映画刀剣乱舞-継承- / TOUKEN RANBU THE MOVIE

映画刀剣乱舞-継承- / TOUKEN RANBU THE MOVIE

『映画刀剣乱舞(継承)』とは日本刀ブームを巻き起こした大人気刀剣育成ゲーム『刀剣乱舞ONLINE』を原作に、監督に耶雲哉治、脚本に小林靖子を迎えた作品。歴代名刀を擬人化させた「刀剣男士」と歴史改変を目論む「時間遡行軍」との熱い殺陣が楽しめる。舞台は本能寺、織田信長を守り歴史を変えようとする時間遡行軍を無事撃破した刀剣男士。しかし、歴史通りと思われた矢先、彼らは信長の生存を知る。キャストは若手舞台俳優を、主題歌には西川貴教と布袋寅泰がタッグを組んだ豪華な布陣となっている。

映画刀剣乱舞-継承- / TOUKEN RANBU THE MOVIEのレビュー・評価・感想

映画刀剣乱舞-継承- / TOUKEN RANBU THE MOVIE
8

舞台キャストがスクリーンに進出!殺陣で魅せる「刀剣乱舞」

「映画刀剣乱舞-継承-」は、大人気2.5次元舞台「刀剣乱舞」のキャストはそのままに、映画のために新たに作成された物語です。
時は西暦2205年。歴史改変を目論む「歴史修正主義者」から歴史を守るため、審神者なる者が刀の付喪神である「刀剣男士」を率いて戦いに挑むというのが、この物語のおおまかな設定です。
「映画刀剣乱舞」では、織田信長を生かそうとする歴史修正主義者から歴史を守るのが刀剣男士の使命でした。しかし、刀剣男士の中にはかつての織田信長と縁のある者もいます。正しい歴史とは何なのか、歴史を守るとはどういう事なのかを、刀剣男士の心理描写を通して考えさせられる作品になっています。
この作品の魅力は、舞台キャストによる本格的な殺陣です。刀剣男士のキャラクターに合わせて動きが考えられており、本当にキャラクターが生きているかのように感じられます。
全体的に重たい話ではありますが、所々に笑いどころも散りばめられており飽きずに最後まで鑑賞することができると思います。舞台を観劇しに行くのはハードルが高いと感じる方も多いと思いますが、舞台のクオリティをそのままに映画という形で手軽に視聴できるところもこの作品の魅力のひとつだと思います。

映画刀剣乱舞-継承- / TOUKEN RANBU THE MOVIE
7

舞台とはまた違う本丸

漫画、アニメ、舞台、ミュージカルと様々なコンテンツに展開されている『刀剣乱舞』。
流行語大賞にノミネートされ、「刀剣女子」という言葉もできた程の人気DMM配信ゲームの待望の映画化ということで、発表時よりかなり話題にもなりました。
舞台版のキャストと映画版のキャストは被っている人がほとんどではありますが、全くの別世界観というオタクの頭がこんがらがってしまうようなまさかのキャスティング。
しかし、見てみればちゃんと演じ分けをされており割とすんなりと受け入れることができました。
が!個人的な感想にはなってしまうのですが何点か気になったポイントが…。
まずもってメイクやウィッグの作りが甘々すぎてただのコスプレ映像にしか見えなくて仕方がなかったです。
メインビジュアルとして事前に出されていた庭に刀剣男士達が集まって戦闘の構えをしている様子が、もはやこれ複数回Twitterでコスプレイヤーの方々がしていたロケの写真ですよね?というような構図だったことも要因の1つかと思います。
カラコンがとにかく地の瞳と合っていない人がちらほら。
特に主演でもあった三日月宗近役の鈴木拡樹さんはその最たるものでした。
あまりにも浮いた鮮やかな青。同じ青の瞳でも山姥切国広役の荒牧慶彦さんはまだましだったので、もう少し拘りようがあったのでは?と思わずにはいられませんでした。
また、鈴木さんと鶯丸役の廣瀬智紀さんが囲い目メイクを施されており、アップになると粘膜にまでアイラインががっつり引かれていることがちょっと…。
公式から目が小さいと言われているようなものではないか…と残念に感じました。
もう少し日本号役の岩永洋昭さんや歴史上の人物の皆さんのような自然なメイクが良かったです。
そして、シーンによってメイクが割と変わってしまうところも残念でした。
メイクさんの技術レベルにもですし、なによりこれでオッケーを出した公式にも解釈違いしか感じませんでした。
原作にはない回復アイテムが出てきたのはちょっと笑ってしまいましたが、三日月が一気に回復していくシーンはとても綺麗で良かったです。
ただ、序盤からとにかく土足に厳しい三日月だったのに後半で定本楓馬さん演じる骨喰藤四郎がめちゃくちゃ土足で城の中にやってきても何も言わなかったのは何故なのか…。
そこの謎を誰かに解明してほしいです。
倶利伽羅江役の土屋神葉さんは普段声優さんとして活動されているようですが、見事なまでの棒読みにはもはや感動すら覚えました。
「よくもおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」というまるで小学生の学芸会のようなザ☆棒読みの台詞は、もはや多くの人に聞いてほしいです。
こんな人でも俳優として活動ができるのだということを知れば勇気が出てくると思います。
ラストの幼い審神者役の田中乃愛さんがあまりにも可愛らしすぎるので、そのシーンだけで全てが許せます。

