性の姿をしている。センジュにとっては先輩のようなもので、彼からは「兄さん」と呼ばれる。ギターを持ち歩いており、「自慢の喉」で托鉢を行う。サチたちの前に現れ、センジュに戦力外通告をした。それでも、サチを守りたいとの強い気持ちや作り直した天衣による戦闘でセンジュの力を認める。実はセンジュへの戦力外通告は狂言であり、元々一緒にインドに向かう予定だった。
馬頭観音は数ある観音の中でも珍しい「怒りの観音」で、顔つきもコワモテで戦闘能力は大いにセンジュを上回る。天衣も内部に複数の武器が仕込まれており、1人で天竜八部衆をほぼ壊滅に追い込んだ。しかし八部衆の1人ゴブジョウの不意打ち遭い、磔にされる。アシュラによって止めを刺された。アシュラの本心を「救われたがっている」と見抜いており、「こいつを救ってやれよ」と言い残した。
最終話で再登場し、センジュたちの旅に同行した。
アシュラ
本来なら仏の側だが、天竜八部衆の仲間と共にミロク一行の旅路を邪魔する。カルラからは「戦闘マニア」と称されており、天衣の破損したセンジュを攻撃しないなど戦いに関してはフェアな一面も持つ。
肘に隆起を持った四本の腕と、無機質な顔状のセンサーという形の阿修羅天衣を使用する。普段からこの天衣を出しており、戦闘時以外は布をかけていることが多い。天衣の扱いには長けており、非情さも相まって戦士としては優れた能力を持つ。
かつては正義の神で、舎脂(しゃし)という愛する女性もいた。しかし、帝釈天が舎脂に一目惚れをし、彼女を強引に我が物にしてしまう。アシュラは怒りのまま帝釈天に無謀な戦いを挑み、許す心を失って天界を追われ修羅界に堕ちた。修羅界での度重なる戦闘で心が荒んでいたところを釈迦に救われた。釈迦を崇敬するが、その為に教えを忘れあらゆる欲に溺れる人間を憎むようになる。
センジュの怒りを煽る為コマ、バトウ、ジゾウを殺していくが、本心は強い正義の心を持つがゆえに自分を許すことができず、センジュに救いを求めていた。このことはバトウから言及されている。センジュが自分の憎しみを受け入れ倒れたことで改心。この時、因果応報の構えを取りながらカウンターを撃ち返さないセンジュに対し、「心配する優しい顔」を向けた。
センジュが目を覚ますまでずっと寺を見張っており、せめてもの罪滅ぼしとして、八部衆仲間と共にマーラを退けていた。その後も旅を見守っていた模様。
『シャーマンキング』ではサティ(サチ。つまりミロク)により浄化され救われた姿で登場した。
恐山アンナ(きょうやま あんな)
恐山にいるイタコの少女。またの名を「イタコのアンナ」。がめつい面もあるがイタコとしての実力は極めて高く、憑依させた人物の動きをトレースすることができる。この力を持って、センジュを作り上げた仏師を呼び出し、天衣の修繕及びパワーアップに貢献した。
普段は、イタコの師でもある養母が経営する民宿を手伝っている。
仏国土
大日如来(だいにちにょらい)
センジュにミロクの護衛を任せた仏で、仏国土の王者。フドウ、アイゼンに「何故千手観音にミロクの護衛を任せたのか」と聞かれ、千手観音が「救う仏」であるからだと言った。マーラを倒すことよりも、慈悲の心をミロクに芽生えさせる意味もあった模様。
フドウ / 不動明王(ふどうみょうおう)
戦闘に関してはスペシャリストともいえる明王部であり、護衛としては頼もしい存在。大日如来に、何故ミロクの護衛を千手観音に任せたのかと尋ねた。
アイゼン / 愛染明王(あいぜんみょうおう)
フドウ共々、センジュがミロクの護衛となったことに疑問を持っていた。全仏中最強の愛染天衣を持つ。見た目には巨漢で、戦闘に長ける明王部だが愛を解する。
婆藪仙人(ばすせんにん)
千手観音の眷属である二十八部衆の1人。仏国土ではセンジュと二人暮らしをしていた。この時、廃棄処分になった狛犬を次々拾うセンジュを嗜めている。また、新たに二十八部衆に加わったアシュラをセンジュに紹介する描写もある。
七福神(しちふくじん)
センジュたちをインドへと連れていくために現れたが、仏ゾイド側の七福神に倒された。
仏国土で「またセンジュたちの手伝いに行っても良いか」とダイニチに尋ねている。
天竜八部衆
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目次 - Contents
- 『仏ゾーン』の概要
- 『仏ゾーン』のあらすじ・ストーリー
- 「ミロク」の旅立ち
- センジュの試練
- アシュラとの戦い
- 『仏ゾーン』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- センジュ / 千手観音(せんじゅかんのん)
- 西岸サチ / ミロク
- コマ
- ジゾウ
- バトウ / 馬頭観音(ばとうかんのん)
- アシュラ
- 恐山アンナ(きょうやま あんな)
- 仏国土
- 大日如来(だいにちにょらい)
- フドウ / 不動明王(ふどうみょうおう)
- アイゼン / 愛染明王(あいぜんみょうおう)
- 婆藪仙人(ばすせんにん)
- 七福神(しちふくじん)
- 天竜八部衆
- クバンダ / 鳩槃茶
- ケンダツバ / 乾闥婆
- カルラ / 迦楼羅
- ヒバカラ / 畢婆迦羅
- シャカラ / 沙羯羅
- ゴブジョウ / 五部浄
- キンナラ / 緊那羅
- 魔羅(マーラ)・仏ゾイド
- 天魔波旬(てんまはじゅん)
- 魔羅バトウ(まーらばとう)
- 仁王(におう)
- 七福神(しちふくじん)
- ダキニ
- ゴンゲン
- その他
- おじいちゃん
- マイク箕浦(みのうら)
- 純慧(じゅんけい)
- おせん
- 『仏ゾーン』の用語
- 仏(ほとけ)
- 仏国土(ぶっこくど)
- 仏ゾーン
- 魔羅(マーラ)
- 欲界(よくかい)
- 仏ゾイド(ぶつぞいど)
- 天衣(アーマー)
- 恐山(おそれざん)
- インド
- 西岸寺(さいがんじ)
- 『仏ゾーン』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- センジュ「要は考え方しだいってことだよ」
- 純慧が彫った千手観音像
- アシュラ「シャカ様を尊敬すればするほど憎しみが消えない自分がいやになるんです」
- 『仏ゾーン』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 『仏ゾーン』が打ち切られた理由に関する噂
- 『シャーマンキング』との繋がり
- 悟りを開いたサチ
- 恐山アンナの後継者
- ジゾウ出演のアニメ