悩んでいる時に見て欲しい少年の物語
ごくごく普通の少年プンプンが成長するにつれ、徐々に不幸になっていってしまう物語です。暗く重い話ですが、悩んでいる時や気分落ちている時などに見て欲しい作品です。
プンプンの気持ちを無視する大人達、そのせいで徐々にプンプン自体が自分の気持ちしか考えなくなってしまい、そのせいでもっと不幸になってしまう。それでも生きてゆくプンプンに自分と重なる部分があり、非常に共感できると思います。
勝手に離婚してしまう両親、プンプンに見向きもせずに出ていく父親、「あんたなんて産まなきゃよかった」と離婚してから変わってしまった母親。
自分に気がある素振りをして振る同級生、母親が病気で死んでも何も感じなくなってしまった自分、母親が死んだらいきなり会いに来て「一緒に住まないか」と言う身勝手な父親など、自分にも起こり得る出来事です。
いかに自分勝手に生きている人間がいて、そのせいで不幸になってゆく人間が何人もいるという事が分かる作品ではないでしょうか。
読み終わった時、なにか心の中をえぐられたような言い表せない気持ちになりました。それと同時に、自分だけが不幸じゃない、みんな何かに悩んで生きているんだという前向きな気持ちになれる不思議な作品です。
好みを分ける作品ですが、おすすめです。