神様になった日(アニメ・漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『神様になった日』とは『Angel Beats』『Charlotte』に続く、原作・麻枝准×制作・P.A.WORKSによる3作目のオリジナルアニメ作品である。2020年秋にTVアニメとして放送された。
高校生最後の夏休み、大学受験を控えた成神陽太の前に全知の神を自称する少女ひなが現れ「30日後に世界が終わる」と予言する。最初は戸惑う陽太であったが、ひなの的確な予言を目にしてひなの力が本物だと確信する。陽太の家に居候することとなったひなと「世界の終わり」に向けて騒がしい夏休みが始まる。

画像左側の人物が高城丈士朗。

CV:水島大宙(友情出演)
夏祭りでひながナンパをした人物。ひなにロリコンと呼ばれて逃げ出す。麻枝准の前作『Charlotte』のメインキャラクターの一人。

『神様になった日』の用語

ロゴス症候群

『神様になった日』に登場する架空の病気。脳委縮と神経原生筋萎縮が同時におこる先天性の病気。立つことも歩くことすらもままならない病気で成長するに従い筋力が低下し、やがて死に至る。現在の医療技術では治療法はなく完治させる事は不可能とされている。この病気を持って生まれたひなは幼い頃から立つことも歩くこともままならずずっと寝たきりの状態であった。ひなを生んだ母親はひなを生んだ罪悪感から自らの命を絶ち、父親はひなが7歳の時にひなを捨てて再婚し別の家庭を持つ。「家族を引き裂いた」と父親が語ることからひなの介護が過酷であったと窺える。ひなは祖父である興梠修一郎に引き取られ、研究者である祖父はひなが普通の生活ができるようにひなの頭にチップ型の量子コンピューターを埋め込みひなをロゴス症候群から回復させる。その後、フェンリル社によって研究が表に出ないようコンピューターを秘匿するために量子コンピューターが抜かれ、ひなは以前と同じ寝たきりの状態に戻ってしまう。陽太はひなの為にロゴス症候群を治す研究を決意する。

オーディン

北欧神話に登場する最高神。ひなが最初陽太と出会った時、自らをオーディンと名乗り、「アースガルドからきた」と言っていた。ひながオーディンと名乗っている理由は不明だが、ひなは自身の成神家が家族そろって、神の名前を持っている事に嫉妬していたり、佐藤という自分の平凡な苗字に対してコンプレックスを持っている。またひなの秘密を暴くために画策するのは神話でオーディンを喰らったフェンリルの名前を持つ組織であった。

リベルタス杯

天願賀子が主催する麻雀大会。予選がネット大会でおこなわれ本戦は会場を使って行われる。天願の考えである「型破りの自由な麻雀」を模索する大会でもあり、主催の天願が許可すれば出鱈目な役を使った麻雀も許可される。メディアでもSNSのトレンドに陽太の名前と一緒に載っており、世間の注目度も非常に高い事がうかがえ、観覧席にも多くの人が訪れていた。陽太以外の3人の雀士はいずれもプロ雀士であり予選を含めた大会のレベルも相当高く、いきなり本戦に出場した陽太の打ち方をネットでは研究する人々も現れた。奇しくもリベルタス杯での陽太の活躍は鈴木にひなの存在やひなの力の秘密を感づかせるきっかけにもなった。

フェンリル

世界的IT企業。鈴木の現在の保護者であるCEOがトップを務める。興梠博士の教え子であったCEOが設立し、興梠修一郎と浅間博士の二人が提唱した「興梠・浅間モデルアルゴリズム」の自然言語処理の理論をもとにした技術により数多くの製品を開発し莫大な富を得た。国の上層部ともつながりがある。名前の由来は北欧神話の狼の怪物であり、フェンリルはラグナロクにおいてオーディンを飲み込んだとされる。

『神様になった日』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

伊座並の母「この魔法にかかると私のことは忘れて2人は前を向いて歩きます」

第5話「大魔法の日」で伊座並の母が残した最後のビデオメッセージでの台詞。伊座並が7歳になる前に亡くなった母親はビデオメッセージを残していた。7歳になった時、13歳になった時、18歳になった時のタイミングの伊座並に宛てたものであった。3つ目のメッセージの後に母は「次が最後のメッセージ」と言い残していた。伊座並の父は母親との別れを惜しんでか、娘にビデオの存在を隠し、それ以降の再生をしていなかったがひなの配慮でビデオを知り最後まで見たいと希望する。娘の頼みもあって「最後のメッセージ」のビデオは再生される。ビデオに登場した母は伊座並と父の性格から自分の事をいつまでも心に引きずっていると思い、ステッキと帽子を取り出し、完成した大魔法を披露する。「幸せになれ」と言って魔法をかけると母は「この魔法にかかると私のことは忘れて2人は前を向いて歩きます。これで二人と自分は赤の他人。このビデオメッセージは処分してほしい」と言ってメッセージは終わる。二人には前向きに生きてほしい。自分の死んだ後の事まで考えていた母親のメッセージを無駄にしないためにも父も伊座並も母の死を乗り越えていき、家族の仲も再生していく。

阿修羅「連れて行ってくれ、もう一度空に」

6話「祭りの日」の阿修羅の台詞。夏祭りで陽太とはぐれたひなは冷凍トラックに閉じ込められてしまう。移動するトラックを追いかける陽太と阿修羅はトラックへと飛び移ろうとする。バスケ部に所属していた阿修羅は過去に交通事故により足を負傷してしまう。リハビリを続けバスケに復帰するも上手く飛ぶことが出来ずに、インターハイの予選で陽太に代わりに「飛んでくれ」と頼むものの陽太は上手く飛ぶことが出来ずに予選で負けてしまう。阿修羅はトラックを前にして今の状況は足の事にも予選での事にも両方のリベンジの機会だと思い、ひなを救うために陽太に「飛んでくれ」と叫ぶ。前の失敗から覚悟の決まらない陽太に対して「もう一度飛んでくれ、二度と飛べなくなった自分も陽太が飛んだ時一緒に飛べた気がした」と言い「連れて行ってくれ、もう一度空に」と言う。この言葉により陽太は勇気づけられ、「二人なら誰よりも高く飛べる」と言いながら飛びトラックからひなを救出する。過去のリベンジを果たした陽太と阿修羅はお互いの友情を再確認する。

陽太「生き方を指し示してくれた君はもしかしたら本当に僕の神様だったのかもしれないね」

最終話である12話「きみが選ぶ日」の陽太の台詞。ひなを連れ戻したがひなのロゴス症候群は完治しない病気であり、ひなは車椅子での生活を余儀なくされていた。そんなひなと暮らしていく陽太は既に合格していた大学への進学を辞めて浪人する決意をする。「未だに完治方法がないのなら、自分がロゴス症候群の治療方法を見つける」と決めて陽太は自分の進路を決める。妹の空や片思いの相手である伊座並と違い、明確な進路を決めれないまま漠然と受験に向けて勉強していた陽太がひなと出会い、初めて自分の夢を見つけた。「叶えたい夢があってやる気に満ちている」生まれて初めての感覚に「生き方を指し示してくれた君はもしかしたら本当に僕の神様だったのかもしれないね」とひな見て思う陽太。ひなの面倒を見ながら陽太はひなを救うために生きていこうと決意をする。

『神様になった日』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

6話には『Charlotte』に登場した高城丈士朗が友情出演

高城自体もファンであるアイドル「ゆさりん」がプリントされている

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@kamiyoshi-0527q0

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