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8

同じ映画を見たのは初めて

3回も同じ映画を見たのは初めてである。一度は舞台挨拶付きのチケットを使った。2度目以降は購入していたムービーチケットだ。この映画のおかげでムービーチケットの使い方を覚えた。
内容は原作となったゲームのファン向けのものかと思いきや、この映画を初めて見る人にとっても新鮮な内容であった。
歴史的な出来事の本能寺の変について触れる。しかし映画を見てふと歴史には様々な解釈があることが分かる。織田信長は本能寺の変で明智光秀に討たれて死んだはずだった。
しかし織田信長がどのようにして生きて、どのようにして死んだのかは実際に見てみないとわからない。だから様々な学説が存在する。
この映画を見ると常識について疑うことになる。もしかすると本能寺の変の前後に刀剣男士なる見目麗しい刀の付喪神達が 京の都に現れたかもしれないとすら思える。
そのような可能性を感じる映画だった。
とはいえ内容は特撮に近い。原作のゲームなど知らなくてもよい。舞台のキャストなどから選ばれた原作ゲームそっくりの役者が敵を斬り、時には血を流しながら戦う。時代劇のような特撮という印象だった。
ただ綺麗な画面にすることに特化している。役者が一番きれいに見える時間帯を狙って撮影を行ったりしたそうだから大河ドラマのようなリアルな時代劇とは異なる美しさがある。
その点が気になるという人もいるが、とにかく綺麗な映像を見たいという人にはおすすめの映画だった。
予算の都合上かヒキの画面が少なく顔のアップが多かったのは残念ではある。

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10

タラレバ好きにはたまらない

刀剣乱舞とは、ゲームから始まり、アニメ、ミュージカル、舞台と幅が広くなっています。そして映画も公開されるようになりました。
映画では、また違った物語となっていて、織田信長が安土城で亡くなっていたら、という物語が描かれています。刀剣乱舞は日本刀が人の体を得たといった話であり、今回は織田信長を舞台に、織田信長に所縁のある刀剣が主に登場しています。その刀剣とは、へし切長谷部、不動行光、薬研藤四郎です。この三振りは、織田信長が所有していたことで有名です。そもそも織田信長の死は、本能寺で自刃したとされていますが、本当かどうかはまだ謎といったところです。それを踏まえ、安土城で亡くなっていたらといったタラレバ交じりの内容になっています。
もしもこうだったらっと行ったお話が好きな方は、本当に楽しめる作品だと思います。この作品の良さは、詳しく最後まで語らない事です。物語というのは、これが正解だということを語ることが多いですが、この作品はあえて語らないことで、それぞれの捉え方ができる楽しさがあります。映画刀剣乱舞も、そういった部分が所々あるので、考察好きの方は、特に楽しめるのではないでしょうか? 歴史好きな方もきっと好きになる作品だと思います。

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イケメン!特撮!歴史!全部盛り!「刀剣乱舞」入門編にピッタリの映画

