GUILTY GEAR(ギルティギア)のネタバレ解説・考察まとめ

アークシステムワークス制作の対戦格闘ゲームシリーズのひとつ。「ギア」と呼ばれる生体兵器と人間の戦い、そしてギアを巡る主人公のソルとライバルのカイたちの物語を描いている。後に開発された対戦格闘ゲーム「ブレイブルー」と並ぶ同社の象徴となった。さらに2D開発ゲームの金字塔として有名にもなり、今なおその人気を不動のものとし続けている。

CV:難波圭一

赤いバンダナで金髪をまとめ、青のジーパンが特徴的な、陽気でノリの軽い性格と雰囲気を持った男性。鎖鎌を主な武器として愛用し、長いリーチで相手を近寄らせず遠距離から連続して攻撃を叩き込む戦法を得意とする。
自分の意思に関係なくタイムスリップすることができる能力を持つ時間旅行者(タイムトラベラー)であり、その能力のおかげで過去の時代からやってきた存在である。

かつて自分がいたその過去の時代では、ギャング同士の抗争を犠牲者の一人も出すことなく解決に導いたという凄腕の男で、「めぐみ」という普通の恋人もいた。そんなめぐみとの幸せな日々も送っていた中、タイムスリップで現代にやってきてしまい、過去へと帰るための方法を探して旅をしている。
そして、タイムトラベラーであるせいか、本シリーズの物語の様々な時間軸を渡り歩いており、特にソルとは時間軸の中で何度か出会っており、彼を「旦那」と呼んで慣れ親しんでいる。
また、綺麗な女性には全く目がなく、彼女がいるにもかかわらず街角でお目当ての女性を見つけると片っ端からナンパしたりするほど女癖が悪い。

クリフ=アンダーソン

CV:高見初秋(GG〜GGX)/坂野茂(GGXX以降)

初代聖騎士団の団長である老人で、聖戦時代に最強のギアであるジャスティスと18度も激闘を繰り広げたことのある歴戦の猛者。
「斬竜刀」と呼ばれる大剣の使い手であり、老人とは思えないほどの膂力で軽々と振り回して豪快かつ強力な剣技を繰り出せるが、連続して使えるほど体力はなく、ぎっくり腰になりやすいという弱点を持っている。

ジャスティスと18度の激闘を繰り広げながらも決着をつけることができなかったが、「人間の若い力がいつかお前を倒すだろう」と予告し、後任をカイに譲り引退した。
そして、聖戦終結後は隠居し穏やかな生活を送っていたが、第二次聖騎士団員選考武道会にジャスティス復活の兆候を勘付き、ジャスティスと決着をつけるべく参戦する。

テスタメント

CV:小林克彰

ジャスティスの側近を務めていたギアの青年で、「GG」の黒幕的存在で中ボス。
死神のような身格好が特徴的で、自らの血液から生み出した大鎌を主な武器として操る。その他にも空間を操る魔法や複数の使い魔を使役することもできる。

クリフとは義理の親子の関係にあたり、かつて聖騎士団にも所属しており、義父である彼を尊敬していたが、ギアの軍事利用を目論む某国の計画に巻き込まれてギアに改造されてしまう。強靭な精神力を持っていたために人としての意識を失わずに済んだが、ジャスティスに精神を支配されてしまい、「人類抹殺」の命令に従わされて戦いに身を投じた。
人間の手によってギアに改造されたことで人間を酷く嫌っており、ジャスティスが倒されたあとも人間に対しても嫌悪の感情を捨てなかったが、本来の性格は子供好きで、人の為ならば自己犠牲を惜しまず、悪人ですら罪を咎めず更生を促そうとする博愛主義の持ち主でもある。

「GG」では封印されたジャスティスを開放するため暗躍しており、武道大会のでのソルとカイたちとの戦いの末にジャスティスが倒された後は人類抹殺の命令から開放されたが、過去の罪の意識から自暴自棄になり、各地を流浪していた。 それから「GGX」で「悪魔の棲む地」と呼ばれる森に迷い込み、そこでディズィーと出会い、平穏を望む彼女を守るため再び人間と戦う事になる。
「GGXX」ではディズィーがジェリーフィッシュ快賊団に入った後も、彼女が暮らしていた「悪魔の棲む地」を守っている。

梅喧(ばいけん)

CV:こおろぎさとみ(GG)/須藤みほ(GGX)/米本千珠(GGXX)/ 浅野まゆみ(GGXrd)

メイと同じくギアによって滅ぼされた日本の住人・ジャパニーズのひとりで、「俺」という一人称と粗野で男勝りな口調と性格が特徴的な女剣士。
日本刀を主な武器として、鋭くも華麗で激しい剣技を繰り出す他、右腕に装着した改造義手と暗器も攻撃に駆使する。

