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5nluna_pintar00のレビュー・評価・感想

ルイージマンション
7

マリオシリーズにしては少し大人向け

スーパーマリオシリーズだが珍しくルイージが主役のゲームである。オバケに捕まってしまったマリオ達を助けに、怖がりながらもルイージがオバケ達の住むマンションに戦いに行くストーリーである。
オバケマンションなので映像も暗め、音楽もオバケらしい怖い雰囲気。6才の我が子はオバケが元々怖いので夜にやると夜泣きしていた(笑)
それ以降、夜はゲーム禁止に。日中、夫と必ず一緒にやっており、オバケと戦う場面では我が子はオバケが怖い為逃げまどい、夫一人で殆ど倒していた。なので、クリアに時間がかかった。
キャラクターとの会話が少ないのでゲームの進め方や敵の倒し方にはゲームが得意な夫も最初は苦戦し、ネットで調べながらやっていたので、マリオシリーズ上級者向け、大人向けのように感じる。
ゲーム内で唯一の頼りはオヤマー博士というキャラクターだ。2人プレイの場合はルイージとルイージの影のようなキャラクターで行え、ルイージの影キャラは影だから隙間に出たり入ったりできるので2人プレイが便利。
ゲームの進め方、敵の倒し状況等によって、クリア後のマンション外観のレベルが違うのも面白い。クリアランクがA,B,Cとあり、各々の外観見たさに敢えて下手なプレイをする事も(笑)

きっと、うまくいく / 3 Idiots
9

人生に悩んだときに、笑って見れる作品

大学時代の親友二人、ファルハーンとラージューは同じく親友のランチョーをずっと探していた。
ある日、元同級生のチャトルから「ランチョーが見つかった」と電話で呼び出される。
しかしそこにランチョーの姿はなかった。
憤慨するファルハーンとラージューをよそにチャトルは「ランチョーの居場所まで連れて行く」と二人を車に乗せる。

正直最初は展開が急すぎて話に入り込めないかなと思うかもしれませんが、大丈夫です。
続いて回想が始まります。いわばここからが本編です。ここから物語が急激に面白くなります。

かつてインド屈指の名門工科大学に在学していたランチョー、ファルハーン、ラージュ。3人は親友でした。
学長はヴィールーという白髭の人物。彼は成績の低い人間に価値はない。
学歴こそが社会で最も重要なステータスだと主張し、生徒たちに厳しい競争を強いていました。
学長の方針にランチョーだけは真っ向から立ち向かい、学ぶことの楽しさを説き、単に知識を詰め込むだけの教育は無意味だと独自の生き方を貫きます。
そんなランチョーにファルハーンとラージュだけでなく様々な人間が惹かれていきます。
ヴィールーの娘で医者の卵のピア、校内の雑用係マンモーハン。多くの仲間に囲まれ、順風満帆にみえたランチョーでしたが、ある日ヴィールーの影が彼に忍び寄ります。
果たしてランチョーは現実の困難にどう立ち向かっていくのか。そして、ランチョーはなぜ姿を消したのか。

ミステリーっぽく聞こえますが、実際は青春ドラマです。
キャラクター同士の掛け合い、インド映画特有の時たま差し込まれるミュージカルにくすりとしつつも、
現実と理想の狭間に揺れる青年たちの葛藤が刻々と描かれています。
ただそんなに重いわけではなく、鬱々とした空気は天真爛漫なランチョーがぜんぶ蹴散らしてくれます。なかなか痛快です。
人生とは何か。自分自身と向き合ってポジティブな気分になりたいときに見て欲しい作品です。

狼たちの午後
8

チンピラたちの銀行強盗劇をドラマチックに描いた快作

『狼たちの午後』は1975年公開の米国の犯罪を扱った伝記映画で、監督はシドニー・ルメット、製作はマーティン・ブレグマンとマーティン・エルファンドです。
出演はアル・パチーノ、ジョン・カゼール、ジェイムズ・ブロデリック、チャールズ・ダーニング。
脚本はフランク・ピアソンによって執筆され、その原案は『ライフ』誌に掲載されたP・F・クルーゲとトマス・ムーアが書いた記事「The Boys in the Bank」でした。
この映画と原案は、ブルックリンのチェイス・マンハッタン銀行支店でのジョン・ヴォイトヴィッツとサルバトーレ・ナタリーによる強盗・人質事件をモデルにしています。
エウファンドはブレグマンに『ライフ』誌記事について注意を促し、彼ら製作者2人は記事の著作権をクリアするためにワーナーブラザーズ映画社と交渉しました。
ピアソンが事件の調査を行い、ヴォイトヴィッツによる強奪事件を中心に据えた脚本を書き上げました。
映画のキャスティングはルメットとパチーノによって進められて、パチーノはオフブロードウェイの舞台仲間を共演者に推薦しました。
撮影は1974年の9月から11月にかけて行われ、製作は予定を3週間前倒して完了しました。
先ずは社会派監督の巨匠シドニー・ルメットの手堅い、しかもドキュメンタリータッチの乾いた演出がド派手なアクション映画とは一線を画する仕上がりを生み出しています。
監督の手腕が要求する演技力を発揮しているのがアル・パチーノ。
舞台劇の本場ニューヨークで鍛え上げられた抜群の演技力がやむを得ない事情で銀行強盗に手を染めてしまうヴォイトヴィッツの虚しさを遺憾無く表現しきっていることに改めて注目です。
実際、ヴォイトヴィッツは親友の性転換手術の高額な医療費を獲得するために強盗事件を起こしたのでした。
LGBTが社会的にまだ認知されていない50年前の時代に。
本作は時代背景と人物描写の濃密さを堪能できる味わいの深い一作です。

乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった… / はめふら
7

チート、無双一切なし。男性が読んでも笑えるのでそこそこオススメ

なろう小説発のゲームの世界への転生もので、主人公は日本では活発であだ名が野猿(木登りが特異なことに由来)な底抜けのお人好しで頭が弱めの女子高生が、死ぬ前にプレイしていた乙女ゲーの世界で主人公に嫌がらせをする悪役面の令嬢に転生するお話。
男性が読んでも~という理由は、レビューを書いている私自身が男だから。普通に笑える。
というのも、本来は我儘放題のクソガキだったはずの悪役令嬢カタリナの幼少期に転生したため、この手の物語ではよくある破滅フラグをへし折りに行き、さらには保険を掛ける……のだがその努力の方向がおかしい。
破滅フラグを回避しようとするあまり、剣術を習おうとする、対象の苦手なもののおもちゃを作りそれを投擲する訓練を積む、さらにはゲームの攻略対象はおろか、ゲームにおいては恋のライバルとして登場するはずの令嬢たちさえ誑し込む。
破滅した場合の保険は何と農民になると言い出し、家庭菜園を作るといいながらガチの畑づくりを始める。
挙句、ゲーム本編開始時に魔法学園へ愛用の鍬と作業着にほっかむりを持ち込む。
挙句の果てには本来の主人公、マリアまで誑し込むという人たらしぶり。もはや笑うしかない。
一応、乙女ゲーっぽさ、少女漫画っぽさが無いわけでもない。実際、原作の5巻以降は攻略対象の1人にして主人公曰く形式上の婚約者の第3王子が積極的にアプローチを書けるようになり、主人公もそれを自覚するようになる。
シリアス展開もないわけではなく、各エピソードの後半はわりとシリアスになりがちではある。が、それを差し引いても大体オチもつくし、前半は基本的にドタバタ劇になるので悪くはない。
チートものが多い異世界転生系において、チートも現代知識で無双も一切ない、ただ人柄だけで成り上がるその様はチートものとは別の楽しみができる。
普通に面白いので気になったら読んでみるのも悪くないかもしれない。

FARGO/ファーゴ
8

崩れていく日常から破滅へのスピード感

コーエン兄弟による映画「ファーゴ」に着想を得て製作されたテレビドラマ版。Amazonprime、Netflix等配信サイトで視聴できる。
すべてのseasonに共通して言えることは、特別悪人だったわけでも反社会に近いところにいたわけでもない人間がトラブルに巻き込まれ(または起こして)それまでの日常が崩れていく点だ。season1の主人公レスターはうだつの上がらない保険会社員でしかないが、たまたま出会った殺し屋に自分を虐めていた男の話をしてしまい、坂道を転がり落ちるように日常から逸脱していく。season2ではある夫婦が、妻の轢き逃げを隠蔽しようとしたところから。season3では富豪の兄と裕福ではない弟の兄弟の確執から。
主人公たちは悪人ではない。夜床につけば翌朝が間違いなく訪れる平和な場所にいる。しかし、彼等は直接・間接問わず出会ってしまう。反社会的な人々に。
season1では殺し屋。season2ではギャング。season3では犯罪組織。主人公達が憎めない小悪党に変化していく中で、最初から凶悪な立ち位置を示す彼等はとても強く感じられ、魅力的に映る。なにを話しても通じているようで通じていない。なにをしても許されるようで許されない。対峙した時、静かに絶望感が背筋を這い上ってくる不快感。
これだけの強者に対し、物語の結末まで対等に立ち向かおうとしているのは常に警察官だ。彼等は己の推理を信じ、貫く。彼等もまた個性的で、万人受けするキャラクターではないのが面白い。彼等が犯人を追及し続ける信念が果たして正義によるものなのかは、疑問だ。性格と言えるかもしれない。
正義と悪という点で考えると、悩むまでもなく間違いなく主人公たちと反社会勢力のキャラクターたちは悪で警察官は正義だ。最終的には正義側が勝つという点で「ファーゴ」は勧善懲悪ものと言うこともできるだろう。その点は安心して見ていい。しかし個人的には「ファーゴ」の魅力は小市民がハイスピードで転がり落ち、あっという間に殺人を厭わぬメンタルに変容し、自己中心的になれるかという点だと思う。その様はコメディ映画のようで笑ってしまう。不謹慎な表現にはなるが、しみったれたシーンがなくどんどん人が死んでいくのも爽快感がある。話の展開が淀みないのだ。
自分が一番好きなのはseason2で妻が最後のシーンで語る内容だ。女性であれば納得いく台詞であると思う。スピード感、爽快感を経て辿り着く答えになんだか納得いっていまうのだ。
退屈することなく進んでいく決して難しくはない物語。銃撃戦もあり、殺し方にも工夫がある。スカッとしたい時に見て貰いたい作品だ。