今やすっかり人気コンテンツとなったゲーム「刀剣乱舞」。
アニメに漫画、舞台にミュージカルと派生コンテンツがいっぱいあってどれから楽しんでいいかわからないし、今更ゲームをするのも…と感じている人にぜひ入門編としておすすめしたいのが、この実写劇場版です。
「いきなり実写映画?」「ハードル高くない?」と思われるかもしれませんが大丈夫。実はこの映画、コンテンツのとっかかりとしては非常に優秀なつくりになっているんです。まず、全体的に映画の作りが丁寧で分かりにくい用語や設定がバンバン出てきて取り残される!ということはありません。確かに「刀が人間の姿をとっている」など独特の世界観ではありますが、「歴史に悪さしようとしている奴らがいて、それを止めるために刀剣から生み出された男の子たちが戦ってる」ぐらいの知識さえあればぜんぜんOK。冒頭で説明が入りますし、主人公たちの行動や戦い方を見ていれば余裕でついていけます。
次に、これは賛否両論あるでしょうが、キャスティングがとっても各キャラクターにあっていてキャラクターが憶えやすい。各キャラクターを演じている俳優さんが皆さんキャラの特徴を上手に掴んでいてキャラが立っており、ごちゃごちゃになりやすいよりどりみどりのキャラクターたちをはっきり認識することができ、観終わるころには推しができていました。
またあの有名な小林靖子氏が脚本を担当しており、歴史ミステリーや特撮ヒーローものに興味がある人なら楽しめる作品になっています。短い時間でサクッとたのしめますし、初心者に優しい「映画 刀剣乱舞」一度楽しんでみてはいかがでしょうか?

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10

宣伝の通りの「歴史ミステリー」

兎に角凄かったです。特に、三日月宗近役の鈴木拡樹さんの殺陣やお芝居、所作、その全てが圧倒的人外感を醸し出していて、人外なのだけれど、でも、人外の感情というものを表現しているという……技量がとてつもなかったです。
それ以外にも、光や音、世界観の演出と言った部分も、細部に至るまでものすごく丁寧で繊細に作り込まれた作品だったなぁと思います。
なにより、ストーリーが凄まじかったです。織田信長といえば本能寺の変で死んだというのがあまりにもメジャーな定説ですが、真実がどうであったのかという事は、今を生きている人間にはどう逆立ちしても確認しようがない。今回の映画は、そういった歴史の特性をふんだんに生かした作りになっていたなぁと思います。まさに、宣伝の通りの「歴史ミステリー」でした。また、作品テーマとして、「正しさとはなにか」「守るとはどういうことなのか」といった重厚なテーマも散りばめられ、何度も感涙してしまいました。
一ヶ月という短いスパンで撮影されたとの事でしたが、この熱量と分量の作品を一ヶ月で撮り終えたというのは、本当に凄まじい話だと思います。
次回作があるならば、ぜひまた劇場に足を運びたいと思います。

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9

予備知識が無くても楽しめる

オンラインゲームから始まってアニメに舞台、ミュージカルと表現の場が広がっている「刀剣乱舞」がついに実写映画化されました。
ゲームやアニメの実写化では違和感があったりして低評価が付きやすいものですが、映画『刀剣乱舞』はかなりハイクオリティーに仕上がっていると思います。
日本人ならほとんどが知識のある「本能寺の変」と刀剣男士たちの活躍を融合させたストーリーで、織田信長や豊臣秀吉は知っているし、刀剣男士たちを知らなくても大丈夫です。
ストーリーは複雑ではないものの工夫があり、何といっても登場人物たちの描き方が良いです。
若手俳優が多いものの舞台での活躍が多いそうで、殺陣を始め和装での立ち居振る舞いも美しいです。
映像ならではの表情にも演技力があり、出演者の質の高さを感じます。
アニメや舞台での予備知識があるファンには嬉しいシーンもありますが、所見でも映画としての見どころがあります。
刀剣乱舞はアニメやゲームでファンの「推し」が出来上がるものですが、三日月宗近が中心として描かれることに異論は出ないのではと思いますし、この三日月が映像としても作中での描かれ方としても素晴らしいと思います。
多くのファンが感じていると思う「優雅さと強さ」を兼ね備えた三日月宗近をさらに輝かせる作品になっているのではないでしょうか。
その他の刀剣男士たちの描写も期待を裏切らないと思います。
映画の内容は予習せずに見て、2度3度と楽しめる作品になると思います。