男物の和服を着ているが、胸元や太ももがかなり露出しており、髪はピンク色のポニーテールとなっている。
幼い頃にギアに家族と友人を殺され、自身も右腕と左目を失っており、顔の左側にはその名残である大きな傷跡が残っている。
その悲劇を生み出した存在である「あの男」に復讐することを決意し、女であることを捨てて「あの男」を殺すために旅を続けている。 同じくジャパニーズの御津闇慈からは「姐さん」と呼ばれて慕われており、彼から「あの男」への憎悪のあまり、暴走気味になることを心配されている。

ジャスティス

CV:森藤卓弥(GG)/緒川ゆみこ(GGX以降)

「あの男」によって作られた最初のギアで、「GG」のラスボス的存在。
人間を素体としており、明確な自我と知性に加え、ギアの中でも最も高いスペックと戦闘能力を誇る「完成型」であり、さらに全てのギアを操る能力を持つことから「最強最悪のギア」として恐れられていた。

最初は人類に従順なギアだったが、2074年に突如として世界中のギアを洗脳して人類に反旗を翻し「人類抹殺」を宣言する。そして手始めに他の全てのギアを率いて日本列島に総攻撃をかけ消滅させ、手勢と自身が持つ圧倒的な力で世界各地を蹂躙し、殺戮と破壊の限りを尽くした。
聖騎士団を筆頭とする人類と100年にもわたる「聖戦」を引き起こし、最後はソルと激闘を繰り広げた末に彼によって無力化され、聖騎士団の手によって封印された。
その後、配下のテスタメントの手により、第二次聖騎士団員武道大会で生じた戦いのエネルギーとテスタメントの血を触媒として復活を遂げるが、ソルとの死闘の末に完全に破壊され、機能を停止する。

その正体は、かつてのソルの恋人の女性で、「あの男」とも親友関係にあった女性であるアリア。武道大会でソルによって破壊され、機能を停止する間際にアリアとしての意識と記憶を取り戻し、ソルに対して「また3人で語り合おう」と言い残した。

ファウスト

CV:近藤隆

身長282cmという巨躯に反し、体重は55kgという異常なスタイルを持ち、紙袋を被って素顔を隠した謎の闇医者。
身の丈ほどもある巨大なメスを武器として扱い、その他にも怪しげな薬品や爆弾など様々な道具や小細工、さらには地面や空間にドアを作って出入りする魔法までもを用いる。そして、首を伸ばしての頭突きや、地面に突き立てたメスに飛び乗り弥次郎兵衛人形のような動きからの体当たりなど、相手を翻弄する奇怪な動きから不意に強烈な一撃を繰り出すという戦闘スタイルを得意とする。

このような奇怪な動きとふざけた言動から変態だと勘違いされたりすることが多いが、本当は医者として良識を兼ね備えている人物で、患者と見なせば誰であろうともとても真摯に対応する。
そして、非合法に活動する身ではあるが、医者としての腕はかなりのもので、どんな病気、怪我であってもたちまち治してしまうことでとても有名で、その噂を聞きつけてザッパのように霊感体質や超能力を持った人間でも受診しに訪れてくる。しかし、そういった現代医学の見地を越えたことに関しては対応しきれない様子で、「GGXX」のストーリーモードではやっとの思いで自分の元に辿り着いたザッパに対してはっきりとそう宣言し、彼を一瞬で失意のどん底に叩き落とした。

本名は「Dr.ボルドヘッド」と言い、かつては表の世界でも名の知れた名医であったが、ある時、ひょんなことで犯してしまった医療ミスにて患者である一人の少女を死なせたことから錯乱し、医者の皮を被った猟奇殺人鬼へと変貌し、無差別に殺しを繰り返していた。
その後、第二次聖騎士団員選考武道大会に参加することになり、激闘の果てに正気と共に優しい心を取り戻した彼は、贖罪のために顔を隠し無償で人を助ける旅に出た。

蔵土縁紗夢(くらどべり じゃむ)

CV:小森まなみ(GG〜GGXX)/松嵜麗(Xrd)

片言の日本語と烏龍茶の缶の髪留めが特徴的な、拳法の達人と料理人の二足の草鞋を履いた中国人の少女。
本シリーズでは数少ない素手による格闘戦を得意とするキャラクターで、リーチが短いが判定の強い通常技と「朝凪の呼吸」という特殊な呼吸法で強化した必殺技を用いた連続技が強力である。

