舞台とはまた違う本丸
漫画、アニメ、舞台、ミュージカルと様々なコンテンツに展開されている『刀剣乱舞』。
流行語大賞にノミネートされ、「刀剣女子」という言葉もできた程の人気DMM配信ゲームの待望の映画化ということで、発表時よりかなり話題にもなりました。
舞台版のキャストと映画版のキャストは被っている人がほとんどではありますが、全くの別世界観というオタクの頭がこんがらがってしまうようなまさかのキャスティング。
しかし、見てみればちゃんと演じ分けをされており割とすんなりと受け入れることができました。
が!個人的な感想にはなってしまうのですが何点か気になったポイントが…。
まずもってメイクやウィッグの作りが甘々すぎてただのコスプレ映像にしか見えなくて仕方がなかったです。
メインビジュアルとして事前に出されていた庭に刀剣男士達が集まって戦闘の構えをしている様子が、もはやこれ複数回Twitterでコスプレイヤーの方々がしていたロケの写真ですよね?というような構図だったことも要因の1つかと思います。
カラコンがとにかく地の瞳と合っていない人がちらほら。
特に主演でもあった三日月宗近役の鈴木拡樹さんはその最たるものでした。
あまりにも浮いた鮮やかな青。同じ青の瞳でも山姥切国広役の荒牧慶彦さんはまだましだったので、もう少し拘りようがあったのでは?と思わずにはいられませんでした。
また、鈴木さんと鶯丸役の廣瀬智紀さんが囲い目メイクを施されており、アップになると粘膜にまでアイラインががっつり引かれていることがちょっと…。
公式から目が小さいと言われているようなものではないか…と残念に感じました。
もう少し日本号役の岩永洋昭さんや歴史上の人物の皆さんのような自然なメイクが良かったです。
そして、シーンによってメイクが割と変わってしまうところも残念でした。
メイクさんの技術レベルにもですし、なによりこれでオッケーを出した公式にも解釈違いしか感じませんでした。
原作にはない回復アイテムが出てきたのはちょっと笑ってしまいましたが、三日月が一気に回復していくシーンはとても綺麗で良かったです。
ただ、序盤からとにかく土足に厳しい三日月だったのに後半で定本楓馬さん演じる骨喰藤四郎がめちゃくちゃ土足で城の中にやってきても何も言わなかったのは何故なのか…。
そこの謎を誰かに解明してほしいです。
倶利伽羅江役の土屋神葉さんは普段声優さんとして活動されているようですが、見事なまでの棒読みにはもはや感動すら覚えました。
「よくもおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」というまるで小学生の学芸会のようなザ☆棒読みの台詞は、もはや多くの人に聞いてほしいです。
こんな人でも俳優として活動ができるのだということを知れば勇気が出てくると思います。
ラストの幼い審神者役の田中乃愛さんがあまりにも可愛らしすぎるので、そのシーンだけで全てが許せます。