勝気で自己中、美形好きで金にがめついじゃじゃ馬で一見すると人当たりはかなり悪いが、自分の理想や目標を達成するための努力や、深慮遠望を巡らせる一面をのぞかせる。
故郷・中国が誇る二大料亭「妃悠磨」と「華堅」の深い対立、そして相手に負けぬようにと互いに掲げあっている謳い文句や理念に疑問を呈し、「誰もがおいしい料理こそ本物の料理」であるという自身の理念を証明し、その対立を止めるべく立ち上がる。そのため、自分の料理店を持つための資金源として賞金首のディズィーを狙っていたが、最後はディズィーを保護したジョニーやカイたちの思惑もあり、狂言で「ディズィーは自分が倒した」ということになり賞金を入手し、自分の店を手に入れた。
しかし、数週間もたたないうちに放火によって店を失ってしまい、店自体は借金をして再建したものの、借金返済のために客引きの旅に出る一方、カイやシンのような自分好みの男子を店員にしようと目論みながら東奔西走している。

ジョニー

CV:若本規夫

飛空艇を拠点にして、世界中を駆け回る空の義賊「ジェリーフィッシュ快賊団」のリーダー。
「幻影博文流円月剣」と呼ばれる剣術の流派の免許皆伝者で、居合い斬りによる速く鋭い一撃を繰り出す。

サングラスに黒い帽子、上半身裸に黒いコートを羽織った姿が特徴的で、常に死語とジョークを交えた軽いノリを絶やさない。
そして、無頼の女好きで自分が率いる快賊団のメンバーを女性にしており、さらに本シリーズに登場する女性キャラに託けてナンパしていて、アバやイノのような得体の知れない女に対しても声をかけるほど見境がなく、メイからの嫉妬を毎度のように買っては食事抜きや小遣いカットといったお仕置きをされている。一方で男に対しては非常に手厳しい態度を取り、「俺から女を遠ざけるものは乗せない」という色男なりのこだわりを持って、絶対に自分の艇に男を乗せようとはしない。

しかしそんな色付きの伊達男としての振る舞いとは裏腹に非常に思慮深い一面があり、いかなる弱いものや迷えるものを救おうとする慈愛と義理堅さに満ちた一面も持っている。
その背景には彼自身も元は聖戦による戦災孤児だった過去があり、先代の義賊団団長に拾われたことをきっかけに、自身の不幸を嘆くのをやめて、恩人であり尊敬する人物であった団長と同じように誰かを救える人間でありたいと思い、ジェリーフィッシュ快賊団を立ち上げた。

御戸闇慈(みと あんじ)

tsuru-no-ongaeshi9
tsuru-no-ongaeshi9
@tsuru-no-ongaeshi9

Related Articles関連記事

ギルティギア ゼクス 白銀の迅雷(GUILTY GEAR X)のネタバレ解説・考察まとめ

ギルティギア ゼクス 白銀の迅雷(GUILTY GEAR X)のネタバレ解説・考察まとめ

『ギルティギア ゼクス 白銀の迅雷』とは、格闘ゲーム『GUILTY GEAR X』をノベライズ化した、海法紀光によるライトノベル作品。挿絵は『GUILTY GEAR』シリーズの生みの親である石渡太輔が担当している。原作の世界観を見事に小説化しており、海法が『GUILTY GEAR』シリーズのシナリオに携わるきっかけともなった。 国際警察機構長官カイ=キスクは、生体兵器ギアを追ってロンドン近郊に赴く。そこには万能の薬を完成させたと豪語するブラッカード社と、行き場の無い不法移民たちの姿があった。

Read Article

ギルティギア ゼクス 胡蝶と疾風(GUILTY GEAR X)のネタバレ解説・考察まとめ

ギルティギア ゼクス 胡蝶と疾風(GUILTY GEAR X)のネタバレ解説・考察まとめ

『ギルティギア ゼクス 胡蝶と疾風』とは、格闘ゲーム『GUILTY GEAR X』をノベライズ化した、海法紀光によるライトノベル作品。挿絵は同シリーズの生みの親である石渡太輔が担当している。小説として再解釈された原作の魅力が存分に描かれており、ノベライズ作品の傑作にして成功例と高く評価されている。 大統領を目指す忍者チップ=ザナフは、ひょんなことから17歳の大統領エリカ=バーソロミューの護衛となる。彼女を狙う犯罪組織を相手に、己の夢と師の仇討ちのため、チップは得意の忍術を駆使して大暴れする。

Read Article

GUILTY GEAR XX(GGXX)のネタバレ解説・考察まとめ

GUILTY GEAR XX(GGXX)のネタバレ解説・考察まとめ

『GUILTY GEAR XX』とは、アークシステムワークスが2002年に制作しサミーが販売した2D対戦格闘のアーケードゲーム。同年12月にPlayStation 2でも発売された。前作『GUILTY GEAR X』の続編である。ディズィー騒動の数週間ほど後、「終戦管理局」が「ロボカイ」を使い、各地の戦士たちの調査、捕獲、抹殺に動く。その動きに気づいた「スレイヤー」はこのことを戦士たちに伝えるべく各地を移動する。「あの男」に仕える「イノ」は彼の計画を邪魔する存在の排除に動きだす。

Read Article

目次 - Contents